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 石原都知事、築地移転決断!
 東京都の築地市場の豊洲移転問題はどうなっただろうか? 

 これについて、東京都石原都知事は10月22日、10月中に江東区豊洲の移転用地の買収手続きに入ることを発表した。築地市場は14年度の移転完了へ向けて動き始めたが、都議会最大会派で知事野党の民主は「築地での改築は可能」と主張しており、来年春の都知事選で争点となる可能性がある。

 移転関連予算は2月議会で可決された際、「一定期間、議会で築地での改築の可能性を検討する」と付帯決議されたため、都は執行を凍結してきた。都議会の結論は出ていないが、年度内の予算執行には10月中に手続きを始める必要があった。

 知事は「議会の検討の中で、築地での改築は順調に進んでも十数年かかる致命的欠陥が明らかになった。首都圏3300万人への生鮮品の安定供給や品質管理のためには、老朽化した現施設では限界がある」「業者の過半は『一刻も早く豊洲に』と言っている」と決断の理由を説明した。

Toyosu

 豊洲の予定地から高濃度汚染物質が検出された点には、「深刻だが、克服できる。学者の英知を借りてきれいにする」と断言した。

 今年度の移転関連予算は計1281億円。用地買収費1260億円と土壌汚染対策工事の関連費用など計21億円で、都は10月中に環境アセスメントや土地の鑑定など、買収に必要な手続きを始める。(毎日新聞 2010年10月22日)

 築地移転問題とは?
 築地市場は昭和10年の開設で、70年余り、日本を代表する市場として親しまれてきた。魚河岸の歴史は、江戸時代にさかのぼり、徳川家康が江戸初期に江戸城の台所をまかなうため、大阪の佃村から漁師を呼び寄せ、江戸湾内の漁業をまかせたことにはじまる。

 近年、築地市場が取り扱い数量の拡大により施設が手狭になったことや施設老朽化、銀座などに近い築地という立地の良さなどを鑑み、2012年を目処に東京都江東区豊洲への移転が検討されている。

 しかし、移転先の場所が、もともと東京ガスの施設があったことから、国の環境基準を大きく上回る有害物質(鉛・ヒ素・六価クロム・シアン・水銀・ベンゼンの6種類が国の環境基準を超えており、発癌性物質であるベンゼンにいたっては国の基準の43,000倍である)が地中にあり、移転反対運動が行われている。

 豊洲の土壌と地下水浄化に成功
 東京都の築地市場(中央区)の移転予定地となっている江東区豊洲の土壌汚染について、都は7月22日、「現地で1月から半年間行った汚染除去実験で土壌と地下水の浄化に成功した」との結果をまとめた。この報告を受け、専門家で構成する都の「技術会議」(座長・原島文雄首都大学長)は「豊洲の汚染物質は除去可能」と評価した。ただ、都議会では築地での建て替え案も検討されており、移転か建て替えかの結論にはまだ時間がかかる。

 実験は、技術会議が2009年に取りまとめた汚染対策技術の有効性確認のため実施。ガス製造工場があった移転予定地で検出されたベンゼン、ヒ素など7種類の汚染物質を対象に、微生物処理、洗浄処理など6手法を試した。都の報告は全実験で「環境基準値以下になった」とした。

 ただし、実験で使った土壌サンプルの汚染濃度が、過去の調査で検出された濃度を大きく下回っていたケースも多かった。都は「サンプルの採取方法が異なるためだが、環境基準値を超える土壌を使用したので実験は成立する」と説明。過去に基準の4万3000倍のベンゼンが出た地点では、基準の2.7倍の土壌しか採取できなかったため、20万倍の汚染土壌を人工的に作って実験したという。(毎日新聞 7月23日)

 どんな方法で汚染を除去するのか?
 土壌汚染対策法では、汚染物質の上に0.5mの盛り土をすればよいことになっているが、生鮮食品をあつかう市場では、不十分と考え、東京都は徹底的な汚染除去法を考えた。

 まず、専門家会議を設置し、具体的な汚染場所の特定をした。豊洲の市場予定地を10m×10mに升目に区切り、地下50cmまでの汚染を調査したところ、全部で4122地点のうち1475地点に汚染が見つかった。これは全体の36%にあたる。さらに地下深い地点を調査したところ11331地点のうち、1986地点に汚染が発見された。これは全体の18%にあたり、すべての地点が汚染されているわけではなかった。

 次に全国の科学技術を公募した技術者会議を設置。徹底的な汚染除去法を構築した。まず、地下水の出入りがないよう、用地全体を遮水壁で囲う。次に、汚染の有無にかかわらず、表層2mの土をすべて除去し、浄化する。さらに深い地点の汚染については、土壌を掘削し取り出し、微生物法や洗浄処理、加熱処理を行ってから埋めもどす。

 汚染された地下水については、地下水の移動を防ぐ囲いを設置したうえで、ポンプで吸い上げて、代わりにきれいな水を注入する。揚水した汚染された地下水は仮設プラントで、ベンゼンはばっ気・吸着処理法、シアン化合物は化学薬品により酸化分解するアルカリ塩素法や凝集させる紺青法、重金属については化学薬品の添加による凝集沈殿法を使用し浄化処理する。

 さらに地震時に心配な液状化対策として、砂質土層が厚い箇所は、砂杭締固め工法をする。砂質土層が薄くて表層にある箇所は、格子状固化工法をする。また、地下水質モニタリング用の観測井戸を設置し、水質調査を常時続ける。

 これだけ、現代科学技術の粋を集めた、徹底した汚染除去法には感心した。ぜひ豊洲移転は実現したいと願う。

 

参考HP 東京都中央卸売市場「土壌汚染対策」・Wikipedia「豊洲新市場」 

初歩から学ぶ土壌汚染と浄化技術―土壌汚染対策法に基づく調査と対策 (ケイ・ブックス)
吉村 隆
工業調査会

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築地まるかじり 2010―「築地市場食べ歩き」徹底ガイド (毎日ムック)

毎日新聞社

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