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 エネルギー対策特別会計
 2010年11月18日のNHKクローズアップ現代の放送は風力発電についての問題であった。

 国が新エネルギー導入のために、自治体に補助金をだして進めてきた風力発電。現在、その約60%は採算がとれず、各地で「赤字」に陥っていることが、明らかになった。「風が吹かない」「落雷で故障」というのがその理由だが、この補助金は、「エネルギー対策特別会計」から出ているため、事業から撤退すれば補助金を返還しなくてはならないという。 

 Windmill

 今、事業仕分け第3弾で、特別会計の無駄使いが見直しの対象になっているが、風力発電の補助金制度は、書類審査。十分にチェックしてから、補助金を出す仕組みにしていればこういう問題は起きなかった。ただ決められた予算を使う「特別会計のあり方」には問題がありそうだ。

 資源に乏しい我が国は、新エネルギーの普及は急務である。しかし、気候の安定しているEUの風力発電事業と違い。毎年台風が頻繁に通る我が国では、風力発電は不向きであるという意見は以前からあった。しかし、40%は成功している自治体もあるという。新エネルギーは、その土地の気象条件に合わせた普及が大切だ。今後はこの失敗を生かしてほしいものである。

 風力発電の赤字原因 
 長崎県諫早市の旧小長井町では、売電見込みを年間2200万円としていたが、落雷が多いため5年間で4回風力が故障し、3基のうち1基しか動いていない。3基とも稼動したのはわずか6か月だけで、建設費用は5億3千万円かかったことから、赤字は6800万円に上る。

 北海道函館市旧恵山町では、8年前に3億6千万円かけて風車を建設したが、風が吹かないことから経営していた第3セクターは破綻、赤字は3千万円に上り、財政を圧迫している。

 いずれもずさんな計画が赤字の原因だが、経済産業省が行う補助金の審査は、書類審査だけで現地踏査はせず、自治体も国が半分お金を出してくれるので、コスト意識が希薄な点も赤字の一因になっている。

 財務省は以前から「エネルギー対策特別会計」から拠出される風力発電の補助金について、省エネ効果や採択効果があるのか問題視していましたが、経済産業省は補助金制度が風力発電の普及に即効性があると主張、今回行った事業仕分けで、ようやく来年度から3分の1に削減されることになった。

 今回のNHKクローズアップ現代に出演した土居丈朗氏は事業仕分けに3回参加しているが、「特別会計は一般会計と違い特定財源からお金がどんどん入ってきて、自分たちの裁量で使えるためコスト意識が希薄になりがちなので、国も地方も一般会計だけでなく、特別会計も国のお金という意識を持つべき」とコメントした。

 風力発電の課題
 「風力発電」は我が国でも新エネルギーとして期待されており、補助金による普及が計画されているが、EU諸国に比べて遅れている。その理由は何だろうか?

 技術的課題としては「強風対策」の問題がある。大部分のEU諸国では「梅雨のない北海道」よりも緯度が高く、気候的に安定している。日本やインドのように中緯度以下の地域では台風やサイクロンなどの「強風」の影響を受けやすい。

 風力発電機には定格風速があり、定格を大幅に超える速度で運転すると原動機の焼損やブレードの破損などを招く場合がある。風力発電機の最大の敵は強すぎる風である。

 また、日本での風力発電は、風が強い山間地に作ることがあるが、山間地の風は風向の変動が大きいため、風力発電のブレードに対して予想以上の負荷をかける。また、我が国はEUと比べ落雷も多く、風の吹く高い山に風車を建てれば、落雷を受け、それが故障の原因にもなる。

 「落雷対策」に耐電ブレードをつける方法もある。しかし、京都府の風力発電事業の試算では、1基につき6000万円、定期点検に5500万円かかり、赤字になってしまう。かといって全面撤去には1基につき8000万円そのうえ国の補助金28500万円を返還する義務が生じる。

 まだある風力発電の課題
 出力変動
 風力発電の出力は昼夜問わず不随意に変動するため、需要への追従は基本的に他の調整力に富んだ電源(火力発電、貯水式水力発電など)に頼ることになる。ただし実用上支障が無い程度まで、出力の平滑化や負荷追従を行うことは可能である。また近年は発電量の予測技術も開発されている。

 騒音(低周波)
 風力発電機の騒音(風切り音)は一時期問題とされたが、近年は大きく改善され、通常は問題にならない水準に達している。大きな改善点の1つが、ブレードの翼断面の改良である。昔の風車では航空機用の翼断面を用いていたため、翼端周速が100〜120m/sに達し、騒音を大きくする要因となっていた。この翼端周速は風車専用の翼断面(厚翼)を用いることで大幅に低下し、現在は大型機でも60m/s程度となっている。

 用地確保
 風力発電機を2機以上設置する場合には、卓越風向に対して垂直方向に風車直径の3倍、平行方向に10倍程度の距離が必要である。ただし風車そのものが占有する面積は小さいため、畑や牧草地など、高さ方向の余裕を必要としない場所に設置すれば土地の確保の問題は小さくなる。また近年は洋上発電も実用化されつつある。

 発電量予測
 風力発電の事業化にあたっては、事前の風況の調査が重要である。風は不随意に変動するが、その変動量や変動速度、平均強度などは確率的に取り扱うことが可能である。風力発電の発電量もまた、確率・統計的に取り扱うことができる。このため事前にある程度の量のデータを集めておくことにより、相応の確度で風況や発電量の予測を行うことができる。

 鳥への影響
 現在一般的な円柱状タワーを用いた風力発電所(オトンルイ風力発電所)イヌワシ、クマタカ、オオタカなどの希少猛禽類の幼鳥が、風力発電のブレード(回転羽根)に衝突(バードストライク)して死亡するケースがある。衝突死の多くは鳥が風車の回転範囲を通り抜けようとして、回転翼を避けずに体が切断されることにより生じる。一説にはモーションスミア現象によって高速の羽根が見えず、反対側の景色が透けて見えるため鳥が気づかないためといわれている。

 景観
 風力発電機の設置に当たっては、自然景観への影響が問題になる場合もある。例えば風光明媚な観光地などでは、風力発電機の設置によって景観が変わるために反対される場合もある。一方、せと風の丘パークのように、大型風車が林立する雄大な光景を新たな観光資源とする動きもある。この他にも、北海道幌延町の風力発電所(28基設置)は北海道をツーリングする若者に人気があり、若者を中心に観光資源としての認識が増えつつある。

 電波障害
 風力発電の風車が立てられ始めた頃から、電波障害への懸念が相当数存在していたが実際にはそれほどの苦情は発生していない。電波障害となる要因には遮蔽障害と反射障害が考えられ、それぞれが回転翼部分と静止しているタワーとその先端のナセル部分が影響する可能性がある。(出典:Wikipedia)

 

参考HP Wikipedia「風力発電」・クローズアップ現代「エコで赤字?エネルギー対策特別会計の実態」 
アイラブサイエンス「
風力発電の問題点 強風・低周波・人間

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