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 イリオモテヤマネコがピンチ
  沖縄県石垣市の石垣島 沖縄県石垣市の石垣島で、南米原産で猛毒を持つオオヒキガエルが繁殖し、生態系への影響が懸念されている。西に約15キロ離れた西表島でも生息が確認され、カエルも食べる同島の特別天然記念物・イリオモテヤマネコにも脅威だ。  

 このため環境省は、繁殖した石垣島で島民からハンターを募って捕獲作戦に乗り出した。環境省が外来生物駆除に市民の手を借りるのは石垣島だけといい、毒ガエルとの攻防が繰り広げられている。

Ohikigaeru

 石垣市の環境省石垣自然保護官事務所によると、オオヒキガエルは1978年、サトウキビの害虫駆除のため十数匹がハワイから沖縄県の大東諸島を経て石垣島に持ち込まれた。

 当初はサトウキビの害虫、コガネムシの仲間やムカデの駆除に重宝された。だが、動くものは何でも口に入れる習性があり、クワガタやホタル、絶滅危惧(きぐ)種のセミ「イシガキニイニイ」も餌食(えじき)に。現在は島内に3万~5万匹生息していると推定されている。

 飼い犬がくわえたまま死ぬ
 体長は15センチほど。体を圧迫されると、目の後ろにある耳腺(じせん)から猛毒を出す。海外では口に毒が入った人が病院に運ばれた例もあるという。石垣島では飼い犬がこのカエルをくわえたまま死んでいるのが見つかったり、特別天然記念物のカンムリワシがくわえて飛び去るのが目撃されている。

 約10年から西表島でも度々見つかっている。船に入り込んで運ばれたらしい。

 2005年に飼育や持ち運びが禁止される特定外来生物に指定され、環境省は「石垣島の個体数から減らそう」と捕獲に乗り出した。3年前から石垣島民約80人を「ハンター」に委嘱。島内約10カ所に回収ボックスも設けた。夏場の約1カ月には捕獲キャンペーンを実施し、期間中、捕獲数や大きさを競って表彰するなど、あの手この手で捕獲作戦を展開。1年目の捕獲数は約2500匹だったが、今年は約6500匹を捕まえた。

 毎年最も多く捕まえる名ハンター、花き農家の喜友名(きゆな)茂さん(58)は「十数年前から増え続けてきたが、今年は昨年に比べて減ったように思う。続ければかなり減っていくのでは」と手応えを話す。

 新たな“外敵”も
 石垣島では、さらに新たな“外敵”も問題化している。東南アジア原産のシロアゴガエルが2007年に石垣空港周辺で確認された。無毒だが、今では全島に生息域が広がる勢い。体長約5センチと小さくて捕獲が難しく、石垣自然保護官事務所はワナを製作中だ。

 事務所は捕獲の参考にと、オオヒキガエルとシロアゴガエルの鳴き声を録音してフリーダイヤル(0120・44・9696)で公開している。事務所の勝部五葉(いつは)さん(27)は「島民に捕獲作戦に参加してもらうことで外来種への意識が高まれば。石垣島周辺の離島で見つけた場合は連絡を」と話している。連絡先は同事務所(0980・82・4768)。(毎日新聞 2010年11月20日)

 オオヒキガエル
 中南米原産の体長8~15cmの大型のカエル。主に低地の池、水田などに生息する。耳の後ろに耳腺とよばれる大きな毒腺をもち、敵に襲われると背中の皮膚から毒を出す。普通にさわる分には問題ないが、オオヒキガエルを食べたヘビやイヌなどが、この毒によって死んでしまうこともある。サトウキビ畑の害虫駆除のため、南大東島に持ち込まれ、石垣島へは1978年に南大東から持ち込まれた。現在では石垣島のあちこちで見かける。石垣から物資などにまぎれて西表島や他の離島に侵入するおそれがあるため、環境省では防除事業として、西表島での監視を継続するとともに、石垣島での生息密度低減を目指している。

 シロアゴガエル
 東南アジア原産の体長5~7cmの中型のカエル。沖縄では1964年に本島中部で初めて見つかった。分散能力が高く、沖縄諸島や宮古諸島の多くの島々では既に定着し、蔓延してしまっている。2007年夏に、八重山諸島では初めて石垣島に侵入していることが判明した。その他にもこれまで定着が知られていなかった、北大東島や粟国島でも相次いで発見され、これらの地域でも地元自治体と協力しながら早期の対策により、島から排除することができないか、検討している。駆除は成体(カエル)の捕獲及び泡巣(卵)の除去が有効と考えている。

 特定外来生物とは?
 特定外来生物とは、外来生物(海外起源の外来種)であって、生態系、人の生命・身体、農林水産業へ被害を及ぼすもの、又は及ぼすおそれがあるものの中から指定される。特定外来生物は、生きているものに限られ、個体だけではなく、卵、種子、器官なども含まれる。

 現在沖縄本島で確認されている外来種には、陸上脊椎動物だけでも下記のようなものがある。安易な生物の移入をやめ、移入された生物の駆除を進めないと、やんばるの生態系が崩壊する危機に瀕している。

 クマネズミ、ドブネズミ、ノネコ、ジャワマングース、ドバト、シロガシラ、シマキンパラ、キンパラ、ミシシッピアカミミガメ、スッポン、ミナミイシガメ、タイワンスジオ、サキシマハブ、シロアゴガエル、ウシガエル

 

那覇自然環境事務所「オオヒキガエルとシロアゴガエルについて 

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