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 原因特定、6年後は困難に 
 12月7日、金星を回る軌道への投入に失敗した探査機「あかつき」について、その原因を究明していた宇宙航空研究開発機構は、12月27日、エンジンの異常燃焼や噴射口破損の原因として、燃料の逆流を防ぐための逆流防止弁の詰まりが根本的な原因だったと明らかにした。文部科学省で開かれた宇宙開発委員会の調査部会で報告した。(asahi.com 2010年12月27日)

 6年後の16年12月~17年1月に最接近させる予定だった。だが、その後の調査でエンジンの出力が約 6割に落ちていると判明。配管の弁の異常による燃料供給の支障や、エンジン噴射口の破損の可能性があり、完全復旧は厳しい状況だ。「あかつき」をこのまま宇宙の藻屑にしてしまうにはもったいない。なんとか有効活用しようとJAXAは知恵を絞って別の方法を考え出した。

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 それが 「減速・待ち伏せ作戦」や「小惑星・寄り道作戦」だ。小惑星探査機「はやぶさ」では、4基あるエンジンのうち 1基だけで目的を達成させたJAXA。今回、満身創痍の「あかつき」で、どんなことが可能なのだろうか?

 あかつき、「待ち伏せ作戦」を検討
 金星を回る軌道への投入に失敗した探査機「あかつき」について、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が「6年後」としてきた金星への再投入計画を 1年前倒しして、5年後の再挑戦を検討していることが、1月4日分かった。あかつきをゆっくりと減速し、金星が追い付くのを待つ作戦で、トラブルで出力が落ちたエンジンでも実現可能な計画として浮上した。期間短縮は、機器の寿命の面でも有利に働くとみられる。

 あかつきは昨年12月7日に金星に最接近した際にエンジンを逆噴射して急減速し、金星の引力で進路を変えて周回させる予定だった。しかし、エンジンが計画より短い約2分半で停止。速度は十分落ちず金星を通過し、現在は太陽を回る軌道を金星より速く飛行している。

 JAXAは当初、金星が太陽を10周する間にあかつきが11周し、金星が「周回遅れ」になる6年後の16年12月~17年1月に最接近させる予定だった。だが、その後の調査でエンジンの出力が約6割に落ちていると判明。配管の弁の異常による燃料供給の支障や、エンジン噴射口の破損の可能性があり、完全復旧は厳しい状況だ。

 噴射が弱ければ、最接近時に急減速が必要となる再投入は困難になる。このため、JAXAは、あかつきの速度を少しずつ減速させ、太陽を8周する5年後に金星に追い付かせる検討を始めた。時期が早まれば太陽からの放射線による機器故障の危険性が軽減され、金星投入後の長期観測も現実味を帯びる。

 JAXA関係者は「当初計画の速度では、おそらく再投入できない。あらゆる可能性を検討し、金星の観測を実現したい」と話している。(毎日新聞 2011年1月5日)

 あかつき、「寄り道作戦」を検討
 金星を回る軌道に入れなかった探査機「あかつき」について、宇宙航空研究開発機構が、現在の軌道を微修正して金星周辺の小惑星も観測させる方向で検討していることがわかった。金星の周回軌道投入に再挑戦するのは6年後で、技術的にも燃料の残存量からみてもギリギリ。その間を有効に活用する道を探ることにした。

 地球の軌道より太陽に近い軌道の小惑星は、主な探査機による観測記録がなく、観測できれば貴重なデータになる。

 宇宙機構の関係者によると、すでに見つかっている金星周辺にある複数の小惑星のうち、二つを観測できる可能性があるという。あかつきの軌道をどう変えればその小惑星にうまく近づくことができ、その後さらに金星に向かえるか、など詳しい軌道計算を進めている。

 金星近くの小惑星は太陽の光や熱を多く受けている。このため、表面の成分にどんな影響が出ているか注目されており、小惑星の近くを通り過ぎながら撮影することで成分分析に役立てたいとしている。

 小惑星の多くは火星から木星の間にある。米航空宇宙局(NASA)の探査機「ガリレオ」や欧州宇宙機関の「ロゼッタ」、日本の「はやぶさ」などで観測例があるが、いずれも地球より外側の小惑星だった。

 あかつきは、燃料が減っていることや燃料系の部品の故障で推進力が7割程度に落ちている。6年後には観測機器も設計寿命を超えており、再投入できても金星を予定通り観測するのは厳しいと見られている。(asahi.com 2011年1月4日)

 

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