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 アクリルアミドの低コスト製造法
 岡山大は2010年9月13日、自然科学研究科の押木俊之講師の研究グループが汚水処理や古紙リサイクルなどに使われる物質「アクリルアミド」の新しい製造法を開発したと発表した。従来より低コストでの製造が可能になる。  

 アクリルアミドは、世界で年に約60万トン生産されている。主流の生体触媒法では比較的高価格の化合物を触媒に使って製造されており、コストが最大の課題とされていた。

 岡山大が開発した新しい製造法は人工的に作られる触媒を使い、低コストにつなげた。また、廃水処理が不要になるため、周辺環境への影響も抑制できるという。押木講師は「触媒は従来の100分の1程度の値段で作れる。環境、エネルギー分野で応用できる」と話している。

Acrylamide

 新方式は特許を出願中。研究成果は29日から東京で始まる「イノベーション・ジャパン2010」で報告される。(毎日新聞 2010年9月14日)

 アクリルアミドとは何か?
 アクリルアミド (acrylamide) はアクリル酸を母体とするアミドの一種である。英語の発音からアクリルアマイドと呼ばれることもある。 示性式は CH2=CHCONH2、分子量 71.08、CAS登録番号は [79-06-1]。

 融点は 84.5℃、常温では無臭白色結晶で、水、アルコール等に可溶である。熱や光に不安定であり、重合しやすいため、市販の試薬や工業薬品には安定剤(重合禁止剤)としてヒドロキノンやBHTなどが添加される。「アクリルアミド」の原料は、アクリロニトリルと水である。

 「アクリルアミド」は、汚水浄化処理の凝集剤原料や、古紙リサイクルの際の紙力増強剤として、世界で年間約60 万トンが生産されている。最近は油井に注入し採油量を増加させるEOR (石油増進回収技術)用の薬剤原料としてアクリルアミドが注目されている。将来、原油採掘が困難となったとき、アクリルアミド需要の拡大が予測される。

 また、タンパク質の分析やDNAなどの分析に使われる「電気泳動のゲル剤」としてポリアクリルアミドが使用される。

 このように、アクリルアミドは環境、エネルギー問題の解決に役立つ重要化学品であるが、毒物及び劇物取締法上の劇物に指定されており、神経毒性・肝毒性を有し、皮膚からも吸収されるため、取扱いには注意を必要とする。

 現在、変異原性(発癌性)が認められ、PRTR法の第一種指定物質となっている。

 革新的なアクリルアミドの製造法
 アクリル樹脂やアクリル繊維は身の回りで使われる重要な素材である。この素材は「アクリロニトリル」という物質からつくられる。「アクリロニトリル」は石油に含まれる「プロピレン」とアンモニア・酸素から作られる物質である。

 今回の「アクリルアミド」はこの「アクリルニトリル」と「水」を反応させてつくられる。この反応は自然には反応しないので、これまで銅触媒、酸触媒を利用した化学触媒法や生体触媒法(酵素法)でつくられてきた。

 今回、押木博士らが開発した、アクリルアミドの新しい製造法は、触媒に金属錯体を使う化学触媒法である。中性条件下、水溶媒中、80℃以下の穏やかな条件で、高速で純度99%超のアクリルアミドを製造。世界最高水準の活性を保ちつつ、従来法の100 分の1以下の低コスト化を実現した。

 従来の「化学触媒法」で用いる触媒は、ルテニウム、イリジウムなどの希少金属を使い、非常に高価な場合があったり、アクリルアミドの純度が低いなど、多くの課題があった。また、よく使われる「生体触媒法」では、微生物(細菌)の酵素を触媒に使うが、アミド製造に水が多量に費やされるため、工業廃水が生じる欠点があった。

 今回の方法では、ごく少量の水でアクリルアミドを得ることが出来るため、単位生産量あたりの反応容器の体積を格段に小さくできる。非常にコンパクトなアクリルアミド製造設備が実現する。また、生体触媒法と同様に、産業上のニーズに対応して50%アクリルアミド水溶液の直接製造も可能である。

 食品に含まれる?発癌性アクリルアミド
 このように「アクリルアミド」は、工業的に重要な素材であるが、一方で、発癌性が疑われる物質として心配されている。しかも、この物質、我々の大好きな食品に含まれているというから驚きだ。

 2002年にスウェーデン政府がイモ類を高温で焼いた、あるいは揚げた食品中にアクリルアミドが含有されていることを発表した。その後の研究で量の多少はあるが焼いたり揚げたりした食品にはアクリルアミドが含有されていることが明らかとなった。

 このアクリルアミドはアスパラギンと糖類の「メイラード反応」によって生成していると推定されている。現在この食品中のアクリルアミドのリスク評価が国際的に進められている。2005年には、FAOとWHOからなる合同委員会が「食品中のアクリルアミドは健康に害を与える恐れがあり、含有量を減らすべき」という勧告を発した。

 アスパラギンや糖類は多くの食品に含まれる。食品を高温で焼くだけで発生するだけで「アクリルアミド」ができるのだ。次にあげるのが、アクリルアミドを含むとされる食品である。いつも食べている食品ばかりなので驚く。

 ポテトチップ、フライドポテト、ほうじ茶、麦茶、中国茶、ココア、コーヒー、かりんとう、アーモンド、ビスケット、クッキー、クラッカー、芋けんぴ、きな粉、カレー粉、インスタントラーメン(厚生労働省:食品中のアクリルアミド分析結果)

 昔から伝統的に摂取され続けてきた食品も多く含まれているため、実際のところどの程度人体への悪影響があるのか、今の段階では不明な点が多い。

 

参考HP Wikipedia「アクリルアミド」「アクリルニトリル」・岡山大学「錯体触媒法によるアミド製造技術」「アクリルアミド製造用革新的化学触媒 

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