サイエンスジャーナル

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2012年05月

こんな太陽、今までなかった?過去20年で磁場が最弱!地球への影響は不明

 太陽の活動、過去20年で低下
 太陽の活動が過去20年間で次第に低下していることが分かったと国立天文台と米航空宇宙局(NASA)の研究チームが31日、発表した。今後10~20年は低下傾向が続くとみられる。地球の寒冷化や温暖化抑制への影響は不明としている。

 太陽は黒点が増えて活動が活発化する極大期と、黒点が減り静穏になる極小期を約11年周期で繰り返す。研究チームは国立天文台の電波望遠鏡(長野県)で観測した平成4~24年のデータを解析。2012年4月の極大期の前後について北極・南極周辺の活動を比較した結果、最近の約10年間はそれ以前と比べて活動の強さが約3割低下したことを突き止めた。

 太陽活動が低下すると、地球を包む太陽の磁場が弱まり、地球に届く宇宙線が増加。大気中の水蒸気と反応して雲ができやすくなり、日射量の減少などで地球が寒冷化するとの説がある。現在の太陽は17~18世紀の寒冷期と同じ磁場の異変が起きているとの研究も先月発表された。

 今回の解析結果について同天文台の柴崎清登(きよと)教授は「気温との因果関係はまだ不明。地球の気象は複雑で、寒冷化の根拠になるとはいえない」としている。(産経news 2012.6.1)

Diagram

 南北半球で周期のずれ
 金環日食や金星の太陽面通過などで観察の機会が増えてきた太陽。その電波と磁場の20年間にわたる観測から、太陽活動が徐々に低下し、また両半球で周期のずれが起こっていることがわかった。

 野辺山電波へリオグラフは太陽電波観測専用の電波干渉計。口径80cmのパラボラアンテナ84基からなり、1992年から20年間、周波数17GHzで太陽の全面像を撮像している。
 
 NASAおよび国立天文台野辺山太陽電波観測所の研究者らは、野辺山電波ヘリオグラフ(画像1枚目)による電波観測と米キットピーク国立天文台などによる磁場観測データを用いて、過去20年間にわたる太陽の活動を、極域を含む全球レベルで追跡した。

 画像2枚目は、太陽磁場(上図)と電波(下図)の強度分布の変化を表したものだ。磁場観測では、よく黒点の数で表されるような低緯度での活発度を、電波観測では、磁場では観測が難しい極域の活発度を、それぞれ見ることができる。

 縦の点線は太陽活動の極小期にあたる時期を示しているが、下図を見ると、極域での活発度は1996年よりも2008年の方が低くなっていることがわかる。

 また2012年3月には、極域での電波減少と磁場のN極S極の逆転から、北半球では太陽活動がピークになっていることがわかる。一方で南では高緯度での電波強度は高いままで、南半球全体としては未だ活動ピークに向けて上昇中のようだ。

 また、北半球では「高緯度の電波が強いときは低緯度で弱く、高緯度が弱いときは低緯度で強い」という逆相関性が見られるが、南半球ではそれも崩れてしまっており、高緯度と低緯度の活動がずれていることもわかった。

 これらの結果は、太陽観測の技術環境が整って以来初めて見られるものだという。今後もこの傾向は継続すると思われるが、17世紀~18世紀の「マウンダー極小期」のような時期が再来するのか、いつ回復するのかといったことは、はっきりとは予測できない。活動の正体である磁場(黒点、極域)の生成機構やその変動の原因は不明であり、現時点で根拠をもって回答することはできないという。

 今回の結果は太陽物理学の問題であるとともに、太陽活動に依存している惑星間空間や地球上層大気への長期間にわたる影響にも関わる。長期間にわたる安定した高品質のデータを得るとともに、太陽、惑星間空間、地球大気を総合した研究が必要であると研究チームでは述べている。(国立天文台)

 太陽観測衛星「ひので」、太陽極域磁場の反転を捉えた
 「ひので」は先代の太陽観測衛星「ようこう」の観測成果をさらに発展させることを目標に開発、2006年9月23日に打上げられた。コロナ加熱問題や、太陽フレアなどコロナ内部における爆発現象の発生過程の解明、特にそれらの太陽磁場の微細構造との関係を詳細に掘り下げて調べることが主な目的である。

 実用的な目的としては、宇宙天気予報の基礎を築くことが挙げられる。フレアによって放出された宇宙プラズマは地球磁気圏との相互作用によって磁気嵐を発生させ、これらが人工衛星の故障や宇宙飛行士の健康被害、無線通信障害、送電線の異常電流などの原因となっている。2004年から2008年にかけて、CAWSESという宇宙天気予報のための国際的な取り組みがなされており、そのなかで当機は特に、フレアの発生を予測できるようになるための基礎研究に役立つと期待されている。

 太陽の極域磁場は、太陽活動の源泉である黒点の源となっていると考えられており、その振る舞いは、今後の太陽活動を予想する上でも大変重要。このため、これまで、地上の太陽望遠鏡により極性の反転が観測されていたが、分解能が足りないため平均的な磁場強度と極性がわかるだけで、太陽極域で何が起きているのかわからなかった。

 2007年9月に行われた、「ひので」衛星可視光・磁場望遠鏡の超高空間分解能と高精度偏光解析能力による観測によって、太陽極域に黒点と同じ磁場強度を持つ斑点状の磁場(大きな斑点状磁場)が存在することが初めて明らかとなった。(参考: 国立天文台プレスリリース『「ひので」衛星、太陽極域に強い磁場を発見!』)

 「ひので」衛星は、その後も極域の観測を、太陽活動の極小期をすぎ太陽活動が上昇しつつある4年間にわたり定期的に行った。その結果、予想される時期より約1年早く、北極磁場がほぼゼロの状態に近づいていることが、2012年1月の観測で発見された。すなわち、北極の磁場を担う斑点状の磁場の数が急速に減少し、低緯度から逆極性の斑点が現れた。この結果、現在太陽の北極域では、逆極性の磁場の大規模な消滅と極性の反転が発生していると考えられる。

 この観測の結果から、太陽の北極磁場がまもなくマイナスからプラスに転じると予想される。一方、驚くべきことに、南極では極性反転の兆候がほとんどみられず、安定してプラス極が維持されていることを、「ひので」は確認している。太陽の磁場は、大局的には双極子構造(例えば、太陽の南極がプラス、北極がマイナスの棒磁石のような構造)をしているが、今回の「ひので」の観測結果から、南北の両方がプラス極になる四重極構造になると想定され、「ひので」の観測データを用いた太陽の磁場構造の把握を数値計算によって行っているところである。(2012年4月19日 国立天文台)

参考HP サイエンスポータル:太陽活動に異変、地球寒冷化の兆候か? Wikipedia:太陽黒点 国立天文台:太陽のグローバルな活動状況

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なぜ?氷点下でも死なない生物!キノコから発見された不凍タンパク質のはたらき

 生物の耐寒性
 人は何度まで耐えられるだろう?調べてみると最高体温は42℃。最低体温は、25℃以下だそうだ。極地に近い場所でも生きていく人たちがいる。だいたい毛皮の服をまとっていて、零下数十度という気温の中でも、ちゃんと断熱すれば人間は生きていける。

 空気の中では、零下50度でもなんとか生き延びられる場合がある。しかし水の中では、たとえば5度の水に全身が漬かったら10分も持たない。水のほうが熱伝導性が高く、水は空気の240倍も熱を伝えやすい。

 では他の生物はどうだろう?低温のほうは南極などに氷点下の海水中で活動している魚がいる。魚の体液の塩分濃度では凍ってしまって不思議がない温度でも活動している種類がいる。そういった魚は、氷晶が成長するのを、ある種のたんぱく質の分子で包囲してストップさせてしまうことで、体が凍るのを防いでいる。

Typhula ishikariensis

 最も低温で生きられる生物は極限微生物の中の好冷性細菌の一種で,大体15℃ぐらいのところで活発に増殖するが、0℃でも増殖できるという。逆に20℃以上だと増殖できないものもいる。これらの微生物も氷点下の寒冷環境では、自分の体や細胞が凍らないようにする特殊なタンパク質(不凍タンパク質)を作っている。

 キノコの不凍タンパク質
 今回、産業技術総合研究所の生物プロセス研究部門の津田栄主任研究員や合成生物工学研究グループの近藤英昌主任研究員らは、北海道大学や理化学研究所、カナダのクイーンズ大学と協力して、寒冷地に生息するキノコが生産する不凍タンパク質の立体構造を明らかにし、同タンパク質が氷の結晶に吸着して成長を阻害するメカニズムを解明した。

 このキノコは80年ほど前に、北海道の石狩平野で発見された「イシカリガマノホタケ」。積雪下の牧草類や小麦などの植物の上で生育する代表的な好冷性生物だという。研究チームは、このキノコが生産する不凍タンパク質(Tis不凍タンパク質)の単結晶を作成し、大型放射光施設SPring-8を用いたX線結晶構造解析法によって立体構造を決定した。

 その結果、Tis不凍タンパク質は、これまで知られている魚類や野菜などの不凍タンパク質とは異なり、6段の「らせん階段」のような独特の分子骨格をもっている。下の段になるほど膨らんでいるので、全体は洋ナシのような形をしている。

 さらにTis不凍タンパク質の表面の一部は平面になっており、複数の溝(みぞ)ができている。その溝の中にいくつもの水分子が不規則に並んで埋もれていて、この平面部分が氷の表面に接することで、溝の水分子がそのまま氷の一部となり、Tis不凍タンパク質と氷が強く結びつくことなどが分かった。

 不凍タンパク質は、0℃以下となる環境温度の低下によって細胞内にできはじめた氷の粒子の表面に強く吸着して、氷が大きく成長するのを抑制し、細胞が凍るのを防いでいる。Tis不凍タンパク質は、六角柱をした氷の結晶の側面だけでなく上下面にも吸着するので、氷の結晶の成長を強力に抑制し、魚類の不凍タンパク質の約5倍の不凍能力をもつという。

 イシカリガマノホタケは大量培養が可能なので、これまでの不凍タンパク質よりも安価にTis不凍タンパク質を生産することが出来る。今回の研究成果により、食品や細胞を安定的に冷凍保存する技術の進展が期待されるという。(サイエンスポータル 2012年5月29日)

 不凍タンパク質の構造を特定
 イシカリガマノホタケ (学名Typhula ishikariensis)は、約80年前に北海道の石狩平野で発見されたキノコで、積雪下の牧草類や小麦などの植物上で生育する代表的な好冷性生物である。このキノコが生産するイシカリガマノホタケ不凍タンパク質(Tis 不凍タンパク質)は、魚類や野菜などの既知の不凍タンパク質とは分子量やアミノ酸配列などの性質が異なる不凍タンパク質であり、魚類不凍タンパク質の約5倍強い不凍機能をもつ。また、イシカリガマノホタケは液体培養によって大量に培養できるため、不凍タンパク質の新たな原料として期待されている。しかし、Tis 不凍タンパク質が氷結晶の成長を抑制するメカニズムは明らかではなかった。

 今回、イシカリガマノホタケの培養液から精製したTis不凍タンパク質を用いて単結晶を作成し、兵庫県にある大型放射光施設SPring-8の理研構造生物学ビームラインII(BL44B2)で、この単結晶のX線回折を測定してTis不凍タンパク質の立体構造を決定した。

 Tis不凍タンパク質の立体構造は、これまでに知られていた他の不凍タンパク質の立体構造とは全く異なっており、「らせん階段」のような独特の分子骨格をもっていることが明らかとなった。このらせん階段は全部で6段あり、下の段に行くほど膨らんでいるため、Tis不凍タンパク質は全体として洋梨のような形状である。また、このタンパク質表面の一部には、氷と強く結合できるように平面性の高い領域が形成されていることがわかった。さらに、この領域にある複数のミゾの中にいくつもの水分子が不規則に並んで埋もれていた。この領域が氷の表面に接すると、ミゾの中の水分子はそのまま氷の一部となり、不凍タンパク質と氷を強く結びつける「錨(いかり)」のような役割を果たすと考えられる。

 不凍タンパク質のはたらき
 不凍タンパク質不凍タンパク質は氷結晶の特定の表面に強く吸着する性質をもつタンパク質である。不凍タンパク質が吸着した氷結晶はその成長が抑制される。このことによって氷結晶の形状が変化したり、水溶液の凝固点が低下する現象が観察される。

 微細な氷の結晶の単位構造は、模式的に正六角柱として示される。氷に吸着したTis不凍タンパク質を蛍光標識によって可視化することによって、Tis不凍タンパク質が氷結晶の複数の結晶面(正六角柱の側面と上下の面)に吸着する性質をもっていることが分かった。魚類の不凍タンパク質は、上下の面には吸着できないことが知られている。Tis不凍タンパク質が強力な不凍機能を発揮するのは、氷結晶の複数の氷結晶面に吸着しその成長を強く抑制するため、と考えられる。

 以上のことから、Tis不凍タンパク質は魚類や野菜などの不凍タンパク質と並び、新たな高性能の不凍タンパク質として応用が可能と考えられる。Tis不凍タンパク質は、魚類や野菜の不凍タンパク質を遥かに凌ぐ性質を独自のメカニズムによって発揮する。また、不凍機能が強力なので、少量を添加するだけでも十分な効果を発揮できると考えられる。最少使用量がおよそ5分の1になると予想される。栽培や培養の技術を用いたキノコの不凍タンパク質の大量生産技術が確立すれば、その特徴を生かした新たな不凍タンパク質の応用技術が進むものと期待される。

 今後は、Tis不凍タンパク質の氷に吸着する機構を人工的に変化させることによる高性能化を検討する。また、培地や培養条件を最適化することによって、大量の不凍タンパク質を低コストで生産できる技術の開発を行いたい。さらに、イシカリガマノホタケ以外の寒冷地で採取されるキノコを対象として、不凍タンパク質の性能や機能を詳細に解析する。これらの研究を通じて、キノコの不凍タンパク質を用いた冷凍保存技術の開発に取り組む予定である。

参考HP 産業技術総合研究所:キノコの不凍タンパク質の分子構造とメカニズム Wikipedia:極限環境微生物


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世界で唯一、ウロコをまとった哺乳類“センザンコウ”密猟で絶滅の危機に!

 センザンコウの大量密輸摘発
 よろいを着たような姿が特徴で、絶滅のおそれがあるセンザンコウを、タイから中国などに密輸しようとしたとしてタイ人の男が拘束され、男のトラックから138匹のセンザンコウが救い出された。 タイの地元メディアなどによると、タイ南部のチュンポンで5月26日、センザンコウを1匹ずつ箱や袋に入れて大量に運んでいたトラックを警察が見つけた。

 救い出されたセンザンコウの数は合わせて138匹に上り、警察はトラックの運転手の男を拘束して調べている。男はタイ南部でセンザンコウを買い取り、隣国のラオスとの国境の街まで輸送して別の仲介業者に売り、最終的には中国やベトナムに密輸する計画だったと供述しているという。

 センザンコウは絶滅のおそれがあるとして、ワシントン条約で取り引きが禁じられているが、中国では高級食材などとして高値で取り引きされることもあり、中国や東南アジアでたびたび密猟や密輸事件が起きている。今回救い出されたセンザンコウは、健康状態の確認を受けたあと野生に戻されるという。(NHKnews 2012.5.27)


Pangolin


 アルマジロのように似た外見を持つ「センザンコウ」。大きく違う点は鎧で身を守るだけでなく、その鋭くとがったウロコで攻撃もできるところ。ウロコを持つ哺乳類は唯一センザンコウだけという珍獣中の珍獣である。

インドから東南アジアに4種、アフリカに4種が生息し、体毛が変化した松ぼっくりのようなウロコを持っている。 尻尾の裏側にもびっしりと生えたウロコ。しかしながらそのウロコは刃物のように鋭く、尻尾を振り回せば武器となる。食性や形態はアリクイに似ており、細長い舌をアリの巣に突っ込ませて捕食するようです。アリの巣を壊すための鋭い前脚の爪。

 種類によってサイズは変わり、小さな種は最大35cm程度、大きな種は頭から尾っぽまで1.5メートル、30kgほどまでに育つ。木登りが上手で、尻尾でこのようにぶら下がることができる。

名前は聞き慣れないですが一度見たら忘れられないセンザンコウ。残念ながらいずれの地域でも密漁などによって絶滅の危機に瀕している。


 冷凍センザンコウ14トンを押収、インドネシア
 自然保護団体「トラフィック」の2008年8月5日の発表によると、先週インドネシア警察は、中国行きの貨物の中から14トンの冷凍されたマレーセンザンコウ(センザンコウ科の1種)を押収し、十数人の密輸業者を逮捕した。 

 センザンコウは、アルマジロのような姿をした有鱗目(ゆうりんもく)の哺乳類だ。インドネシアのスマトラ島のパレンバンの倉庫で7月30日に起きたこの逮捕劇は、中国でセンザンコウの肉や血、ウロコに対する需要が急増していることの表れである。インドネシア警察のディディド・ウィジャナルディ長官は、「センザンコウは梱包された状態で、スマトラ島やジャワ島の港を経由して中国に輸出される準備が整っていた」と声明で述べた。

 中国が経済的に発展するにつれてセンザンコウの闇取引は急増している。ニューヨークに本拠を置く野生生物保護協会(WCS)で野生生物取引プログラムの責任者を務めるエリザベス・ベネット氏は、「闇取引はプロの手で大規模に行われているようだ」と話す。トラフィックによると、国際的な取引禁止措置にもかかわらず、センザンコウは東南アジアで最も頻繁に押収される哺乳類だという。トラフィックは野生生物取引のモニタリング活動を展開するNGOだ。中国向けセンザンコウの貨物はマレーシア、インドネシア、タイ、ベトナムなどで押収されている。
 医学的な効果は証明されていないが、センザンコウのウロコには女性の母乳の出を良くしたり、ぜんそくや湿疹などの病気を治すなどの効能があるとされ、血液は高血圧に効くと考えられている。また、センザンコウの肉は珍味として有名だ。しかし、ブームを煽り、価格を上昇させている最大の要因はその希少性にある。
  マレーセンザンコウは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストではまだ「準絶滅危惧」に分類されているが、中国や近隣諸国ではセンザンコウ科の動物が絶滅しそうな勢いで密猟されている。トラフィックの東南アジアプログラムの責任者、クリス・シェパード氏は、「希少性が高まるにつれて、需要も高まっている。高級レストランでは、センザンコウのような高級な動物をメニューに載せている。法を超越した存在であることを誇示するステータスシンボルとして客に喜ばれるからだ」と話す。
 センザンコウのインドネシアやマレーシアでの相場は、ウロコ1キロあたり40~50米ドル、肉は1キロ60米ドル程度だが、中国国内のレストランにはその肉が1キロ600米ドル近くで卸されているという。
 トラフィックの科学調査員でナショナル ジオグラフィック協会の保護トラストの助成金を受けているマーク・アウリヤ氏によると、繁殖率が非常に低いセンザンコウにとって密猟は致命的だという。メスのセンザンコウは成熟するのが比較的遅く、1回の出産で1匹しか子どもを生まない。だが、センザンコウの摂食、繁殖行動、動き回る習性などについては、未解明の部分が多い。「センザンコウは科学的に見過ごされてきた。積極的に対策を取らないと絶滅してしまうだろう」とアウリヤ氏は話す。(Dan Morrison for National Geographic News August 7, 2008)


 センザンコウとは?
 センザンコウ(穿山甲、Pangolin)は、センザンコウ目(有鱗目、鱗甲目)センザンコウ科(1目1科)に属する哺乳類の総称である。

 食性や形態がアリクイに似るため、古くはアリクイ目(異節目、当時は貧歯目)に分類されていたが、体の構造が異なるため別の目として独立させられた。意外にもネコ目(食肉目)に最も近い動物群であることは、従来の化石研究でも知られていたが、近年の遺伝子研究に基づく新しい系統モデルでも、4つの大グループ(クレード)のうち、「ローラシア獣類」の1つとして、ネコ目、ウマ目(奇蹄目)などの近縁グループとされている。多数の絶滅群を含むキモレステス目内の有鱗亜目・鱗甲亜目とされることもある。

 センザンコウ目は有鱗目(ゆうりんもく)ともいい、現生はセンザンコウ科1科のみ。インドから東南アジアにかけて4種 (下のリストの前半)、アフリカに4種 (下のリストの後半) が現存し、これら8種が、1属または2属に分類される。

 サイズは、小さいものではオナガセンザンコウが体長30-35cm、尾長55-65cm、体重1.2-2.0kgほどしかないのに対して、最も大きいオオセンザンコウでは、体長75-85cm、尾長65-80cm、体重25-33kgほどもある。

 センザンコウ科の化石記録は始新世中期から更新世まで断続的に発見されており、その大半がヨーロッパからのものである。現生のものと同属の化石は、アジアとアフリカの中新世後期及び鮮新世前期以降のものがしられている。

 体毛が変化した松毬(マツボックリ)状の角質の鱗に覆われており、全体的な姿は、南米のアルマジロ類に似ているが、アルマジロの鱗が装甲としての機能しか持っていないのに対し、センザンコウの鱗は縁が刃物のように鋭く、尻尾を振り回して攻撃もできる。

 発達した前足の爪でアリやシロアリの巣を壊し、長い舌と歯のない口で捕食する。台湾には、ミミセンザンコウ M. pentadactyla が、死んだふりをしてアリを集めるという俗説がある。

 中国では、古くはセンザンコウのことを「鯪鯉」などと書き表し、魚の一種だと考えられていた。李時珍の『本草綱目』にも記載があり、鱗は漢方薬、媚薬の材料として珍重され、2000年代に入ってもなお中国などへ向けた密輸品が摘発されている。インドでは鱗がリウマチに効くお守りとして用いられている。また、中国やアフリカではセンザンコウの肉を食用としたほか、鱗を魔よけとして用いることもある。

いずれの地域でも、密猟によって絶滅の危機に瀕している種が多く、特にサバンナセンザンコウなどは深刻な状況にある。(Wikipedia)


参考HP Wikipedia:センザンコウ


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激しく衝突する宇宙!「ウルトラ赤外線銀河」は4個以上の銀河が衝突!

 「ウルトラ赤外線銀河」は4個以上の銀河が衝突
 ウルトラ赤外線銀河はその赤外線光度が太陽1兆個分あり、1980年代に行われた赤外線全天サーベイ観測で発見された不思議な銀河だ。そしてウルトラ赤外線銀河は、激しい星生成活動の後、巨大ブラックホールをエネルギー源として非常に明るい放射をするクエーサーと呼ばれる天体に進化すると考えられている。

 ウルトラ赤外線銀河は、今のところは次のような性質が判明している。 1.銀河同士が合体してできた銀河であること、2.激しい星生成(スターバースト)が起こっていること、3.大量に生まれた大質量星は超新星爆発を起こし、銀河風(スーパーウインド)が吹き荒れていること、4.超巨大ブラックホールが育ち、非常に明るい活動銀河中心核を持つようになる(クエーサーと呼ばれるものに進化する)と考えられている。

 これらのウルトラ赤外線銀河の起源として考えられているのは銀河の合体だが、以前から論争が続けられていた。それは「何個の銀河が合体してできたのか?」というものだ。それに対する考えは2種類あり、米国のサンダース博士らが提案した「2個の銀河による合体」案と、愛媛大学の谷口センター長らが提案した「3個以上の銀河による合体」案である。


Arp220


 一般的な銀河の形成論では、現在受け入れられているのは何度も合体を繰り返して、天の川銀河やアンドロメダ銀河のように巨大な銀河に育ってきたと考えられている。

 ウルトラ赤外線銀河は近傍の(すなわち、現在の)宇宙で観測される最も明るい合体銀河だ。しかも、前述したようにクエーサーに進化すると考えられており、銀河と巨大ブラックホールの進化という観点からも、非常に重要な位置づけにある。従って、その正体を明らかにすることはとても大切な問題というわけだ。

 しかし、ウルトラ赤外線銀河の正体を見極めることは、容易ではない。銀河の合体が絡んでいることは確かなのだが、合体がかなり進行しており、どのような銀河が合体に参加したか特定しにくいからだ。

 今回、愛媛大学宇宙進化研究センターの谷口義明センター長を中心とした研究チームは、すばる望遠鏡を用いた観測により、ウルトラ赤外線銀河 (太陽の1兆倍ものエネルギーを赤外線で放射している銀河) の代表格であるアープ 220 が、4個以上の銀河の多重合体である動かぬ証拠を発見しました。ウルトラ赤外線銀河は激しい星生成活動の後、巨大ブラックホールをエネルギー源として非常に明るい放射をするクエーサーと呼ばれる天体に進化すると考えられている。(国立天文台 2012年5月24日)

 銀河の衝突をHα線で分析
これまでは,単純に2個の銀河が合体することでウルトラ赤外線銀河が形成されたと考えられていた。ところが、宇宙には銀河数個が群れている銀河群が多数ある。今回の発見は、1つの銀河群に含まれる全ての銀河が合体し、ウルトラ赤外線銀河に進化したことを示している。

 銀河の合体では、星は一定のペースで生成されるわけではない。合体を通じて、ガス雲が激しく圧縮されるときに、星が大量に生まれる。それがスターバーストである。そこで研究チームは、アープ 220というウルトラ赤外線銀河の中で、星がどのタイミングで大量に生まれ、死んでいったのかを調べることにした。つまり、アープ 220 では、合体に伴い、どのような特徴的な星生成の歴史を経験してきたのかを調べる。これがわかれば、何個の銀河がどのように合体してきたかを決めることができる。
 この目的のため、研究チームは水素原子の放射・吸収で生じる Hα 線に着目することにした。その理由は、次にまとめるように、Hα 線がさまざまな星生成の歴史を物語ってくれるからである。

1. 星生成が活発な領域では大質量星の紫外線によってガスが電離し、水素原子の再結合線として Hα は輝線として観測される : スターバーストやスーパーウインドの証拠になる

2. 星生成が終了し、太陽の数倍程度の質量を持つ中質量星が卓越するとそれらの星の大気による吸収で Hα 線は吸収線として観測される : スターバーストが終了した「ポスト・スターバースト」という状態である証拠になる

 そこで研究チームはアープ 220 の Hα 線のみを検出できる特殊なフィルターを用いて、撮像観測を行った。すると、図に示すような不思議な構造が浮かび上がってきた。

 図:アープ 220 の Hα 線による画像 (左)。明るい色の場所は Hα が輝線で観測される領域で、黒く見えている場所は吸収線として観測される領域である。右には R バンドの画像を示してある。

 図に示した Hα の輝線領域は従来の観測で検出されていたもので、「8」の字を横倒しにした構造はスーパーウインドが吹いている領域である。まだスーパーウインドが壊れておらず、二つの泡構造のように見えている(スーパーバブル構造と呼ばれる)。

 今回の観測で新たに発見された構造は、Hα が吸収線として観測される領域である。場所は2カ所ある。

1. 左側のスーパーバブルの中
2. 合体の際の潮汐効果で生じた南北方向に延びる2本のテール (尾のような構造)
 これらの領域は Hα 線が吸収線として観測されるので、ポスト・スターバースト領域であることがわかる

 スターバースト領域
 驚くべきことは、20 kpc (65000 光年) の長さもあるテール領域がポスト・スターバースト領域だということだ。
 そもそも、スターバーストは銀河円盤で定常的に行われる星生成とは様子が異なり、まさにバースト的に (爆発的な勢いで) 星が生まれる。そのため、スターバーストの発生には銀河の合体が深く関連していると考えられている。二つの銀河が合体すると (一つの円盤銀河とその衛星銀河でもよい)、最終的には合体銀河の中心部に巨大ブラックホールのペアができ、それらが公転運動するときに強い衝撃波が発生する。

 これが周辺のガスを圧縮し、激しいスターバーストを引き起こすことができる。この場合、一つのスターバーストを発生させるには二つの銀河が必要になる。これは、とりもなおさず、一つのポスト・スターバースト領域を作るには二つの銀河が必要であることをも意味する。
 さて、いよいよ潮汐効果による2本のテールの形成である。これを理解するには、良い例がある。それが図に示したアンテナ銀河におけるテール形成の様子である。アンテナ銀河は、2つの円盤銀河が衝突・相互作用している銀河。

 図を見てわかるように、1個の銀河から1本のテールが出ている。つまり、アープ 220 の2本のポスト・スターバースト・テールを作るには2つのポスト・スターバースト領域が必要。結局、合計4個の銀河の合体がなければ、今回研究チームが発見した2本のポスト・スターバースト・テールの成因を説明することができない。

 以上のことから、アープ 220 の起源は (少なくとも)4個の銀河が参加した「多重合体」で非常によく説明できることがわかった。
 本研究成果は、米国の天体物理学専門誌『アストロフィジカル・ジャーナル』に受理され、2012年7月10日号に掲載が予定されている。本研究は、科学研究費補助金 によるサポートを受けて行われた。


 銀河とその進化
 ビッグバンから10億年の間に、鍵となる構造が現れるようになる。球状星団、巨大なブラックホール、金属量に乏しい種族IIの恒星による銀河バルジである。超大質量ブラックホールの発生は、総物質量に制限を加えることで銀河の進化を促す重要な役割を果たした。この初期の頃、銀河では盛んに星が形成される。

 次の20億年にかけて、蓄積された物質は銀河円盤を形成するようになる。銀河は一生を通じて星間雲や矮小銀河との合体を通じて物質を吸収し続ける。この物質はほとんどが水素やヘリウムだが、恒星の誕生と死が繰り返されるうちに重元素が増えてゆき、その中に惑星を持つようになる。 銀河の発展は相互作用と衝突が大きな影響を与えた。初期宇宙では、銀河の合体は一般的な出来事であった。そしてそれらは形態論から外れた形ばかりだった。

 恒星同士程度の距離があれば、銀河衝突による惑星系への影響はほとんど無い。しかしながら、渦巻銀河の腕を取りまとめる星間ガスや宇宙塵などの重力がはがされると、触覚のような長い腕が伸びた状態になる。例として、NGC 4676や触角銀河が知られる。 この相互作用は天の川銀河にも働いており、近傍のアンドロメダ銀河と秒速約120~130kmで近づき合っている。

 そして50~60億年後には衝突する可能性が指摘されている。この衝突において活発な星形成が行われた後、二つの銀河は一度通り過ぎると考えられるが、その際に太陽系がアンドロメダ銀河側に移されてしまう可能性も3%程度ある。そしてふたたび近づき、最終的には一つの楕円銀河になると考えられる。過去にも、天の川銀河は小型の銀河と何度も衝突しており、その証拠は次々と見出されている。 このような大規模な相互作用が起こることは希である。時間が経過するとともに、同規模の銀河が衝突する事例は少なくなる。ほとんどの明るい銀河では、頻繁に衝突が発生した時期は約100億年前であり、過去数10億年間にわたり抱える星の総数は大きく変化していないと考えられる。


 銀河の種類
 銀河には、1000万(10の7乗) 程度の星で成り立つ矮小銀河から、100兆 (10の14乗) 個の星々を持つ巨大な銀河まである。これら星々は恒星系、星団などを作り、その間には希薄なガス状の星間物質や宇宙塵が集まる星間雲、宇宙線が満ちている。ほとんどの銀河では質量の約90%をダークマターが占める。

 観測結果によれば、すべてではなくともほとんどの銀河の中心には超大質量ブラックホールが存在すると示唆される。これは、いくつかの銀河で見つかる活動銀河の根源的な動力と考えられ、銀河系もこの一例に当たると思われる。
 銀河はその具体的な形状を元に分類される。一般的な形態は、楕円形の光の輪郭を持つ楕円銀河である。渦巻銀河は細かな粒が集まった、曲がった腕を持つ形状である。渦巻銀河には棒状の腕を持った棒渦巻銀河もある。レンズ状銀河は楕円銀河と渦巻銀河の中間のタイプ。不規則でまれな形状を持つ銀河は不規則銀河と呼ばれ、近くの銀河から引力の影響を受けて形を崩したものである。

 楕円銀河に対して、渦巻銀河・棒渦巻銀河・レンズ状銀河をまとめて円盤銀河とよぶ。観測可能な宇宙の範囲には、少なくとも1700億個の銀河が存在すると考えられる。


 参考HP 国立天文台:すばる望遠鏡ウルトラ赤外線銀河の謎を解明


銀河―宇宙に浮かぶ不思議な天体 ハッブル宇宙望遠鏡がとらえた驚きの宇宙
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トマトの健康効果!脂肪燃焼効果に続いて、血中アルコール濃度抑制効果!

 飲酒時にトマトを食べると、血中アルコール濃度が低下
 アサヒグループとカゴメは5月25日、飲酒時にトマトを一緒に食べることで、血中のアルコール濃度が低下することをヒトによる試験での評価により明らかにした。同成果の詳細は、5月18日から20日にかけて行われた「第66 回日本栄養・食糧学会大会」にて発表された。

 アサヒグループとカゴメでは、2009年よりアルコールと野菜の関係について共同で研究に取り組んできており、これまでの共同研究によってトマトの投与がアルコール代謝を促進させることを動物実験にて確認していた。

 今回の研究では動物実験の成果をもとに、ヒトでの効果の検証と、そのメカニズムの探索を行った。その結果、ヒトにおいてトマトジュースとアルコールを同時摂取すると、トマトジュースを飲んでいない場合と比較して、血中のアルコール濃度や体内に留まる量が平均で約3割減少し、体内からのアルコール消失も50分早まることが確認され、この結果から、トマトとアルコールを一緒に採ると、酔いの回りが緩やかになり、飲酒後の酔い覚め(体内からアルコールが消失された状態)も早まる可能性が示されたという。

Tomato

 また、このメカニズムとしては、動物実験においてトマトの摂取によりアルコールの代謝に関わる酵素が活性化することが確認されたという。

 具体的な実験
 具体的な実験としては、ヒトにおいてトマトジュース缶3本(約160ml×3本)と甲類焼酎(ストレート約100ml)の同時摂取試験を適正飲酒量にて実施した。その結果、トマトジュースを飲んでいない場合(対照として水と甲類焼酎を摂取)と比較して、血液中のアルコール濃度が顕著に(最高血中濃度として約3割)低下することが確認された。また、計算上、体内に留まるアルコール量が約3割減少したほか、体内からのアルコールの消失に、トマトジュースを飲んでいない場合では5.0時間要したのに対し、トマトジュースを飲んだ場合では4.2時間となり、約50分程度早まることが示された。

 この結果は、飲酒時にトマトを摂ることで、お酒単独の場合に比べて血中アルコール濃度が低くなることと体内からのアルコール消失時間が早まることが実証されたことを示しており、これにより、飲酒時のトマト摂取は、急激な体内アルコール濃度の上昇を抑えることで酔いの回りを緩やかにし、生理的な影響を緩和できる可能性と酔い覚めを早くする可能性が示唆されたという。

 一方、メカニズム解明の具体的手法としては、ラットにトマトの水溶性成分を摂取させ、その後アルコールを投与し、肝臓中のアルコール代謝に関連する酵素の活性を測定した。その結果、アルコールおよびアセトアルデヒドを代謝する酵素の活性を高める傾向が見られ、さらにLDH(Lactate Dehydrogenase:乳酸脱水素酵素)の活性が有意に高まったことが示された。

 この結果から、すでに判明していたトマト摂取後のピルビン酸の上昇とともに、肝臓中のLDHの活性が高まることで、アルコールおよびアセトアルデヒドを代謝する酵素(それぞれADH、ALDH)の働きをスムーズにする補酵素NADが供給され、アルコールの代謝がより促進されたと考えられたという。

 なお、両社は今後も「食」を通じて消費者の生涯にわたる健康的な生活に貢献することを目指し、野菜とアルコールについての共同研究を継続していく予定だとしている。(カゴメプレスリリース)

 トマトの健康成分は?
 トマトについては2012年2月、京都大学の河田教授らは、トマトの成分を細かく分け、脂肪を燃やす酵素をつくる、健康成分「13-oxo-ODA」が発見されている。この物質は、トマトの中でリノール酸からできるという。

 ヨーロッパでは古くから「トマトが赤くなると医者が青くなる」という諺があり、トマトは健康野菜として知られている。他にも健康成分がたくさんある。
 
 まず、他の野菜類と同様に、トマトはビタミンCやカロチンを多く含む。また、赤色の色素リコピンは1995年にがん予防の効果が指摘されて以来、注目を集めている。

 リコピンというのは、最近になってようやく効果が認められたトマトの赤色の色素。1995年にがん予防の効果が指摘されて以来、注目を集めるようになった。リコピンは、緑黄色野菜(ニンジンなど)に含まれるベータカロチンの仲間で、その抗酸化作用はベータカロチンの2倍の働きがあると言われている。

 抗酸化作用とは、ガンや動脈硬化など、様々な生活習慣病の原因となる活性酸素を消去するはたらきのことを言う。活性酸素が体内で増加すると、細胞膜やDNAを傷つけ、ガン細胞ができたり、動脈硬化などの怖い生活習慣病のきっかけになってしまう。しかし、リコピンの抗酸化作用は、活性酸素を消し去り、発ガン抑制や心臓病などの予防効果を発揮する。
 
 「トマトが赤くなると医者が青くなる」と諺にもあるように、トマトは緑色から赤色にく熟していく過程の中で、リコピンが大幅に増加し、食物繊維やビタミンC、Eなどの成分も増加する。つまり、日光を多く浴びて育った完熟期の赤系トマトは、リコピンだけでなくビタミンやミネラルなどもより多く含んでいることになる。断然赤いトマトの方が健康にいい。

 あるデータでは、週に7回以上トマトを摂取した人は、1回以下しか摂取しなかった人に比べて、心臓病になる危険性が約30%も低かったそうだ。また、別のデータでは、血液中のリコピンやビタミン濃度の低い女性は、子宮頚ガンにかかりやすく、また血中のリコピン濃度の低い人は、慢性大腸炎を起こしやすいことがわかった。

 その他にも、喫煙者と非喫煙者では、通常は血中リコピン濃度は同じだが、タバコを3本吸うと、その害を消すために血中リコピン濃度が40%も減少してしまうという。タバコを吸う人は、その分多くリコピンを摂取する必要がある。

 1日の摂取量の目安
 リコピンや「13-oxo-ODA」は、もともと油に溶けやすい性質を持っている。だから、油を使った調理法によって、吸収がぐんと高まる。リコピンは熱に強いので、炒めたり煮込んだりしても成分がそれほど減少する心配もない。トマトソースはイタリア料理などでもよく使われているように、オリーブオイルなどと一緒に調理するのが効果的。もちろんトマトジュースやケチャップなどの加工品を利用するのもいい。

 老化や生活習慣病の予防をしたり美白効果を期待するなら、1日に15mgのリコピンを摂取することが望ましい。喫煙者の方はさらに多く摂取したほうがよい。

 15mgのリコピンは、だいたいLサイズのトマト2個分に相当する。トマト2個となると結構な量。そこで、15mgのリコピンを摂取できるトマトや加工品をご紹介しておく。

 リコピン15mgが含まれる量: トマト 約500g (Lトマト2個)、プチトマト 約250g (約17個)、ホールトマト 約170g (2分の1缶弱)、トマトジュース 約160g (1本弱)、トマトケチャップ 約75g (大さじ4杯強)。こうして見ると、加工トマトと生のトマトは種類が違うため、加工トマトの方が、リコピンが多く含まれていることがわかる。無理に生で摂取しなくても、加工品を上手につかって食べる。

 今回発見された「13-oxo-ODA」は、量としてはリコピンの1/3程度しかふくまれていない。トマトジュースなら1日3本でようやく効果がでる程度の量だ。リコピンと同様、加工品をうまく利用したい。

参考HP 健康60 トマトが赤くなると医者が青くなる?トマトの効果
京都大学プレスリリース トマトから脂肪肝、血中中性脂肪改善に有効な健康成分発見

トマト大好き!健康生活。―リコピンパワー美味しい活用レシピ (SERIES 食彩生活)
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被子植物には、受精のチャンスが2回ある!花粉管誘因物質と助細胞のはたらき

 複雑な植物の受精のしくみ
 植物は種子でなかまをふやすものが多い。種子はどうやってできるのだろう? そう、受粉によって種子ができる。では、花粉がめしべにつくと、どうして種子ができるのだろう?

 花粉からは花粉管という管がのびる。花粉管は胚珠の中の卵細胞に到達。花粉管の中には精細胞があって、精細胞の核と卵細胞の核が結びつき受精して、種子ができるのはよく知られている。しかし、この受精はそれほど単純ではなく、まだまだ謎が多い。例えば受精は卵細胞との受精だけではない。他に中央細胞との受精もある。

 受粉した花粉から伸長した花粉管内で生じた2個の精細胞(精核)が、卵細胞と中央細胞(2個の極核を含む)のそれぞれと受精する。精細胞と卵細胞の受精を生殖受精、精細胞と中央細胞の受精を栄養受精と呼ぶ。受精後、受精卵(核相は2nである)は胚に、中央細胞(2個の極核と1個の精核が受精するため核相は3nである)は胚乳に成長し、胚珠から生じた種皮に包まれて種子となる。これを重複受精という。

 また、このような複雑なめしべ組織の中で、なぜ花粉管が迷わずに卵細胞のある場所にたどり着けるのか。この疑問について、140年も前から花粉管をおびき寄せる誘引物質が存在するのではないかと考えられ、探索されてきた。名古屋大学の東山教授らは2001年、卵の隣にある「助細胞」が誘引物質を分泌することを世界に先駆けて示していた。

Shiroinunazuna

 そして、2009年には助細胞を取り出して、どのような遺伝子が発現しているかを解析した。その結果、助細胞だけで多く作られて細胞外に分泌される小さなタンパク質の存在と、その強い誘引活性を突き止めた。この花粉管誘引物質であるタンパク質は、少なくとも2種類あり、このタンパク質を、花粉管をおびき寄せる性質から「ルアー」(LURE1、LURE2)と名付けた。

 受精のチャンスは2回ある
 被子植物では、雌しべの先に花粉が付くと、花粉から「花粉管」が伸びて、子房の中にある「胚珠」と呼ばれる種子の基になる部分に到達する。その花粉管の先端から精細胞が放出されて胚珠内の卵細胞と受精する。このとき、胚珠内にある2個の「助細胞」が花粉管を誘引し、花粉管が到達すると1個が壊れて“受精の場”を作ることはつきとめたが、なぜ助細胞が2個あるのかが分からなかった。

 今回、名古屋大学の笠原研究員らは、この2つの植物の雌しべが受精に失敗しても、もう一度受精を試みるバックアップシステムのあることが、名古屋大学大学院の笠原竜四郎研究員らの研究で分かった。アブラナ科シロイヌナズナを用いて受精に異常のある突然変異体を調べていて、通常の50%ほどしか種子ができないはずなのに、70%近い稔性(異常なく子ができること)のあることに気が付いた。

 詳しく観察したところ、最初の花粉管が伸びて受精に失敗すると、2つ目の助細胞が壊れずに残っていて、もう1本の花粉管を誘引して伸ばし、2回目の受精を試みることが分かった。花粉管が1本だけ到達してできた種子は全体の50%、2本目でできた種子は18%となり、合計した種子の形成率は68%と、観察された稔性とほぼ一致した。

 こうした受精のバックアップ機能を、笠原研究員らは「受精回復システム(Fertilization Recovery Syatem)」と名付け、米科学誌「カレント・バイオロジー(Current Biology)」(17日、オンライン版)に発表した。受精のやり直しのチャンスは1回だけだが、他にもオオムギやエンドウなど、多くの植物が2個の助細胞を持っている。今後、「受精回復システム」の分子メカニズムが解明されれば、植物の交配をコントロールし、厳しい環境条件下でも、少しでも多くの種子を実らせることができるようになるかも知れないという。(サイエンスポータル 2012年5月22日)

 受精回復システムの発見
 被子植物の精細胞は鞭毛を欠き、自ら泳ぐことはできない。このため精細胞は、花粉から伸びる「花粉管」により運ばれる。花粉管は卵細胞の隣に2つある助細胞により誘引され、卵細胞の近傍に到達する。花粉管が到達すると、花粉管の先端が破裂して精細胞が放出される。それと同時に、一方の助細胞が崩壊して受精の場が作られる。この際、受精できない精細胞が放出されると、受精が成立しないため種子は形成されないと考えられてきた。しかし、これまで実際の様子は明らかにされなかった。

 笠原研究員らは、アブラナ科のシロイヌナズナを用いて受精に異常のある突然変異体を探索する中で、g21 という突然変異体を見いだした。g21 変異体では半数の花粉で、受精できない精細胞が作られる。このことから、めしべの中には通常の半分(50%)の種子しかできないと予想される。しかし、正確に種子の形成率(稔性)を調べたところ、g21 変異体の稔性が65~70%であることが明らかとなり、この観察が、本研究の発端となった。

 なぜg21 変異体で予想よりも多くの種子が作られるのか、詳細に調べることにした。シロイヌナズナの1つのめしべには、およそ50個の卵細胞がある。その全てにおいて、花粉管が到達する様子を調べることができるように、解剖および観察技術を確立した。その結果、g21 変異体の花粉を受粉しためしべでは、卵細胞には通常1本の花粉管しか向かわないとする定説に反し、約40%もの卵細胞で2本の花粉管が到達していた。2本目の花粉管が受精を回復しているのではないかと考え、次に最新のライブイメージング技術により、その瞬間をとらえることを試みた。その結果、1本目の花粉管が精細胞に異常を持ち受精に失敗した後、2本目の花粉管が正常な精細胞を放出し、受精が回復する様子をとらえることに成功した。

 次に、植物がどのように2本目の花粉管をコントロールしているのかを知るために、受精できない精細胞を持つ花粉管が特異的に染色されるようにし、その挙動を観察した。その結果、1本目の花粉管が染色される場合に2本目の花粉管が到達し、1本目の花粉管が染色されない場合には2本目の花粉管は全く到達しないことが分かった。これにより、めしべは受精が成立したか否かを感知し、積極的に2本目の花粉管を卵細胞まで誘引して受精の回復を試みるという仕組みが明らかとなり、この仕組みを「受精回復システム(Fertilization Recovery System)」と名付けた。

 3回目はなかった
 それでは、不運にも2本目の花粉管も受精に失敗した場合にはどうなるのだろうか。興味深いことに、2本目が失敗すると、もはや種子を作れないことが分かった。3本目の花粉管が到達して受精を回復することはなかった。このことは、卵細胞の隣にある助細胞という細胞の数と関係していると考えられる。助細胞は花粉管の誘引を担う重要な細胞ですが、花粉管が到達すると1つの助細胞が壊れて受精が行われる。2本目の花粉管が受精を試みる場合、2つ目の助細胞が1つ目と同様に花粉管を誘引したのちに壊れて受精の場を作ることが、先述のライブイメージングで確認された。

本成果により、植物は、受精の失敗に備え、したたかに2つ目の助細胞をバックアップとして持っていると言えますが、やり直しのチャンスは一度限り、ということが分かった。(名古屋大学プレス)

参考HP サイエンスポータル:受精のチャンスは2回ある 科学技術振興機構:植物の花粉管誘因物質を発見 めしべが持つ秘められた受精回復機構を発見 

大人のやりなおし中学生物 木と草の違いはどこにあるの?ごはんをかむとなぜ甘くなる? (サイエンス・アイ新書)
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ダーウィン著作集〈3〉植物の受精
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金環日食の“ベイリー・ビーズ”で、太陽直径測定!そのとき、気温は?動物は?

 太陽の直径 金環日食で計算
 太陽の直径はどのくらいあるだろう?教科書などには140万kmと記載されているが、これは正確な値ではない。太陽は光が強いため輪郭の位置を観測しにくく、正確な測定が難しいのだ。国際天文学連合は、太陽半径を大雑把な値として139万2000キロ・メートルと定めている。

 5月21日に日本で観測された金環日食のデータを使って、これまで100年以上にわたって正確には分かっていなかった太陽の直径を、139万2020キロと精度よく求めることに国立天文台などの研究グループが成功した。

 5月21日の金環日食の際には「ベイリービーズ」と呼ばれる月の谷間からこぼれた小さな光が玉のように連なる珍しい現象が全国で観測された。国立天文台の相馬充助教らのグループは、このベイリービーズの詳細な観測データから、正確には分かっていない太陽の直径を求めようと全国に呼びかけてデータを集めた。

 そして、光の玉が月のどの谷間によってできているのかを月探査衛星「かぐや」のデータと照らし合わせて割り出し、観測地点からその谷間を通る直線を引いて太陽の中心との間で直角三角形を作った。

 その結果、太陽の半径が求まり、最終的に太陽の直径は139万2020キロと精度よく計算できたという。太陽の直径を巡っては、およそ120年前から欧米の研究者が地上の望遠鏡などを使って直接観測して求めていたが、この方法だと太陽のふちが正確に把握できず、これまで測定された値は、139万1000キロ前後から139万2300キロ前後まで1300キロものバラツキがあった。

 相馬助教は「NASAでも成し遂げられなかったことを日本の科学技術でできたことはとてもうれしい。全国の多くの方々の協力があって得られた結果です」と話していた。研究グループでは今後、データの検証を行い、ことし秋ごろに正式に発表したいとしている。(2012.5.25 NHK news)

 太陽の大きさは変動しているという説もある。今回求めた半径は、観測に成功した国内11か所のうち2か所のデータを利用したが、国立天文台の相馬充助教は「他のデータも入れて計算すれば、さらに精度が高まる。今後も日食のたびに大きさを計算し、太陽の大きさがどう変動しているのか確かめたい」と話している。(2012年5月25日 読売新聞)

 ベイリー・ビーズとは何か?
 ベイリー・ビーズ(Baily's beads)とは、日食の際に月が太陽を隠し、月表面の凹凸の地形によって日光がビーズのように見える現象である。1836年にこの現象について初めて正しい説明を与えたフランシス・ベイリーにちなんで名付けられた。

 月の地形は、山、クレーター、谷等の存在によって、かなり凹凸に富んでいる。月表面の不規則性は、恒星の掩蔽の観測によって正しく知ることができる。ベイリー・ビーズは日食の経路の中心では数秒間だけ見られるが、本影部の端付近ではその継続時間が最大になり、1分から2分も続く。(Wikipedia)

 ベイリービーズは次のような日食でよく見られる。 皆既食よりも金環食、皆既食や金環食となる継続時間が長い日食よりも、継続時間が短い日食、皆既食や金環食の中心線に近い観測地点よりも、限界線に近い観測地点。このような条件下では長い時間にわたってクレーターから数多くの光が漏れやすく、ベイリービーズが観測しやすくなる。

 例えば1948年5月9日に起きた礼文島での金環日食は、皆既日食に限りなく近い金環日食であった。このため月の谷間から随所でリング状に光が漏れて、全周にわたってベイリービーズが観測された。このような現象をダイヤモンドネックレスと呼ばれる方もおられる。

 ウェザーニューズによると、全国では63%が「日食見えた」と報告があった。ウェザーニューズの日本全国に6万7,979人いるサポーター会員のうち、7時45分時点で63%が日食が見えると回答したという。

 当日は、南海上の低気圧・前線の影響で、太平洋側は雲に覆われ、日本海側ほど鮮明に日食を観察できた。九州、四国地方には湿った空気が流れ込み、雲が発生しやすく、一部では雨雲もともなったという。関東南部でも雲が厚く、一時的に雨雲も発生したが、雲のフィルター越しに日食を観察できた例が多かった。沖縄でも梅雨前線の影響で雲が多くなったが、前線南下により、雲の切れ間から日食を観察できたとのこと。

 金環日食「貴重な体験」ペンギン、東向き鳴く
 金環日食当日、動物たちに何か変わった反応はなかったのだろうか?

 那須町大島にある那須どうぶつ王国では、水辺にすむ動物に普段と違う行動が観察された。日食が始まった午前7時頃から、2匹のコツメカワウソは目を細めたり、あくびをしたりと眠そうな表情を見せ、水中に入らなかった。ケープペンギンは太陽の方角に並んで立ち、時折「ウォー」と鳴き声をあげた。フラミンゴやペリカンは羽ばたきをしたり、鳴き声を発したりしていたが、金環日食に入った午前7時半頃には静かになった。(2012年5月22日 読売新聞)

 NHKは横浜市の動物園「ズーラシア」から中継したりと、朝からにぎやかな放送となった。注目されていた動物の珍現象。ズーラシアではチンパンジー1頭が木に登って日食を眺めていた程度で目立った行動はなかった。

 だが、猿の博物館や動物園がある愛知県犬山市の日本モンキーセンターでは、太陽が一部欠けた7時ごろ、いつもは地面に下り“朝食”の草を食べる時間帯に、23頭のワオキツネザルが木に登ったまま。リング状になると興奮気味に木から木へと跳び回る行動をした。同センターの飼育員、佐藤百恵さん(27)は「太陽に熱量がないと感じたのか、朝方にはみられない活動をした」と驚いていた。(2012.5.21Zakzak)

 金環日食、気温最大5℃低下 
 三重県伊賀市。太陽は午前6時20分ごろから欠け始め、三日月が細くなるように徐々に日食が進んだ。周辺も、冬の早朝のような薄暗さに変化していく。太陽の中心に月が入り、輝くリングが出現すると、天体ショーはクライマックスを迎えた。登校前に参加した同市立緑ケ丘中3年、福永彩さんは「日食グラスが売り切れで手に入らず、見学会に来ました。すごくきれいで、良かった」と声を弾ませた。

 気温の変化をとらえようと、公園は会場に温度計を設置。午前7時前は20度を観測していたが、金環日食の瞬間は15度まで下がった。(毎日新聞)

 滋賀県甲賀市。金環日食の前後25分の間に地上の気温が0度6分下がったことが、京都大学の研究グループの観測で分かった。研究グループでは気温が下がったのは月によって太陽の日射が遮られたためとみている。

 京都大学生存圏研究所の研究グループは、滋賀県甲賀市信楽町の施設で金環日食が起きている間の大気の変化を観測した。研究グループでは、当初、金環日食の5分ほど前の午前7時25分から午前7時40分までの15分間に地上の気温が1度近く下がったと説明した。

 その後、観測データをさらに詳しく検証した結果、午前7時25分に15度ちょうどだった気温が、午前7時50分に14度4分まで下がり、金環日食の前後25分間で0度6分下がったことが分かった。研究グループでは気温が下がったのは月によって太陽の日射が遮られたためとみている。(NHK news)

 兵庫県西脇市。太陽の大部分が欠けた市内では、日の出後の気温上昇が日食中は下降に転じ、最大で1度気温が下がった。日本へそ公園(同市上比延町)内に設置された気象庁の無人観測施設「アメダス」の気温データを「にしわき経緯度地球科学館」の職員が確認。

 日食開始時(午前6時17分)は15.8度で、同7時3分には17.1度まで上昇。そこから下がり始め、日食が最大に近くなった同7時29分には16.1度になった。同館職員の高原摂竜さんは「日食による温度低下と考えてまず間違いない」と話している。(毎日新聞 2012年05月22日)

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環境大国日本!トキのひな 38年ぶりの巣立ち!コウノトリ、アホウドリも自然復帰

 トキのひな 巣立ちを確認
 環境省は、新潟県佐渡市で誕生したトキのひなが5月25日、自発的に巣の外に出る巣立ちをしたと発表した。自然界で巣立ちが確認されたのは、佐渡に野生のトキが生息していた昭和49年以来38年ぶり、自然に放されたトキでは初めてだ。

 佐渡市では野生復帰に向けて自然に放され、繁殖させる試みが行われているトキのうち、3組のつがいから8羽のひなが誕生している。このうち、先月3羽のひながかえった3歳のオスと2歳のメスのつがいの巣で、25日午前11時半ごろ、1羽が巣から羽ばたいて近くの木の枝に飛び移った様子が、環境省が巣の近くに設置したビデオカメラに映っていた。

 環境省はひなが自発的に巣の外に出たとして、「ひなが巣立ちをした」と発表した。環境省によると、巣立ちをしたひなはしばらくは巣と近くの枝を行ったり来たりするということで、このあとひなは巣に戻った。

 ひなは数日たつとさらに飛べるようになって、その後、親鳥と一緒に田んぼなどで餌をとるようになるという。また、この巣にいるほかの2羽についても、数日中に巣立つとみられるということである。

Toki

 自然界で巣立ちが確認されたのは、佐渡に野生のトキが生息していた昭和49年以来38年ぶり、自然に放されたトキでは初めてで、トキを野生復帰させる取り組みは大きく前進することになる。

 トキのひなの巣立ちが確認されたことについて、環境省の長田啓首席自然保護官は「巣からおよそ40センチ離れた枝に羽を広げながら飛び移るのが確認できた。ここ数日、活発に動いていたので、今か今かと待っていたところだった。巣の外に両足が出ることを巣立ちの定義にしているので、ほかの鳥に比べると地味な巣立ちだが、勇気を振り絞って1歩巣の外に出たと思うので、とても喜んでいる。これから厳しい自然の中をたくましく生き抜いていってほしい」と話している。

 野生復帰へこれから正念場
 自然界で38年ぶり、自然に放されたトキでは初めてとなる巣立ち。野生復帰に向けた取り組みは大きく前進したものの、課題は残されている。
環境省によると、巣立ちをしたトキは数日後には飛べるようになり、巣のある林の外に飛び立ったり地面に降りたりする。親鳥と一緒に行動するため、ドジョウやタニシなどの餌は親鳥からもらうが、自分でも田んぼなどでとることを覚える。

巣立ちからおよそ2か月たつと、親鳥と離れて別のトキと群れを作って行動するとみられるが、単独で行動する可能性もあるということだ。1歳を過ぎると羽根が生えかわり、灰色から大人のトキと同じ白に変わる。そして、2歳になる再来年の春には大人のトキになり、初めての繁殖期を迎えるという。

 しかし、この繁殖期を迎えるまでには、自然界に生息しているテンやオオタカなどのトキの天敵の野生生物に襲われたりしないかや、餌を十分にとることができるのかが課題となる。

 佐渡市では、野生復帰に向けた取り組みで、これまでに78羽のトキが自然に放され、現在、6割に当たる45羽の生存が確認されている。環境省は、3年後の平成27年までに佐渡市に少なくとも60羽のトキを定着させたいとしている。

 今回のひなの巣立ちで、トキの野生復帰の取り組みは大きく前進したことになるが、この目標を達成するためには、自然界で安定した繁殖を続けていかなければならない。自然界で誕生したトキのひなが、巣立ち後、さまざまな課題を乗り越えて繁殖することができるかが初めて試されることになり、トキの野生復帰への取り組みはこれから正念場を迎えることになる。(NHK news 5月21日)

 聟島のアホウドリ1羽、巣立つ 
 一方、小笠原諸島・聟島では、国の特別天然記念物アホウドリが巣立った。新たな繁殖地をつくるため、2月に伊豆諸島の鳥島から小笠原諸島の聟島に移送したひなのうち、1羽が5月15日、巣立った。聟島で飼育している山階鳥類研究所(千葉県)の職員が同日確認した。

 巣立ったひなは今後、北太平洋のベーリング海やアリューシャン列島へ渡るとみられる。 同研究所などは2月に鳥島から15羽を移送。人工飼育中だったが、うち1羽は3月に死んでいるのが確認された。

  アホウドリが生息する鳥島は活火山で、噴火の恐れがあることから、同研究所などが2008年から5年計画で移送を開始。昨年までに55羽を移送している。 (2012/05/15 共同通信)

 さらに5月25日には、聟島のアホウドリのヒナ14すべてが巣立った。2月11日に伊豆諸島鳥島から小笠原諸島聟島(むこじま)に移送したヒナ15羽のうち、3月に死亡した1羽をのぞき、14羽すべてがこの日までに巣立った。

 移送・人工飼育は今年で5年めの最終年で、初年度から合計69羽のヒナが巣立っている。今シーズンは、昨年までに巣立った個体のうち、3歳個体(2009年巣立ち)4羽と、4歳個体(2008年巣立ち)2羽の合計6羽が、聟島に帰還したことを確認した。 帰還個体の中から聟島で繁殖する番が生まれるのがこのプロジェクトの目標である。来シーズン以降も引き続き現地のモニタリングを続けてゆく。(山階鳥類研究所)

 コウノトリは43年ぶりの自然復帰
 かつては、ひどい公害が問題になった日本であるが、現在は多くの人が環境問題に関心を持ち、環境を回復するプロジェクトがすすんでいる。

 2007年7月31日には、国内の自然界では43年ぶりになる、コウノトリの巣立ちがあった。コウノトリは、東アジアに推定2,000〜3,000羽しか確認されておらず、絶滅危惧種CR(ごく近い将来に野生絶滅の危険性が極めて高い)に指定されている。渡りのときには日本を通過することもある。

 日本列島にはかつて留鳥としてコウノトリが普通に棲息していたが、明治期以後の乱獲や巣を架ける木の伐採などにより棲息環境が悪化し、1956年には20羽にまで減少してしまった。そのため、コウノトリは同年に国の特別天然記念物に指定された。

 コウノトリの減少の原因には、他に化学農薬の使用や減反政策などがあり、さまざまな複合的な原因により生活環境が失われたと考えられている。

 1986年2月28日最後の一羽が死亡、国内絶滅種になった。 その後、動物園などで人工飼育、人工繁殖に成功し、兵庫県立コウノトリの郷公園(豊岡市)では、2005年から野生復帰計画が開始した。

 2007年7月31日、国内の自然界で43年ぶりに誕生した幼鳥が人工巣塔から巣立ちし、飛び立った。 この計画では絶滅の原因になったとされる「農薬」を使わない、「無農薬栽培」を周辺の農民が協力。地域ぐるみで野生絶滅種をよみがえらせる「世界初の成功例」になった。

 環境大国日本とも呼べる成果である。これからも、人類が環境に関心を持ちながら、発展していくことは大切なことである。野鳥たちの自然復帰を考えることは、自然環境を考えることに等しい。野鳥たちの自然復帰、みんなで応援しよう!
参考HP 山階鳥類研究所 聟島のアホウドリのヒナすべて巣立ち 

50羽から5000羽へ―アホウドリの完全復活をめざして
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最後のトキ ニッポニア・ニッポン―トキ保護にかけた人びとの記録 (ノンフィクション 知られざる世界)
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接近中の小惑星発見!地球に衝突する可能性のある小惑星は4700個も?

 接近中の小惑星、衛星に衝突の可能性も
 最近は観測技術の向上からか、地球に接近する小惑星が多く発見されている。最近、NASAは5月16日、地球に衝突して被害をもたらす危険のある小惑星は約4700個もあることを発表した。

 発見されたばかりの小惑星「2012 DA14」という惑星も、2013年2月に地球の近傍を通過する。その際に通信衛星と衝突する可能性が指摘されている。カリフォルニア州パサデナにあるNASAジェット推進研究所(JPL)で惑星天文学の研究を行っているポール・チョーダス(Paul Chodas)氏は、「衝突の確率は極めて低いが、完全には排除できない」と語る。
 
 2012 DA14は2012年2月に、スペイン南部のラサグラ天文台(Observatorio Astronómico de La Sagra)で発見された。JPLのスティーブ・チェスリー(Steve Chesley)氏によると、望遠鏡では「ぼんやりとした小さな塊」にしか見えないという。
 
 推定の直径はわずか45メートル。だが、「今のところ軌道が地球と非常に近いため、定期的に異常接近することになる」とチョーダス氏は話す。

Asteroid

 最新の予測によると、2013年2月15日に地球へ大接近し、人工衛星がいくつか破壊される可能性があるという。ただしチョーダス氏によると、高度約2000キロ以下の低軌道を周回する国際宇宙ステーション(ISS)に危険が及ばない。
 
 しかし2012 DA14の軌道は現在も微妙に変化している。チェスリー氏は、「正確な位置は特定されておらず、軌道の予測には常に不確定性が伴う」と言う。

 2012 DA14はいずれ地球に衝突?
 NASAでは、今後数十年の間に地球へ衝突する確率を0.031%としている。2013年2月の大接近時に得られるデータによって、数値は若干修正されることになるだろう。
 
 来年の可能性は低くても、次回の最接近(2020年)以降はどうなるか誰にも分からない。

 その危険性を評価するための手掛かりとなるのが、来年2月の接近距離である。近くに寄れば地球の引力によって軌道が変わる度合いが大きくなり、今後の予測の不確定性も増すからだ。
 
 もちろん2012 DA14は非常に小型なので、2020年以降に地球に衝突したとしても人類の文明が崩壊する事態には至らないだろう。しかも接近方向から予想すると、地点は南極周辺の可能性がかなり高い。
 
 ただしチョーダス氏らNASAの専門家が計算したところ、14万トンの質量が陸地に衝突すれば2.4メガトン(TNT火薬240万トン)に匹敵するエネルギーが放出されるという。
 
 一方、海に落ちた場合には津波が発生するおそれもあるが、「それほど大きくはないだろう」とチョーダス氏は推測する。

 「存在を知ること」が危険回避の要
 小惑星の専門家であるセントラルフロリダ大学のウンベルト・カンピンス(Humberto Campins)氏は、2013年の大接近を期待している。「不明な点が多かった小惑星を詳細に研究できる絶好の機会だ。将来は衝突を回避するために軌道を変える必要があるかもしれない。学術的な成果だけでなく、今後に役立つ情報も期待している」。
 
 カンピンス氏と同意見だというJPLのチェスリー氏は、2012 DA14の発見は朗報だと語る。「地球近傍小惑星(地球に接近する軌道の小惑星)の存在が明らかになれば、監視下に置くことができる。真に危険なのは、まだ知られていない天体だろう」。(Richard A. Lovett for National Geographic News May 18, 2012)
 
 地球衝突し被害及ぼす危険ある小惑星は4700個
 米航空宇宙局(NASA)は5月16日、地球に衝突して被害をもたらす危険のある小惑星は約4700個とする推計を発表した。

NASAは広域赤外線探査衛星「WISE」から送られた画像を解析し、直径100メートルを超す大きさで、地球から800万キロ以内を通過する可能性のある小惑星の数を調べた。その結果、プラスマイナ1500個の誤差で、4700個がこの条件に当てはまることが分かった。800万キロは地球から月までの距離の約20倍にあたる。

これについてNASAの専門家は「パニックに陥る必要はない。しかし注意は払っている」と話す。

NASAでは大気圏突入で燃え尽きず地球に落下して、周辺地域に被害をもたらし得る大きさの小惑星を、潜在的に危険な小惑星に分類している。今回の推計は、これまでの大まかな推計よりも全体の数は減ったが、地球の軌道と交差する可能性がある小惑星の数は増えた。

もし直径40メートルの小惑星が地球に衝突した場合、3メガトンの核爆弾に匹敵する威力を伴うとNASAは予想。直径2キロの場合は世界的規模の甚大な環境被害が見込まれる。ただしそれほどの規模の小惑星衝突が起きるのは100万年に2回程度だという。

 WISEは2009年12月に打ち上げられ、搭載している直径約40センチの赤外線望遠鏡で小惑星が放出する熱をとらえることで、非常に暗い小惑星も見つけられるようになった。潜在的危険があるとされた4700個の小惑星のうち、これまでに発見されていたのは20~30%にすぎないという。(2012.05.17 CNN) 

 地球近傍小惑星とは?
 地球近傍小惑星とは、地球に接近する軌道を持つ天体(地球近傍天体、NEO (Near Earth Object))のうち小惑星のみを指す。英語でNEAs (Near Earth Asteroid) と呼ばれることもある。NASAによると地球に接近するために監視が必要とされるものは約8500個とされる。軌道計算では、これらの小天体は今後少なくとも100年間は地球に衝突する恐れはないとしている。

 地球近傍小惑星の起源は3つあると考えられている。1つ目は、揮発成分を失った短周期彗星であり、いくつかの小惑星にはかすかな尾が観測されている。2つ目は、エッジワース・カイパーベルトである。そして、3つ目は木星との重力の相互作用により小惑星帯から弾き飛ばされた、というものである。

 地球に接近する小惑星はその軌道要素からアポロ群、アモール群、アテン群の3つに大別される。 そのため、地球近傍小惑星はアポロ・アモール・アテン型小惑星、AAA天体と呼ばれることもある。

 なお、これらは地球や水星、金星、火星などを通過するときに摂動を受けるので軌道が変わりやすく、長期の追跡調査が必要である。実際に発見後、数十年間に渡って行方不明となっていた小惑星が存在する((719) アルベルト、(29075) 1950 DA、(69230) ヘルメスなど)。

 白亜紀の終わりの地層に発見されたK-T境界(白亜紀 - 第三紀境界層)は、巨大な彗星か隕石の衝突によってもたらされたことがわかって来たが、その元として地球近傍小惑星の存在が浮上してきた。

 天体の地球への衝突の脅威は、1994年7月16日のシューメーカー・レヴィ第9彗星の木星への衝突により広く知られるようになった。木星へは、地球以上に多くの天体が衝突していると考えられている。

 直径1kmほどの小惑星の地球への衝突は100万年に数回、5kmほどの小惑星の衝突は1000万年毎、小天体の衝突は毎月2、3回起こっていると考えられている。

 地球近傍小惑星最近の記録
 これまでに数回間違った警報が出ているが、多くの小惑星が地球に衝突する危険性があることが知られている。2002年4月、NASAはアポロ群の小惑星 (29075) 1950 DA(直径1.1km)が2880年3月16日に0.3%の確率で地球に衝突すると発表した。この確率は他の小惑星の危険性の1,000倍に当たる。

 2004年には、それまでの地球接近記録を更新する2個の小惑星が発見された。3月18日にアテン群の小惑星 2004 FH(直径30m)が地球の表面からの距離4万2740kmまで接近し、3月31日には同じくアテン群の 2004 FU162(直径6m)が同6,350kmまで接近した。

 2006年7月3日には、2004 XP14が地球から約42万kmの位置を通過した。

 2008年10月7日には、2008 TC3が発見からわずか20時間で大気圏に突入し、スーダン上空での爆発が人工衛星から確認された。その後、多数の破片が落下現場から隕石として回収された。

 2010年9月8日には、共にアテン群の 2010 RX30(直径12m)、2010 RF12(直径7m)が発見から3日後に地球からそれぞれ24万8000kmおよび7万9000kmの位置を通過した。そのうち 2010 RX30は日本上空を通過している。

 2011年2月4日には、2011 CQ1(直径1.3m)が、地球表面からわずか5,480kmの位置を通過し、衝突しなかった小惑星の接近最短距離を更新した。あまりにも近くを通過したため、地球の重力によって 2011 CQ1の軌道は60度も折れ曲がった。

 2011年6月28日、スクールバスほどの大きさの小惑星が地球をのすぐそばを通過していった。 2011 MDと命名されたこの浮遊天体は、地表から約1万2000キロ上空を通過した。月までの距離の約30分の1の近さだった。この小惑星は、6月22日にマサチューセッツ工科大学(MIT)のリンカーン地球近傍小惑星探査(LINEAR)計画の研究者により発見された。大きさは幅約6~14メートルと見積もられた。計測によると、最高速度は時速約10万1000キロだった。

 2011年11月8日から9日にかけて、「2005YU55」が、地球から32万5000kmのところを通過した。2005 YU55は直径400mもあり、これほどのサイズの小惑星が接近するのは観測史上初めてである。

 このように、地球近傍小惑星はその軌道によっては地球に衝突する可能性も考えられる。小さな小惑星の衝突でも甚大な被害が、予測されることから、これらの小惑星を発見し監視するためのプロジェクトが世界各地で行われている。(Wikipedia)

参考HP Wikipedia:地球近傍小惑星 National Geographic news:接近中の小惑星、衛星に衝突する可能性も 小惑星再接近、月の内側を通過

小惑星衝突―最悪のシナリオをいかに回避するか?
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「H2A」初のビジネスロケット打ち上げ成功!「しずく」「アリラン3号」など軌道に!

 H2A打ち上げ成功
 2012年5月18日午前1時39分、韓国航空宇宙研究院の多目的実用衛星「KOMPSAT-3」(愛称・アリラン3号)など、4基の衛星を搭載したH2Aロケット21号機が、鹿児島県のJAXA種子島宇宙センターから打ち上げられた。衛星はいずれも予定軌道に入ったことが確認され、打ち上げは成功した。

 アリラン3号は、三菱重工業が初めて海外から商業打ち上げを受注した衛星で、高解像度の光学カメラで詳細な地上画像を撮影する。同時に打ち上げられた宇宙航空研究開発機構(JAXA)開発の水循環変動観測衛星「GCOM-W1」(愛称・しずく)は、直径2メートルの大型アンテナで、地表の水が放つ電磁波をとらえて、地球全域の降水量や海面水温などを観測する。干ばつや地球温暖化の予測、漁業の効率化などに役立てる。

 ほかの2基は、地上で開発中の各種機器・装置などの試験を行うJAXAの小型実証衛星「SDS -4」、宇宙空間で300ボルト高電圧発電などを目指す九州工業大学の小型衛星「鳳龍(ほうりゅう)弐号」。

Shizuku

 H2Aロケットの打ち上げは、2003年の6号機の失敗後、今回が15回連続の成功で、成功率は95.2%となった。本格的な「世界の打ち上げビジネス」への参入には、1回に70億-100億円かかるといわれる打ち上げ費用の低減、約3.5トンとされる積載能力の増大などが課題とされる。(サイエンスポータル 2012年5月18日)

 H2A初のビジネスロケット
 国産ロケット「H2A」が、初めて海外から受注した韓国の人工衛星を載せて、打ち上げに成功した。コスト高などの課題を乗り越えて、技術の進化と宇宙ビジネスの拡大を目指してほしい。

 H2Aの打ち上げ成功は、今回で十五回連続。過去二十一回のうち失敗は一回だけだ。昨年十二月の打ち上げで、国際的な信頼性の目安とされる95%に達した成功率はさらに上がった。海外の人工衛星を載せた実績ができたことと合わせ、衛星打ち上げの宇宙ビジネスに乗り出す節目の一歩といえる。

 ただ、手放しで喜んではいられない。三菱重工業が、宇宙航空研究開発機構(宇宙機構)から打ち上げ業務を引き継いだ2007年以降、海外から百件を超す引き合いはあったが、実際の受注は今回の一件のみ。それも、韓国の多目的観測衛星「アリラン3号」単独でなく、水環境を観測する宇宙機構の衛星「しずく」と相乗りさせることで、料金を割安にしたことが受注につながったようだ。

 課題はコストダウン
 通常の打ち上げ費用が高いことが、受注の大きな足かせとなっている。一回分の費用は、H2Aの85億~100億円に対し、先行する欧州やロシアのロケットは80億円程度とされる。さらに米国のベンチャー企業は、H2Aの半額程度で参入してきた。

 赤道上空の静止軌道に衛星を投入するには、赤道周辺からの打ち上げが効率的だが、H2Aの発射場は緯度の高い種子島にあり、その分、余計に燃料が必要。コストが膨らむのに加えて、搭載能力は落ちる。このため打ち上げられるのは四トン程度の衛星までという。世界の人工衛星は大型化が進んで大半が4トンを超えており、H2Aの能力が需要に対応しきれていないのも、克服しなければならない課題だ。

 三菱重工は、コスト削減に向けて、特注で高価な専用部品を、自動車や航空機の汎用(はんよう)性のある部品で代替することなどを検討している。今回の成功をビジネス拡大の弾みとするため、いっそうの企業努力が求められる。

 同時に、政府による支えも重要だ。コスト削減と安定生産に必要とされる年四回の打ち上げや実績づくりのために、通信や観測衛星など、継続した官需による利用は欠かせない。官民の連携はもとより、宇宙利用の新たな需要を掘り起こそう。日本の科学技術の高さを示す航空宇宙産業を大きく育てたい。(東京新聞 2012.5.22)

 「しずく」、地球環境を監視
  「地球環境変動観測ミッション(GCOM: Global Change Observation Mission)」は、地球規模での気候変動、水循環メカニズムを解明するため、全球規模で長期間(10~15年程度)の観測を継続して行えるシステムを構築し、そのデータを気候変動の研究や気象予測、漁業などに利用して有効性を実証することを目的としたミッション。

 GCOMには水循環変動観測衛星(GCOM-W)と気候変動観測衛星(GCOM-C)という2つのシリーズがあります。マイクロ波放射計を搭載するGCOM-Wは降水量、水蒸気量、海洋上の風速や水温、陸域の水分量、積雪深度などを観測する。「しずく(GCOM-W1)」は、GCOM-Wシリーズの第1期の人工衛星。(JAXA)

 宇宙で回る世界最大の回転アンテナAMSR2 
 「しずく(GCOM-W1)」に搭載される高性能マイクロ波放射計2(AMSR2)は、地表や海面、大気などから自然に放射されるマイクロ波とよばれる電磁波を、7GHzから89GHzまでの6つの周波数帯で観測するセンサー。自然に放射されるマイクロ波の強度は、物の性質や含まれる水分量、表面の状態や温度などで決まり、周波数ごとに異なる、非常に微弱なものだ。AMSR2はこのような微弱なマイクロ波を地上700kmで受信し、そのマイクロ波の強さを非常に高い精度で測定することができる。例えば、AMSR2で海面から放射されるマイクロ波の強度を測定することにより、0.5度の精度で海面水温を知ることができる。

 地上からのマイクロ波を受信するAMSR2のアンテナ部分は、1.5秒間に1回転のペースで地表面を円弧状に走査し、1回の走査で約1,450kmもの幅を観測する。この走査方法によって、AMSR2はわずか2日間で地球上の99%以上の場所を観測することができる。アンテナの直径は衛星搭載用の観測センサとしては世界最大の約2m、回転部分は高さが約2.7mで、重さは約250kgもある。AMSR2は、このような大きくて重いアンテナ部分を、1.5秒間に1回転という速さで、1日24時間、5年以上も休まずに回転し続けることができる。(JAXA)

参考HP JAXA:しずく特設サイト

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列島感動!「金環日食」、雲間に天空のリングを見た!次は6月6日「金星の日面通過」

 ドリカムの「時間旅行」
 日本国内では25年ぶり、本州では129年ぶりの観測となった“金環食”。その前日、5月20日(日)、DREAMS COME TRUEがスペシャル・イベントを、幕張メッセ・国際展示場9-11ホールにて開催した。1990年にリリースされたアルバムの収録曲、「時間旅行」で吉田美和が歌った“指輪をくれる? ひとつだけ 2012年の 金環食まで待ってるから”という歌詩から実現したライヴだ。

 ステージの上で吉田美和が「金環日食は、何よりも老若男女問わず、みんなが1つの空を見上げていることが一番素敵だと思う」といった言葉通り、翌日は全国8300万人が空を見上げで、金のリングを観測した。

 ここ湘南地方は朝から雨…。「残念、今日は無理か」と思った。テレビをつけると、目覚ましテレビで、各地の様子を伝えていた。名古屋や日光などは晴れていて、もう太陽は欠け始めていた。どうやら中継で伝えているようだ。雨を避けて、都心から日光のいろは坂まで足をのばした熱心な天文愛好家もいた。

Annular Eclipse

 天気図を調べると、西から雲が切れ始めている。「ひょっとしたら雲の隙間から見えるかもしれない」と期待した。はじめに見つけたのは家内だった。7:30、外にゴミを捨てに行くと、うすい雲を通して金環食のリングが見えたという。急いで子供達と外に見に行くと、太陽はときどき雲を通してリングになった姿を見せてくれた。

 これなら太陽グラスはなくていい。雲は意外にも太陽グラスの役割を果たしてくれた。テレビではなく、じかに見るのは感動的だった。しかも、雲を通して見る金環日食は幻想的だった。思ったより静かな時間が流れ、気がつくと4分間はあっという間に過ぎていた。みるみるうちに三日月から部分日食に変わっていく…。これに満足して、出勤。職場では雨だと思ってあきらめたのか、じかに見た人は少ないようだった。

 雲間にのぞいた天空のリング
 太平洋側を中心とした日本の広い範囲で5月21日、太陽の中心部が月に隠され、細いリングのようになる金環日食となった。日本で観測されたのは1987年の沖縄以来25年ぶりで、列島の広範囲で見られるのは平安時代の1080年以来、932年ぶりだ。

 右上から欠け始めた太陽は、九州南部で午前7時20分ごろから金環日食に入り、美しい金のリングが列島を横切った。

 22日に開業を迎える東京スカイツリー(高さ634メートル、東京都墨田区)と、金環日食を同時に見ることができる観測スポットでは、この日早朝から大勢の観光客が集まった。午前7時34分ごろ、雲の切れ間からスカイツリーの横に金環日食が顔を出すと、空を見上げていた人たちから一斉に歓声やため息が漏れた。

 東京、大阪、名古屋など大都市でも見ることができたとあって、通勤途中のサラリーマンも足を止め、日食グラスや携帯電話を空に向け、観察を楽しんだ。金環日食は通学時間帯に重なったこともあり、多くの学校で登校時間を変更するなどの対策を取った。次の金環日食は北海道で2030年に見ることができ、それより前の2016年には全国で部分日食となる。(2012.5.22 SANNKEI EXPRESS)

 なぜ起きる?太陽、月、地球が一直線
 日食は、太陽、月、地球が一直線に並び、地球から見て、月が太陽の前を横切った時に起きる現象だ。太陽が月によって完全に隠される「皆既日食」になるのか、太陽の縁だけが残って金色に輝いて見える「金環日食」になるのかは、三つの天体の距離や大きさが関係している。

 太陽の直径は約139万2000キロあり、月の直径(3476キロ)の約400倍。一方太陽と地球との距離は約1.5億キロで、月と地球の距離約38万キロに対し、こちらもほぼ400倍だ。だから地球に住む私たちの目には、月と太陽はちょうど同じくらいの大きさに見えている。

 月は約27日間かけて地球の周囲を回っていて、その軌道は実はわずかに楕円(だえん)を描いている。地球に比較的近い位置で太陽を隠す時、月は太陽よりも大きく見えるため「皆既日食」になる。遠い位置にある時に重なれば、月の見た目は太陽より小さくなるために太陽を隠しきれず、今回のような「金環日食」になる。三つの天体の奇跡的な距離と大きさのバランスが、私たちに「皆既」「金環」「部分」というさまざまな日食を楽しませてくれているのだ。

 最古の記録、日本書紀
 日本の歴史には、日食に関するエピソードが数多く残っている。日本初の日食の記録とされているのは、日本最古の正史「日本書紀」の記述で、「日有蝕尽之(日蝕(は)え尽きたること有り)」とあり、628年4月の皆既日食の記録とみられる。しかし、計算上、国内の陸上では太陽の一部が欠ける部分食しか見られなかったはずで、正確性に疑問が持たれている。
 金環日食のエピソードは800年以上前にさかのぼる。平安時代末期の1183年11月17日、源氏と都落ちした平氏が現在の岡山県内で戦った「源平水島合戦」。当時の様子を伝える「源平盛衰記」に、戦の最中に日食があり、薄暗くなったことに驚いた源氏が日食をあらかじめ知っていた平氏に敗れたとの記述がある。平安時代には暦家や数学家、陰陽師(おんみょうじ)などが権力者の求めに応じ、競って日食を予測していたという。

 日食に詳しい科学ジャーナリストの武部俊一さん(73)によると、伝説や神話で日食は「天上の怪物が太陽を痛めつけている」「太陽と月の神が争っている」など、「畏れ」の感情から凶事の前触れとして扱われてきた。やがて天文現象として理解されるようになり、それにつれて畏れが憧れに変わり、現在のように天文ファンに愛されるイベントに変わっていった。武部さんは「歴史と日食のつながりに思いをはせるのも日食の楽しみ方の一つです」と話している。

 次回「金環」は? 18年後、北海道で日食はおおよそ年に2回、地球上のどこかで観測されているが、金環や皆既になる地域はごく狭く、自宅にいながらにして見ることができるチャンスはめったにない。

例えば東京23区の場合、金環日食が前回起こったのは1733年前の1839年。今回を見逃すと、次回は300年後の2313年まで待つことになる。

 日本全体では、2040年までに今回を含めて日食を10回見ることができる。だが、うち7回が部分日食だ。金環日食になるのは2030年6月1日の北海道地域、皆既日食になるのは2035年9月2日の能登半島や関東地方のみ。これ以外の金環や皆既日食を見るには、海外へ遠征するしかない。(毎日新聞 2012.5.17)

 次回は6月6日金星の日面通過
 国立天文台によると、地球で見られる次の天体ショーは、6月6日の「金星の太陽面通過」現象だ。太陽と地球の間に金星が入り、小さな“ほくろ”のような金星が太陽面を左から右に移動するように見える。日本では同日午前7時10分ごろから午後1時48分まで観測できる。この現象は前回(2004年6月8日)から8年ぶりだが、21世紀では最後の天体ショーとなる。次回は105年後の2117年12月11日に起きるという。

 2004年6月8日、日本では130年ぶり、世界的にも122年ぶりに、金星が太陽面を横切る現象がありましたが、全国的にお天気が悪かった。それから8年が経ち、2012年6月6日、21世紀では最後の「金星の太陽面通過」を迎える。いま、世界に生きている人々にとって、おそらく人生最後の観望チャンス。次回は105年後、2117年12月11日まで起こらない。

 金星の軌道は、地球の軌道に対し、3.4度ほど傾いている。そのため、地球と太陽の間に金星がきても、金星はたいてい太陽の上か下を通っていき「太陽面通過」が起こらない。金星と地球の軌道の面が交わっている方向で、金星と地球が並ぶことがあれば「金星の太陽面通過」が起こる。金星と地球の軌道の面が交わっている方向に地球が来るのは、6月上旬頃と12月上旬頃なので、「金星の太陽面通過」はその時期に起こる。

 

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一体何が?ホルムアルデヒド汚染、原因はヘキサメチレンテトラミン!千葉県34万世帯に影響!

 原因特定できず
 利根川水系から取水する首都圏の浄水場の水道水から有害物質ホルムアルデヒドが検出された問題で19日、千葉県では柏、野田、流山の三市の全域と八千代、我孫子両市の一部で断水し、計約34万4千世帯に影響が出た。群馬県は「利根川の上流を調査した結果、原因を特定できなかった」と発表した。(後に化学物質ヘキサメチレンテトラミンを特定)

 「特段の異常は認められないという状況にあります。裏返すと、原因が現状では特定できない」群馬県は5月19日、利根川の支流など8つの地点で化学物質「ホルムアルデヒド」について調査したが、いずれも基準値を下回ったという。また、東京都は20日未明、埼玉県の三郷浄水場で基準値を超えるホルムアルデヒドが検出されたと発表した。三郷浄水場からの取水や送水は止めているが、断水などの影響はないという。(2012/05/20 産経news)

 「ホルムアルデヒド」とは、どんな物質なのか? ホルムアルデヒドは常温では無色透明の刺激臭がある気体。水に溶けやすく、水溶液は「ホルマリン」と呼ばれ、生物の標本腐敗を防止するために使われる。
Formaldehyde
 いろいろな物質と簡単に結合する性質なので、プラスチックや塗料、接着剤、しわを防ぐ加工剤など幅広い製品の原料になる。有機物の燃焼で発生することがあり、森林火災で放出されることがあるほか、車の排ガス、たばこの煙にも含まれている。

 高濃度の気体は、目や鼻、呼吸器に刺激を与えるので、涙やせきの原因になることがあるほか、長期間にわたって吸い込むと発がん性がある。目の痛みや頭痛、呼吸困難などを発症する「シックハウス症候群」は、住宅建材の接着剤に含まれるホルムアルデヒドが原因物質のひとつとされている。

 世界保健機関(WHO)の飲料水水質ガイドラインは、ホルムアルデヒドを1リットル中0.9ミリグラム含む水を1日2リットル、何十年間も飲んでも「明らかな発がん性は示さない」としている。厚生労働省は2003年に、このガイドラインを基にさらに約10倍厳しい水質基準(1リットル当たり0.08ミリグラム)を策定した。「基準値を超えた水を仮に3、4日飲んだとしても健康に影響はない」(健康局水道課)としている。富山大の田口茂客員教授は「この状況が何年も続けば問題だが、短期的に摂取しても心配は要らない」と話している。

 群馬県
 利根川水系の浄水場で有害物質のホルムアルデヒドが検出された問題。5月19日、関東3県で取水停止措置が相次ぎ、千葉県では断水になる地域も出るなど生活への影響が広がった。原因となる化学物質を扱う事業所が群馬県の利根川支流にあることも判明したが、これだけ広範囲で検出されるのは珍しく、関係自治体は汚染源の特定を急いだ。

 「一体何が起きたのか」。群馬県では県水道課の職員が原因特定に追われた。数日前から東部地域水道浄水場(千代田町)でホルムアルデヒドが検出されており、5月19日に利根川をはじめ、支流の烏(からす)川(高崎市)、鏑(かぶら)川(同)、鮎川(藤岡市)など計8地点で採水し検査会社に調査を依頼した。

 烏川周辺には、塩素と反応してホルムアルデヒドを生成する化学物質ヘキサメチレンテトラミンを扱う事業所が複数あるという。県水道課では「浄水場で水道水を作る際に消毒のために混ぜる塩素が、上流から流れてきた何かの物質と化学反応を起こしてホルムアルデヒドになったのではないか」と推測する。(2012.5.19 産経news)

 埼玉県
 一方、埼玉県では行田浄水場(行田市)で取水制限を行ったが、川の水質改善が確認されたため、5月19日午前5時には解除。結果的に生活時間帯にはほとんど影響がなかった。その要因について県は、国土交通省が18日夜から利根川上流の2カ所のダムを放流し、利根川の流量が通常のほぼ倍になったことによる影響が大きいと分析している。

 埼玉県では平成15年11月、行田浄水場で処理後の水から微量のホルムアルデヒドが検出されたことがある。このときは利根川支流にある県内の化学薬品工場の排水にホルムアルデヒドの原因物質のヘキサメチレンテトラミンが含まれていることが判明した。

 こうした経験に基づき、埼玉県は当初から、今回も化学系の工場からヘキサメチレンテトラミンが流出していると推測。19日には利根川水系での水質調査で群馬県内を流れる烏川沿いを割り出した。

 厚生労働省によると、ホルムアルデヒドは、草や藻などの有機物(アミン類)が含まれた水を塩素消毒すれば発生するため、浄水場で検出されること自体はめずらしくない。しかし、同省は「基準値を超えるホルムアルデヒドが広域で長期間検出されるのは初めてではないか」と話している。(2012.5.19 産経news)

 ホルムアルデヒド
 ホルムアルデヒド (formaldehyde) は有機化合物の一種で、最も簡単なアルデヒド。毒性は強い。分子式は CH2O。酸化メチレンとも呼ばれ、IUPAC命名法では メタナール (methanal) と表される。CAS登録番号は [50-00-0]。
 触媒存在下にメタノールを空気酸化して得られる。さらに酸化が進むとギ酸となる。融点 −92 ℃、沸点 −19.3 ℃、分子量 30.03である。刺激臭を持つ無色の気体である。

 水などの極性溶媒に可溶で、37% 以上の水溶液はホルマリンと呼ばれる。ホルムアルデヒド及びホルマリンを含むホルムアルデヒド水溶液は、毒物及び劇物取締法により医薬用外劇物に指定されている。簡単に重合し、無水のものはトリオキサン (CH2O)3、水溶液からはパラホルムアルデヒド HO(CH2O)nH を生ずる。
 フェノール樹脂、尿素樹脂などの原料としても広く用いられる。ホルマリンの2008年度日本国内生産量は 1,128,801 t、工業消費量は575,633 t である。
 人体へは、粘膜への刺激性を中心とした急性毒性があり、蒸気は呼吸器系、目、のどなどの炎症を引き起こす。皮膚や目などが水溶液に接触した場合は、激しい刺激を受け、炎症を生ずる。
  接着剤、塗料、防腐剤などの成分であり、安価なため建材に広く用いられている。しかし、建材から空気中に放出されることがあり、その場合は低濃度でも人体に悪影響を及ぼす、いわゆる「シックハウス症候群」の原因物質のうちの一つとして知られる。現在、建築基準法によりホルムアルデヒドを放散する建材の使用制限が設けられている。建材には、放散量によって最低F☆☆☆☆から最高F☆までのランクがある。
 1948年10月30日から1990年11月22日まで農薬登録を受け、殺菌剤として稲のいもち病やジャガイモの黒あざ病防除に種子消毒の形で使用された。WHOや厚生労働省により 0.08 ppm の指針値が設けられている。現在のところ、性能規定や指針値を超えた場合の罰則等はない。ホルムアルデヒドはWHOの下部機関である国際がん研究機関によりグループ1の化学物質に指定され、発癌性があると警告されている。(Wikipedia)

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「分解式。」 黄色ぶどう球菌や大腸菌O-157、肺炎かん菌、サルモネラ菌、MRSAに静菌活性値5以上。トイレ臭ペット臭タバコの臭いや濡れ雑巾の臭い・・・ホルムアルデヒドも分解。
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今夏の節電対策は?政府、最大15%の節電要請!2015年に電力完全自由化へ!

 夏場の節電対策 正式に決定
 5月5日、北海道の泊原子力発電所が止まって、全国の原子力発電所がストップした。もし今夏、原発が再稼働せず、一昨年並みの猛暑になった場合を想定すると、8月に関西、北海道、九州の3電力管内が電力不足に陥る。特に関西はピーク時に15.7%(473万キロワット)不足するというから深刻だ。

 政府は関電大飯原発3、4号機(福井県おおい町)を再稼働させれば、関西の不足分を0.9%に縮小できるとの見通しも示したが、すぐに稼働できるかどうかは難しい問題だ。そこで、政府は、5月18日、原子力発電所の運転が再開しない場合の、夏の節電対策を正式に決定した。

 それによると、数値目標を設定した自主的な節電の要請については、いずれもおととしの需要に比べ、関西電力管内では15%以上、九州電力管内は10%以上の節電を要請する。

 さらに、関西や九州に融通する電力を確保するため、供給力に比較的余力がある西日本の中部、北陸、中国の各電力会社管内にそれぞれ5%以上、四国電力管内には7%以上の節電を求める。

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 また、北海道電力管内では7%以上の節電を要請する。節電を求める期間は、いずれも一部の期間を除いて、中部、関西、北陸、中国、四国、九州では7月2日から9月7日まで、北海道では7月23日から9月14日までの間で、平日の午前9時から午後8時までとしている。

 このうち、北海道では9月10日から14日については平日の午後5時から午後8時に節電を求めるとしている。一方、関西電力管内で検討するとしていた法律に基づく電力の使用制限は行わない一方、電力需給が厳しい関西・九州・北海道・四国の各電力会社管内では計画停電の準備を行う。

 さらに、沖縄電力管内以外の東京電力と東北電力の管内を含む全地域には、7月2日から9月28日まで、一部の期間を除いて平日の午前9時から午後8時まで数値目標を設けない節電を求めるとしている。

 今回の節電対策は、原発の運転再開がない前提で、政府は今後、関西電力大飯原発の運転再開を巡る動向しだいでは西日本を中心に対策の見直しを検討することにしている。(NHKnews 2012年5月18日)

 電力完全自由化で、競争原理導入
 一方、経済産業省の「電力システム改革専門委員会」は5月18日、電力小売りについて家庭向けを含め、全面的に自由化することで一致した。

 人件費や燃料費などに一定の利益を上乗せする「総括原価方式」も撤廃し、電力業界に競争原理を導入する。電力会社の発電事業と送配電事業の分離など電力自由化も加速する。一般家庭の電力購入の選択肢が増え、電気料金の引き下げにつながる可能性がある。
 
 家庭向け電力の自由化は、政府が今夏にまとめる新たなエネルギー基本計画に盛り込む。電力業界も受け入れる方向で、来年春にも電気事業法の改正案を国会に提出する。周知期間を経て早ければ2015年前後に実現する。
 
 電力の小売りが全面自由化されれば、消費者は電力会社のほか安価に電力を提供する新電力(特定規模電気事業者=PPS)や再生可能エネルギー専用の小売業者などから自由に購入先を選択できる。
 
 総括原価方式の撤廃で、経産省による料金値上げの認可制もなくなる。この結果、自由な料金設定が可能になる。電力会社の発送電分離などの電力自由化も加速させるのは、規制がなくなった後も、電力会社による事実上の地域独占が続き、電気料金が高止まりしないようにするためだ。(2012年5月19日  読売新聞)

 LED照明、蓄電池で対応する企業も
 関西の15%節電対策は厳しい。関東は節電目標はないということだが、電気料金も7月1日から値上げするので、節電は考えねばならない。各企業では、クールビズやサマータイムの導入や前倒し、照明のLED化促進、店内空調温度の設定を控えめにするなどの対策を始めている。

 日産自動車は1日、夏の電力不足対策として、6月30日から9月30日まで、東京電力管内にある2工場の稼働時間を変更して事実上の「サマータイム(夏時間)」を導入すると発表した。自動車業界は、休業日を土・日曜から木・金曜に変更する方針を決めているが、工場の稼働時間の変更は初めて。

 ソフトバンクグループは、電力使用のピークタイムには、オフィスのPCの電源を切り、全社員に支給しているiPadを使った業務を推奨する。オフィスの消費電力は前年比30%以上の削減を目指している。

 大手住宅メーカーの大和ハウス工業は、電力不足と節電に備えるため全国の事務所や工場で合わせて1000台の蓄電池を導入する。1台の蓄電池で、10人分のパソコンと卓上のLED照明の電力を賄うことができ、大阪の本社ビルには262台を設置する。午後11時から午前7時までの夜間に蓄電池に電気をため、電力需要が増える午後1時から午後6時までの間、ためておいた電気を使う。これによって、ピーク時に使用する電力を5%カットできるという。

 さらに、本社ビルで働く2000人全員に卓上用のLED照明を配り、天井の照明は、日中、すべて消すことにした。この会社では、こうした対策によって、おととしの夏と比べて30%の節電を行う目標を掲げている。大和ハウス工業の中村武さんは「去年よりも厳しい電力不足で心配しているが、何とかやるしかない」と話している。

 消費電力50%削減をめざし、 独自の省エネ対策に取り組む「王将フードサービス」  
 光や熱のエネルギーを、大量に使うのが外食産業であるが、独特の省エネ対策で取り組むのが「王将フードサービス」。関西を中心に全国で622店舗(2012年3月期末店舗数)を展開する人気企業だ。

 王将フードサービスが地球環境対策に本格的に取り組み始めたのは2000年。外食産業では早いほうだ。昨年度は震災直後ということもあり、電気を使用するエコキュートシステムの導入を控える一方、電気を必要としない自動ドアを新たに導入。加えて店舗での節電を徹底するなど省エネ、節電に取り組み、対象店舗では消費電力と電気代が12~15%程度の削減となった。

 今年度は電力供給がさらに厳しくなることが予想されるため、省エネ、節電対策を一層強める。とくに東京電力管内は電気料金の低減、関西電力管内は電気のピークカット対策を強化する方針だ。

 店舗では、空調、厨房、照明の3つのカテゴリーで省エネ、節電を実施する。空調設備については夏場の冷房機器、厨房では冷蔵庫、冷凍庫のほかショーケース、レンジフードなど、照明では店内外の照明、看板照明が対象。なかでも夏場の冷房にかかる消費電力の負担が大きく、冬場に暖房をほとんど使わない半面、お盆を挟む約1週間は年間電気使用量のピークになるという。

 ただ、同店はオープンキッチンになっていて厨房の熱気が客席に流れやすいため、ホールの温度管理は売上げにも影響する。そこで、空調設備にデマンド制御システムを導入。ピーク時に自動制御することで消費電力を低減する。

 窓の遮熱対策も行っている。窓ガラスに塗装コーティングするタイプで、透明度を維持しながら遮熱効果が高いメーカーの製品を採用している。さらに、一部の店舗ではエアコン・ドレン水再利用システムを導入した。空調から流れ出る排水を再利用して室外機を冷やし、冷房効率を高めるもので、「餃子の王将宝ケ池店」(京都市)などに採用されている。

 電気が要らない照明、自動ドアのほか冷蔵庫の省エネにはドライアイスを活用 
 照明については、7年前からLED(発光ダイオード)などの省エネ型照明を導入。200店舗以上で年間約300トンのCO2削減効果をあげてきた。今年から新たに導入したのが、電気をまったく使用しない太陽光照明システム。屋根上に設置した特許技術の採光ドーム型レンズが太陽光を採り込み、鏡面加工した特殊なチューブを通って店内を照らすというユニークな照明だ。真夏の強過ぎる日差しを遮り、有害な紫外線をカットするほか、真冬の太陽光も最大限に採り込める。センサー付きLED照明との併用で、主にトイレなどで使用する。

 最後に、厨房の冷蔵庫・冷凍庫については経年状態に応じて省エネ効率の高い製品に交換するが、基本的には既存設備を使いながら可能な対策を講じていく。今夏からドライアイス製造機を店舗に設置。冷蔵庫の上段にドライアイスを置くことで庫内の温度を下げ、無駄な電力を消費しないよう工夫する。

 他には、電気の要らない自動ドアも導入。テコの原理を利用し、踏み台に乗ると重みでドアが自動的に開閉するというもの。現在、「梅津段町店」(京都)、金沢東店(石川県)など4店舗で設置済みだ。

 「バックヤードや休憩室の無駄な電気を消したり、空調を止めたり、店舗でできることは実践しています。設定温度も一律ではなく、店長がお客様にとって快適な温度を判断するなど、店舗毎に対応しています。当社では、コスト管理を各店舗に任せているので節電によって利益が改善できれば、店舗の評価になり、報奨金をもらえる仕組みになっています。だから自然と従業員の節電意識も高い」

 今後は電力供給がさらに厳しくなることから、節電だけでなく発電設備の導入も進めている。すでに本社屋と京都市内、滋賀県内の店舗4施設に太陽光パネルを設置。震災前まで年間20店舗への設置を予定していたが、計画を変更し、今後は太陽光パネルより省エネ効果の高い対策を優先する。

 そこで注目されているのが、調理時の排熱を活用した独自開発の発電システム。同社と関連メーカー数社が共同開発したもので、発電効率、費用対効果ともに高いことから大きな期待が寄せられている。導入は今年5月の予定だ。

 他には、ダクトから排出される風を利用した小型風力発電機や井戸水を利用する水力発電も検討中。天然ガスを用いて発電するガスコージェネレーションシステムは、既設店舗が94店舗に達している。中期計画では、店舗の新設や既存店の改装で環境配慮型店舗を拡大し、従来かかっていた電力負荷の半減をめざす。

参考 SC JAPAN TODAY 5月号:「餃子の王将節電対策について」

快適節電 エコ生活マニュアル (タツミムック)
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辰巳出版
暮らしを見直す 夏の節電対策 (NHKまる得マガジン)
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NHK出版

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太陽系で新たな惑星を発見?“カイパーベルト天体”の軌道から、シミュレーションで予想

 太陽系で新たな惑星を発見?
 太陽系の暗い外縁部に、未知の惑星が存在している可能性が明らかになった。外縁天体の奇妙な軌道が、未知の惑星の存在を示唆しているという。
  
 リオデジャネイロにあるブラジル国立天文台(National Observatory of Brazil)の天文学者ロドニー・ゴメス(Rodney Gomes)氏は、「望遠鏡など視覚的には遠過ぎる距離だ。“カイパーベルト天体(KBO)”の軌道の乱れから導き出す手法を採用した」と話す。
 
 KBOは海王星軌道より外側でリング状に密集した小さな氷の天体の総称で、いくつかの準惑星も含まれる。

 例えば、かつて太陽系9番目の惑星と考えられていた準惑星、冥王星は最大級のKBOで、直径は約2300キロ。ほかにも直径数百キロの天体が10以上あり、毎年新たに発見されている。そのほとんどが、太陽から60億~75億キロの範囲に散らばっている。
KBO
 

 ゴメス氏の計算によると、外縁天体「セドナ」を含む6個のKBOが、既存の太陽系モデルでは説明できない奇妙な軌道を描いている。

 その理由は複数考えられるが、「“惑星の質量を持つ太陽の伴星”と考えれば最も簡単に説明できるだろう」とゴメス氏は語る。つまり、太陽から非常に遠い軌道を周回しながら、KBOに重力的な影響を及ぼすだけの質量を持つ惑星という説だ。
 
 謎の惑星は捕らえられた“はみ出し者”?
 ゴメス氏はまず、92のKBOが描く軌道を分析した。さらに、新たな惑星が存在する場合としない場合、これらの天体の軌道がどのように乱されるかをコンピューターモデルで再現。分析結果をコンピューターモデルと比較した。
 
 惑星が存在しないと仮定した場合、6つの天体が描く極端に細長い軌道は再現できないとゴメス氏は結論付けている。惑星の正確な大きさはわからないが、さまざまな可能性が考えられると同氏は述べる。
 
 海王星(地球の約4倍)ほどの大きさで、2250億キロ(太陽・地球間の約1500倍)の軌道を周回する惑星であれば、6つの天体の軌道を乱すことができるという。

 また、地球の約半分しかない火星サイズでも、軌道が極端に細長く、太陽から80億キロまで近づくことがあれば同じ現象が発生する。謎の天体は元の恒星系からはじき出され、太陽の重力によって捕らえられた「自由浮遊惑星」ではないかとゴメス氏は推測している。

 あるいは、太陽に近い場所で形成され、ほかの惑星との重力的な相互作用によって外縁部まで押し出された可能性もある。しかし、このような惑星を実際に見つけ出すのは至難の業だ。まず、かなり暗い惑星だろう。しかも、ゴメス氏のシミュレーションでは、存在が予想される場所の手掛かりさえ得られていない。「どこにあってもおかしくない」と同氏は話している。(Richard A. Lovett in Timberline Lodge, Oregon for National Geographic NewsMay 14, 2012)

 太陽系の第9惑星(惑星X)を探して
 太陽系の未発見の惑星については、2011年2月、米ルイジアナ大研究チームが太陽系で木星より大きな惑星が新たに見つかる可能性を示す論文を、米専門誌イカルス2月号に発表している。それによると惑星Xの大きさは木星の4倍の巨大惑星だという。米航空宇宙局(NASA)は2月18日、「検証には少なくとも2、3年はかかる」という見解を発表した。

 米ルイジアナ大のジョン・マティス教授らは、彗星(すいせい)の軌道の統計的分析から、彗星の動きに影響する未発見の惑星がある可能性を見つけた。太陽からの距離は、太陽と地球の距離の約1万5千倍、太陽と海王星の距離と比べても500倍ある。重さは最大で地球の約1200倍と推測されている。

 惑星は、ギリシャ神話の女神と同じ名前の「テュケー」。木星のような巨大ガス惑星か恒星になれなかった星のようなものと考えられる。あまりにも遠いため存在がわからなかったが、チームはNASAが2009年に打ち上げた新型の赤外線宇宙望遠鏡「WISE(ワイズ)」の観測で見つかる可能性があるとしている。(asahi.com 2011年2月22日)

 2008年4月、神戸大のパトリック・S・リカフィカ研究員と向井正教授は、太陽系9番目となる未知の惑星が海王星の外側に存在する可能性が高いことを、詳細な理論計算で世界で初めて突き止めている。今後、観測体制が整えば、10年以内にも発見されそうだという。

  太陽系の縁では、「太陽系外縁天体」と呼ばれる1100個以上の小天体が、海王星軌道の外側を回っている。その多くは、8惑星と同じようなほぼ円形の軌道をとるが、なかにはそれと大きくずれている天体もあり、なぜそのような変則的な軌道を持つのかが大きななぞとして残されていた。

 リカフィカ研究員らは、太陽系ができ始めて間もない40億年前から現在までの惑星や太陽系外縁天体の軌道の変化を、最も有力な太陽系形成理論にもとづいてコンピューターで計算した。その結果、水星から海王星までの8惑星では変則的な外縁天体の軌道を説明できず、新たな「惑星X」を仮想的に加えて計算することで初めて、それが可能になることがわかった。 (2008年2月28日 読売新聞)

 カイパーベルト天体(KBO)
 エッジワース・カイパーベルト(Edgeworth-Kuiper Belt:EKB)、または単にカイパーベルト(Kuiper Belt)は、太陽系の海王星軌道(太陽から約30 AU)より外側の黄道面付近にある、天体が密集した、穴の空いた円盤状の領域である。外側の境界はあいまいだが、連続的にオールトの雲につながっていると考えられる。AUは、天文単位の単位で1AUは、1.5億キロメートル。
 
 便宜上、狭義では48~50 AUまで、広義では数百 AUまでと定義される。48~50 AUより外側を散乱円盤という。太陽系外縁天体のうち、エッジワース・カイパーベルトに位置する物をエッジワース・カイパーベルト天体 (Edgeworth-Kuiper belt Object, EKBO) ともいい、短周期彗星と、おそらくはオールトの雲の起源だと考えられている。

 エッジワース・カイパーベルトは、正確には、単なる太陽との距離ではなく、軌道要素の軌道長半径と近日点距離で定義される。 エッジワース・カイパーベルトは、古典的エッジワース・カイパーベルトと散乱円盤 (Scattered Disk) に分けられる。加えて参考として、E-SD (Extended Scattered Disk) についても述べる。

 なお、内側の境界である海王星軌道を別として、以下の区分は大まかなものであり、違う数値がとられることもある。エッジワース・カイパーベルトにある天体をエッジワース・カイパーベルト天体 (EKBO)、またはカイパーベルト天体 (KBO)、エッジワース・カイパー天体 (EKO) などという。主に水の氷からなる小天体で、便宜上、小惑星として扱われる。なお、日本学術会議による2007年4月9日の対外報告(第一報告)では、「エッジワース・カイパーベルト天体」および「カイパーベルト天体」を「TNO(太陽系外縁天体)」の別名としている。

 太陽外縁天体(TNO)とは?
 太陽系外縁天体(trans-Neptunian objects (TNO))とは、海王星軌道の外側を周る天体の総称である。エッジワース・カイパーベルト(KBO)やオールトの雲に属する天体、かつて惑星とされていた冥王星もこれに含まれる。

 1990年代になると海王星軌道より外側で次々と天体が発見され、冥王星を含むそれらの天体を総称して「trans-Neptunian objects (TNO)」と呼ぶようになった。2007年4月9日、日本学術会議はTNOの日本語表記を太陽系外縁天体または外縁天体を推奨した。

 似たような言葉に、準惑星(dwarf planet)と、冥王星型天体(Plutoid)がある。準惑星は、太陽の周囲を公転する惑星以外の天体のうち、それ自身の重力によって球形になれるだけの質量を有するもの。国際天文学連合(IAU)が2006年8月24日に採択した第26回総会決議5A(以下、決議5Aと略)の中で「惑星」を再定義した際に、同時に定義された太陽系の天体の新分類である。

 冥王星型天体(Plutoid)は、太陽系外縁天体 (trans-Neptunian objects, TNO) に属する準惑星 (dwarf planet) である。つまり、準惑星には海王星より遠いところにあるものと、海王星より近いところにあるものがある。海王星より遠いものを冥王星型天体というのである。太陽系外縁天体は、海王星の外側の、太陽系の天体すべてのものをいう。

参考HP Wikipedia:エッジワース・カイパーベルト(EKB) アイラブサイエンス:未知の巨大惑星が太陽系に存在する?

太陽系に未知の「惑星X」が存在する! (講談社プラスアルファ新書)
クリエーター情報なし
講談社
夜空からはじまる天文学入門―素朴な疑問で開く宇宙のとびら(DOJIN選書 25)
渡部潤一
化学同人

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CO2濃度、ついに400ppm(0.04%)を突破!温室効果ガスの影響は?

 初めてCO2濃度400ppmを突破 
 気象庁は5月16日、大気中の二酸化炭素(CO2)濃度が国内の観測地点で初めて400ppm(0.04%)を超えたと発表した。世界平均で400ppmを超えると地球温暖化が深刻化するとされており、同庁は「これだけ温暖化対策が叫ばれても全く減る兆候がない」と危機感を強めている。

 気象庁は、人間活動の影響を受けにくい岩手県大船渡市、東京都・南鳥島、沖縄県・与那国島の3地点CO2濃度を観測。大船渡市では3月の月平均値が401.2ppm、4月に402.2ppmを記録し、87年の観測開始以来、初めて400ppmの大台を超えた。

 昨年の年平均値も大船渡市394.3ppm、南鳥島392.8ppm、与那国島394.4ppmで、いずれも過去最高を記録。過去10年間は1年に約2ppmのペースで上昇が続いている。

CO2-Mauna-Loa

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ホッキョクグマは泳ぎの達人!氷のない北極海を687キロメートルも遠泳!

 ホッキョクグマが687キロメートルの遠泳
 2011年の北極の海氷域面積は、2007年に次いで2番目に小さい記録となった。海氷の減少に伴い、ホッキョクグマが最長で687キロメートルに及ぶ遠泳をしていたことが、米地質調査所(USGS)の動物学者らのGPS(衛星利用測位システム)を使った調査で明らかになった。中には子連れで遠泳していたホッキョクグマもおり、地球環境の悪化があらためて、動物たちにも困難な生活を強いていることが分かった。

 調査はアラスカ北部の南ビューフォート海やチュクチ海にいるホッキョクグマのメス52頭に、GPS装置の付いた首輪をつけて移動の様子を追跡した。その結果、2004年から2009年までに、20頭のホッキョクグマによる50回の遠泳が観測された。1回の遠泳日数は平均3.4日間で、平均距離は154.2キロメートル。ほとんどが休息なしで移動したとみられ、中には9.7日間かけて687.1キロメートルも泳いだホッキョクグマもいた。

 さらに20頭のうち12頭が子グマを連れて遠泳をしていた。そのうちの6頭の親グマの子が後でちゃんと育っているのが確認されたが、残りの子グマは無事に泳ぎ切れたのか、途中でいなくなったのかは分からないという。

Polar_Bear

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黄金の国“ジパング”の復活!日本は資源大国?深海に熱水鉱床を発見!

 深海でゴールドラッシュ!
 「まるで、金銀財宝がベルトコンベアで運ばれて来るみたいですね」ナビゲーターの竹内薫氏は言った。東日本大震災では未曾有の災害をもたらした原因。日本列島の最大の欠点が最大の長所であったとは!

 13世紀、マルコポーロによって「黄金の国・ジパング」と呼ばれた日本。現在の日本は、そんなに地下資源が豊富だとは思えない。もう資源は取り尽くされたのだろうか? そうではなかった。日本には、金銀などの貴金属ばかりか、レアメタルが集積されるしくみが備わっていたのだ。ただし集積される場所は深海。今、深海から金属資源が次々と発見され、日本が再び“資源大国”になる期待が高まっている。

 金属資源が見つかっているのは、海底下のマグマから溶け出した金属が、熱水とともに吹き出し沈殿した「熱水鉱床」。日本は、プレートの「沈み込み帯」に囲まれて海底の火山活動が活発なため、数多くの熱水鉱床があるのだ。


Hydrothermal vent

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「タイタン」に生命の可能性?濃い大気、川や湖、降雨…ただし、窒素とメタン!

 タイタンに生命の可能性
 「タイタン」は土星にある60個以上の衛星の中の一番大きな衛星だ。タイタンは太陽系にある衛星の中で唯一の地球の様な濃い大気が確認されている衛星で、生命体がいる可能性がとても高いと言われている。しかし、生命がいるとしても、地球型生物とはちがったタイプの生命になるらしい。いったいどんな生命だろうか?

 タイタンを包む濃い大気は、表面気圧は地球の1.5倍、大気の主成分は窒素 (97%) とメタン (2%) であることが計測されている。重力が大きく低温(分子の運動エネルギーが小さい)のため重力で大気(窒素分子)を引きとめておくことができていると考えられる。タイタンの表面重力は、1.35 m/s2と地球より小さいため、表面気圧は地球の1.5倍であるが、単位表面積あたりの大気量は地球の10倍に相当する。

 太陽系内の衛星で大気を持つものには木星の衛星イオや海王星の衛星トリトンなどが存在するが、タイタンほどに厚い大気を持つものはない。また、タイタンには地球によく似た地形や気象現象があるとされている。すなわち、液体メタンの雨が降り、メタンおよびエタンの川や湖が存在すると考えられていたが、このことは、近年のカッシーニ探査により確認された。

Titan

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太陽に「怪物級の黒点」出現!超巨大フレアで過去に大量絶滅した可能性も

 太陽に「怪物級の黒点」出現
 太陽の表面にある巨大な黒点群が地球側に出現し、3月の太陽嵐に続いて再び太陽活動の活発化が予想されている。

 米航空宇宙局(NASA)の研究所によると、巨大黒点群は「AR1476」と呼ばれ、直径9万6000キロを超す巨大さで「怪物級の黒点」だという。黒点は磁場の活動によって太陽表面に黒い斑点が観測される現象で、無線信号や衛星通信に障害を引き起こす太陽フレアやコロナ質量放出(CME)の大部分は黒点群で発生している。

 黒点群の活動は既に活発化していて、既に太陽フレアは過去数日で複数確認されたという。現在のところ、その規模は3段階の分類で最も小さい「C」等級だが、米海洋大気局(NOAA)によれば、今後24~48時間の間に中規模の「M」等級の太陽フレアが発生する確率は65%、最大規模の「X」クラス発生の確率は10%のもようだ。

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マヤの「2012年世界終末論」を否定する壁画を発見!今そこにある危機に対処せよ!

 マヤの世界終末論を否定する壁画 
 未発掘建造物が数多く残る古代マヤ文明の遺跡シュルトゥンの住居跡で、世界終末論を否定する壁画が発見された。

 王とその従者が鮮やかに描かれているが、何よりも注目すべきは当時の書記官が残した計算表だ。数千年先の未来を予測する目的と考えられ、古代マヤ文明が予言したとされる2012年の世界終末とは完全に食い違っている。

 部屋自体は簡素な造りだが、発見の重要性は極めて高い。マヤ社会の新たな一面が浮き彫りになった格好だ。「同様の壁画は他の地域では見つかっていない」と発掘チームを率いるウィリアム・サトゥルノ氏はナショナルジオグラフィック ニュースに話す。

Maya-house-art

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