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COP10とMOP5
 名古屋で開催されているCOP10(第10回生物多様性条約締約国会議)。 生物多様性条約は1993年に発効し、2010年7月現在、192カ国及び欧州連合(EU)が締結している。「生物多様性条約」とは何を目的とした条約だろう?

 この条約の目的は次の3つである。
1.生物多様性の保全
2.生物多様性の構成要素の持続可能な利用
3.遺伝資源の利用から生ずる利益の公正かつ衡平な配分

 さらに、今回「MOP5」というのが行われているが、わかりにくい。これは何を目的としているのだろう?「MOP5」の「MOP」は、「Meeting of parties」(参加国代表会合)の略。生物多様性条約に基づいて作られたカルタヘナ議定書に参加する国の代表による会合を意味し、5回目だからMOP5とよぶ。

MOP5

 カルタヘナ議定書のカルタヘナは、コロンビアの都市。1995年に開催された生物多様性条約第2回締約国会議(COP2)で、遺伝子組み換え生物が移動する際、外に出るなどして生物多様性に悪影響を及ぼすのを防ぐための安全性の手続きについて検討することが合意され、1999年コロンビアの都市カルタヘナでの会議で、議定書の内容が討議された。

 名古屋・クアラルンプール補足議定書
 現在、この「MOP5」が終わったところである。10月15日、遺伝子組み換え生物が輸入国の生態系に被害を与えた場合の補償ルールを定めた「名古屋・クアラルンプール補足議定書」を採択した。

 輸入国が原状回復や賠償を求めることができる初の枠組みとなる。日本政府は来秋以降の批准を目指すが、現行法で対応可能として新たな法整備はしない方針。

 補足議定書は、組み換え生物が輸入国で在来種と交雑したり、駆逐するなど生態系に被害を与えた場合、各国政府が開発企業や輸出入業者など原因事業者を特定し、被害の原状回復や賠償を求めると定めた。事業者が補償できない場合は政府が代執行する。影響の対象には人の健康も考慮する。

 国連は来年3月から、各国の批准の意思を示す署名を受け付け、40カ国・地域に達してから90日後に発効する。

 補足議定書の骨子
 2000年、国境を越えて移動する組み換え生物が生態系に影響を与えないようにするための輸送規定などを定めた「カルタヘナ議定書」が採択された。しかし、被害発生時の対応については各国が対立。カルタヘナ議定書が発効した翌年の2004年から交渉を続けていた。

 補足議定書は、交渉が始まったマレーシアの首都と、採択地の名古屋から命名された。数十ある環境関連条約・議定書のうち、2カ所の都市名が付くのは初めてで、日本の都市名が付くのは1997年採択の京都議定書に次いで2例目。

 補足議定書の骨子
・遺伝子組み換え生物が生態系や人の健康に被害をもたらした場合、輸入国は原因事業者を特定し、原状回復を求めることができる。
・事業者は組み換え生物の保有者、開発者、生産者、輸出入者、輸送者などを含む。
・遺伝子組み換え生物から作られた加工品は適用の対象外。
・原因事業者が補償しない場合、政府が代執行する。
・政府は、あらかじめ原状回復できるよう基金創設などを事業者に求めることができる。
・40カ国・地域が批准すると90日後に発効する。
 (毎日新聞 2010年10月15日)

 対立!COP10準備会合
 さらに18日から始まる本会議に合わせた、COP10準備会合が、16日まで開かれた。動植物や微生物といった遺伝資源から新薬などを開発した際、利益の一部を生物の原産国にも配分する国際ルールとして「名古屋議定書」を締結しようと4日間協議したが、遺伝資源の利用側の先進国と提供側の開発途上国の対立が解けず、原案の主要論点で大きな進展はなかった。

 18日開幕するCOP10に持ち越し、改めて分科会を設けて議論するが、議定書を採択できるか微妙な情勢である。(時事通信 2010/10/16)

 18日からは次の2点が話し合われる。
1.2010年目標の評価とポスト2010年目標の策定
 COP6で設定された「2010年目標」の達成に向け、これまで様々な努力が行われてきましたが、2010年目標は達成できないと言われている。COP10では、2010年目標の達成状況の評価が行われ、2010年以降の目標(ポスト2010年目標)が決定される予定である。

2.遺伝資源のアクセスと利益配分(ABS)
 資源提供国(途上国)の遺伝資源を利用して資源利用国(先進国)が利益を上げる場合に、その利益の一部を資源提供国に配分するための国際体制の検討作業が、COP10までの完了を目指して行われている。

 2010年目標とは何か?
 生物多様性
条約
の締約国は、2010年までに生物多様性の損失速度を顕著に減少させるという目標。2002年にハーグで開催された生物多様性条約COP6で採択されたもの。生物多様性条約戦略計画の中で明示されている。また、同年に開催されたヨハネスブルグ・サミットの実施計画にも盛り込まれた。

 内容は、「構成要素の生物多様性の保護」「持続可能な利用の振興」「生物多様性に対する脅威への取組」「人類の福祉の確保のための生物多様性由来の産物とサービスの維持」「伝統的知識、発明及び慣行の保護」「遺伝子資源の利用による利益の平等で衡平な利益の共有の確保」「資源移転の状況」という7つの目標分野で、11の最終目標が設定されている。また、これらの目標分野ごとに、2010年目標の進捗状況を評価するための指標案が整理・提示されている。 `(EICネット)

 

参考HP 生物多様性条約COP10「日本公式ウェブサイト
・エキサイトニュース「
いよいよ来月開催COP10何をするイベント?

生物遺伝資源のゆくえ―知的財産制度からみた生物多様性条約
森岡 一
三和書籍

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