サイエンスジャーナル

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2008年08月

ここまでわかった「暗黒物質」 その正体を探る「XMASS」とは?

ニュースで学ぶサイエンス!このブログでは、最新科学情報をくわしく調べ、やさしく解説!科学がわかります。
2002年、ノーベル物理学賞を受賞した小柴昌俊氏がニュートリノを観測したカミオカンデ(現在はスーパーカミオカンデ)。東京大の神岡宇宙素粒子研究施設は岐阜県飛騨市神岡町にある。ここに来年度から観測を開始する「XMASS」の建設予定地があり、8月27日報道関係者に公開された。

XMASS」は未知の粒子「暗黒物質」(ダークマター)を検出する測定機器で、実験施設(縦20m×横15m×高さ15m)は地下1000mにある。宇宙に漂う物質の80%を占める「暗黒物質」は光や電磁波を出さず、性質がベールに包まれている。暗黒物質をとらえることで宇宙の構造や素粒子の解明が期待できる。

暗黒物質とは何か?
暗黒物質(dark matter)とは、宇宙にある星間物質のうち自力で光っていないか光を反射しないために光学的には観測できない物質のことである。「ダークマター」とも呼ばれる。光や電磁波は出さないが、質量のあることはわかっている。

アンドロメダ銀河の暗黒物質
その事実を最初に証明したのは1970年代初頭、アンドロメダ銀河を観測していたアメリカの天文学者ヴェラ・ルービンである。銀河が回ると外側の天体は内側の天体よりゆっくり回ると考えられていた。しかし予想に反し、外側の天体も速く回っていた。その原因を探ると目に見えている天体以外に、目に見えない質量を持った物質が銀河の中に存在することがわかった。

光も出さず、電磁波も出さないので「暗黒物質」と名付けられた。

銀河の泡構造
1986年、宇宙の巨大構造が見つかった。ハーバード大学スミソニアン天文物理学センターのグループは、1100個の銀河を観測することで、銀河がまるでたくさんのシャボン玉がくっついたような不思議で美しい分布をしていることを見つけた。泡の膜を銀河がつくり、泡の中には銀河がない。これを銀河の「泡構造」と呼んでいる。

このような銀河の泡構造はどのように生まれたのだろうか。宇宙誕生当時、ほぼ均一であった宇宙が、137億年前わずかにエネルギーの不均一(ゆらぎ)なところができると、物質が集まり重力が強くなったところにダークマターも集まった。さらにダークマターが重力源になることで、物質が集まって次々に銀河ができた。このようにダークマターと銀河の分布は、ほぼ一致すると考えられている。

暗黒物質の空間分布
2007年1月、日米欧の国際チームが、世界で初めて宇宙空間に広がる「暗黒物質」の立体的な構造を発表した。暗黒物質は光や電磁波は出さないので直接観察できない。いったいどうやって観測したのだろう?

暗黒物質は直接観測できないが、存在するとその質量により光が曲げられる。もし暗黒物質が存在すると背後にある銀河などの形が歪んで見える。これを重力レンズ効果という。銀河の形の歪みから重力レンズ効果の度合いを調べ、そこから暗黒物質の3次元的空間分布を測定できる。

暗黒物質の巨大リング
2007年5月、米ジョンズ・ホプキンズ大学の研究チームがこれを利用して、ハッブル宇宙望遠鏡で暗黒物質の巨大なリング構造を確認したという。10億〜20億年前に2つの銀河団が衝突した痕跡で直径が約260万光年(銀河系の26倍)、衝突によりいったん中心部に集まった暗黒物質が、その後徐々に環状に広がっていったものとされる。

検出器「XMASS」
これまでのところ、暗黒物質の正体はわかっていない。それを探るのが「スーパーカミオカンデ」の1000倍の検出能力がある「XMASS」という検出器。何とこの中には、1t(トン)もの液体キセノンで満たされている。いったいどうやって暗黒物質を確かめるというのだろうか?

2009年夏から始まる、観測が楽しみである。

関連するニュース
暗黒物質:探索実験用地下空洞を公開 岐阜・飛騨


東京大の神岡宇宙素粒子研究施設(岐阜県飛騨市神岡町)で、来年度から観測を開始する未知の粒子「暗黒物質」(ダークマター)の探索実験用地下空洞が27日、報道関係者に公開された。宇宙に漂う物質の8割を占めるとされる暗黒物質は光や電磁波を出さず、性質がベールに包まれている。

地下空洞は高さ15メートル、奥行き21メートル、幅15メートルで、旧神岡鉱山の地下1000メートルにある。今後、約800トンの純水タンクを設置し、ニュートリノを観測した「スーパーカミオカンデ」の1000倍の検出能力がある暗黒物質の検出器「XMASS」(直径約80センチ、約5億円)をタンクの中に沈める。2009年夏からの観測開始を目指す。

施設長の鈴木洋一郎教授(58)=宇宙素粒子物理学=は「暗黒物質をとらえることで宇宙の構造や素粒子の解明が期待できる。欧米に先駆けて研究を成功させたい」と意欲をみせた。(毎日新聞 2008年8月28日)

暗黒物質の候補


具体的に何が暗黒物質として宇宙の質量の大半を占めているかであるが、後述するように複数の候補が挙がっている。

素粒子論からの候補:ニュートリノ、ニュートラリーノ、アキシオン、シャドーマター

天体物理学からの候補:ブラックホール、白色矮星・中性子星、褐色矮星、惑星、MACHO(出典:Wikipedia)

参考HP Wikipedia「暗黒物質」
東京大学宇宙線研究所 神岡宇宙素粒子研究施設「XMASS」
 → http://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/index.html
Nikon/光と人の物語「宇宙と光」
 →
 http://www.nikon.co.jp/main/jpn/feelnikon/discovery/light/index.htm
 

何が宇宙をつくっているか―暗黒物質からクォークまで (ポップサイエンス)

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放射線の「有害性」と「有用性」 米国野菜への放射線殺菌を認可

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放射線とは何だろう?

放射線とは、一般的には電離性を有する高いエネルギーを持った電磁波や粒子線(ビーム)のことを指す。α線やβ線γ線、中性子線などがある。

放射線は有害なものとして、知られているがなぜなのだろう?

放射線の有害性
放射線を人体に受けると、そのエネルギーにより、細胞に過酸化水素などの反応性の高いラジカルが生じる。ラジカルは細胞中のDNA分子と化学反応を起こし、遺伝情報を損傷する。DNAはある程度の損傷に対しては自己修復する機能が備わっているが、損傷が限度を越えると、細胞分裂不全となり、新しい細胞が補充されなくなる。これが、放射線障害である。

このように放射線は危険なものであり、核戦争などに悪用すれば人類を滅亡させる危険があると指摘されてきたのは、周知の通りである。

しかし、一方で放射線は有用なものとして、さまざまな分野で利用が広がっている。

放射線の有用性
食品分野における放射線の照射利用は、殺菌・殺虫・発芽防止などに利用される。食品照射の特徴は、加熱することなく、食品を包装したまま連続的に処理できる利点がある。しかし、人が口にする食品に放射線を照射するということで、不安視する向きもあり、その安全性や健全性は慎重に検討されている。

X線を照射することによって微生物が死ぬことは、X線が発見されて間もない1900年頃にはすでに知られていたが、当時この発見を有効に利用しようという考えはなかった。第二次大戦を経て放射線核種のコバルト60が人工的に作られるようになり、ジャガイモに放射線を照射することで発芽を防止する技術研究の報告書がきっかけとなって、世界各国で急速に研究が進展した。

食品への放射線照射は、殺菌・殺虫などさまざまなことに役立つことが明らかになっており、技術も進んでいる。しかしながら、我が国では唯一ジャガイモの発芽防止についてのみ許可されているのが現状である。

米国では、肉と香辛料への照射がすでに認められていたが、米食品医薬品局(FDA)が、ホウレンソウと一部のレタスに放射線照射による殺菌を認めることをになった。我が国においても安全性を確認しながら、放射線を有効利用することが期待される。


関連するニュース
米FDA、一部野菜への放射線殺菌を認可…国内メディアが報道


米食品医薬品局(FDA)が、ホウレンソウと一部のレタスに放射線照射による殺菌を認めると、米メディアが21日、一斉に報じた。

米国では、肉と香辛料への照射がすでに認められており、生鮮野菜にも解禁するよう業界が要望していた。AP通信によると、FDAは規制の変更を22日に発表し、即、適用する予定。他の野菜についても解禁を検討中という。

米国では一昨年、病原性大腸菌に汚染されたホウレンソウで約200人が発病、子供など3人が死亡した。今年もサルモネラ菌による食中毒が多発し、生トマトが汚染源として疑われるなど、生鮮野菜に対する不安が広がっている。

日本では、ジャガイモの発芽防止以外、食品への放射線照射を禁じている。米国産レタスは日本へも輸出されている。

米国では、購入した生野菜を洗わずに食べる家庭が少なくない。AP通信は、放射線照射の解禁で、逆に従来の衛生管理が緩むことのないよう、業者や消費者にくぎを刺している。(2008年8月22日10時48分  読売新聞)

電磁波による殺菌とは?


マイクロ波殺菌
対象物に強い電磁波を照射し、細菌やウイルスなどの遺伝子を破壊して死滅させる。 電子レンジも電磁波の応用で、実際に殺菌に利用されるが、その作用機序は電磁波そのものの作用というよりも、それによって生じた熱による低温湿熱殺菌である。

紫外線殺菌
(滅菌あるいは消毒)照射量によっては十分な殺菌力が期待されるが透過性が低いため、光の浸透しない部分には効果がない。実験台やクリーンベンチの机表面に照射したり、クリーンルームの消毒殺菌灯に利用される。一部の飲料の製造工程では流路に照射して殺菌することもある。300~200nmの紫外線を利用し、254nmが最も効果的である。

エックス線滅菌、ガンマ線滅菌
(滅菌)殺菌力が強くまた物質への透過性も高いため、滅菌用途に用いられる。ただし放射性物質を取り扱う必要があるため、利用できる施設は限定される。熱に弱いプラスチック製品(注射筒・輸液用チューブなど)を大量に製造する工場などで利用される。

電子線殺菌
(滅菌)カテーテルやメスなど医療器具の殺菌に利用される。透過力が弱いため、小型の器物にしか応用できないが、ガンマ線より扱いやすいことから、ディスポーザブル(使い捨て)となる製品に、ガンマ線と使い分けられ広く利用されている。

パルス光殺菌
GPセンターでの鶏卵の殺菌など

なお、電磁波には殺菌以外の有用な効果があるため、その効果を期待して用いられることがある。例えば、菌が増殖する際に発生する有機脂肪酸などによる悪臭に対しても、原因物質を分解し消臭する効果がある。また、食品に放射線を照射する場合(食品照射)もあるが、殺菌目的での食品照射は2005年現在日本では認められておらず、ジャガイモの発芽阻止目的の照射に限られている。(出典:Wikipedia)

参考HP 放射線安全研究センター
 →
 http://criepi.denken.or.jp/jp/ldrc/knowledge/databook_temp.html
原子力・放射線の安全確保ホームページ
 →
 http://www.anzenkakuho.mext.go.jp/
 

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「地磁気」を感知する動物たち 牛やシカは南北向き食事・休憩

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「牛やシカは食事や休憩の際、多くが南北方向を向いている」ということが分かった。渡り鳥と同様「地磁気を感知していると考えられる」。ドイツとチェコの研究チームが25日、米科学アカデミー紀要電子版にこんな研究を発表した。

ドイツのチームが調べた方法は「グーグルアース」に写っていた、牛8510頭を調べた結果。チェコのチームは実際にシカを観察した結果。人類の歴史は数千年、最も身近な動物ともいえる牛に、誰も気がつかなかったのが不思議な話である。

ほんとうに動物は「地磁気」つまり地球の磁力を感じることができるのだろうか?

世界で一番長い距離を「渡る」鳥
鳥の中で世界で一番長い距離「渡り」をする鳥がいる。この鳥は「地磁気」つまり、地球の南北方向がわかるという。この鳥は何だろう?

正解は「キョクアジサシ」。何と1年のうちに北極圏と南極圏の間(約16000km)を往き来する。夏の北極圏で繁殖し、太平洋東部と大西洋東部に分かれて南半球へ渡る。 非繁殖期は夏の南極周辺海域ですごし、繁殖期にはふたたび北極圏へ渡るという。いわば「白夜を求めて旅をする」鳥で、渡りの距離は往復32,000�qにもおよぶ。ちなみに地球一周は約40,000kmである。

このときに、「キョクアジサシ」はどうやって正確に方向を知るのだろうか?中には生まれて初めて渡りをする若鳥もいるであろう。地形をおぼえて渡りをするとはとうてい思えない。同様に太陽や星の位置関係だけで南北を知ることができるかどうかも疑問である。南北を移動するためには体内に磁石があり、地球の磁気を感知できると考えるのが自然である。

南北を感知する動物たち
オオカバマダラ」は、チョウ目・タテハチョウ科・マダラチョウ亜科に分類されるチョウの一種。北アメリカでは渡り鳥のように「渡り」をするチョウとして有名である。

このチョウは北アメリカ大陸を、南北3500kmほどに及ぶ分布域内で、1年のうちに北上と南下を行うことが知られている。ただし南下は1世代で行われるが、北上は3世代から4世代にかけて行われるので、同じ個体が移動する渡り鳥とは厳密には異なる。

鳥やチョウだけではない、1年のうちに外洋を数千km-数万kmにわたって移動するクジラなどの回遊は、渡り鳥の渡りに相当するものでよく知られている。その他、アカネズミ、ミツバチ、伝書バト、ベニザケなど多くの動物ばかりか、ある種の細菌までが体内磁石を持ち南北方向を認識できると考えられる。

彼らが正確に南北方向を認知できる、体内磁石とはどのようなものだろうか?

体内磁石(磁性物質)の発見
生物に体内磁石(磁性物質)が最初に発見されたのは1960年代のこと。ヒザラガイという貝につく細菌から見つかった。その体内磁石(磁性物質)は磁気テープなどでもおなじみのマグネタイトと呼ばれる酸化鉄であった。

当初は体内磁石(磁性物質)がなぜ生体に存在するかが不明だったのだが、その後ブレークモアによる磁性細菌の発見、さらにはサケやマグロ、ハトやミツバチなどからも体内磁石(磁性物質)が発見されるにいたって、どうやらこれらの生物は地磁気を感知しているらしいということが明らかになった。

ヒトはどうなのだろうか。ヒトには体内磁石はないのだろうか?現代のほとんどのヒトは南北方向を認知できない。しかし、人間の両目の間には、篩骨(しこつ)という骨がある。この中に微量の鉄分が含まれており、太古の原人は、これが方位磁石の役目を果たしていたのではないか?...と考える研究者もいる。

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地磁気を感知?牛やシカは南北向きで食事や休憩…欧研究チーム


牛やシカは食事や休憩の際、多くが南北方向を向いていることが分かったと、ドイツとチェコの研究チームが25日、米科学アカデミー紀要電子版に発表した。

回遊魚や渡り鳥と同様、「地磁気を感知しているのではないか」と指摘している。

研究チームは、人工衛星から撮影した写真を公開しているインターネットの「グーグルアース」を活用。世界の牧草地308か所の写真に写っていた牛8510頭を調べた結果、大半が北か南を向いていた。その方位を平均すると、地軸の南北より、少しずれた地磁気の南北に近かった。

また、チェコでは2種類のシカについて現地調査。草を食べたり休んだりしている時の向きや、雪の上で寝た跡を調べた結果、やはり大半が北か南を向いていた。

研究チームは「今まで牛飼いや狩人が気づかなかったのは驚きだ」としている。(2008年8月26日10時23分  読売新聞)

参考HP Wikipedia「キョクアジサジ」 TDK Tech MAG「磁性物質とがん治療」 
 → 
http://www.tdk.co.jp/techmag/magnetism/zzz04000.htm 

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カレーを食べよう!健康成分「クルクミン」て記憶力アップ!

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カレーの生まれた国はご存じの通りインドであるが、私たちがカレーと考えているものとはちょっと違う。 どこが違うのだろう?

日本のカレーはインドでもカレー?
現在、カレー粉と呼ばれているものはイギリスで作られたものである。カレーがイギリスに伝わった時点で、かなりの人気料理だったが、作るたびにスパイスの調合をしなければならなかったため、カレーパウダーが発明された。それを18世紀に初代ベンガル総督がイギリスに持ち帰り、クロス・アンド・ブラックウェル社(C&B社)が商品化することになった。それがカレー粉の始まりである。

そして、これに小麦粉が加えられ、現在のようなとろみのあるカレーが誕生することになった。果たしてインド人はこれをカレーと考えているのだろうか?またおいしいと感じているのだろうか?

NHKの「ためしてガッテン(2007.1.31放送)」ではおもしろい実験をしている。インド人に日本のカレーを食べてもらいアンケートを取った所、何と日本のカレーも「カレーである」しかも「おいしい」と答えた人がほとんどだった!

カレーで記憶力アップ
カレーは健康によいと言われるが、どんなところがよいのだろうか?

例えば冷え性気味の女性5人に、カレーとお粥を食べてもらい、その後の血流を比べる実験をすると、カレーを食べた場合には、血流が増えるという結果が出た。これはカレーに含まれるスパイスによって、血流が促進され、新陳代謝が活発になったということを意味する。

今回、武蔵野大薬学部の阿部和穂教授らは米ソーク研究所と共同で、カレーに最も多く含まれる香辛料「ウコンターメリック)」の成分「クルクミン」から作った新化合物「CNB―001」に、記憶力を高める効果があることを動物実験で発見した。

阿部和穂教授らは、インドでアルツハイマー病の患者が少ないことに着目。その秘密は食生活にあるとして、同国の代表的料理カレーに含まれる様々なスパイスの効果を調べ、ターメリックに、加齢などによる脳の神経細胞の損傷を防ぐ働きがあることを確認していた。

最近、記憶力をアップさせるものとして「水素水」や、「アスパラギン酸」などが話題になってりるが、カレーに含まれる「クルクミン」はポリフェノールの一種。最も身近で食べやすい成分かもしれない。みなさんカレーを食べよう! 

クルクミンとは何か?


クルクミン (curcumin) はカレーのスパイスであるウコン(ターメリック、学名Curcuma longa)の黄色色素。ポリフェノールの一種であるクルクミノイドに分類される。ケト型とエノール型の2つの互変異性体が存在し、固体および溶液中においては後者の方がエネルギー的に安定である。鮮やかな黄色を持つことから、天然の食用色素として用いられる。(出典:Wikipedia)

関連するニュース
カレーを食べて記憶力アップ…アルツハイマー予防に期待


武蔵野大は18日、米ソーク研究所との共同研究で、カレーのスパイスの一種ターメリック(ウコン)から作った化合物に記憶力を高める効果があることが動物実験でわかった、と発表した。

アルツハイマー病など脳疾患の予防などに役立つ成果として注目される。

同大薬学部の阿部和穂教授らは、インドでアルツハイマー病の患者が少ないことに着目。その秘密は食生活にあるとして、同国の代表的料理カレーに含まれる様々なスパイスの効果を調べたが、ターメリックに、加齢などによる脳の神経細胞の損傷を防ぐ働きがあることを確認したにとどまった。そこで研究チームは、米ソーク研究所がターメリックの成分(クルクミン)から作った新化合物「CNB―001」の効果をラットを使って調べた。

その結果、ターメリック由来の化合物を飲むと、飲まないラットに比べて、記憶力が高まっていることが観察できた。阿部教授は「新化合物は、脳の記憶にかかわる海馬部分を直接活性化している可能性が高い。今後は、安全性を確認し新薬の開発を目指したい」と話している。(2008年8月19日02時42分  読売新聞)


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コンクリートをポップアウトさせる 「溶融スラグ」という物質

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7月22日、神奈川県藤沢市で、「偽装生コン」が使用された事件が報道された。同じ事件について8月24日、TBSテレビ番組「噂の東京マガジン」の「噂の現場」でくわしく取り上げていた。

近所で起きた事件だったので、興味はあったが内容がよくわからなかった。それが「噂の現場」では、問題点をクローズアップしていてわかりやすくなっていた。

偽装生コンクリート」とは、コンクリートに建築基準法で認められていない「熔融スラグ」という物質を使い、その結果、コンクリート表面の一部が剥がれ落ちる「ポップアウト」という現象が起きている。...ということであった。

事件発覚後もさまざまな場所で、「偽装生コン」が使用されていることがわかり問題になっている。具体的には鎌倉の大仏トンネル、湘南港(藤沢市江の島)の船あげ場スロープ、入居済みの民間分譲マンションや中学校新築の工事など、神奈川県内の196ヵ所に納入されているという。

熔融スラグ」というと、ゴミを燃やした時に出る焼却灰を高温で溶かして固めた物質で、産業廃棄物を使用するのはよい事に思える。しかし、これを砂利の替わりこ生コンに入れることは、J I S規格外。柱などの主要構造物に使うことが認められておらず、建築基準法に違反しているのだ。

また、この「溶融スラグ」に含まれる重金属を問題視し、建物などへの使用に警鐘を鳴らす国会議員や専門家もいる。その一例として、去年5月、東京湾・中央防波堤埋立地でつくられている「溶融スラグ」からは、基準値の96倍の鉛が検出されたという。

東京マガジンの「噂の現場」では、こういう社会の問題点を取り上げてくれるのがよい。ただし、報道が正確でないという批判もあるので鵜呑みにせず、各自で調べてほしい。私も記事を書くのに少なくとも3ヶ所の情報ソースで確認して、書くようにしている。
(参考記事 2008年7月22日 読売新聞「溶融スラグ混入」)
(参考HP 噂の東京マガジン 噂の東京マガジンは第2のあるある?

溶融スラグとは何か?


溶融スラグは、ごみの焼却灰を1200〜1300度以上の高温で溶かし、冷却してできるガラス状の粒。砂の代替品として、道路の路盤材などへの再利用が進むが、不純物を含むため品質が安定しにくいことを理由に、建築基準法では、一定の強度が必要な建物の柱やはりへの使用は認めていない。

溶融・固化することにより容積が減少し、最終処分場の延命を図ることができる他、高熱でダイオキシンや揮発性の重金属が無害化されるというメリットがある。このため1998年に厚生労働省は『新設の一般廃棄物焼却場には溶融固化設備を併設する事が望ましい』との通知を出し、自治体の設備が増加した。

コストの面から、水砕し細骨状にして生コンクリートに混入することが多い。しかし溶融スラグを混ぜた生コンクリートはJIS規格を満たしておらず、このコンクリートを使用した建築物ではポップアウト(コンクリート表面の剥離現象)が発生するなど、安全上の問題が指摘されている。

ポップアウトはなぜ起きる?


コンクリートの表面部分が、コンクリート内部の膨張圧により、部分的に飛び出
すように剥がれてくる現象をポップアウトという。内部の膨張には、すき間に水が入って凍る場合や内部の化学成分が反応する場合、内部の鉄筋がさびる場合などがある。

1.凍結融解作用によるポップアウト
凍結融解作用による劣化は、コンクリート中の水分が凍結する際の膨張圧および
それに伴う水の移動圧によって生ずる。また、こうした凍結時の膨張圧だけでなく、凍結融解時の膨張・収縮が、骨材とセメントペースト、コンクリートの表層部と内層部など、部分的に異なることによっても生ずる。

一般に、コンクリートは凍結によって膨張変形するが、その凍結が融解した場合
でも、塑性変形と組織の破壊により変形が原形まで復元しないため、コンクリート
内部に膨張が残留する。膨張が残留すると吸水が大きくなり、新たな水の供給があ
ると、次の凍結融解作用によってさらに大きな残留膨張を生ずる。凍結融解の繰返
しにより積み重ねられた残留膨張の圧力が原因となって、ポップアウトやひび割れ
などの損傷が生ずる。

骨材中に粘土塊があり、コンクリートミキサ内では崩壊しない程度の強さがあれ
ば、硬化コンクリート中に塊状で存在し、この塊が表面近くにあると、凍結融解ま
たは乾湿繰り返し作用を受けポップアウトを生ずる原因となる。

2.反応性骨材によるポップアウト
骨材の材質そのものが不良な場合に生ずる劣化は、コンクリートの施工後、かな
り材齢が経過した後に生ずることが多い。骨材の材質に原因がある場合として、ア
ルカリ骨材反応と不良骨材の混入によるポップアウト現象がある。

アルカリ骨材反応は、骨材そのものがコンクリート中のアルカリ成分と反応して、
その際の体積膨張によりコンクリートを劣化させる現象である。この反応を起こす
有害な骨材としては、安山岩、凝灰岩、石英安山岩、石英祖面岩、たんぱく岩、け
い酸質苦土質石灰岩、隠微晶質流紋岩およびこれらの鉱物を含む岩石がある。

また、骨材の一部に水と反応する骨材、あるいは人工の不良物が混入していると、それらの反応または作用による体積膨張により、コンクリート表面に部分的な剥離現象を生ずる。

酸化物は有害なシリカ鉱物を除けば、C a O 、M g O 、F eO が問題となる。C aO は水和してCa(OH)2 となり膨張するが、天然骨材に存在することはない。しかし、焼成軽量骨材や転炉スラグには含まれるので注意が必要である。M gO も水和してMg(OH)2となり膨張するが、天然骨材に含まれることはほとんどなく、ドロマイトクリンカーや煉瓦屑の混入によってポップアウトを生ずる。F eO はスラグ類に存在しており、FeO を含有する粘土鉱物が酸化されやすいことにより、膨張してポップアウトを生ずる。

硫化物鉱物は、硫化鉄鉱、白鉄鉱、磁硫鉄鉱として骨材中に存在する。これらの
鉱物が空気に接触すると、酸化して硫酸を生成すると同時に、セメント中の石灰と
反応して石膏となる。石膏とセメントのアルミン酸石灰塩との反応により、エトリ
ンガイトを生成し、コンクリートは膨張する。また、石膏は、無水石膏または2 水石膏として天然骨材中に、無水石膏として軽量骨材中に存在する。これらの石膏からもエトリンガイトが生成され、膨張の原因となる。石膏だけでなく、明バン石および鉄明バン石を含む骨材もエトリンガイトを生成するので注意が必要である。

3.鉄筋の発錆によるポップアウト
コンクリート中に埋込まれた鉄筋が錆びないのは、コンクリートが強アルカリ性
を有しているためである。しかし、コンクリートが炭酸ガスなどの作用により中性
化すると、鉄筋が腐食しやすくなる。特に、中性化したコンクリート中に炭酸が生
ずると鉄筋の腐食は急速に進むといわれている。鉄筋がある程度腐食すると、錆の
進行に伴う体積膨張により、かぶりコンクリート部に、鉄筋に沿ったひび割れやポ
ップアウトが発生する。これらの現象が生ずると、鉄筋の腐食が急速に進行し、構
造物の耐久性を損なう恐れがある。
(出典:住友大阪セメント
 

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「毒をもって毒を制す?」新薬に逆転の発想「C型肝炎」などに効果

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 インフルエンザ抗ウイルス剤「タミフル」に続き、H5N1型にも効く「T-705」など有望な医薬品が臨床試験中。実用化となれば、鳥インフルエンザ対策も一安心であるが、疑問が一つある。

 それは「タミフル」がウイルスに直接働くのに対し、「T-705」はヒトの細胞に直接働くからである。細胞に悪い影響はないのだろうか?同じことがC型肝炎の新治療薬にもいえる。



 抗ウイルス剤の常識
 タミフルがインフルエンザウイルス自体の表面にある、タンパク質「ヘマグルチニン」を阻害して発病させないようにするが、「T-705」はインフルエンザウイルスの中の「RNAポリメラーゼ」を阻害して発病を抑える。

 ところが、東京大学医科学研究所の河岡義裕教授らのグループでは、インフルエンザウイルスが、ヒトの細胞の中で増殖に利用するタンパク質をつき止め、この働きを阻害して発病を抑えようと考えている。(参考HP アイラブサイエンス 2008.7.13

 ヒトの細胞内にあるタンパク質や酵素の働きを抑えてヒトに害はないのだろうか? 

 これまで抗ウイルス剤の開発は、万が一、人に害を及ぼすことがないように、「ウイルス自体の酵素やタンパク質を攻撃する」というのが常識であった。人の細胞機能に害を与えてしまっては元も子もないからである。この常識が最近はゆらぎ始めている。

 C型肝炎が完治?
 C型肝炎はC型肝炎ウイルス(HVC)により発病する病気である。感染者は国内に200万人以上いるとされる。最近、薬害肝炎訴訟で国が和解に応じたことが報道されたので記憶に新しい。以前は不治の病とされ、C型肝炎から肝臓ガンに移行し死亡するケースが多かった。

 最近では「インターフェロン」などの治療方法も進歩し、感染者の半数程度まで完治するようになった。現在、ほぼ100%完治する「DEBIO-025」という新薬を臨床試験中である。

 実はこの新薬、ヒトの免疫効果を下げる薬品「シクロスポリン」によく似ている。普通ヒトの免疫機能が下がるとウイルスは殖える。ところが、「インターフェロン」だけではウイルスの減少が30%程度のところ、「シクロスポリン」を合わせて使うと60%にあがった。

 発見者の昭和大・与芝真彰教授は1995年に学会に発表したが、「クレージー」と言われ、信用されなかった。その後2003年、京都大学の下遠野邦忠研究員が、「シクロスポリン」がHCVの増殖を止めることを発見、一躍注目を浴びる。

 「毒をもって毒を制す」
 HCVは細胞内でタンパク質の形を変える酵素「シクロフィリン」を利用して殖えることがわかっている。「シクロスポリン」はこのタンパク質の働きを抑えているのことが新たにわかった。ただ、「シクロスポリン」は免疫を弱める働きもあるため、ウイルスを殖やす可能性もある。

 そこで、与芝真彰教授の共同研究者、東京都臨床医学総合研究所の小原道法氏はスイスのベンチャー企業に呼びかけた。その結果「シクロスポリン」によく構造が似ていて、免疫抑制作用のほとんどない「DEBIO-025」がつくられたのである。現在、臨床試験中で実用化が期待される。

 本来は、免疫力を下げると考えられ、ウイルスが殖えるだろうと予測された「シクロスポリン」が、逆にウイルスをつくるタンパク質(酵素)を、阻害するはたらきがあったとは驚きだ。

 こういった経験をもとに現在では、細胞に有害な物質でも、構造を少し変えたり、濃度を下げるなどして毒性を減らし、抗ウイルス剤にする方法が研究されている。まさに「毒をもって毒を制す」という、逆転の発想の素晴らしい成果である。
(参考:朝日新聞 2008.8.25「C型肝炎常識破りの新薬」)

インターフェロンとは?


インターフェロンとは、生体から分泌される物質(サイトカイン)で、抗ウイルス作用を有している。

この他、細胞増殖抑制作用、抗腫瘍作用、免疫調節作用、細胞分化誘導作用等の生物活性が知られている。

インターフェロンにはα(アルファ)、β(ベータ)、γ(ガンマ)、ω(オメガ)の4型があり、この中で現在C型肝炎の治療に一般的に使用されているのはαとβ。
(出典:はてなダイアリー) 

 

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新型インフルエンザに切り札?抗ウイルス剤「T-705」開発!

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先日インフルエンザの治療薬「タミフル」の次の新薬開発に役立つ、東京大学医科学研究所の河岡義裕教授(ウイルス感染)らのグループの研究について紹介した。この研究では、インフルエンザウイルスが細胞の中のどのたんぱく質を利用して増殖しているかをつき止めた。(参考HP アイラブサイエンス 2008.7.13

新薬創製
病気に効く薬品のつくりかたは、病気のとき病原体が細胞にどのように感染し、どのように増えていくかを研究し、そこではたらくタンパク質や酵素を見つける。次にこれらをはたらかせないようにする物質を見つけ出す。最後に見つけた物質が人に対して有害ではないか、副作用はどの程度かなどを臨床試験で確かめ、製品化する。

インフルエンザウイルス
インフルエンザウイルスの増えるしくみと、これを抑えるいくつかの医薬品のはたらくしくみについて考えてみよう。

上の図はインフルエンザウイルスが細胞に感染して、遺伝子を増殖。細胞を破壊して外に出るまでの過程を表している。

ここで働くのがさまざまなタンパク質や酵素などである。まずインフルエンザウイルスの表面にある「ヘマグルチニン」というタンパク質が細胞を認識。細胞にくっついて細胞内に侵入する(�@)。次に細胞内にある「M2タンパク質」の働きでインフルエンザウイルスは遺伝子を放出(�A)。「ポリメラーゼ」の働きで遺伝子を複製する(�B)。最後にインフルエンザ表面にある「イノラミニターゼ」の働きで細胞膜を溶かし外に出る(�C)。

抗ウイルス剤のはたらき
インフルエンザの薬としては、「タミフル」がある。この薬は�Cの「ノイラミニダーゼ (neuraminidase, NA)」 というタンパク質を阻害することによりインフルエンザウイルスが感染細胞表面から遊離することを阻害し、他の細胞への感染・増殖を抑制する。

またインフルエンザ既存薬「シンメトレル」は�AのM2タンパク質を阻害し、遺伝子を放出させないようにする。

富士化学が開発中の「T-705」という薬品は、�Bのポリメラーゼの働きを阻害し遺伝子を複製させないようにする。

「タミフル」を凌ぐ「T-705」のはたらき
今回、富山化学が臨床試験を進めるインフルエンザ治療薬「T-705」の治療効果がこれまでのものに比べて大きいことがわかってきた。まずタミフルではA・B両型のインフルエンザに作用するが、B型には効きにくく、C型インフルエンザには効果がない。それに対して「T-705」は、A・B・C型の何れのインフルエンザウイルスにも強い効果が認められる。

マウス実験ではH1N1型に感染させたマウスの生存率は14%。そこに感染1時間後「T-705」を投与した所、生存率100%になった。タミフルの場合も感染後1時間に投与したところ、生存率は90%である。ところが感染後25時間後に投与した場合では、「T-705」が生存率70%のところ「タミフル」は50%であった。新型インフルエンザへの変異が心配されているH5N1型に対しても同様の結果が得られているという。

どの「タイプ」のインフルエンザにも効き、「タミフル」より「効き目がある」となると早く手に入れたいところだが、実用化にはまだ、臨床試験を残している。「臨床試験」とは何だろうか?
(参考資料 朝日新聞2008.8.22「新型インフルに切り札か」)

臨床試験とは
医学における介入研究を臨床試験という。臨床試験の中でも、新薬の承認、あるいは既存薬の新たな適応の申請のために、製薬企業が行う臨床試験を治験と言う。

企業においては臨床開発部門がこれを執り行う。日本においては医師主導型臨床試験の実施が少なく、臨床研究の不足を指摘されがちであり、これを打開するために2002年7月31日に公布され、翌年7月30日より施行された改正薬事法により医師や医療機関が主体となって治験を行うことができるようになった。

なお、臨床試験は全て人間を対象とする実験である。動物による実験を臨床試験以前の基礎研究という。

フェーズ1:健常人を対象に薬の安全性と薬物動態を検討する。抗癌剤など明らかに有害な薬では例外的に患者を対象とする。
フェーズ2:
患者を対象とし、薬物に効果があるかということを評価する試験である。
フェーズ3:従来の薬より効果があるかどうかを調べる。この段階で無作為化と盲検法が必要となる。
フェーズ4:新薬発売後、一般臨床医から有効性、安全性に関する情報を収集する。
(出典: Wikipedia「臨床試験」) 
 

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風力発電の問題点 「強風」「低周波騒音」そして「人間」

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 風力発電の最大の問題が「風」であるとは変な話である。あの台風やサイクロンのエネルギーは1000000000000000000J(ジュール)程といわれ、広島型原爆数千個分にも相当する。これほどのエネルギーがありながら、我々人類はそれを有効利用する術を知らない。強い風に風力発電は弱いのだ。

 つくば市の風力発電動かず 数億円が無駄に
 先日、テレビでもニュースで報道されていたが、つくば市の小中学校に設置された風力発電が、台風などでほとんどこわれて動かず、発電しないばかりか、消費電力を食ってお金がかかっているという。何で動かないのに電力を食うのだろう?

 風力発電を扱うメーカーによると、消費電力は「制御盤内のファンやインバータ、コントローラーの電源等で、100W〜300W程度使用している」のだそうだ。

 風力発電につぎ込まれた予算は8〜9億円に上る。使われるのは我々の税金である。聞くとずさんな見積もりがあり、必要以上に風力動力源に予算をつぎ込んでいる。発電量も当初の予想データとは大きく異なり、「データの改ざんではないか」と疑われている。このプロジェクトの責任者もはっきりしていないようだ。(参考HP 野良里蔵狸

 風力発電機の低周波騒音公害
 2007年6月11日のテレビ朝日で四国・愛媛県、伊方町での風車の低周波騒音公害の紛争について報道された。大型の風力発電機の近くではうなるような低い周波数の音が出続けているという。既に7-10年程前からEC諸国では問題になっている。

 あの唸る様な低い周波数の音が人体に与える悪影響は、まさに経験した人でないと判らないという。昼も夜もこれをやられたら生きている気がしない。欧州では自殺者も出ているそうだ。なぜこのような低周波が出ているのだろう?

 低周波発生の原因
 風車ブレードの風きり、発電機の回転の振動、それにともなうタワーの振動などが空気振動を発生させる。ブレードが大きいほど低周波騒音はおおきくなる。

 近隣住民とのトラブルが発生して話し合いになっている地域がある。実態がよくわからないところが電磁波ににている。現状では具体的な規制がなく、なかなか解決しにくい。

 低周波発生の対策
 大型風車からの3キロ程度の半径内が影響範囲といわれている。体調不良の原因が風車だという人がいる。無自覚の人の身体には、低周波は影響ないのかという心配がある。調査が必要。

 マイクロ、小型風力発電機からも多少は低周波は発生する。建物、特にビルなどに設置した場合、増幅されたと感じることがある。設置の場合は充分な検討が必要だ。(参考HP 機能安全と安全工学) 

 風力発電のさまざまな問題  風力発電には様々な問題が指摘されている。主な問題点をあげてみる。新エネルギーとして普及するためにはこれらの問題を解決していかねばならない。

 出力変動
 風力発電の出力は昼夜問わず不随意に変動するため、需要への追従は基本的に他の調整力に富んだ電源(火力発電、貯水式水力発電など)に頼ることになる。ただし実用上支障が無い程度まで、出力の平滑化や負荷追従を行うことは可能である。また近年は発電量の予測技術も開発されている。

 短時間の変動
 風力発電は風速の変動に従って出力が需要と無関係に変動し、電圧や力率の変動をもたらす。この変動は一般に太陽光発電に比べても大きい。特に導入量が小規模の場合は高い周波数成分を含む変動が多くなる。しかし大規模に導入した場合、変動は大幅に緩和され、系統側の負担が小さくなる(導入規模の影響を参照)。実際、デンマーク、ドイツ北部、スペインなどにおいて、信頼性を犠牲にせずに電力供給量の20-40%を風力で賄えることが実証されている。

 長時間の変動
 風力発電の導入価値は、風の強い時間帯(季節)と電力需要の多い時間帯(季節)が重なる場合に相対的に大きくなる。一般には、夜間や冬期の暖房需要の多い場合には他の電源に比較して特に導入価値が高くなる。マッチしない場合(他電源による夜間電力が既に余っている場合など)にはその分価値が低くなる。ただし他電源に比較すると、運転状態を保つために燃料を投入する必要が無い分、無駄は少ない。

 強風
 風力発電機の最大の敵は強すぎる風である。風力発電機には定格風速があり、定格を大幅に超える速度で運転すると原動機の焼損やブレードの破損などを招く場合がある。そのため風速が過大な場合は、保護のために速度を抑制するか、場合によっては一時的に発電を停止する。

 落雷
 落雷による故障は風力発電が停止する大きな原因の1つである。ブレードへの落雷により、ブレードが物理的に破壊される場合が多い。大型機ほど地上高が高くなるため、被雷しやすくなる。日本では、冬季の日本海側にて被害が大きい。これは日本海側の冬の雷が、エネルギー換算で、夏の雷の100倍にも達するほど強いためである。このため1MW機が実用化されるにあたり、設計変更と交換のために半年の期間を要した例もある。近年は日本のメーカーにより、このような強力な雷に対応した機種が開発されている。台風対策と相まって、セールスポイントになる例も見られるようになった。

 騒音(低周波)
 風力発電機の騒音(風切り音)は一時期問題とされたが、近年は大きく改善され、通常は問題にならない水準に達している。大きな改善点の1つが、ブレードの翼断面の改良である。昔の風車では航空機用の翼断面を用いていたため、翼端周速が100〜120m/sに達し、騒音を大きくする要因となっていた。この翼端周速は風車専用の翼断面(厚翼)を用いることで大幅に低下し、現在は大型機でも60m/s程度となっている。

 用地確保
 風力発電機を2機以上設置する場合には、卓越風向に対して垂直方向に風車直径の3倍、平行方向に10倍程度の距離が必要である。ただし風車そのものが占有する面積は小さいため、畑や牧草地など、高さ方向の余裕を必要としない場所に設置すれば土地の確保の問題は小さくなる。また近年は洋上発電も実用化されつつある。

 発電量予測
 風力発電の事業化にあたっては、事前の風況の調査が重要である。風は不随意に変動するが、その変動量や変動速度、平均強度などは確率的に取り扱うことが可能である。風力発電の発電量もまた、確率・統計的に取り扱うことができる。このため事前にある程度の量のデータを集めておくことにより、相応の確度で風況や発電量の予測を行うことができる。

 鳥への影響 
 現在一般的な円柱状タワーを用いた風力発電所(オトンルイ風力発電所)イヌワシ、クマタカ、オオタカなどの希少猛禽類の幼鳥が、風力発電のブレード(回転羽根)に衝突(バードストライク)して死亡するケースがある。衝突死の多くは鳥が風車の回転範囲を通り抜けようとして、回転翼を避けずに体が切断されることにより生じる。一説にはモーションスミア現象によって高速の羽根が見えず、反対側の景色が透けて見えるため鳥が気づかないためといわれている。

 景観
 風力発電機の設置に当たっては、自然景観への影響が問題になる場合もある。例えば風光明媚な観光地などでは、風力発電機の設置によって景観が変わるために反対される場合もある。一方、せと風の丘パークのように、大型風車が林立する雄大な光景を新たな観光資源とする動きもある。この他にも、北海道幌延町の風力発電所(28基設置)は北海道をツーリングする若者に人気があり、若者を中心に観光資源としての認識が増えつつある。

 電波障害
 風力発電の風車が立てられ始めた頃から、電波障害への懸念が相当数存在していたが実際にはそれほどの苦情は発生していない。電波障害となる要因には遮蔽障害と反射障害が考えられ、それぞれが回転翼部分と静止しているタワーとその先端のナセル部分が影響する可能性がある。(出典:Wikipedia)
 

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風力発電の敵は「風」?風力発電の形式と課題

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 桜美林大学のメインキャンパスは、東京都町田市にある。自宅からは神奈中のバス停まで15分。そこから湘南台駅まで15分。小田急線に乗り町田まで30分。さらに町田からは横浜線に乗り換えて10分で淵野辺駅に到着する。淵野辺駅からはシャトルバスが出ていて10分ほどで大学に着く。

  校舎も新しく美しい大学だ。キリスト系の大学で最近できた新しいチャペルもあった。その中でもできたばかりの自然科学系の建物の中で、8月7日・8日研修が行われた。講師の坪田氏と高橋氏は気象関係の専門家で、「気象に関する実験」や「風力発電」などの紹介をしてくれた。

風力発電の形式  風力発電には水平軸型と垂直軸型がある。

 電力用としては水平軸のプロペラ型が多く用いられるが、用途に応じて垂直軸のダリウス型、ジャイロミル型、サボニウス型またはその併用型を用いる場合もある。 また直線翼垂直軸型、スクリューマグナス風車(マグナス効果を利用)もある。

 規模と効率
 水平軸型は一番よく眼にするが、風が安定していれば発電容量が大きい。ただ風向の変化により、機械部分の消耗が激しい。垂直軸型は風向に関係なく発電する利点がある。しかし、発電容量は少ない。

 風力原動機はロータ径が大型化するにつれて効率が向上し、採算性も向上する。これは地上付近では地面や障害物等による摩擦があり、高所の方がより効率よく風を捉えられるのが大きな理由である。このため発電事業用の風力原動機は大型化する傾向にある。

 発電量はローターの直径の2乗、風速の3乗に比例する。効率は最高59%である(ベッツの法則)。1919年、ドイツのアルバート・ベッツにより導き出された。

 2005年現在では、世界的に2.5MWクラスが中心であり、5MWクラスの開発が進められている。日本メーカーでは1MWクラスが主流であったが、近年、2〜2.4MWクラスのものが商品化された。また、家庭への普及を狙って小規模の風力原動機を商品開拓する動きもある。(出典:Wikipedia)

 風力発電の課題  「風力発電」は我が国でも新エネルギーとして期待されており、徐々に普及が計画されているが、EU諸国に比べて遅れている。その理由は何だろうか?

 その理由はいくつかあるが、大きく分けて2つ、政策的課と技術的課題がある。

 政策的課題
 日本の現行制度(RPS法)では、電力会社に一定比率での導入を義務付けている。しかし、電力会社では、電力調達コスト的に有利な自社既存電源を優先しており、リスクの高い風力発電の技術的な向上が認められない。

 これに対し、EU諸国では固定価格買い取り制度(フィードインタリフ制度)を採用。風力発電事業者が発生させる電力を電力会社に買い取ることを義務付けるほか、購入価格をも法的に保証することによって、風力発電事業者の負うリスクを減らしている。

 技術的課題
 技術的課題としては「強風対策」の問題がある。大部分のEU諸国では「梅雨のない北海道」よりも緯度が高く、気候的に安定している。日本やインドのように中緯度以下の地域では台風やサイクロンなどの「強風」の影響を受けやすい。

 風力発電機には定格風速があり、定格を大幅に超える速度で運転すると原動機の焼損やブレードの破損などを招く場合がある。風力発電機の最大の敵は強すぎる風である。

 また、日本での風力発電は、風が強い山間地に作ることがあるが、山間地の風は風向の変動が大きいため、風力発電のブレードに対して予想以上の負荷をかけ、それが故障の原因になることもある。

 こうした課題を解決することが風力発電の普及には必要である。
 
 風力発電の「風」対策
ブレードの角度(ピッチ)を変えて速度を抑制する(フェザーリング)
ブレードまたは風力原動機全体を風に対して傾ける
風車と発電機を一時的に切り離す
設備全体(ポールなど)を物理的に強化する
騒音対策を施した上で、ダウンウインド型を採用する。もしくは、強風時のみ風下にブレードを向ける。
強風に耐えうる型式の風力原動機を採用する
設置地域の風況の事前調査の強化(出典:Wikipedia)

参考HP 新エネルギー財団 → http://www.nef.or.jp/index.html

 

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アスパラガスのアミノ酸 「アスパラギン酸」で記憶力アップ?

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アスパラギン酸とは何だろう?
アスパラギン酸(aspartic acid)とは、アミノ酸のひとつで、2-アミノブタン二酸ともいう。示性式は HOOCCH2CH(COOH)NH2)。略号は D あるいは Asp。アスパラギンの加水分解物から単離され、この名がついた。アスパラギン酸はタンパク質構成アミノ酸のひとつで、非必須アミノ酸。ちなみに、アスパラギンはアスパラガスから発見されたことにちなんで命名された。

タンパク質を構成するアミノ酸とは何か?
多くの動物のタンパク質はわずか20種類のアミノ酸からできている。もちろんこれ以外にもアミノ酸はある。チロキシン (甲状腺タンパク質に含まれる)やテアニン(茶の旨み成分)などもアミノ酸であるがタンパク質には含まれない。

20種類のアミノ酸をあげると次のようになる。
ヒトの必須アミノ酸 トリプトファン - リシン - メチオニン - フェニルアラニン - トレオニン - バリン - イソロイシン - ロイシン - ヒスチジン
ヒトの非必須アミノ酸 アラニン - アルギニン - アスパラギン - セリン - アスパラギン酸 - システイン - グルタミン - グルタミン酸 - グリシン - プロリン - チロシン

アスパラギン酸が記憶にはたらくしくみ
今回、岡山大学の森山芳則教授(生化学)らがアスパラギン酸が神経細胞で情報伝達にかかわる仕組みを突き止め、米科学アカデミー紀要電子版に発表した。記憶にかかわる脳の海馬で、アスパラギン酸が神経伝達物質のグルタミン酸とともに存在することなどは知られていた。

大学院生の宮地孝明さんらは、細胞内でアスパラギン酸を運ぶたんぱく質を特定し、小胞型興奮性アミノ酸トランスポーター(VEAT)と名づけた。VEATは、神経細胞のつなぎ目にある神経伝達物質を蓄える袋に、アスパラギン酸を運びこむ。蓄積されたアスパラギン酸は、この袋から分泌されて神経伝達物質になるとグループはみている。  

関連するニュース
記憶の仕組みにアスパラガスのアミノ酸 岡山大が解明


アスパラガスに含まれるアミノ酸の一種「アスパラギン酸」が、神経細胞で情報伝達にかかわる仕組みを、岡山大大学院医歯薬学総合研究科の森山芳則教授(生化学)らが突き止め、米科学アカデミー紀要電子版に発表した。この仕組みの異常で、発達障害などが起こる難病になる可能性も示され、記憶・学習の仕組み解明につながりそうだ。

記憶にかかわる脳の海馬で、アスパラギン酸が神経伝達物質のグルタミン酸とともに存在することなどは知られていた。大学院生の宮地孝明さんらは、細胞内でアスパラギン酸を運ぶたんぱく質を特定し、小胞型興奮性アミノ酸トランスポーター(VEAT)と名づけた。

VEATは、神経細胞のつなぎ目にある神経伝達物質を蓄える袋に、アスパラギン酸を運びこむ。蓄積されたアスパラギン酸は、この袋から分泌されて神経伝達物質になるとグループはみている。

これまでVEATは別の働きで知られており、その異常で、幼児期から精神発達や運動障害が起こる「サラ病」になることがわかっていた。今回の発見で、サラ病は神経細胞の情報伝達の異常で起こる可能性が示された。

森山教授は「グルタミン酸だけでは説明が難しい情報伝達の仕組みが、アスパラギン酸の働きを調べることでわかるかも知れない。認知症などの薬の開発につながる可能性もある」と話している。( asahi.com 2008年8月20日 ) 
 

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「糸井川」ヒスイの里が目指す「世界ジオ・パーク」とは何か?

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フォッサマグナの北西端にある糸魚川市。糸魚川市の美山公園にはフォッサマグナミュージアムがある。ここは平成6年(1994年)4月25日に開館した石の博物館である。今年(2008年)8月18日の夏休み、家族でここを訪れた。

うちの子は石集めが好きで、さまざまな色の石を集めているが名前がよくわからない。特にこのあたりの海岸の石は色がさまざまで、模様が美しい石が多く、判定が難しい。受付に行くと、学芸員さんが石の名前を教えてくれた。私が予想した石の名前がことごとく外れた。

さすがフォッサマグナにある石だけあって、圧力や熱によって変成を受けたものが多く、色や模様がさまざまである。石英でも白以外に赤や緑に色づいたもの、チャートでも赤、白、褐色など色だけでは区別できない。「ヒスイ」が白や緑なので同じ色の石を持って行ったら白っぽいのは流紋岩、緑色のは斑レイ岩や石英と判定された。よくさまざまな石を判定できるものである。

聞くとヒスイはもっと硬く、重たい。ヒスイの白い部分は石英ではなく長石だそうだ。また緑色の部分は、不純物として「鉄」が含まれたもので、他には紫や黒などのヒスイもある。また、最近の研究ではヒスイの中に含まれる「ジルコン」という鉱物の放射性物質による年代測定では、ヒスイの推定年齢は5億歳だという。

日本にある数少ない宝石「ヒスイ」は地球の長い歴史とともにできた鉱石であった。こうして夏休み、私たち家族の抱いた、淡い夢は打ち砕かれた。

糸魚川付近のおもしろさは「ヒスイ」だけではない。西側には1億〜3億年前の岩石、東側には約2000万年前の岩石を見ることができる。また化石も古生代のウミユリの化石、サンヨウチュウの化石、から中生代アンモナイトの化石、新生代ではクジラ、ナウマン象などのさまざまな化石を産出する。

これだけ、小さな範囲にヒスイや多くの化石や地層を観察できるところは世界的にも少ない。そこで、糸魚川市では付近を「ジオパーク」として公園化して、地域活性化しようと計画を進めている。

ジオパークとは何か?


「ジオパーク」とは火山や活断層でできた特色ある地形などを「地質遺産」として保護し、地学教育や観光に生かす仕組みが整った地域を指す。海外ではすでに18カ国57カ所が「世界ジオパーク」の認定を受け活動。国内でも世界の仲間入りを目指す動きが始まっており、初の国内選考の審査申請が締め切られました。ジオパークの試みは、火山・地震活動でできた地形、太古の津波を記録した地層といった地球の歴史が刻まれた地質遺産を守るとともに、教育や地域振興に役立てようという活動。活動は1990年代、子供の地学離れが進む欧州で始まりました。

国内選考を担当する日本ジオパーク委員会事務局の渡辺真人さんは「環境問題を考えるとき生態系や動植物の多様性に関心が向かいがちだが、それを支えるジオについて興味を持ってもらうための手段が出発点だった」と説明。世界ジオパークの認定機関は、2004年に欧州と中国の活動団体が集まり設立されたNGO世界ジオパークネットワーク(GGN)。単なる地質学上の研究価値だけでなく、その場所特有の生態系や文化的な価値なども併せ持つことを考慮した独自の国際基準を設定。世界遺産が国際条約で保全が主目的なのに対し、世界ジオパークは地層や地形が壊れない程度の利用は許されています。

国別の認定数では、2000年から「国家地質公園」として取り組んだ中国が20カ所と最も多く、英国では、作家のアガサ・クリスティが生まれ育ったトーキーを含む地域が認定されています。昨年認定され、活動を始めたばかりのマレーシアのリゾート地、ランカウイ島では、「海岸の地質を見学できるようにと所々にマングローブツアー船の桟橋がつくられました。これまでは観光案内だけだった船頭に、がけや岩石の解説ができるよう教育が始まっている」(渡辺さん)という。(産経新聞 2008.7.18)

糸魚川ジオパークの特徴
大地の境目にある:
糸魚川市は糸魚川—静岡構造線の北端にあり、市内の中央を南北に大断層が通ります。糸魚川—静岡構造線を境に日本列島は地質学的に東北日本と西南日本に分けられており、糸魚川ジオパークは東北日本と西南日本の両方にまたがっていることになります(地質の多様性)。

大きな標高差を持つ:糸魚川ジオパークは日本海から海抜2,769mの新潟県最高峰の小蓮華山まで、約2,800mの標高差があります。このことが生物の多様性を生む原因になっています。

大きな時代の差を持つ:糸魚川ジオパークには、先カンブリア紀に生成した岩石から、古生代、中生代、新生代の各時代の岩石が分布しています(地質の多様性)。

さまざまなでき方の岩石がある:岩石はそのでき方によって火成岩・堆積岩・変成岩に大きく分けることができます。糸魚川ジオパークにはさまざまなでき方の岩石があります(地質の多様性)。

人間と大地の歴史がある:糸魚川ジオパークには人間と大地の関わりの歴史が多くあります。例えば縄文時代に始まった世界最古のヒスイ文化では、糸魚川産のヒスイを使われました。糸魚川産ヒスイは日本全域に伝播し、さらに朝鮮半島にも運ばれています。

参考HP 糸魚川ジオパーク →  http://www.city.itoigawa.niigata.jp/fmm/geopark/ItoigawaGeopark/aboutIGP.html 

白いヒスイ谷への招待
岡本 真琴;工藤 智巳
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古代翡翠文化の謎を探る

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「野辺山」でエドムント・ナウマンが見た「フォッサマグナ」とは何か?

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フォッサマグナとは何だろう?

そう、糸魚川−静岡構造線という日本列島を真二つにする「大断層」である。ところが、くわしく調べてみるとそうでないことがわかる。正解は糸魚川−静岡構造線、柏崎−千葉構造線、新発田−小出構造線という3つの構造線にかこまれた大きなUの字型の日本最大規模の「地溝帯」のことをいう。

最近、日本の各地で恐竜の化石が見つかったり、地震対策のために全国各地の断層が細かく調べられたりしている。多くの人たちの努力の結果、これまで未知であった地面の下のようすがわかるようになってきた。現在のように地質学がさかんになってきたのは、ごく最近のことである。

日本の地質学の黎明期
時代は1868年、明治維新にさかのぼる。当時日本は強大な軍事力を背景とした欧米諸国の圧力に屈し、不平等条約が結ばれ、開国を余儀なくされた。以後、日本は富国強兵に努め、条約が改正されるのは、日本が日清戦争において清に勝利した後の1899年を待つことになる。当時はどれだけ軍事力があるかで対等の条約を結んでもらえるかどうかが決まる厳しい時代であった。

富国強兵のためには、日本の国内にある、鉄や銅などの鉱物資源や石油・石炭などのエネルギー資源を調べることは大切なことであった。このため政府は諸外国から外国人の指導者を呼び寄せた。そのうちの一人にエドムント・ナウマンがいた。

エドムント・ナウマン
ナウマンはナウマン象の発見者として有名であるが、日本に滞在する10年間に化石研究、火山研究、地震研究など様々な地質学的な調査を行った。また、交通機関の発達してない時代に、およそ1万キロメートルを踏破し、日本で最初の地形図地質図をつくった。

さて、ナウマンが1875年11月長野県野辺山を越え、平沢に到着した頃、日はすでに暮れていた。平沢の宿で一泊し、出発しようとした翌日は快晴であった。「さあ、出発だ」外に出たとき、目の前の風景に驚愕する。前日目にしてきた、八ヶ岳のなだらかな風景とまったく違っていたからである。そこにあったのは南アルプスの立ちはばかる険しい壁だった。そしてナウマンは壁の下の幅広い、緑の低地に立っていた。フォッサマグナの存在に気がついた瞬間であった。

フォッサマグナの意味
この言葉はラテン語で、フォッサは「溝」、マグナは「大きい」を意味する。ナウマンは近くの火山や岩石を調べ、西側の南アルプスの岩石が古い(3億年〜1億年前)ことと、東側の八ヶ岳の岩石が新しい(2000万年前)ことを発見する。

ナウマンはこの「溝」は「火山の噴出物が埋めてできたもの」と考えていた。しかし現在、その場所は「ユーラシアプレート」と「北アメリカプレート」の両端がぶつかり合う場所であり、まさに名前どおり「溝」は地下深く、幅も広い、「大地溝帯」であることがわかっている。

参考HP フォッサマグナミュージアム
 →
 http://www.city.itoigawa.niigata.jp/fmm/
参考書籍 「フォッサマグナって何だろう」フォッサマグナミュージアム刊

フォッサマグナとは?


フォッサマグナは、日本の主要な地溝帯の一つで、地質学においては東北日本と西南日本の境目とされる地帯。

西端は糸魚川静岡構造線(糸静線)、東端は新発田小出構造線及び柏崎千葉構造線とされる、広い範囲にわたる地帯。中央地溝帯とも呼ばれる。語源はラテン語の“Fossa Magna”で、「大きな窪み」を意味する。

しばしば糸静線と同一視されるが、糸静線はフォッサマグナの西端であって、「フォッサマグナ=糸静線」とするのは誤りである。つまり、地図上においては、糸静線は「線」であるが、フォッサマグナは「面」である。

概要
日本最大規模の地溝帯である。本州の中央を横断する断層地代。西側の境界線を糸魚川=静岡構造線という。主に基盤岩は西南日本の中古生界からなり、第三紀の火山岩と堆積岩によって埋積されている。

フォッサマグナ北部では第三紀層の褶曲によって生じた丘陵地形が際立って目立っている(頸城丘陵、魚沼丘陵など)。一方、南部ではフィリピン海プレートによって運ばれ、日本列島に衝突した地塊が含まれる(丹沢山地、伊豆半島など)。フォッサマグナの東側を東北日本、西側を西南日本という。

ハインリッヒ・エドムント・ナウマンが発見し、1893年のナウマンの論文で初めて発表された。彼が南アルプス山系から八ヶ岳や関東山地を眺望した際、巨大な地溝帯の存在を思いついたとされる。 フォッサマグナ内部の地層が褶曲していることはアルフレッド・ウェゲナーの「大陸と海洋の起源」において、陸地の分裂・衝突の証拠として紹介された。プレートテクトニクスではフォッサマグナは北アメリカプレートとユーラシアプレートの境界に相当するとされる。(出典:Wikipedia)

 

惑星地質学
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東京大学出版会

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「鬼押し出し」で出会った「ヒカリゴケ」とは何か?

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ひかりごけ」というと太平洋戦争中の1944年5月に、現在の北海道目梨郡羅臼町で発覚した死体損壊事件を題材にした、武田泰淳氏の小説を思い出す。

小説「ひかりごけ」
死体損壊事件というと何のことかわからないが、太平洋戦争中、小樽へ向かう徴用船がシケに遇い遭難。船員たちは船から脱出。知床半島ペキンノ鼻に降り立ったが、そこは真冬の北海道で極寒のうえ雪と氷と吹雪に覆われた地域だった。

次々に船員が死ぬ中、徴用船の船長だけが生き残り、近くの集落にたどり着いた。食べ物もない極寒の知床をどうやって生き残ったのだろうか?

実は船長はなかまの船員の肉を食べていたのだった...。しかし、生存者はただ1名で、その証拠はどこにも無い。見ていたのは近くであやしく光る「ヒカリゴケ」だけであった。

「鬼押し出し」のヒカリゴケ
...といったストーリーを聞くと、不気味な印象であるが、初めて見た「ヒカリゴケ」は美しく輝いていた。場所は群馬県嬬恋村の「鬼押し出し」。一帯は1783年8月5日(天明3年7月8日)におきた浅間山の噴火の際に流れ出た溶岩がゴロゴロとしており奇怪な姿を見せている。

その溶岩の岩と岩のすき間に、ひっそりと美しく輝く「ヒカリゴケ」はあった。まさか、こんな高い山の上に、しかも、夏でも20℃以下の涼しい所で出会えるとは思わなかった。

ヒカリゴケの発見地
ヒカリゴケは、明治43年、この嬬恋村のとなりの佐久市岩村田で当時の中学生が「光る土」として学校へ届けたことがきっかけで、日本で初めてのヒカリゴケ発見の地となった。その後北海道知床、埼玉県比企郡吉見町などで発見されている。昭和38年12月24日北海道で「天然記念物」に指定される。

生育環境の変化に敏感で、僅かな環境変化でも枯死してしまうほどに脆い存在である。そのため生育地である洞窟の開発や大気汚染、乾燥化などの影響を大きく受けて、その個体数は減少し続けていると言われており、絶滅が危ぶまれているそうだ。

私は8月19日、軽井沢を家族旅行したその足で「鬼押し出し」に立ち寄り、偶然にそこに保護されている「ヒカリゴケ」を見ることができた。「鬼押し出し」は公園になっており、「裏参道コース」の途中に表示板があるので、見つけることができる。もし機会があったら、立ち寄ってみてはいかがだろうか。(入場料 大人600円こども400円)

参考HP 鬼押出し園 → http://www.princehotels.co.jp/amuse/onioshidashi/

ヒカリゴケとは?


ヒカリゴケ(Schistostega pennata)はヒカリゴケ科ヒカリゴケ属のコケで、1科1属1種の原始的かつ貴重なコケ植物である。その名が示すように、洞窟のような暗所においては金緑色(エメラルド色)に光る。

分布・生育環境
北半球に分布し、日本では北海道と本州の中部地方以北に、日本国外ではロシア極東部やヨーロッパ北部、北アメリカなどの冷涼な地域に広く分布する。洞窟や岩陰、倒木の陰などの暗く湿った環境を好む。日本の自生地には長野県佐久市や吉見百穴(埼玉県)、北の丸公園(東京都)などがある。

形態
小型のコケ植物で配偶体(茎葉体)は1cm程度。葉は披針形で、朔柄は5mm程度で直立し、先端につく朔は球形。原糸体(胞子から発芽した後の糸状の状態)は、一般的な蘚類が持つ糸状細胞の他に、直径15μm程度の球状であるレンズ状細胞を多く持つ。

光反射の仕組み
ヒカリゴケは自発光しているのではなく、原糸体にレンズ状細胞が暗所に入ってくる僅かな光を反射することによる。またレンズ状細胞には葉緑体が多量にあるため反射光は金緑色(エメラルド色)になる。(出典:Wikipedia)

関連するニュース
倉庫内に神秘の光/ヒカリゴケ生える


環境省の準絶滅危惧(きぐ)種に指定されるヒカリゴケが、中標津町俣落新生の酪農家、田代敬治さん(51)の倉庫内で生え出した。倉庫を建ててから26年目にして初めてのことで、光が差すと神秘的な光を放っている。関係者は「すごい。こんなのところになぜ生えたのか」と驚きを隠せない。(釧路新聞 2008年08月14日)

 
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第10回ノーベル生理・医学賞アルブレヒト・コッセル「核酸」を発見

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今では、「人間の遺伝情報はDNAにある」という事実は、多くの人が知っている。それは、DNAに並ぶ塩基の配列がどのような遺伝情報をもつかを、科学者たちによって、次々と解き明かされてきたからである。しかし、人間が、こうした知識を得るまでの道のりは、けっして平坦ではなかった。というより、実際は失敗や間違えの連続だった。

膿から発見された核酸
現代のバイオテクノロジーにつながるひとつの発見が、スイスの生化学者フリードリッヒ・ミーシャーによって行われたのは1869年のことであった。彼は、けが人の包帯に付着した膿から細胞を取り出し、1つの物質を抽出した。そして彼は、この物質が細胞の中心部の核(ヌクレウス)から抽出したために、「ヌクレイン(Nuclein)」という名前をつけた。

このときミーシャーは、現在の「核酸」と呼ばれる物質を発見したのだが、この物質はタンパク質に構造が似ており、分析を重ねるほどタンパク質との相違点より、類似性が多く発見された。そこで「リンとタンパク質の混合物にすぎない」と主張する科学者も多く、たいした関心はもたれなかった。


 
「核酸」の発見
しかし、ドイツの生化学者アルブレヒト・コッセルは、この「ヌクレイン」に注目し、その分析によって、1892年にアデニン(A)、グアニン(G)、シトシン(C)、チミン(T)という4種類の塩基があることを確認し、この塩基と結合する五炭糖(リボース)という糖の存在も明らかにしたのである。

アルブレヒト・コッセル


アルブレヒト・コッセル(Ludwig Karl Martin Leonhard Albrecht Kossel、1853年〜1927年7月5日)はドイツの医学博士。

ドイツのロストックでプロシアの領事アルブレヒト・コッセルと妻クララの間に生まれた。ストラスブール大学の医学部に学びアントン・ド・バリー、ワルデイヤー、クント、アドルフ・フォン・バイヤー、フェリックス・ホッペ・セイラーの授業を受けている。1878年にロストック大学を卒業。

1910年、細胞生物学とくに蛋白質と核酸に関する研究に対しノーベル生理学・医学賞が与えられた。(出典:Wikipedia)

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第10回ノーベル化学賞オットー・ヴァラッハ「脂環式化合物」とは?

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1910年のノーベル化学賞はドイツの化学者オットー・ヴァラッハ氏に贈られた。受賞理由は「脂環式化合物の先駆的研究」である。脂環式化合物とは何だろうか?

脂環式化合物は有機化合物のなかまである。
有機化合物
(organic compounds)とは、炭素原子を構造の基本骨格に持つ化合物の総称である。

ただし、グラファイトやダイヤモンドなど炭素の同素体、一酸化炭素、二酸化炭素あるいは炭酸カルシウムなどの化合物は有機化合物には入らない。どれも炭素を含みながら無機化合物とされる。なぜだろうか?


その理由は「有機化合物は生物が産生する化合物」とした歴史的な定義が存在したからである。

実際、植物にしても動物にしても、さまざまな有機化合物で体はできている。しかし、有機化合物でできているのは生物だけではなかった。例えば石油に含まれる有機化合物を調べると、やはり、さまざまな有機化合物が発見されたのである。

有機化合物の分類


有機化合物を分類する方法には大きく分けて2つの分類法がある。1つは炭素同士の繋がり方によって分類する方法。もう一つは、特有の化学的性質を示す官能基によって、分類する方法である。

炭素の繋がり方による分類


この方法では、炭素と水素のみによって構成される分子(炭化水素)を中心に扱う。炭素は、価電子が四つなので単結合や、二重結合、三重結合をする。また、一直線に繋がったり環状に繋がったりする。ここでは、その炭素同士の繋がり方を中心に化合物を分類する。

鎖式か環式か
炭素が、鎖のように繋がっている化合物を鎖式化合物または脂肪族炭化水素(特に炭化水素の場合は鎖式炭化水素)という。また、炭素が環状に繋がっている化合物を環式化合物という。

芳香族か脂環式か
環式化合物のうち、6つの炭素原子が環状をして特別な結合をしているものがあるこれを芳香族化合物(特に炭化水素の場合は芳香族炭化水素)といい環式化合物のうち芳香族化合物以外を脂環式化合物(特に炭化水素の場合を脂環式炭化水素)という。

不飽和か飽和か
炭素同士の結合に二重結合または三重結合を含む有機化合物を不飽和化合物(不飽和炭化水素)といい、炭素同士の結合がすべて単結合の化合物を飽和化合物(特に炭化水素の場合を飽和炭化水素)という。

官能基による分類


この方法では、ある種類の原子がある一定の形に結合したものを官能基と定義し、その有機化合物にどのような官能基があるかによって分類する方法である。

官能基の種類
ヒドロキシ基 −OH アルデヒド基 −CHO カルボニル基 >CO カルボキシ基 −COOH ニトロ基 −NO2 アミノ基 −NH2 スルホ基 −SO3H エーテル結合 −O−
エステル結合 −COO− など

オットー・ヴァラッハ


オットー・ヴァラッハ(Otto Wallach, 1847年〜1931年)はドイツ・ケニッヒスベルク(現カリーニングラード)出身の化学者。主にテルペンの研究を行った。

1967年から1869年までゲッティンゲン大学に在籍した。1870年からボルン大学のフリードリヒ・ケクレに師事する。その後はボンに移って薬学の教授となった。1876年以降はゲッティンゲン大学の教授となり、1931年に死去するまでその座にあった。1880年にヴァラッハ転位、1887年にロイカート・ヴァラッハ反応を発見、1910年には脂環式化合物の先駆的研究の功績によって、ノーベル化学賞を受賞した。(出典:Wikipedia)
 

鎌田真彰の化学有機化学―合格点への最短距離 (大学受験Do Series)
鎌田 真彰
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有機化合物の構造決定―スペクトルデータ集
E. プレシュ,C. アッフォルテル,雨宮 成,P. ブュールマン
シュプリンガーフェアラーク東京

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第10回ノーベル物理学賞 ファンデルワールス「実在気体の状態方程式」

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気体の物理的な性質を考えてみよう。気体はどういうときに膨らみ、どういうときに縮むのだろうか?

そう、圧力が高いとぎゅっと縮み、圧力が低いと膨らむ。また、温度が高いと膨らみ温度が低いと縮む。

ボイル・シャルルの法則
1662年にロバート・ボイルは、温度が一定のとき、「理想気体の体積は圧力に反比例する」ことを発表した。気体の体積をV、圧力をP、正の定数をkとすると、この法則は以下の式により表される。

V=frac{k}{P}    これがボイルの法則である。

1787年にジャック・シャルルは、圧力が一定のとき、「理想気体の体積は絶対温度に比例する」ことを発見した。1802年にジョセフ・ルイ・ゲイ=リュサックによって初めて発表された。気体の体積をV、絶対温度をT、正の定数をkとすると、この法則は以下の式によって表される。

    V=kT ,     これがシャルルの法則である。

ボイル=シャルルの法則は、理想気体の体積と圧力、温度に関係する法則。ロバート・ボイルが発見したボイルの法則と、ジャック・シャルルが発見したシャルルの法則を組み合わせたものである。「気体の圧力Pは体積Vに反比例し、絶対温度Tに比例する」というもの。

    P = k frac{T}{V}     これがボイル=シャルルの法則である。

理想気体の方程式
さらに、1811年、アボガドロによって「同一圧力、同一温度、同一体積のすべての種類の気体には同じ数の分子が含まれる」という仮説が提案された。これは約100年後の1905年、アインシュタインとジャン・ベランらによって、分子の存在があきらかになり、アボガドロの仮説の正しいことが証明された。これをアボガドロの法則と呼ぶ。

こうして、気体の体積は、気体の分子量にも比例する。理想気体の方程式はこれを含めてできあがった。気体の体積をV、圧力をP、気体の物質量(モル数)をn、気体定数をR、絶対温度をTとすると次のように表される。

     PV  nRT   これが理想気体の方程式である。  

この式は、「理想気体」の式として、よく出てくるのであるが、実際の気体である「実在気体」はこうはならない。実際の気体には他に影響を受ける要因がいくつかあるからだ。主な問題点は2つある。それは何だろうか?

気体および液体の状態方程式
1つ目は、理想気体には気体分子自体の大きさが考えられていないことである。2つ目は理想気体には分子どうしではたらく引力の大きさを考えていないことである。

理想気体は、温度が下がれば下がるほど体積は小さくなり、絶対零度(セ氏では-273.15℃)では体積は0になる。だが、これでは気体の体積が完全に無くなった状態であり、気体が消滅した事になってしまう。理想気体には気体分子自体の大きさが考えられていない問題がある。

また、気体は分子運動で熱膨脹をするが、加熱や減圧により、気体分子の運動エネルギーは大きくなるので、分子間の引力などは無視できる。だが、気体を加圧や冷却すると気体分子の運動エネルギーは小さくなり、分子間引力が無視できなくなってくる。この結果、分子運動のエネルギーが分子間力のエネルギーよりも小さくなり液体になる。この分子間にはたらく引力を、ファンデル・ワールス力という。

このことに気づき理想気体の方程式に修正を加えたのが、ファンデル・ワールスである。すなわち、分子自体が持っている体積を式から差し引き、分子自体が持っている引力を圧力にプラスから差し引いた式を考え、論文で発表した。

ファン・デル・ワールスは以上の点を考慮して、1873年に下記のような実在気体の状態式を提出した。a はファンデルワールス力に関する定数であり、b は分子自体のの体積に関する定数である。

left( P+frac{a}{V^2}right) left( V-bright) =  RT

これが実在気体とよく一致し、気体ばかりか液体にまであてはまるので、マクスウェルは、ネイチャー誌でこの論文を絶賛した。

1910年、これらの業績により、ファンデルワールスは第10回ノーベル物理学賞を受賞する。受賞理由は、「気体および液体の状態方程式に関する研究」。 

ヨハネス・ファン・デル・ワールス


ヨハネス・ディーデリク・ファン・デル・ワールス(Johannes Diderik van der Waals、1837年〜1923年)は、オランダの物理学者。分子の大きさと分子間力を考慮した気体の状態方程式を発見し、1910年にオランダ人として3人目のノーベル物理学賞を受賞した。

ヨハネス・ファン・デル・ワールスの業績の重要さは以下の点にある。

彼の状態方程式は気体と液体を区別なく扱うことができた。これは気体と液体が連続であるということを示しており、全く新しい考え方であった。彼の状態方程式は多くの気体・液体に当てはまり、きわめて普遍性が高かった。

この普遍性により、当時液化されていなかった水素やヘリウムの状態方程式を予言することができ、低温物理学への道が拓かれた。 他に、この研究を発展させた混合気体の理論や、液体の表面張力に関する研究もある。(出典:Wikipedia)

 

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DARTSで活躍する「天文観測衛星」とは何か?

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前回は、JAXAの打ち上げた「人工衛星」が集めた天体のデータをすべての人にわかるようにして、公開している「DARTS」について紹介した。

DARTS」はインターネット上で誰でも自由に使える、宇宙地図である。「カーナビ」がどこに何があるか地図を使って教えてくれるように、宇宙のどこにどんな星があるかわかるようにする「宇宙ナビ」である。

宇宙を観測する眼「天文観測衛星」によるデータを集めて集積したものであるが、天文観測衛星にはどんなものがあるのだろうか?

JAXAで運用中の[天文観測衛星]を調べると、太陽観測衛星「ひので(SOLAR-B)」 、赤外線天文衛星「あかり(ASTRO-F)」、X線天文衛星「すざく(ASTRO-EII)」 がある。

それぞれの衛星で何を観測しているのだろうか?

太陽の影響を究明する観測衛星「ひので」


太陽観測衛星「ひので(SOLAR-B)」は、「ようこう(SOLAR-A)」の後継機です。日本・アメリカ・イギリスにより共同開発され、2006年9月23日6:36(日本標準時)、M-Vロケット7号機で内之浦宇宙空間観測所から打ち上げられました。
開発における各国の役割として、衛星システムはJAXAおよび三菱電機が担当。可視光望遠鏡についてはJAXAおよび国立天文台が望遠鏡本体を、アメリカのNASAが焦点面検出装置を製作。X線望遠鏡についてはNASAが光学系、JAXAがCCDカメラを製作。イギリス(PPARC)は、NASA・JAXAと共に極紫外線撮像分光装置を製作しました。

太陽は詳細な観測ができる唯一の恒星です。これまでの観測データの蓄積と新たな観測データと併せて分析・研究することで、あらゆる現象のメカニズムをより詳しく知ることができ、またそれを知ることが、宇宙に起こるさまざまな現象を解明するカギとなるのです。

「ひので」には、可視光・X線・極紫外線の3種類の望遠鏡が搭載されます。太陽大気中の磁場分布や電流分布、速度分布の精密な観測などを行うことで、太陽での爆発のメカニズムを明らかにし、太陽が地球に及ぼす影響の予測に大いに貢献すると期待されています。また「ひので」は、1年のうち9カ月間にわたり地球の陰に入らない軌道をとるので、長期の連続観測が可能で、最低でも3年間は太陽観測を行う予定です。 (出典:JAXA)

「あかり」は、銀河の誕生とその進化過程のカギを探す赤外線天文衛星


「あかり(ASTRO-F)」は、日本初の本格的な赤外線天文衛星で、空全体にわたって星や銀河などすべての赤外線源を調べあげる「サーベイ観測」を目的としています。同様の目的でアメリカ・イギリス・オランダによって1983(昭和58)年に打ち上げられた世界初の赤外線天文衛星IRAS(Infrared Astronomy Satellite)と比べ、はるかに高い性能を目指し、現在開発が進められています。

IRASが口径57センチの赤外線望遠鏡を搭載、約10カ月間の観測をしたのに対して、「あかり」は口径67センチで打ち上げ後約550日の観測が可能です。観測装置は遠赤外線を観測するFISと、近・中間赤外線カメラであるIRCの2種類(IRCの近赤外線カメラだけは数年間にわたって観測可能)。撮影能力もIRASの1桁以上高い感度、数倍以上高い解像度を備えます。

「あかり」の主な目標は、「銀河がいつどのようにして生まれ、現在の姿に進化してきたか」「星の誕生とその周りで惑星がどのように形成されたのか」というプロセスの解明です。(出典:JAXA)

「すざく」はブラックホールなど宇宙のダイナミックな活動を観測


「すざく(ASTRO-EII)」は日本の5番目のX線天文衛星で、2005年7月10日、M-Vロケット6号機により打ち上げられました。 1993(平成5)年8月に打ち上げられたX線天文衛星「あすか(ASTRO-D)」の装置を飛躍的に発展させ、優れた分光能力と、軟X線からγ線までの広い帯域(0.4〜600 keV)を高感度で観測できるようになります。 世界最高水準のX線観測システムを国際協力で開発し、激動する宇宙の姿をX線像とスペクトルから解き明かします。

宇宙の中でも高温でかつ激しい活動領域からは、X線を中心に多量のエネルギー放射が行われています。中性子星やブラックホールに極めて近い領域、あるいは超新星残骸、銀河中心核や銀河団など、「激しく活動している」宇宙の本質を知るためにはX線観測が最適です。しかし宇宙からやって来るX線は、地球をとりまく大気により吸収・散乱されるので、地上で観測することができません。そのためロケットや人工衛星を使った大気圏外での観測が必要なのです。

「すざく」では、3種の機器で観測します。5台搭載される軟X線望遠鏡は、高エネルギーで世界でも最大級の有効面積を持ちます。そのうちの1台にはX線天体のスペクトル観測をこれまでの10倍以上の分解能で行うX線分光計が組み合わされます。残りの4台にはX線CCDカメラが装備され、X線 領域で高品質の色鮮やかな撮影が可能になります。これらの他にも、硬X線検出器も1台搭載され、望遠鏡より更に高いエネルギーのX線をカバーします。 (出典:JAXA)

参考HP JAXA → http://www.jaxa.jp/index_j.html


地球観測衛星「だいち」の目2 宇宙から地球を観る
宇宙航空研究開発機構衛星利用推進センター
日経ナショナルジオグラフィック社

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宇宙から見た日本―地球観測衛星の魅力
新井田 秀一
東海大学出版会

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8.9JAXA・相模原キャンパス 宇宙のカーナビ「DARTS」とは何か?

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相模原市の宇宙科学研究所(JAXA)に訪問するのは、もう4・5回目になるが、最先端の研究をしているので、ちょっとどこか変わった専門家集団という感じもしないではない。

研究設備をそのまま、名札をつけて見せているだけというコーナーもまだまだ多い。担当者もこちらから聞かなければ何も言わない人もいる。だが、全体では年ごとにエンターテイメント性を付加してわかりやすくなっていると思う。



例えば、賞品を用意したクイズコーナーを設けて、研究所で行っている内容を紹介したり、科学実験コーナー3D映像コーナーで研究を紹介するのは見てよくわかるのでよい。

いくら国が中心になって行う研究とはいえ、わかりやすくする場面がないと、科学技術はなかなか一般に普及しないし、賛同を得られない。これからもこういう楽しめる発表を工夫してほしい。

今回、クイズコーナーですごい研究をしているなと思ったのは「宇宙のお宝データを探せ」のコーナーであった。このコーナーで紹介しているのは、我が国が打ち上げた人工衛星のデータをすべての人にわかるようにして、公開している「DARTS」である。

DARTS」はインターネット上で誰でも自由に使える、宇宙のナビゲーションシステムである。「カーナビ」がどこに何があるか地図を使って教えてくれるように、宇宙のどこにどんな星があるかわかるようにする「宇宙ナビ」である。

ただ宇宙の方がはるかに情報量が多いので、まだいくつかの天体の情報を公開しているに過ぎない。ある程度完成するのにも何千年もの月日を要するだろう。それだけ宇宙のスケールは大きい。

DARTS」が国民の税金を使って行っている研究の成果を、研究者だけでなく一般の人にも使えるようにインターネット上に公開しているのはよい。一般の情報には著作権がつくが、国の研究成果には著作権をつけずに、誰にでも自由に使えるようにオープンであるべきだ。

そういう意味で「NASA」や「JAXA」のサイトには利用できるデータがたくさんあるので、みなさんもぜひのぞいてみよう!

それではここで宇宙科学研究所で出題されたクイズを紹介する。問題4・5は実際に「DARTS」を使って解答するが難しい。「DARTS」は天体の形・色彩だけでなくX線スペクトルなどさまざまな情報を調べることができる。

問題1 世界中の望遠鏡と協力して、銀河の中心角を電波で調べた日本の衛星は何?
(1)はるか   (2)あかり   (3)すざく
問題2 「すざく」衛星が偶然発見した天体の正体は?
(1)連星    (2)金星    (3)月   
問題3 「あかり」衛星により散光星雲IC1396で調べられたことは何?
(1)星の誕生の連鎖   (2)星雲までの距離   (3)星雲の色
問題4 白鳥座ループからのX線を「DARTS」にあるJUDOで見ると何色に表示されますか?
(1)赤     (2)青     (3)黄
問題5 イータカリーナ星はいろいろな元素のX線スペクトル輝線を放出している。「DARTS」にあるUDONを使ってスペクトルを出してみようスペクトル輝線は何本?
(1)1本くらい   (2)10本くらい   (3)100本くらい 

解答  1.(1) 2.(1) 3.(1) 4.(1) 5.(2)    (ドラッグで解答)

DARTS (ダーツ)とは何か?


宇宙研 (ISAS/JAXA) の衛星(えいせい)のデータを保存して、みんなに配るデータセンターです。宇宙のデータの図書館(としょかん)です。日本や世界の科学者・研究者が使っています。宇宙研の宇宙科学(うちゅうかがく)情報解析(じょうほうかいせき)センターが運用(うんよう)しています。 (出典:DARTS)

参考HP DARTS at ISAS/JAXA → http://www.darts.isas.jaxa.jp/ 

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8.9JAXA・相模原キャンパス「宇宙へのヒミツの入口おしえます」

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8月9日(土)は相模原市の宇宙科学研究所(JAXA)で、夏休み恒例の「JAXA・相模原キャンパス一般公開日」。今年は近くの相模原市立共和小学校に加え、相模原市立博物館も会場として使用。例年よりスケールがひとまわり大きくなった。

会場はどこも、小・中学生や家族連れでいっぱい。人工衛星、探査機やロケットの模型展示、ミニミニ宇宙学校、水ロケット教室、いろいろな実験など、イベントが盛りだくさん、昨年よりも内容も増えていた。JAXAスタッフもおそろいの青いTシャツを着て、張り切っていた。

いっしょにつれてきた子供が、2度もはぐれ、入り口付近の迷子センターに度々お世話になる場面があって恐縮した。午前中建物の中は冷房が効いて涼しいのだが、外は蒸し暑く、よく晴れていた。午後には今年を象徴するような強い雷雨があったが1時間ほどであがり、よい打ち水効果となり過ごしやすくなった。

訪問は今回で、4・5回目。「最先端科学技術」の内容も少しずつ理解できるようになってきた。今年、よく頑張っているなと思ったのは、宇宙探査機からの情報分析をした『宇宙の「お宝データ」を探せ』チームである。少し小・中学生には難しいかなという内容をクイズ形式にし、たくさんの商品も用意して「理解してもらおう」という熱意を感じた。

一番感動したのは、地球から出て太陽系を離れ、銀河系、さらに大宇宙の姿を3D映像で見せてくれたコーナーである。これまでの宇宙像に加え、現在わかっている新太陽系像と新宇宙地図を組み合わせた映像で、今までより宇宙を身近なものに感じることができた。

人間の偉大な所は、小さなクォーク・レプトンの微少な世界から、宇宙の果ての極大の世界まで、自由に思い描き、探求することができるところにある。他の動物にはまねできない特権である。宇宙はそういう未知なものに対する夢やあこがれを育ててくれる。

今回のJAXA一般公開は、サブテーマでもある「宇宙へのヒミツの入り口おしえます」がまさにぴったりなほど、内容が豊富であった。今年の内容をパンフレットから紹介すると次のようになる。

第1会場 研究・管理棟
ミニミニ宇宙学校、宇宙教育センター、「はやぶさ」、「かぐや」、SELENE-2、月・惑星探査プログラムグループ活動紹介、月探査ペネトレータ、惑星画像、ソーラーセイル、赤外線天文学、電波天文学、X線とブラックホール、小型科学衛星、「ひので」と太陽

第2会場 研究・管理棟
JAXAと大学院教育、君がつくる宇宙ミッション、宙から見たプラズマの世界、金星探査計画、小型衛星「れいめい」、水星探査、宇宙の「お宝データ」を探せ、探査ロボット

第3会場 特殊実験棟
電気推進ロケット、宇宙農業、超高速衝突実験施設、人工オーロラ

第4会場 飛翔体環境試験棟
人工衛星の熱制御技術、「あかり」クライスオスタット、宇宙環境試験室、電波無響室、3軸モーションテーブル及び磁気シールドルーム、機械環境試験室

第5会場 
宇宙へ飛び出せ!体験ロケットシミュレーション!、スーパーコンピュータがはじき出す!ロケットのヒミツ!、次期個体ロケット、大気球、宇宙構造物、微少重力材料実験、太陽発電衛星、再使用ロケット実験機

その他
相模原市立博物館「かぐや特集」、相模原市立共和小学校「水ロケット実験」、スタンプラリー、宇宙検定クイズ、風洞実験

平日も見学できるそうなので、問い合わせてみよう!
参考HP JAXA「相模原キャンパス」
 → http://www.jaxa.jp/about/centers/sagamihara/index_j.html
 

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「赤外線」で光合成する「クロロフィルd」 世界の海に広く分布!

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人類が光をいくつかに分け、「赤外線」を利用することになったのはつい最近のことである。この「赤外線」は、われわれ人類だけが有効利用していると考えていた。ところが35億年も前からこれを利用し、しかも地球上のあらゆる所へ広がった微生物が存在した。

クロロフィルd
クロロフィルは葉緑素ともいい、植物が光合成の反応で光エネルギーを吸収する役割をもつ化学物質である。消臭・殺菌効果のほかに、ビタミンCとの相乗効果で美白・美顔などの化粧品・口臭予防液に入れられている。

光合成は光エネルギーを用いて、水と二酸化炭素から有機物を合成するが、この光エネルギーを集めるアンテナの役目を果たしているのがクロロフィルである。それらは発見された順番に、クロロフィルaからdまで4種類に分けられる。

クロロフィルaは、430nmと680nm の波長の光をよく吸光する。クロロフィルbは480nmと630nmの波長の光をよく吸収する。先に見つかっていたa.b.cの3種類が可視光を吸収するのに対し、クロロフィルdだけは、近赤外光を吸収して光合成に利用していることが分かっている。約700nm〜750nmちょうど赤色と赤外線の間、人に見えるか見えないかの境目の光をよく吸収する。

シアノバクテリア
シアノバクテリア」は酸素発生型の光合成を行う原核生物。浮遊性から付着性まで多様な生態を示す。「藍藻」ともよばれる。最古の生物の1つで、35億年前の地層から「シアノバクテリア」に似た化石が発見されている。

1996年、宮下英明・京都大学准教授が珊瑚礁域に生息するホヤに共生する「シアノバクテリア」の1種Acaryochloris marinaに「クロロフィルd」が存在することを初めて報告した。

これまでの研究によると、このクロロフィルdは海洋の非常に限定された海域にしか見出されておらず、地球上における生物生産における役割は、無視できるほど小さいと考えられてきた。

クロロフィルdの分布とCO2吸収量
海洋研究開発機構は京都大学と共同で、クロロフィルdのグローバルな分布や存在量について解析を進めてきた。極域から温帯域にいたるまでの海底堆積物(北極海、ベーリング海、内浦湾、大槌湾、相模湾、東京湾)および各種湖(琵琶湖と南極の塩湖(ふなぞこ池)および淡水湖(すりばち池))の堆積物について分析した結果、クロロフィルdおよびその分解生成物(フェオフィチンd,パイロクロロフィルd,パイロフェオフィチンd)が全ての堆積物に含まれていることを発見した。

このクロロフィルdおよび分解生成物の濃度は、クロロフィルaに比べると最大で4%程度しかないが、これまで光合成には、利用されていないと考えられてきた近赤外光が、実は光合成に利用され、かつ、地球上の炭素循環に影響を及ぼしていたことが明らかになった。

海洋機構の大河内直彦グループリーダーは「今回検出された濃度などから、見落とされていたCO2吸収量をざっと見積もると地球全体で年10億トン程度(炭素換算)」もあり、これは大気中の年間CO2増加量の約4分の1にあたるという。

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「赤外線で光合成」世界の海で CO2吸収量に影響も


赤外線を光合成に使う特殊な葉緑素「クロロフィルd」が、世界中の海や湖に無視できない規模で存在することを海洋研究開発機構と京都大のグループが見つけた。地球規模の二酸化炭素(CO2)吸収量の推計に影響を及ぼす可能性がある。米科学誌サイエンスに発表した。

植物や藻類は、ふつう目に見える光(可視光)を使って光合成を行う。赤外線を使うクロロフィルdは、シアノバクテリアという原始的な微生物の一種しか持っていないと考えられ、赤外線を使う光合成は無視できるほど少ないというのが定説だった。

グループは、北極海や相模湾、琵琶湖、南極の池など、水温や塩分濃度が大きく異なる世界9カ所の水域の底に堆積(たいせき)した泥を分析した。その結果、すべての泥から一般的な葉緑素の1〜4%の濃度でクロロフィルdを検出した。

クロロフィルdが光合成に使うのは近赤外線で、可視光とほぼ同じ深さまでしか届かない。このため、光が届く水域で光合成する生物の死骸(しがい)が底に沈んだ痕跡とみられる。生物の種類はまだ特定できていないという。

海洋機構の大河内直彦グループリーダーは「今回検出された濃度などから、見落とされていたCO2吸収量をざっと見積もると地球全体で年10億トン程度(炭素換算)」という。これは大気中の年間CO2増加量の約4分の1にあたる。(asahi.com 2008年8月3日)

参考HP 海洋研究開発機構「グローバルに分布するクロロフィルd」
 →
 http://www.jamstec.go.jp/j/about/press_release/20080801/index.html

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