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 月の石に含まれる水
 月に水は存在するか?この問題は解決済みだ。2009年、LCROSS(エルクロス)という無人探査機が打ち上げられ、月のクレーターにロケット弾を打ち込み、水を探した。その結果、月の南極地方にあるカベウスクレーターの永久影に、氷が存在することがわかった。

 その後2010年3月1日、NASAはインドの月探査機「チャンドラヤーン1号」に搭載したレーダー(Mini-SAR)を使い、太陽の光が差し込まない北極付近のクレーターを調べた。その結果、直径2〜15キロのクレーター40カ所以上に、東京ドーム480杯分に当たるおよそ6億トンもの水を発見した。いったい、この月の水はどこからきたのだろう?

 今回、北海道大と米国の研究チームが米アポロ宇宙船が持ち帰った「月の石」に含まれる水を詳しく分析。その結果、地球の水よりも重水素が多く、彗星の水に近いことがわかった。このことは、月の水は彗星が運んできたことを意味する。そればかりか、地球の海水も重水素が多いことから、およそ1割は彗星に由来するという。

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 月の水は彗星がもたらす
 月の石に重水素の比率が高い水が含まれていることが、北海道大の圦本(ゆりもと)尚義教授(地球惑星科学)ら日米共同グループの研究で分かった。重水素の比率は地球の海水の2倍と高く、彗星(すいせい)の成分と近いといい、月の水は彗星が衝突した際にもたらされたものと推定できるという。論文は1月10日、英科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス」電子版に掲載された。

 圦本教授は米ウェスリアン大のグリーンウッド教授らとの共同研究で、米有人月探査機「アポロ」が持ち帰った石を分析。元素レベルの解析ができる同位体顕微鏡を使って調べたところ、アパタイトと呼ばれる鉱物結晶の中に0.01~0.6%の水が見つかり、最大0.03%の重水素が含まれていた。

 これまでの学説で月は約45億年前、原始地球に火星クラスの惑星が衝突し、地球から分かれてできたとされる説が有力。月の南極付近に水があることは分かっているが、月誕生時にあった水はすべて蒸発してなくなったと考えられてきた。このため、圦本教授らは月の形成後に氷と岩でできた彗星が次々と衝突し、溶けた水が石に閉じこめられたと推測している。

 一方、地球を構成する地層下の岩石に含まれる水は軽水素の比率が高く、海水が重水素を多く含んでいるのは謎とされてきた。今回の研究で海水も彗星由来の水が希釈されたと考えられる可能性も出てきた。

 東京大大学院新領域創成科学研究科の杉田精司教授(惑星科学)は「彗星は月だけでなく、地球にも落下していたはずで、地球の水の起源を探る突破口になるかもしれない」と話している。(毎日新聞 2011年1月10日)

 彗星の水、地球の海水の1割も?
 月の岩石には、月の誕生時に月表面に落下した多数の彗星由来の水が含まれていることを、北海道大学と米国の国際研究チームが突き止め、1月9日付の科学誌「ネイチャー・ジオサイエンス」電子版に発表した。

 地球の海水の1割も当時の彗星の水の可能性があるという。

 月の起源は45億年前、地球に火星サイズの天体が衝突し、宇宙空間に飛び散ったマグマが固まり冷えた「巨大衝突説」が有力と考えられている。

 北大の圦本尚義(ゆりもとひさよし)教授らの研究チームは、月の岩石の起源を調べるため、有人月着陸船アポロが1969~1972年に持ち帰った43億~32億年前の岩石を使い、同じ原子でも質量が違う「同位体」を区別できる、北大の特殊な顕微鏡で分析した。

 その結果、月の岩石の結晶中に微量の水を発見。さらにこの水は重い水素原子(重水素)の比率が高く、地球の水より彗星の水に近いことがわかった。(2011年1月10日  読売新聞)

 彗星の正体は何か?
 彗星の本体である核は、氷とちりからできている。ただし氷とはいっても、軽く固めた雪玉のようなやわらかいものであると考えられている。そのため、彗星の核は「ダーティー・スノーボール」、すなわち汚れた雪玉と表現されることもある。

 太陽から遠くはなれた場所を回っている彗星はきわめて冷たく、暗い天体である。しかし、木星の軌道あたりにくると、太陽の光によって、核の氷が昇華してガスになる。また直径数ミクロンのちりの粒子も放出される。こうして核のまわりには「コマ」とよばれる彗星の大気が形成され、地球からも観測されるようになる。コマは太陽に接近するにしたがって大きくなり、場合によっては地球よりも大きなサイズになる。

 コマの中のガスは太陽の紫外線などによって電荷を帯びた粒子(イオン)となり、太陽風に吹き飛ばされ、ガスの尾となる。太陽の反対方向にまっすぐのびるガスの尾は青く輝く。コマの中のちりも光の圧力で太陽と反対方向に吹き流され、ちりの尾がつくられる。ちりの尾は太陽光を反射して黄色く輝く。また、彗星が太陽を周回する際には扇型に広がり、カーブした尾となる。

 何度も太陽を回った彗星では、多くの氷が昇華して失われ、核の表面は黒い物質でおおわれている。コマからはシアンやシアン化水素、メタン、エタン、アセチレンなどの有機分子が発見されており、彗星表面の黒い物質は有機物である可能性が高いとみられている。

 彗星はどこからやってくるか?
 彗星は原始太陽系が形成されたとき、その外縁部で一緒に生まれた。以来、はるかな宇宙空間にとどまっていたものが、何かのきっかけで太陽の引力に引かれ、落ちてきたものと考えられている。したがって彗星は太陽系初期の貴重な情報をもっている。

 彗星はその周期から「短周期彗星」と「長周期彗星」に分類される。短周期彗星は200年以下の周期をもつ彗星で、これまでに約200個発見されている。ハレー彗星のように歴史上たびたび観測されているおなじみの彗星もある。短周期彗星の軌道はほぼ黄道面にそっている。

 一方、200年以上の周期をもつ長周期彗星は、やってくる方向がさまざまで、軌道は黄道面にかぎらない。このことから、長周期彗星は太陽系のはるか彼方にある球状の領域、「オールトの雲」に起源があると考えられている。オールトの雲はオランダの天文学者ヤン・ヘンドリック・オールトが初めて提唱したもので、太陽から2万~10万天文単位(太陽・地球間の距離の2万から10万倍)もはなれた場所に存在すると考えられている。

 オールトの雲のあたりに存在する氷とちりのかたまりは、非常にわずかしか太陽の重力の影響を受けていない。そのため、近くを通過する恒星や分子雲の質量によって軌道をかきみだされ、太陽に向かって落ちてくると考えられている。平均して100万年に10数個の恒星が、太陽の近くを通過すると考えられている。

短 周期彗星は、このようにして太陽系の内部に入ってきた彗星が惑星の重力の影響を受けてとらえられ、黄道面を回るようになったものと考えられている。また、冥王星の外側にある小天体の帯、カイパーベルトからくるという説もある。


 参考HP Wikipedia「彗星」

軌道決定の原理―彗星・小惑星の観測方向から距離を決めるには
長沢 工
地人書館
彗星大接近―彗星はどこからやってくる? (教えて!21世紀星空探検隊)
藤井 旭
偕成社

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