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 DVD,ブルーレイの記憶原理
 CDやDVD、ブルーレイの記録原理はどうなっているのだろう?かつて、エジソンがレコード盤に音の信号を刻み込んで、これを再生することでレコードが聴ける仕組みを作った。信号はデジタルに変わったが、記録の原理は変わっていない。

 レコードでは、物理的に溝を彫っていったが、DVD、ブルーレイなどでは、レザー光線で熱を加えて溝をつくる。ディスクの表面には、特殊な合金(銀・インジウム・アンチモン・テルル合金)がはってあり、これに加える熱と冷却時間によって、原子が不規則に散らばった状態「アモルファス」と、規則正しく並んだ結晶状態「クリスタル」に変化する相変化現象を利用している。 アモルファスは光の反射率が低いのでピットの役割を果たし、 クリスタルは反射率が高いのでランドの役割を果たす。 再びレーザー光で熱すれば何度でも相変化させることができるので書き換え可能になった。

 また、CD、DVDでは赤色レーザーが使われているが、ブルーレイでは、青色レーザーが使われる。レーザーの波長を短くすることで、記録される溝を細くすることができ、それだけ記憶量が増えた。ところが、今回、もっと記憶量を増やすことができる物質ができた。どんな物質だろう?

photochromism

 ブルーレイ100倍の記録可能 
 わずかな光で色が変わる「光センサー分子」を奈良先端科学技術大学院大の河合壮(つよし)教授らが開発し、1月7日発表した。この分子で録画用ディスクを作ると、地上デジタル放送が6時間録画できる現在のブルーレイの100倍以上の記録が可能で、書き込みに必要な電力も100分の1以下に抑えられるという。

 光センサー分子は、光が当たると色や形が変わる。河合教授らは人間の目の中にあるセンサー分子に注目。どんな形が、光と反応しやすいか探った。その成果を生かし、ほぼ100%光と反応する分子を作ることができた。

 これまでのブルーレイなどはレーザーの熱で分子を変化させて記録する。そのため、大きな電力が必要で、記録に時間もかかる。

 今回の分子は、熱でなく光に反応するのでほとんど無駄がなく、電力は100分の1以下、読み書きの速さも10倍以上になるという。また、この光センサー分子は理論的には100層にも重ねて使うことができる。光でくっつく接着剤や高密度な半導体の製造などにも応用できるという。

 この成果は、ドイツ化学会誌「アンゲバンテ・ケミ・インターナショナル・エディション」に掲載される。(asahi.com 011年1月8日)

 どうやって100%効率を達成したのか?
 今回、開発されたのは、光を吸収するとほぼ100%の効率で反応する光センサー分子。これは、人間や動物などの視覚細胞の感度の約1.5倍に相当する。従来の人工センサー分子はおおむね50%程度の反応効率しか持っていなかったが、最近、河合教授らの研究グループは80%程度まで感度を高めることに成功し、国内外でも反応効率100%を目指して研究者間の激しい国際競争となっていた。

 いったいどうやって反応効率を100%まで高めたのだろう?河合教授らは、分子構造に余計なねじれやひずみが発生しないように、反応に関わる分子を固定化する工夫を行うことで、ほぼ100%の反応効率を有する分子の開発に成功した。

 具体的には、分子の構造を平面性の高い構造に固定化するために分子内にマグネットのようにくっつきやすい役割をもつ原子(硫黄原子と窒素原子、窒素原子と水素原子)を複数導入したフォトクロミック分子を開発した。これにより分子の構造はあたかもマグネットで連結されたように平面状態に固定化されることが明らかになった。この結果、新たに開発されたフォトクロミック分子では反応効率(光反応量子収率)が約100%となり、極限高効率の光反応が達成された。

 今後、高感度光センサーや光記録ディスクの高効率化によるパソコンの低消費電力化などへの応用が期待できます。また、記録材料として用いる場合には従来の100倍以上の省エネルギー化が可能となる。(NAIST)

 光で色の変わる分子とは?
 光で色が変化する「フォトクロミック分子」は、動物の視覚細胞の光センサー分子として働いており、合成されたフォトクロミック分子は光着色型サングラス用の着色色素として視覚の保護のために用いられている。加熱によらずに光エネルギーを直接分子の構造変化に利用できることから、高速高感度の光センサーや光記録材料として注目されてきた。

 多くのフォトクロミック分子の中でもジアリールエテンやターアリーレンと呼ばれる分子は暗所で退色することがなく、光が当たったことを長期間記憶する記録保持性能に優れていることからDVDやブルーレイディスクなどに変わる将来のディスク型記憶媒体用の光記録材料として注目されてきた。しかし、従来のフォトクロミック分子は光を吸収した際の着色効率が50%程度にとどまっており、その感度の向上に向けて開発が進められてきた。

 ジアリールエテン (diarylethene) は、2つの芳香族有機基がエテン(エチレン)の 1, 2 位にそれぞれ結合した化合物を示す呼称。その名称だけからはスチルベンなども含まれるが、近年は特に、効率の高いフォトクロミック反応を示す 1,2-ジチエニルエテンの誘導体群を指す呼称として用いられる。1988年に九州大学の入江正浩らによってはじめて合成・報告された。

 ジアリールエテンは他のフォトクロミック物質(アゾベンゼンなど)に比べて繰り返し特性や両異性体の熱安定性に優れ、また結晶状態でも可逆的にフォトクロミック現象を示すなどの特性を持つ。光によって可逆的読み書きする大容量メディアなどへの応用が考えられている。
(Wikipedia)

 

参考HP Wikipedia「フォトクロミック」「ジアリールエテン」・NAIST(奈良先端科学技術大学院大学)「人工的な光センサー分子の反応効率100%に!」 

光センサとその使い方―種類・特徴・回路技術
谷腰 欣司
日刊工業新聞社
図解 Blu-ray HD DVDがわかる (知りたい!テクノロジー)
一条 真人
技術評論社

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