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 感染性胃腸炎、昨年の3倍に
 下痢や嘔吐(おうと)を繰り返す感染性胃腸炎の患者が急増し、流行期を迎えたことが、国立感染症研究所の調査でわかった。ノロウイルスが主な原因とみて、手洗いなどの徹底を呼びかけている。

 全国約3000の小児科から報告された感染性胃腸炎の患者数(今月8~14日)は、1医療機関当たり7.7人。前週の5.31人から約1.5倍に増え、4週連続の増加となった。昨年同時期の3倍以上で、過去10年では大流行した2006年に次いで多い。患者は、7歳以下が7割以上を占めている。都道府県別では、大分、山形、新潟の順に多く、佐賀を除く46都道府県で前週より増えた。

 ノロウイルスは例年12月に感染のピークを迎える。同研究所感染症情報センターの安井良則主任研究官によると、感染予防で最も重要なのは、せっけんによる手洗いだという。「吐いた物や下痢便には大量のウイルスが含まれ、子どもの間で簡単に感染が広がる。症状が出たら保育園や学校を休んでほしい」と話している。(2010年11月25日  読売新聞)

Virus

 ノロウイルスとは?
 ノロウイルス(Norovirus)とは非細菌性急性胃腸炎を引き起こすウイルスの一種である。カキなどの貝類による食中毒の原因になるほか、感染したヒトの糞便や嘔吐物、あるいはそれらが乾燥したものから出る塵埃を介して経口感染する。ノロウイルスによる集団感染は世界各地の学校や養護施設などで散発的に発生している。「NV」や「NoV」と略される。

 ノロウイルスは約7,500塩基を持つ、プラス鎖の一本鎖RNAウイルスに分類されるエンベロープを持たないウイルスである。ウイルス粒子は直径 30-38nmの正二十面体であり、ウイルスの中では小さい部類に属する。ウイルス粒子の表面に32個のカップ状の窪みが見られることから、ラテン語で「杯」を意味するcalixにちなみカリシウイルス科(Caliciviridae)に分類された。

 ゲノムには「非構造蛋白質」「構造蛋白質1(VP1)」「構造蛋白質2(VP2)」の、3つの蛋白質コード領域が存在し、VP1 領域の遺伝子型の分類では36種以上に分けられている。近年流行の主流となっているウイルスは、VP1領域の遺伝子型によってGII NTとGII/4に分類されるウイルスである。

 通常、ウイルスについての詳細な研究を行うには適切な 動物培養細胞を探して感染させ、ウイルスを増殖させることが必要であるが、ノロウイルスについては実験室的に増殖させる方法がまだ見つかっていない。このため、検査や治療方法に対する研究が他のウイルスと比べて格段に遅れているのが現状である。(Wikipedia)

 病原体になるウイルス
 病原体になるウイルスにはどんなものがあるのだろう?

 風邪のほとんどはウィルスであることはよく知られている。有名なものとしては、アデノウィルス、ロタウィルス、インフルエンザウィルスなどがある。小型球状ウィルスによる食中毒も沢山みられる。

 有名なのは、はしか、水疱瘡、おたふく風邪、天然痘、ヘルペス、小児麻痺、日本脳炎、狂犬病などがある。近頃では、エボラ出血熱、ラッサ熱、西ナイル脳炎、新型肺炎(SARS)等が有名。

 細菌は、コレラ、ペスト、赤痢、結核、梅毒、淋病、しょう紅熱(今は溶連菌感染症と言います)といった昔から有名である。
 近頃は細菌による病気の新しい発見はあまりなく、劇症型溶連菌感染症がたちまち死に至る恐ろしい病気として少し前に話題になった。また、ヘリコバクターピロリ菌で胃潰瘍が起こることがわかった。抗生物質が効かなくなった耐性病原菌が続出したことが、大きな社会問題になっている。

 最近の主なウイルス感染症
 1993年、シンノンブレウイル(ハンタウイルス肺症候群)、1994年、ヘンドラウイル(肺疾患を伴う脳炎)1995年、ヒトヘルペスウイルス8型(HHV-8)、1997年、トリインフルエンザウイル(インフルエンザ)、1998年、ニパウイル(ブタからの感染による脳炎)、1999年ウエストナイルウイルス(イルカを介した感染によるウエストナイル熱・脳炎)、2002年、SARSコロナウイル(動物からの感染による重症急性呼吸器症候群)、2009年、A型H1N1亜型インフルエンザウイルス(新型インフルエンザ)などがある。

 

参考HP Wikipedia「ノロウイルス」・教えてgoo「病原体 ウイルス・細菌、寄生虫について」 

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