サイエンスジャーナル

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2012年02月

日本の四季と天気図 No.2:今夏の太平洋高気圧は?台風とタイフーンの違い

科学大好き!アイラブサイエンス!最近気になる科学の疑問を、やさしく解説!毎日5分読むだけで、みるみる科学がわかる!


 梅雨明け後は「高温注意情報」
 昨年の夏の暑さを考えると、今冬の寒さはとても予想できなかった。昨年の梅雨明けは早く、7月9日だった。その後、真夏日が続く。気象庁は、7月13日「高温注意情報」をスタートさせた。高温注意情報は、最高気温がおおむね35度以上になると予想された場合、前日にホームページに発表する。

 このころの天気はどうなっていただろうか?毎年7月に入ると、太平洋高気圧の勢力が強まり、梅雨前線を東北地方の北部まで押し上げて消えてしまうと全国的に梅雨が明ける。2005年は、8月4日に東北地方南部北部とも梅雨明けになった。1日には津軽海峡あたりに梅雨前線(停滞前線)がある。本州の南海上に中心を持つ高気圧は太平洋(小笠原)高気圧である。その前線は4日に北海道中部に北上し、5日には消えてしまった。日本付近は、日本のはるか東海上に中心を持つ高気圧と、日本海に中心を持つ高気圧に覆われている。どちらも太平洋高気圧である。

 このように梅雨前線が北海道まで北上して消えるのが一般的な梅雨明けだが、ときには梅雨前線が南下して、太平洋側に抜けて消えてしまうという、梅雨明けもある。2004年は7月22日に北陸地方、東北地方南部北部とも梅雨明けとなり、日本全国で梅雨に入っている地域はなくなった。7月21日には梅雨前線が東北地方にある。すでに梅雨明けした北陸地方や関東甲信地方から西は、南西諸島に中心を持つ太平洋高気圧に覆われている。22日になると、梅雨前線は日本の東海上に抜け、日本海に中心を持つ高気圧に覆われた。

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 夏というと太平洋高気圧に覆われて暑い日々というイメージが強い。2006年8月3日の天気図では、北海道の北に前線があり、関東の東に中心を持つ太平洋高気圧が西に張り出して、日本付近を覆っている。記憶に新しいのが、2007年8月16日の熊谷の最高気温が40.9℃。今まで山形で観測された最高気温40.8℃を抜いてしまった。日本付近は西日本と関東の南海上に中心を持つ高気圧に覆われている。夏をもたらす太平洋高気圧(亜熱帯高気圧)だ。

 冷夏・夕立・集中豪雨
 夏も年によっては気温が低い日が現れることもある。2008年8月9日がその例で、この日、北海道のオホーツク海側の網走の最高気温は18.0℃と20℃を下回っている。サハリンの中部に中心を持つ高気圧がある。日本付近に前線こそないが、まるで梅雨みたいな天気図。この高気圧から送り込まれた冷たい空気が北海道に送り込まれた。

 夏の天気のもう一つの主役は夕立。雷雨は上空に寒気が入ると起こりやすくなる。また、前線の通過のときも雷雨が起こりやすくなる。2002年8月2日は、東北地方から能登半島の北に延びている寒冷前線が南下して、関東地方を通過した。このため、関東甲信地方では大気の状態が不安定になり、局地的に雷雨となり、南アルプスでは落雷により登山者が亡くなっている。

 夏でも前線が停滞することがある。前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込むため、前線の活動が活発化して前線付近で大雨になる。2005年8月10日は東北地方南部に停滞した前線に向かって日本海側から暖かく湿った気流が流れ込み、北陸地方や東北地方南部で大雨になった。新潟県三条市では竜巻が発生し、飛び散った屋根瓦などにより車のフロントガラスが割れたりし、怪我人も出ている。

 暖湿気流の流入は馬鹿に出来ない。2008年8月29日には前線に向かって太平洋側から暖湿気流が入り、前線付近より南の地域で大雨になった。愛知県豊橋市と神奈川県東部から東京都八王子市で激しい雨が降り、大雨になった。豊橋市では中小河川が溢れて家が流され死者が出た。八王子では土砂崩れが発生した。

 台風
 台風の季節は9月だが、台風の発生数は9月よりも8月の方が多くなっている。もちろん、8月にも台風は日本列島にやってくる。秋はジェット気流が日本付近にあるので、それに台風が乗ると早い速度で通過する。夏はジェット気流が日本列島より北に位置していて、上空の流れが弱くなっている。台風の動きは上空の流れに左右されるので、夏の台風は動きが遅く進路がはっきりしない場合がある。こんな場合、予報円の半径が大きくて24時間先とか48時間先の予報円が重なっている。

 2002年の台風13号は父島の方から北上してきて、8月18日から20日にかけて本州南岸をゆっくりと東に進んだ。18日の天気図からわかるように中心気圧が945hPaですから、かなりの勢力の台風であることがわかる。この台風で、関東各地は大雨になった。この大雨で山梨県や神奈川県で住宅への浸水被害が発生している。

 台風は、太平洋や南シナ海(赤道以北、東経180度以西100度以東)に存在する熱帯低気圧のうち、最大風速(10分間平均)が34ノット(17.2m/s)以上のものを指す。主に北緯2度~北緯40度付近の海上で発生(熱帯低気圧が発達して呼び名が「台風」に変わる)する。

 台風の構造・タイフーンとの違い
 台風の中心が最も天気が荒れていると考えがちだが、中心付近は暴風が吹き荒れるものの風向きが乱れているために互いに打ち消し合い、最も荒れているわけではない。台風の中心付近の下降気流となっている風や雲がほとんどない区域を台風の目と呼び、勢力が大きい台風ほど明瞭に表れるが、勢力が衰えると判然としなくなる。

 台風の目の周囲付近は中心に向かって周囲から吹き込んだ風が強い上昇気流をつくっており積乱雲が壁のように取り囲んでいる(内側降雨帯)。そして、その外周には外側降雨帯が取り囲んでいる。また、台風本体から数百キロ程度離れた場所に先駆降雨帯が形成されることがあり、さらに、この位置に前線が停滞していると前線の活動が活発になり大雨となる。

 台風は一般的にその中心よりも進行方向に対して右側(南東側)のほうが風雨が強くなる。これは、台風をめがけて吹き込む風と台風本体を押し流す気流の向きが同じであるために、より強く風が吹き荒れるためである。気象学上では台風の右側半分を危険半円と呼ぶ。逆に台風の左側半分は吹き込む風と気流の向きが逆になるために比較的風は弱く、可航半円と呼ぶ。しかし、可航半円の範囲といえども風雨は強いため警戒を要する。

 WMOによる国際分類の定義では、日本の台風とは異なり、最大風速(1分間平均)が64ノット以上のものをタイフーン(typhoon)と呼ぶ。 同様の気象現象は世界各地にあり、それぞれの地方により呼び名が違う。国際分類では、大西洋北部・太平洋北東部・太平洋北中部では、ハリケーン(Hurricane)と呼び、インド洋北部・インド洋南部・太平洋南部では、サイクロン(Cyclone)と呼ぶ。

参考HP バイオウエザーサービス お天気豆知識 Yahoo!天気情報 

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日本の四季と天気図 No.1:春に3つの移動性高気圧、梅雨末期の集中豪雨

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 三寒四温
 2月29日の朝は、湘南地方でも大雪になった。関東甲信の広い範囲で降った雪も午後にはほぼやんだ。 積雪は東京都心で1cm、横浜は4cmとなった。気象庁によると、3月1日は一転、全国的に気温が上がり、関東地方では3月下旬並みの暖かさになるという。

 天気は西日本から次第に回復していて、九州地方では昨夜、大雪のため交通にも影響がでたが、今日は一転、高気圧に覆われてきれいな青空が広がった。どうやら、今回の寒気のピークは越えたようだ。こうして、暖かい日と寒い日を繰り返しながら、次第に春らしくなる。そして、これから3月は、一年でもっとも低気圧が日本付近で発達することが多くなる時期。 強い風が吹きやすくなる。今回は春と梅雨の天気の特徴を調べてみたい。

 春は、冬を支配していたシベリア気団が弱まり、低気圧と高気圧が交互に日本付近を通過するようになる。高気圧の一つは揚子江気団で、揚子江付近で発生し、日本付近に移動してくる。もう一つは、シベリア気団からちぎれて南下して来る高気圧で、両方とも日本付近に移動して来るので「移動性高気圧」と呼ばれている。

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 移動性高気圧に覆われると、日中は気温が上がり暖かくなるが、夜間は気温が下がり、霜の降りることがある。また、移動性高気圧の前半は晴れますが、後の3分の1は雲が広がるなどの特徴がある。

 2009年3月21日、日本列島は移動性高気圧に覆われた。この日は日中の気温が4月上旬から5月中旬並みの暖かさになり、各地で桜が開花した。ひまわり画像を見るとわかるように、高気圧中心の西側に当たる九州の西は雲に覆われている。

 移動性高気圧に2つのバリエーション
 シベリアから南下してくる高気圧が、日本海付近までしか南下しない時は、本州付近から南に前線が出来たり、その前線上を低気圧が通過したりする。気圧は北が高く南は低いので「北高型気圧配置」と呼ばれている。北高型の気圧配置になると、北日本は晴れるが気温は上がらず、関東から東の太平洋側は曇って弱い雨が降る。桜の花の時期に重なることが多く、「花冷え」や「花曇り」などの言葉が生まれた。

 移動性高気圧が日本の南海上で温まり南から日本付近を覆うことがある。「南高北低型気圧配置」と呼ばれている。この気圧配置になると気温が高くなる。春の終わりには太平洋高気圧(小笠原高気圧)と一体になって南から日本付近を覆うことがある。こうなると晴れて気温が高くなり、「初夏の陽気」と呼ばれる天気となる。

 2009年5月10日に現れた南高北低型になった。関東地方に気圧の谷があり、日本の南海上にある高気圧は夏に現れる太平洋高気圧のようである。この日は高気圧に覆われた西日本から東日本では晴れて気温が上昇し、最高気温が30℃を超す真夏日となった。全国45地点で最高気温が5月の観測史上で最高となっている。

 一方、春は低気圧が日本付近で発達することが多く、「春のあらし」や「メイストーム」と呼ばれるように、急激に発達して大荒れの天気となることがある。2009年4月25日は、春のあらしの例。日本付近を通過した二つ玉低気圧が翌日(4月26日)には三陸沖で発達した。25日は太平洋沿岸地方では荒れた天気となり、日降水量が100㎜を超える大雨となったところもあった。26日には全国的に強い風が吹き雨量も多くなった。東北地方では4月の最高値を越す大雨が降ったところもある。一方、北海道では大雪になった地域もあった。

 梅雨をつくる2つの気団
 春も季節が進むと、日本の南海上では夏の主役の太平洋高気圧が勢力を強めながら北上してくる。一方、オホーツク海に高気圧が現れ、この高気圧から吹きだす東寄りの冷たい湿った気流と、太平洋高気圧から吹きだす暖かく湿った気流がぶつかるところに梅雨前線が出来る。

 図ががその例。サハリン付近にある高気圧がオホーツク海高気圧で、日本の南東海上にある高気圧が太平洋高気圧。関東の東に低気圧があって、その低気圧の中心から東西に伸びる前線が梅雨前線。半円と三角の記号が互い違いに並んでいるので、前線の種類は停滞前線である。

 前線には、“温暖前線”、“寒冷前線”、“閉塞前線”、“停滞前線”の4種類あるが、梅雨前線は梅雨期に現れる前線の総称である。ここで詳しい説明は省略するが、梅雨前線は秋~春に現れる前線と少し性質が違う。また、梅雨前線上の低気圧も秋~春に現れる低気圧と性質が違う。

 本州はいつも、6月に入ってから入梅するが、沖縄がある南西諸島の入梅の平年は5月8日、奄美諸島は5月14日である。沖縄では連休中に入梅ということもある。本州でも5月中旬からあとに梅雨みたいな気圧配置になることもあり、“走り梅雨”といわれる。このとき、オホーツク海には高気圧があり、本州の南海上にも高気圧があって、本州付近に前線が横たわっている。まさに梅雨のような気圧配置である。

 「梅雨の中休み」と「梅雨の大雨」
 日本全国で入梅後、大陸からやってきた移動性高気圧に覆われ、梅雨前線が天気図上から姿を消すことがある。高気圧に覆われた地域は爽やかな空気に覆われて青空が広がる。このようなとき、“梅雨の中休み”という。2004年には、全国で入梅の1週間後にあった。梅雨前線は見当たらず、日本付近は本州上と黄海に中心を持つ高気圧に覆われた。この高気圧は中国大陸から移動してきた高気圧で、乾燥した空気でできている。13日は全国的に晴天になり、放射冷却の影響も加わって4月中旬並みの気温になったところもあった。北海道の北の低気圧に向かって吹く風でフェーン現象が起こり、札幌では30.6℃と真夏並みの気温になった。

 6月も中旬を過ぎると、太平洋高気圧が更に勢力を強めてその中心も北に移動し、南西諸島や奄美諸島では梅雨明けが近くなる。その代わり本州上に停滞する梅雨前線に暖かく湿った空気を送り込んで、各地で大雨が降りやすくなる。残念なことにこの大雨で、毎年どこかで悲惨な災害が発生している。

 2006年に九州北部で大雨が降った。九州には6月25日26日とも梅雨前線が西日本にあり、日本の南海上には太平洋高気圧がある。北半球では気圧の高いほうを右手に取ると、風は左斜め前方に吹く。このように天気図を見ると、25日、26日とも太平洋高気圧の縁を回って東シナ海から九州北部にある梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすくなっていることがわかる。

 参考HP バイオウエザーサービス お天気豆知識 Yahoo!天気情報 

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厳冬の原因は、ラニーニャ現象?海洋大循環と気候変動の関係

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 厳冬の原因は「ラニーニャ現象」  
 ようやく、厳しい寒さも峠を越えた感じがする。今冬の寒さの原因は何だったのだろうか?

 気象庁の異常気象分析検討会(会長、木本昌秀東大大気海洋研究所教授)は2月27日、今冬の厳しい寒さと大雪の原因について見解をまとめた。(1)ラニーニャ現象などで偏西風が蛇行し、寒気が南下しやすかった(2)日本の西で冷たいシベリア高気圧が強まって寒気をもたらし、西高東低の冬型の気圧配置も強まった…などを原因に挙げた。

 見解によると、南米ペルー沖の海面水温が下がるラニーニャ現象により、インド洋東部~インドネシア近海では逆に海水温が上がって大気の対流活動が活発化。偏西風を蛇行させたという。日本付近では南に蛇行したため、大陸から寒気が流入したとみられる。

 シベリア高気圧が強まったのはユーラシア大陸で寒帯前線ジェット気流が北に大きく蛇行したためと考えられるほか、地球温暖化の影響でロシア北西部・バレンツ海の海氷が少なかったことも一因と考えられるという。(2012.2.28 Sankei Biz)

ThermoHaline Circulation

 ラニーニャ現象とは?

 ラニーニャ現象とは、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米のペルー沿岸にかけての広い海域で海面水温が平年に比べて低くなり、その状態が1年程度続く現象。逆に、同じ海域で海面水温が平年より高い状態が続く現象はエルニーニョ現象と呼ばれている。

 太平洋の熱帯域では、貿易風と呼ばれる東風が常に吹いているため、海面付近の暖かい海水が太平洋の西側に吹き寄せられている。西部のインドネシア近海では海面下数百メートルまでの表層に暖かい海水が蓄積し、東部の南米沖では、この東風と地球の自転の効果によって深いところから冷たい海水が海面近くに湧き上っている。このため、海面水温は太平洋赤道域の西部で高く、東部で低くなる。海面水温の高い太平洋西部では、海面からの蒸発が盛んで、大気中に大量の水蒸気が供給され、上空で積乱雲が盛んに発生する。

 ラニーニャ現象が発生している時には、東風が平常時よりも強くなり、西部に暖かい海水がより厚く蓄積する一方、東部では冷たい水の湧き上がりが平常時より強くなる。このため、太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時よりも低くなっている。ラニーニャ現象発生時は、インドネシア近海の海上では積乱雲がいっそう盛んに発生する。

 エルニーニョ現象が発生している時には、逆に東風が平常時よりも弱くなり、西部に溜まっていた暖かい海水が東方へ広がるとともに、東部では冷たい水の湧き上りが弱まる。このため、太平洋赤道域の中部から東部では、海面水温が平常時よりも高くなっる。エルニーニョ現象発生時は、積乱雲が盛んに発生する海域が平常時より東へ移る。

 ひとたびエルニーニョ現象やラニーニャ現象が発生すると、日本を含め世界中で異常な天候が起こると考えられている。 (気象庁HP) 

 壮大なスケールの海流循環
 日本から離れた場所で起きる、海水温の変化が今年の厳冬に関係するとは、驚きだが、海水の温度や循環は、気象に大きく関係する。

 高緯度地域を暖めている海流の代表に、北大西洋を南から北に流れるメキシコ湾流がある。熱帯から北緯70度にまで達する流れは、高緯度に位置する北米やヨーロッパを温暖な気候に保っている。

 たとえば、日本の札幌(北緯43度)の年平均気温は9.0℃だが、イギリスのロンドンはずっと北(北緯51度)に位置するにもかかわらず9.7℃もある。

 このメキシコ湾流は北上しながら次第に温度を下げ、最後はグリーンランドなどから流れてきた海氷によって冷やされて重くなり、海底深く沈み込む。また、凍結して海氷が作られる場合もあり、その際には塩分が吐き出されるので海水はさらに重くなる。

 こうして沈み込んだ海水は大西洋の深さ3千~4千メートルをゆっくりと(秒速10㎝以下)南へ移動する深層海流となる。この流れはインド洋と南太平洋に別れて北上する。その後はしだいに暖められて上昇し、インド洋北部と北太平洋で表層水になる。やがて向きを変えて南下し、アフリカの南端を回って再び大西洋に戻る。

 この海洋大循環は一巡りするのに約2千年かかる壮大な流れで、熱帯地方の熱を高緯度地域に運び、地球の気候を穏やかなものにしているのである。

 メキシコ湾流が停滞する可能性
 
この海洋大循環が近年弱まりつつあるという。すでにメキシコ湾流の沈み込みが30%程度弱まっており、今後さらに停滞するという予測がある。

 その原因は温暖化によるグリーンランドの氷河の融解である。それによって海表面に淡水が大量に流れ込み、塩分濃度が低下して軽くなるため、海水が沈み込みにくくなる。

 もしこれが進行すると、海洋大循環が停滞してメキシコ湾流が今ほど北にまで流れなくなり、特にヨーロッパが寒冷化するという予測がある。しかし、こんなことが本当に起こるのだろうか?…実は、今から約1万3千年前に実際に起こっていた。

 それは、約10万年続いた最後の氷河期が終わりつつあった約1万3千年前のことである。当時、大西洋では今と同じようにメキシコ湾流が高緯度地域にまで流れ込み、ヨーロッパに温暖な気候をもたらした。

 ところがその後、わずか数十年の間にヨーロッパは急速に寒冷化した。それは、北米大陸で起こったある出来事がきっかけであった。

 当時、現在の五大湖の辺りには氷河が溶けて出来た日本列島ほどもある巨大な湖があり、まだ残っていた氷河によってせき止められていた。それが崩壊して膨大な量の淡水が一挙に北大西洋に流れ込み、海氷面の塩分が薄まったのである。
 
 こうして海水の沈み込みが止まり、メキシコ湾流も停滞した。その結果、ヨーロッパは約千年にもわたって氷河期に逆戻りした。地球が温暖化し、グリーンランドの氷河が溶けつつある現在の状況は1万3千年前と似ている。 (中村陽一環境講座より)

参考HP 気象庁 エルニーニョ/ラニーニャ 国立環境研究所 大気と水の循環 中村陽一の環境講座 温暖化が寒冷化をまねく!?

エルニーニョ・ラニーニャ現象-地球環境と人間社会への影響-
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さまざまな風の種類、春一番など地方風、季節風、ジェット気流、大気循環

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 花粉シーズン到来
 いよいよ花粉の季節が到来した。私は2月21日頃から、鼻がむずむずしていたが、気象情報会社ウェザーニューズによると、2月27日に、関東の1都6県が本格的な花粉のシーズンに入ったと発表した。全国千カ所に設置してある花粉観測機により、関東各地の観測点でこの日までに花粉症の症状が出る飛散量を超えたという。

 飛散開始日予測は、一般的には1月1日からの日最高気温の積算値から推測され、関東ではこの値が400℃前後になると花粉飛散が開始すると言われている。関東はすでに400℃は超えているとのこと。今年は厳しい寒さが続いたため、花粉飛散が昨年より1週間遅れているそうだ。

 立春を過ぎて、その年の最初にふく、強い南風のことを「春一番」というが、こちらのほうも、寒さのために遅れている。昨年は2月25日だった。春一番は主に太平洋側で観測される風で、このように特定の地域で観測される風を、地方風とか局地風という。地方風の主なものに、からっ風、春一番、木枯らし、六甲颪(おろし)、やませ…などがある。

Earth_Global_Circulation

 また、シベリア高気圧と小笠原高気圧の境界にあたる日本などでは、季節によって高気圧の勢力が変わるため、風向にも季節性が現れる。このように季節性のある風を季節風(モンスーン)という。季節風の支配が強い地域は温帯・冷帯地域に多く、大陸の辺縁部に多い。

 また、海岸付近では日中と夜間で風向が逆転することが多く、これを海陸風という。山と谷の間でも同様に逆転することがあり、山谷風という。

 ジェット気流と大気循環
 もっと大きな範囲でふいている風もある。一般的に、地表は地形の影響を受けて風速が弱まり、風向も乱れが多い。しかし、上空に行くほど風速は速くなり、風向も規則的に並ぶようになる。また、上空には風速が非常に速いジェット気流という気流が帯状に分布し、季節や短期の気圧配置に伴い移動している。

 地球全体を観察すると、いつも一定方向にふく風の流れが観察できる。これを大気循環とよぶ。地球の大気の大規模な循環のことである。太陽から地球への熱の供給が原因となって発生する。

 一見、大気の流れは絶えず移り変わっているように見えるが、地球規模で見ると大気の流れは基本的に一貫しており、大規模な循環の構造を成している。しかし、大量の熱(太陽エネルギー)を受けるために熱帯における循環は不安定であり、十数日単位で流れが変化し、その予測が難しい。熱帯低気圧の発生の予測が難しいのもこのためである。

 緯度によって太陽からの熱エネルギーの供給量が異なるため、赤道(0°)付近、中緯度(30°)付近、高緯度(60°)、極(90°)の4つの緯度付近には、それぞれ気圧の異なる地域ができる。この気圧差によって、高圧帯から低圧帯に向かう風の流れが作られる。この循環には、ハドレー循環、フェレル循環、極循環の3つがある。さらに、地球の自転と地軸(赤道傾斜角)の傾きのために、その循環は複雑な構造を成している。

 ハドレー循環とは?
 18世紀にイギリスの気象学者ジョージ・ハドレーがその理論を提唱したことからこの名が付いた。赤道付近には地球上で最も多くの太陽熱が供給されるため、暖められた空気が上昇して境界圏まで達し低緯度地域の上空へ流れ込んだところで冷やされて下降し、高気圧(亜熱帯高圧帯または低緯度高圧帯)となる。

 その高圧帯から赤道付近へは「貿易風」が吹き込む。地球の自転の影響によって、貿易風は北半球では北東貿易風、南半球では南東貿易風となる。ただし、季節によって太陽が天頂へ来る地域は変わるため、正しくは「赤道」ではなく「熱赤道」となることに注意しなければならない。ハドレー循環は、他の循環に比べて成因が簡単であり、説明も容易だとされる。

 ハドレー循環によって、熱赤道周辺では大気が上昇して年間を通して気圧が下がる。この地域を熱帯収束帯または赤道低圧帯と呼ぶ。

 フェレル循環とは?
 19世紀にアメリカの気象学者ウィリアム・フェレルによって理論付けられたため、この名が付いた。フェレル循環は、熱力学的に見るとハドレー循環と極循環の2つの大循環によって引き起こされる2次的な循環だといえる。低緯度側ではハドレー循環によって大気が下降する一方、高緯度側では極循環によって大気が上昇している。この流れに合わせる形で、大気が渦を巻き循環していると考えられている。

 フェレル循環によって、極東風や貿易風とは正反対の向きに風が発生する。これは「偏西風」と呼ばれ、フェレル循環と極循環の境界付近で最も強くなり、強い西風(ジェット気流)となる。ジェット気流は、亜熱帯高圧帯と極高圧帯の境界となっている。

 フェレル循環は、亜熱帯高圧帯をつくる熱帯性気団と極高圧帯をつくる寒帯性気団の動きに左右される。2つの気団の境目は気圧が低く温度差も大きいため、常に低気圧(温帯低気圧)が発生しては消滅することを繰り返している。この繰り返しによってこの付近は年間を通して気圧が低い地域となり、高緯度低圧帯ができる。

 ハドレー循環や極循環が1つの閉じられた大気の渦であるのに対して、フェレル循環は閉じておらず不完全で、地上付近ではその影響が顕著に現れる。大気の高層で風が西寄りのときにも、地上付近ではそれに関わらずさまざまな向きに風が吹くことが多い。寒冷前線の通過時には、風向が急変することもあるほか、低気圧が北にあるときは何日も東風が吹き続けることが多い。

 極循環とは?
 赤道付近に比べて温度は低いものの、60°付近の大気は極地域に比べて暖かく湿潤である。このため、この付近で温められた空気が上昇する。するとこの付近の大気の下層部は気圧が下がり、高緯度低圧帯が発生する。極地域からはこの高緯度低圧帯に向かって大気が流れ込むが、コリオリの力を受めるため東寄りの「極東風」となる。極東風の風向は、北半球では北東、南半球では南東となる。

 ロスビー波のため、極東風は大気に倍音の波を発生させる。この倍音は、極循環とフェレル循環によって大気が上昇する地域を流れるジェット気流の流路に影響を与えている(偏西風の蛇行)。

 極循環は、低緯度地域から運ばれた熱を解消するヒートシンクの役割を果たし、地球上のエネルギー収支のバランスをとっている。極循環によって寒気と暖気が衝突し、カナダやヨーロッパなど高緯度地域では発達した低気圧による激しい嵐に見舞われることがある。しかし、極地域では大気が下降して高気圧(極高圧帯)となり大気は安定している。そのかわり、気温は非常に低い。(Wikipedia)

参考HP Wikipedia  大気循環

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21世紀の夢技術:ものづくり日本!民間の宇宙技術“まいど1号”“カムイロケット”

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 日本も民間技術で宇宙へ
 NASAでは、昨年引退したスペースシャトルに代わり、国際宇宙ステーション(ISS)への人員や補給物資の輸送を、民間のロケットで運ぶという計画がある。2月には、宇宙ベンチャー「スペースX」社の無人機ドラゴンが、民間として初めてステーションに到着予定。米航空宇宙局(NASA)は「ことしは、宇宙輸送の商業化という新時代の幕開けになる」と期待している。

 日本では、まだ国が中心となって宇宙開発に取り組んでいるが、民間企業の一般の人達が、宇宙にかかわる仕事に取り組める「夢」があってもいい。第145回直木賞を受賞した、池井戸潤氏の「下町ロケット」では、東京の下町にある町工場が取得した最先端特許が、ロケットを飛ばすための技術であった。 

 実際に民間の中小企業が、最先端の宇宙技術に取り組んでいる例がある。それが、東大阪宇宙開発協同組合(SOHLA)のつくった人工衛星「まいど1号」や、北海道宇宙科学技術創成センター (HASTIC)が中心となって開発が進められている「カムイロケット」である。日本でも民間のロケットで、人工衛星を打ち上げる時代が来る。

CAMUI

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21世紀の夢技術:広大な空の無限エネルギー「ジェット気流」で風力発電!

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 広大な空にある、無限のエネルギー 
 東日本大震災の原子力発電事故により、エネルギー不足の状態が続いている。関西電力は2月21日、高浜原発3号機(出力87万キロワット)を定期点検のため停止した。21日午前11時現在で、国内原子力発電所の稼働状況はわずか4.6%。原発全54基(出力合計4896万キロワット)のうち2基(同226万8000キロワット)が運転しているだけである(北海道・柏崎刈羽)。

 太陽光発電、風力発電、水力発電、バイオエネルギーなど、再生可能エネルギーに期待が寄せられているが、原子力のような高いエネルギー効率のものはなく、多種多様なエネルギーを組み合わせて、電力量を上げなければならない。これまでにも、太陽、風、バイオ、廃熱、水流など様々な種類のエネルギーを利用し、電気エネルギーを生み出してきた。だが、まだまだ利用可能なエネルギーが残されていた。

 それが、いつも上空にある強い風、ジェット気流だ。これまでの、風力発電は地上付近の風を利用するタイプばかりだった。地上付近では、風の量が一定しない問題があった。しかし、上空の高いところではいつでも一定の強い風がふいている。これに着目したのが、東京農工大学の長坂研准教授(電気電子工学専攻)。2009年から、浮かせた風車とジェット気流で発電し、地上に電力を届けるしくみを研究している。

MARS

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21世紀の夢技術:癒し系ロボット、被災地や福祉で大活躍!“パロ”と“HAL”

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 被災地にロボットセラピー
 ロボットというと、機械であり金属製の冷たいイメージであったが、最近では生活に密着した、人に優しい、柔らかなイメージのものが、盛んに造られるようになった。外見が人そっくりのヒューマノイドなども造られているが、今回は被災地や福祉で活躍する、“パロ”と“HAL”について紹介したい。

 ロボットを使って、人に楽しみや安らぎなどの精神的な効果を与えるものをロボット・セラピーという。産業技術総合研究所(産総研)が開発したアザラシ型の癒しロボット「パロ」はこうした心理療法への効果が認められ、2005年の登場以来、日本国内で約1500体、海外で300体以上が活躍する。このパロは、2011年3月11日に発生した東日本大震災で被災した人たちの避難所でも活躍した。避難所に設置されたのはわずかな期間だったが、「被災者の皆さんと支援者の間にある心の壁が取れた」とパロを開発した産総研 知能システム研究部門 インタラクションモデリング研究グループ 主任研究員の柴田崇徳氏は振り返る。

 柴田氏がパロを持ち込んだのは、茨城県つくば市の産総研に隣接する茨城県営つくば市洞峰公園内にある体育館である注)。ここは、主に福島第一原子力発電所の事故によって福島県内から移ってきた人たちの避難所になっていた。支援物資等により、避難所では衣食住を確保できる環境にあったものの、日が経つにつれて集団生活によるストレスが問題になっていたという。

Paro_HAL

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3万年前の種子から花が咲いた!シベリアの永久凍土が遺伝子貯蔵庫

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 3万年前の花が咲いた!
 ロシアの研究チームが約3万2000年前の種子から花を咲かせることに成功した。これまで発芽、生育に成功した種子は2000年前が最古(日本の古代ハス)で、その記録が3万年近く更新された。

 開花したのはシベリア原産でナデシコ科のスガワラビランジ(学名:Silene stenophylla)。研究チームがシベリア北東部を流れるコリマ川沿岸部で種子を発見した。氷河期に、リスが食料貯蔵のために隠し埋めたと見られており、放射性炭素年代測定の結果およそ3万2000年前の種子と判明した。

 永久凍土の地下38メートル付近から出土し、周囲の地層からはマンモスやバイソン、ケブカサイ(毛サイ)などの骨も見つかっている。発見された複数の種子は、成熟と未成熟が混在していたが、成熟した種子はいずれも損傷を受けていた。貯蔵中に発芽しないようリスが傷付けたと見られている。一方、一部の未成熟の種子は発芽能力を持っていた。

Silene stenophylla

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天皇陛下、心臓の冠動脈バイパス手術成功!執刀医は“ゴッドハンド”を持つ男

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 天皇陛下 心臓手術成功
 2月12日宮内庁は、天皇陛下(78)が心臓の冠動脈バイパス手術を18日に東大病院(東京都文京区)で受けられると発表した。11日に冠動脈の流れを詳しく調べる検査を受け、血管の内部が狭くなる「狭窄(きょうさく)」の症状が昨年より進行し、狭心症と診断された。医師団と陛下が相談の上、手術に踏み切ることを決めた。

 2月18日には、東京大学医学部付属病院(東京都文京区)で約4時間にわたる心臓冠動脈のバイパス手術を受けられ、手術は予定通り終了した。同病院で宮内庁の金澤一郎皇室医務主管らが記者会見し、手術の経過などを発表した。陛下は術後の出血もほとんどなく、午後5時すぎには皇后さまや長女の黒田清子さんらとも面会した。

 2月20日、宮内庁によると、天皇陛下は、集中治療室から病室に移られ、術後の経過は引き続き順調だという。ご飯に加えておかずも食べている他、立ち上がったり、ベッドの周りを少し歩いたりと、リハビリも始められている。今後は、軽い運動など心臓の機能を回復するための本格的なリハビリを進めていく予定で、このまま順調に回復されれば、あと約10日で退院できる見込み…。手術が無事にすんで、ホッとしたところだが、冠動脈バイパス手術とは何だろうか?

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インフル論文に“バイオテロ”の可能性!WHO公表から一転、非公表を勧告

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 インフルエンザ流行も峠を越えたが...
 国立感染症研究所は2月17日、2月6~12日の週に全国約5000の医療機関に報告されたインフルエンザの患者数は、1医療機関あたり40.34人となり、前週の42.62人より、やや減少したと発表した。

 30都府県で患者が減少したが、流行がピークを過ぎたかどうかは、次週以降の動きを見極める必要があるとしている。 推定の患者数は約201万人で、約211万人だった前週より約10万人減った。年代別では5~9歳が約52万人、0~4歳と10~14歳が、ともに約31万人などとなっている。 (2012年2月17日 読売新聞)

 ようやく、今年のインフルエンザの勢いが止まってきた。これで収束してくれればよいが。インフルエンザは、次々と遺伝子変異をするので、新しいタイプのインフルエンザ対策を常に考えて、研究を続けなければならない。

WHO_H5N1
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世界最小!「3cm」新種カメレオン発見!“絶望的に、悲しい”その理由は?

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 マダガスカルで、世界最小のカメレオン発見
 今から約1億6500万年前にアフリカ大陸から分離したマダガスカルには、世界の他の場所では見られない固有種が多く、独自の生態系が息づいている。

 ここでは約6000種の植物が確認されており、そのうち約4000種が樹木、その植生も独特である。とくにバオバブは世界で8種類が確認されているが、そのうち6種類がマダガスカル島だけの固有種である。

 50種類棲息していると報告されているキツネザルは、マダガスカルを代表する「珍獣」であり、現在も毎年のように新種が発見されている。全原猿類のうち3/4がマダガスカル固有種といわれている。

Madagascar Island

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ピロリ菌は有益?若者に増加中の“逆流性食道炎”を制酸作用で防ぐ!

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  “逆流性食道炎”若者に増加、ピロリ菌保有率低下が原因か?
 胸が焼け付くように痛む「逆流性食道炎」が増えている。欧米の人に多い病気だが、最近は若い世代を中心に目立つ。背景には胃がんを起こすピロリ菌の保有率の低下や欧米型食生活が関係しているという。

 欧米型の食事はしょうがないと思うが、ピロリ菌を持っていない人が若年層に増えたのが原因…というのは、どういうことだろうか? 

 ピロリ菌というと、よいイメージはない。細菌の中でヒト悪性腫瘍の原因となりうることが明らかになっている唯一の病原体である。それだけではない。ピロリの感染は、慢性胃炎、胃潰瘍や十二指腸潰瘍のみならず、胃癌やMALTリンパ腫やびまん性大細胞型B細胞性リンパ腫などの発生につながることが報告されている。さらに、特発性血小板減少性紫斑病、小児の鉄欠乏性貧血、慢性蕁麻疹などの胃外性疾患の原因となることが明らかとなっている。

Gyakusyoku

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「海洋資源大国」日本の救世主?“燃える氷”メタンハイドレート採掘開始!

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 夢のエネルギー採掘開始
 「燃える氷」ともいわれるメタンハイドレートがいよいよ採掘される。独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)が、2月15日に愛知県渥美半島沖で世界初となる海底掘削を始めた。「メタンハイドレート」は、日本を囲む近海に豊富に埋蔵されている。

 これまで、日本は火山列島で地震大国であり、これまでは「資源小国」と言われてきた。しかし海洋に目を向けてみたら、経済的なさまざまな権益を持つ、日本の「排他的経済水域(EEZ)」の面積は国土の12倍もあり、世界でも第6位。ここには、さまざまな海底資源が眠っている。

 科学技術が発達し海底資源を低コストで取り出すことができれば、日本は一気に「資源大国」に変身できる。日本の未来を考えると、日本の生き筋は地球最後のフロンティア海洋開発にあるといっても過言ではないだろう。ただ、採掘技術が確立されていないうえ、大幅なコスト削減による採算性アップが不可欠だ。環境への影響も未知数で、乗り越えるべき課題は多い。

Methane hydrate

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なぜ?金星の自転速度が遅くなった!1日が1年より長い不思議な世界

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 金星の自転が遅くなった?
 欧州宇宙機関(ESA)の探査機から得られた新しいデータから、金星は以前よりゆっくりと自転していることがわかった。その時間は16年で、6.5分という大きさだ。こんなに遅くなる理由が見つからない。地球の場合は10万年にわずか1秒だけ遅くなる。

 だが、問題は自転周期、地球が一回自転するのにかかる時間は約23時間56分4.06秒。 金星の場合は極めて遅く、自転周期が243日。公転周期が225日だから、なんと「1日が1年より長い」という、不思議な特徴を持つ。

 これならば、何かの間違いではないかとも考えられる。ドイツ航空宇宙センター(DLR)のニルス・ミュラー氏(惑星学)は声明で、「2つのマップが対応せず、最初は私が計算を間違ったのだと考えた。(金星の回転の)数値をマゼランはとても正確に測定していたからだ」と述べている。「しかし、考えられる間違いはすべて確認した」という。


Venus Express

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ロケット商業化の時代へ!ベガロケット(ESA)、9個の小型衛星を打ち上げ!

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 小型衛星を一度に9基も打上げ
 欧州宇宙機関(ESA)は2月13日、新型の小型ロケット「ベガロケット」初号機を、南米の仏領ギアナにある宇宙基地から打ち上げたと発表した。ベガロケットは小型衛星を低価格で打ち上げる能力があり、初号機には、イタリアの小型衛星など計9基の衛星を搭載、分離に成功した。

 宇宙航空研究開発機構が2013年度の打ち上げに向けて開発中のイプシロンロケットと、市場におけるライバルとなる。人工衛星市場では近年、小型衛星の需要が増えている。そのためESAは、大型衛星を打ち上げられる主力ロケット「アリアン5」とは別に、ベガロケットの開発を進めてきた。

 ベガロケットは4段式で、全長約30メートル。300~2500キロ・グラムの小型の科学衛星や地球観測衛星を打ち上げられる。(2012年2月14日 読売新聞)

Vega
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巨大化する謎の深海生物!超巨大な端脚類、その正体は海の掃除屋

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  謎多き生物、超巨大な端脚類
 エサが乏しい深海溝では厳しい生存競争が繰り広げられており、端脚類はチャンスがあればとにかく腹に詰め込むという。 「彼らの消化器官は驚くほど拡張できる。海溝ではエサが限られているため、とんでもない量を一度に食べておく」と、調査チームの海洋生物学者アラン・ジェイミソン氏は説明する。「種によっては、1年間何も摂取せずに生きられる可能性もある」。

 同チームは世界中の深海溝で調査を行ってきたが、この巨大端脚類が確認されたのは今回のケルマデック海溝だけだという。「なぜこの海溝の端脚類だけが他の海溝と比べて極端に巨大化したのか、その要因は全くの謎だ」と調査を率いたジェイミソン氏は話す。不可解な点は、それだけではなかった。「調査の予備日に同じ現場を再び訪れたが、採取はおろかカメラでの撮影すらできなかった。これには首をかしげるほかない。調査初日には8時間で7匹も捕獲できたのに、完全に姿を消していた」。

 世界で最も深い海溝の一つから謎の“超巨大”端脚類(ヨコエビの仲間)が見つかり、2月2日に詳細が発表された。 調査チームはケルマデック海溝にわなを仕掛け、ピンクがかったエビのような生物7匹を捕獲した。ケルマデック海溝はニュージーランド北方沖の海底を走る亀裂で、最深部は水深1万メートルにも達する。

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レアメタル代替技術!自動車排ガス(NOx)の分解、酸化銅(Cu2O)が新触媒!

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 自動車排ガスの三元触媒
 ガソリンを燃料とする自動車の排ガス中に含まれる有害物質は、主に炭化水素(HC)、一酸化炭素(CO)、窒素酸化物(NOx)であるが、それを貴金属(ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、プラチナ(Pt)等)を使用した触媒装置により同時に除去する。これを三元触媒という。

 三元触媒では、炭化水素は水と二酸化炭素に、一酸化炭素は二酸化炭素に、窒素酸化物は窒素に、それぞれ酸化もしくは還元される。しかし、これらの貴金属は高価で、これまで中国などからの輸入に依存するレアメタルを使っていたが、中国の輸出制限問題があり、代替技術が研究されていた。

 今回、自動車の排ガスを浄化する触媒を、安価な銅の酸化物を使って作り、一定の窒素酸化物(NOx)を浄化できることを、大阪大工学研究科や日本原子力研究開発機構、ダイハツ工業などが発見し、2月7日発表した。

CU2O
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“森が海を育てる”“心に木を植える”「フォレストヒーロー」に畠山重篤さん!

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 世界の「フォレストヒーローズ」に畠山重篤氏
 未曾有の被害をもたらした東日本大震災。福島原発事故も収束。マスコミによる過度の放射能汚染報道も一段落、風評被害も薄れ、少しずつ復興の足音が聞こえてくるようになった。結局、放射能では誰一人死んでいないはず。あれは煽りすぎだと思う。科学的根拠から安全性を述べる、真摯な専門家の意見をもっと取りあげるべきだ。

 牡蠣の養殖業者も壊滅的被害を受けた。養殖場の海中には、瓦礫(がれき)や泥が降り積もった。そんな中、いち早く復興を目指し、成し遂げた養殖業者がいた。畠山重篤氏である。51年前に三陸を襲ったチリ地震津波。地震後、驚異的な早さで成長するカキを見ていだ。「経験を実生活に活かす」…わかっていても、被災しながら成し遂げたことは素晴らしい。

 国連森林フォーラム(UNFF)事務局では、国際森林年に際して森林に関する功労者を世界中から募集して顕彰する「フォレストヒーローズ」を実施している。2月8日(現地時間)、2名の特別表彰者(故人)を含む8名の受賞者が発表され、アジア地域から我が国の畠山 重篤氏(宮城県)が選出され、2月9日に国連本部で開催される国際森林年クロージングセレモニーで表彰された。

 ForestHero

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トマトが、メタボに効果あり?中性脂肪を減らす成分“13-oxo-ODA”発見!

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 トマトの健康成分は?
 ヨーロッパでは古くから「トマトが赤くなると医者が青くなる」という諺があり、トマトは健康野菜として知られている。トマトの健康成分は何だろう?
 
 他の野菜類と同様に、トマトはビタミンCやカロチンを多く含む。また、赤色の色素リコピンは1995年にがん予防の効果が指摘されて以来、注目を集めている。これまではカロチンやリコピンなどの抗酸化成分の健康機能性が知られていたが、今回、全く新しい機能性成分が見出された。


 京都大学の河田教授らはトマトの成分を細かく分け、脂肪を燃やす酵素をつくる遺伝子にかかわる物質を探したところ、脂肪酸の一種「13-oxo-ODA」がその遺伝子のスイッチになっていることを突きとめた。トマトの中でリノール酸からできるという。 

13-oxo-ODA

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南極最大の氷底湖「ボストーク湖」に到達!ロシア、42万年分の氷床コア掘削

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 ボストーク湖
 ボストーク湖という湖を聞いたことがあるだろうか? ボストーク湖は南極大陸に存在する氷底湖である。湖はロシアのボストーク基地に近い、南緯77度、東経105度地点の氷床下約4,000メートルにある。最も広い場所で幅40キロメートル、長さ250キロメートルに達し、二つの水盆(水深の深い場所)に分かれている。

 水深は、水盆を分断する尾根の部分で約200メートル、北側の水盆では約400メートル、南側の水盆では800メートルとみられている。湖の総面積は1万4,000 km2に達する、これは、琵琶湖の20倍以上の面積である。総貯水量は5,400 km3で、淡水であると推測されている。

 平均水温は-3度で、これは一般的な水の凝固点を下回っているが、上側を覆う氷の重さによる高圧のため液体を保っている。また、この地球で最も寒い場所に液体の水が存在する理由として、湖底が地熱によって温められているからという説や、分厚い氷床が毛布のように断熱材の役割を果たしているとも考えられる。

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