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 土星の衛星タイタンに氷火山と見られる地形
 探査機カッシーニが、土星の衛星タイタンにある氷火山とみられる地形をとらえた。表面物質や地形の高低の詳細がわかる動画も公開されている。

 NASAは14日、土星探査機カッシーニが土星の衛星タイタンのソトラ・ファキュラ(Sotra Facula)と呼ばれる一帯でとらえた、氷の火山とみられる地形の画像を公開した。左はそのうちの1枚で、緑に着色された高い山の部分は高さ1,000m以上。そのそばには深いクレーターや青色に広がる砂丘が写っている。

Titan_volcano

 下記リンクから動画の方を見てみよう。前半部分は左の画像同様、カッシーニの可視光と赤外線分光計の観測に基づいて、表面物質の違いを擬似カラーで表したもので、青茶けた部分が砂丘、青色が露出した氷を表している。白っぽく明るい部分は何か軽い有機物質が氷を覆っている部分のようだ。明るく黄色い部分が指でなぞったような流状地形で、ちょうど地球の火山のカルデラのような部分である。

 動画後半は、レーダーでとらえた地形の高低を擬似カラーで表したもので、青は低地、黄色や白は高地を表す。この映像では、流状地形はひじょうに薄い(100m以下)ためか少しわかりづらい。

 氷の噴出といえば、同じく土星の衛星エンケラドスに見られる「タイガーストライプ」と呼ばれるひび割れからの噴出などがある。また、タイタンでこれまで見つかった流状地形は、堆積物など火山以外のプロセスによるものと思われていたが、今回発見されたソトラ・ファキュラの地形は、高い山とクレーター、そして流状地形が見られる点が地球の火山によく似ており、氷火山であるという説明がぴったりくる。

 アリゾナ大学の惑星研究者Jeffrey Kargel氏はこの画像を「氷の衛星に火山があるということのもっとも強力な裏付けになる」と話している。また、カッシーニのプロジェクトサイエンティストLinda Spilker氏によれば、「太陽系天体に見られる不思議な地形がなぜできたか、氷火山がその謎を解くカギとなる。たとえば、太陽光によってメタンの分子が分解されるのにも関わらず、なぜタイタンのメタンの海が枯渇しないのか、といったことも氷火山の存在で説明がつくんですよ」とのことだ。(2010年12月17日 NASA)

 タイタンの大気
土星最大の衛星で、その直径は約5150km。惑星である水星よりも大きい。かつては太陽系内にある衛星の中で一番大きい、とされてきたが、最近では木星の衛星であるガニメデに次ぐ大きさであると考えられている。

タイタンの特徴は衛星を包む濃い大気と雲であり、表面気圧は地球の1.5倍、大気の主成分は窒素(97%)とメタン(2%)であることが計測されている。重力が大きく低温(分子の運動エネルギーが小さい)のため重力で大気(窒素分子)を引きとめておくことができていると考えられる。タイタンの表面重力は、1.35 m/s-2と地球より小さいため、表面気圧は地球の1.5倍であるが、単位表面積あたりの大気量は地球の10倍に相当する。

太陽系内の衛星で大気を持つものには木星の衛星イオや海王星の衛星トリトンなどが存在するが、タイタンほどに厚い大気を持つものはない。また、タイタンには地球によく似た地形や気象現象があるとされている。

また、タイタンには液体メタンの雨が降り、メタンおよびエタンの川や湖が存在すると考えられていたが、このことは、近年のカッシーニ探査により確認された。

 タイタンの湖
 土星探査機カッシーニが、土星の周回軌道に入り観測を開始したのは2004年のことである。これまでの観測で、土星の衛星タイタンの北半球には(南半球に比べ)多く湖が存在すると予測されていた。しかし、タイタンの北極は過去の約15年間、太陽光が射さなかった。タイタンの「春分」である2009年8月が近づいて、北極の湖を太陽が照らし始めたのだ(右の写真)。

 タイタンを覆う大気は、ほとんどの波長で太陽光の反射を遮ってしまうが、この画像は、カッシーニの可視光・赤外線分光装置によって、7月8日に撮影されたものである。カッシーニの画像チームでは、このような輝きがとらえられるのをずっと待ち望んでいたという。

 タイタンと地球は多くの共通点を持つので、低温のタイタンの表面に炭化水素の海や湖が存在することが20年前から予測されてきた。カッシーニによる探査で海の存在は確認できなかったものの、南北の極域で湖を示唆するデータが得られた。そのうち、南極では最大の湖Ontario Lacusが液体で満たされていることは確認されている。一方で、南極より大きな湖が存在するとの予測に反し、北極における液体の存在証拠と呼べるような決定的な証拠画像は、これまでに撮影されたことがなかった。

 カッシーニの可視光・赤外線分光装置チームのメンバーで、ドイツ航空宇宙センターのKatrin Stephan氏は「この輝きを見て、地球周回軌道上からとらえた地球の画像を思い出し、たちまち興奮を覚えました。しかし、この輝きが雷や火山の爆発ではないかどうか、さらなる確認作業が必要でした」と話す。

 研究チームでは、この太陽光の反射がKraken Mareと呼ばれる湖の南側の岸に相当することを明らかにした。Kraken Mareの面積は40万平方kmもあり、地球最大の湖であるカスピ海(37万平方km)より大きい。

 Stephan氏と同じチームのメンバーで、ドイツ宇宙航空センターのRalf Jaumann氏は、この画像から、Kraken Mareの湖岸線が過去3年間にわたり安定して存在していること、さらにタイタンの地表に液体をもたらす、メタンなどの循環が起きていることなどが示されたと話している。(2009年12月22日 NASA)


参考HP Wikipeia「タイタン」「カッシーニ」・アストロアーツ「土星の衛星タイタンに氷火山と見られる地形」・
NASA News & Features: Cassini Spots Potential Ice Volcano on Saturn Moon (動画)  

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