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 モンスター銀河とは?
 モンスター銀河とは、爆発的な勢いで新しい恒星を生み出す銀河のこと。太陽系がある天の川銀河では年に10個前後の恒星が誕生するのに対し、数千~一万個ほどの恒星を生む。それだけ、宇宙塵やガスなどが高密度で集積して形成されると考えられる。

 日本の国立天文台などの国際研究チームは、爆発的に星を生み出す「モンスター銀河」を昨年発見した。国立天文台すばる望遠鏡(米ハワイ)や野辺山宇宙電波観測所(長野)など世界の七つの望遠鏡で、この領域を調べた。

Quasar

 その結果、可視光観測では見えないのに、電波の一種や赤外線、エックス線などで極めて明るく輝く天体を発見。こうした現象は、激しくエネルギーを放出する天体の周りに可視光を遮る分厚い星雲(ガス)があることを示し、急激に成長するブラックホールが中心と結論づけた。

 原始クエーサー発見
 この天体は、巨大なブラックホールが急激に成長する際に現れる「原始クエーサー」とみられ、みずがめ座の方角、115億光年かなたの巨大銀河団の中心部に明るく輝いている。研究グループは「原始クエーサー」を世界で初めて発見したと発表した。

 このような特徴のある天体はこれまで見つかっておらず、研究チームの田村陽一・国立天文台研究員は「巨大なブラックホールが成長していく過程を明らかにするのに貴重な研究対象となる」としている。

 クエーサーは銀河の中でもとくに光度が強く、非常に離れた距離にもかかわらず極めて明るく輝いている天体。光学望遠鏡では内部構造が見えず、恒星のような点光源に見える天体のこと。現在では活動銀河核の一種とされている

 クエーサーの正体として最も有力な説は、クエーサーは大質量ブラックホールをエネルギー源に持っている、というものである。クエーサーの強力な光度は、大質量ブラックホールを取り巻く降着円盤のガスや塵がブラックホールに落ち込む時の摩擦によって生み出されていると考えられている。

 クエーサーは、複数の銀河が合体することで生まれる爆発的星形成銀河(モンスター銀河)の中心部において、ブラックホールが大量のガスを吸い込んで急成長することによって生じるとする仮説が有力である。

 この仮説を検証するには、モンスター銀河の中心にクエーサーの前段階「原始クエーサー」を見つける必要がある一方で、原始クエーサーは濃いガス(暗黒星雲)に包まれていると予想されるために発見はきわめて困難だった。

 X線エネルギーをとらえた!
 研究チームは、銀河の合体が生じやすい銀河の過密領域(距離115億光年)の内部で発見していたモンスター銀河のうち最も規模が大きいものに対し、米国サブミリ波干渉計、日本のサブミリ波望遠鏡アステやすばる望遠鏡を含めた世界7つの望遠鏡を駆使して研究をおこなった。

 この結果、濃いガスを透過する電磁波(サブミリ波、赤外線、X線)で検出に成功した一方、すばる望遠鏡による可視光観測では対応する天体が見つかりませんでした。これは銀河全体が分厚い暗黒星雲に包まれているため可視光が暗黒星雲に遮られてしまうからと考えられる。

 とりわけ、X線源の全放射エネルギーは太陽の2兆倍に達し、その発生機構を自然に説明できるのは巨大ブラックホールの急激な成長だけです。このことから、このモンスター銀河は巨大ブラックホールの揺りかご、原始クエーサーである可能性がきわめて高いことがわかった。

 星を飲み込み続ける巨大ブラックホール
 クエーサーは活動銀河とほぼ同様の特徴を示すので、多くの研究者がクエーサーの放射を小さな活動銀河と比較してきた。クエーサーの正体として最も有力な説は、クエーサーは大質量ブラックホールをエネルギー源に持っている、というものである。クエーサーの強力な光度は、大質量ブラックホールを取り巻く降着円盤のガスや塵がブラックホールに落ち込む時の摩擦によって生み出されていると考えられている。

 この物理過程では落ち込む質量の約50%をエネルギーに変換することが可能で、核融合によるエネルギー変換が質量の数%にとどまるのに比べて非常に変換効率が良い。1040 W というクエーサーの平均的な光度を生み出すには、大質量ブラックホールは1年あたり恒星を10個飲み込む計算になる。現在知られている最も明るいクエーサーの場合には、毎年1000太陽質量程度の物質を消費しているだろうと考えられている。

 またクエーサーは、その周辺の環境によって「スイッチ」が入ったり切れたりすると考えられている。例えば、上に挙げたような割合で100億年も「餌」となる物質が供給され続けることはないと思われる。このメカニズムは、なぜクエーサーが初期の宇宙にのみ見られるのかという問題にもうまく説明を与える。

 つまり、降着円盤によるエネルギー生成は、大質量ブラックホールの周囲の物質が全て消費し尽くされると停止するのである。このことから、我々の銀河系を含むほとんどの銀河は過去にクエーサーの段階を経験し、現在は中心のブラックホールに質量が供給されていないためにエネルギー放射活動をしない平穏な状態にある、とも考えられる。

 

参考HP Wikipedia「クエーサー」「」・国立天文台「巨大ブラックホール誕生の解明に手がかり」  

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