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 名古屋でMOP5開催
 名古屋で開かれている「COP10」とは、第10回生物多様性条約締約国会議のこと。これは生物多様性は人類の生存を支え、人類に様々な恵みをもたらすもの。生物に国境はなく、世界全体で多様な自然を守るための取り組みだ。

 10月10日~15日は生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)に先立ち、カルタヘナ議定書第5回締約国会議(MOP5)が開かれた。これは最近増えている、遺伝子組み換え生物についてのきまりだ。例えば、遺伝子組み換えトウモロコシの花粉が飛んだだけで、まわりのトウモロコシと受粉、生物の多様性に変化が起きる。

Peculiar Kind

 10月15日MOP5で、遺伝子組み換え生物が輸入国の生態系に被害を与えた場合の補償ルールを定めた「名古屋・クアラルンプール補足議定書」を採択した。輸入国が原状回復や賠償を求めることができる初の枠組みとなる。日本政府は来秋以降の批准を目指すが、現行法で対応可能として新たな法整備はしない方針である。(毎日新聞 2010年10月15日)

 世界最多131種類の固有種
 2010年10月9日NHK放送の「日本列島 奇跡の大自然 第1集 森 大地をつつむ緑の物語」では、日本列島が“多様な自然が残されている場所”として、紹介された。

 なぜ、日本列島には、それほど豊かな自然が誕生したのか?最新の研究により、気候、地質、海流、DNA、化石といった様々な分野のデータから、日本の自然は、「数え切れない地球の偶然の積み重なって生まれた奇跡」だということが見えてきた。

 例えば、世界中を探しても日本でしか見ることのできない固有の生きもの「固有種」が数多く暮らしている。ニホンカモシカ、ヤマネ、アマミノクロウサギ、ツシマヤマネコ、ニホンザル…など全部で131種類。固有種の宝庫として有名なガラパゴス諸島でさえ、110種。同じ島国のイギリスでは固有種が何と「0」種である。

 日本を1つの島としてみた場合、世界一固有種が多い、生物多様性の豊かな島である。なぜだろうか?

 それは日本列島の成り立ちに秘密がある。今から約3500万年前、インドがユーラシア大陸にぶつかり、ヒマラヤが隆起しだした。約2500万年前、ユーラシア大陸の東側に大陸から離れた、小さな島々が現れ始める。これが日本列島の誕生である。

 その後、地殻変動や氷河期によって、ユーラシア大陸と地続きになったり、離れたりしながら、現在の姿に近づく。その間、大陸では巨大肉食獣や、氷河の影響で死滅する動物も多かった。

 一方、大陸から日本にわたってきた動物たちは、温かな暖流と豊かな森に守られ、氷河期を生きのびてきたものが多かった。

 ニホンザルのDNA鑑定
 さて、そんな固有種の一つ「ニホンザル」。約5000万年前、「サル」の祖先は熱帯に生まれた。私たちはふだんは意識しないが、世界で最も北に生息するサルが「ニホンザル」である。外国では「スノーモンキー」と呼ばれ、毎年、観光客が絶えない。なかでも下北半島に住むサルは、北限のサルとして、世界的に有名だ。 

 冬は雪におおわれる、厳しい下北半島の自然。食べ物もなく、サルたちは木の皮をかじって飢えを凌ぐ。なぜ、このような場所に、ニホンザルは進出したのだろうか?最近の研究では、下北半島のニホンザルは、6000年~7000年前と比較的新しい時代に北上してきたことが分かった。

 京都大学、霊長類研究所の川本芳准教授は、ニホンザル北限の秘密を「遺伝子」で調査している。ところが、調査に向かった東北の農村にはサルはいない。

 教授は、納屋に入るとそこに祀ってあった「神棚」に注目した。そこには何と「頭蓋骨」が納めてあった。一見人骨ようにも見えたが、よく見ると「ニホンザル」のものであった。この地域数十年前にはサルが住んでいた。そのサルの頭を納屋に飾ることで、牛馬を守っていたのだ。このサルの頭を「厩猿(うまやざる)」と呼ぶ。

 教授はその頭蓋骨の一部を削り、その粉の中から、遺伝子を集めた。全国135カ所のサルのミトコンドリアDNAを集め、それを比較することで、驚くべきことがわかった。

 通常、生物は同じ地域に生息すると、その中で遺伝子は多様化する。ニホンザルの多くは多様な遺伝子を持っていた。ところが、東北や下北半島のサルの遺伝子はほぼ同じタイプで一致した。これは、つい最近広がった、新しいなかまであることを意味している。

 なぜ、東北や下北半島のサルは同じ遺伝子を持っているのだろう?

 森 大地をつつむ緑の物語 
 番組では、ここでも、あたたかな海流と豊かな森が、他の多くの動物達を守り、育んできたと分析している。約30万年前、下北半島まで広がったサルたちは、氷河期のために絶滅。氷河期が終わると再び北上し、新しい遺伝子が広がることを繰り返してきた。

 約1万年前最後の氷河期が終わって、地球が温暖化。氷河が溶け始め、海面が上昇しはじめるとそれまで、海流の閉ざされていた、日本海に暖流が流れ込んできた。これが対馬暖流である。この暖流が流れることにより、冬季にシベリアからの北西の季節風が吹くと、日本海で、大量の水蒸気を吸収、これが日本列島の山脈にあたると、大量の雪を降らせた。

 意外なことだが、日本では氷河期にあまり雪は降らなかった。しかし現在、日本の北陸から東北にかけての山麓は、世界でも有数の豪雪地帯である。雪は春になると溶け、日本に豊かな水を供給する。この雪によって豊かな森が形成される。落葉広葉樹もこうして、東北、下北半島にまで広がった。落葉広葉樹は秋になると豊かな実をつける。この実が、多くの動物たちを育んでいる。

 

参考HP Wikipedia「ニホンザル」・NHKスペシャル「日本列島 奇跡の大自然 第1集 森 大地を包む緑の物語


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