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 ウニのゲノムの完全解読に成功した。欧米の研究チームが調べたそうだ。

 2003年のヒトゲノム完全解読以降、様々な生物についてのゲノムの解読が国際協力のもと、行われている。
 
 今回の結果、遺伝子数はヒトとほぼ同じ2万3000個で、遺伝子の70%がヒトと共通していた。またウニのゲノムの大きさを示す塩基数は8億1400万対でヒトの4分の1だった。
 
 ウニとヒトと遺伝子数はほぼ同じで、遺伝子の同じところが70%。しかし塩基数は25%しかない。この違いがわかるだろうか?
 
 私たちは、ヒトが一番の高等生物と考えているせいか、ウニとヒトの遺伝子数が同じというと不思議な感じがする。
 
 実は遺伝子・ゲノム・染色体・DNAは生物によってまったく数や長さが違う。ヒトが一番長いわけではない。また長ければ良いというわけでもない。効率から考えるとハエなど昆虫が一番スッキリしているかもしれない。
 
 今日は染色体から遺伝子、ゲノム・DNAについて学ぶ。(参考HP Wikipedia)

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ウニの遺伝子数、ヒトとほぼ同じ 欧米研究チームが解明

 ウニのゲノム(全遺伝情報)の解読を、欧米の研究チームが完了した。遺伝子数はヒトとほぼ同じ2万3000個で、遺伝子の70%がヒトと共通していた。

 チンパンジーとヒトは99%の遺伝子が共通しているが、ハエとヒトは40%とされる。研究チームは「遺伝子レベルでは、ハエや線虫に比べヒトに近い。このデータは進化の解明につながる」と驚く。

 解読によると、ウニのゲノムの大きさを示す塩基数は8億1400万対でヒトの4分の1だった。10日付の米科学誌「サイエンス」に発表する。

 また、今回の解読で、ウニは生まれながらに病原体を認識するよう働く遺伝子をヒトの20倍多い200個以上持つことも判明。

 研究チームのカナダ・トロント大の日比野拓研究員(医学生物物理学)は「病原体の感染後に得る獲得免疫を持たないことを反映していると考えられる。ヒトの感染防御の仕組み解明にも役立てたい」と話す。

 ウニは、せきつい動物と共通する祖先から5億2000万年前に分かれたと推定されている。生物の発生過程などを調べる実験によく利用される動物として重宝されている。(田中泰義 毎日新聞 2006年11月10日)


 染色体とは? 
 遺伝情報を担う生体物質である。一般的に細胞分裂の時に、X 状の構造(下図参照)をつくる。細胞にあるDNAとタンパク質のヒストン、およびその他の多様なタンパク質からできている。
 
 染色体の基本形          ヒトの染色体ヒトは2n=46本
 
  
染色体の基本形          ヒトの染色体ヒトは2n=46本
 
遺伝子とは何か?
 遺伝子(いでんし)は生物の遺伝的な形質を規定する因子であり、遺伝情報の単位とされる。遺伝情報の実体は DNAの塩基配列である。


DNAとは何か?




 DNAは糖のなかまのデオキシリボースとリン酸、塩基という物質が集まってできている。このうちの塩基の部分の並び方(塩基配列)が遺伝に関係していて、この塩基配列のすべてをゲノム(全遺伝情報)という。
 
ゲノムとは何か?
 ゲノム (genome) は「ある生物をその生物足らしめるのに必須な全遺伝情報」として定義される。すなわちその生物の遺伝子の総和である。
 
 半数体ヒトゲノムは約30億塩基対からなり、体細胞は2倍体であるため約60億塩基対のDNAを核内に持っている。  

染色体・ゲノム・遺伝子・DNAの違いとは何か?
ゲノムサイズが大きい生物が高等なのか?

遺伝子数とゲノムサイズは必ずしも比例しない。両生類や植物のユリのゲノムサイズは大きく、昆虫やトラフグではゲノムサイズが小さい。これはイントロンや遺伝子間のジャンクDNAの長さが原因である。  進化の過程でゲノムサイズは増加していくが、あるときゲノムをコンパクトにすることが起こるためであると考えられている。   細胞、核から染色体、DNAのつくり   

例えばハエ、ユリ、ヒト、ウニ、ニワトリの染色体数、ゲノムサイズを比較してみよう。 

           染色体数、     ゲノムサイズ

ハエ           8        1.8×108 
ユリ            24        1.2×1011  
ヒト           46       3.0×109
ウニ           50       0.75×109
ニワトリ         78       1.0×109                   


 染色体数ではニワトリが一番多いが、ゲノムサイズではユリが一番長くなる。ヒトは高等生物というが、染色体数でもゲノムサイズでも一番ではない。

 結局 ウニとヒトの染色体・ゲノム・遺伝子・DNAは? 染色体

・ウニとヒトでは染色体は50:46でウニの方が多い。  

ゲノム
・ゲノムではウニが0.75×109塩基対、ヒトが3.0×109塩基対でヒトの方が4倍長い。
 
遺伝子
・遺伝子数は2万3000個でウニもヒトもほぼ同じ。
・遺伝子のうち16100個(70%)はまったく同じ。
・遺伝子からはタンパク質がつくられるが、つくるタンパク質の70%は同じということであり、ウニとヒトの姿形はまったく違うが、遺伝子で考えるとかなり近いなかまである。
・ちなみにチンパンジーは99%、ハエは40%である。
 
DNA
・DNAはゲノム数に比例するので、ウニが0.75×109塩基対、ヒトが3.0×109塩基対ということでヒトの方が4倍長い。
 
ややこしいですね。わかっていただけたでしょうか? 
 

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