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 宇宙開発次は日本の時代
 米航空宇宙局(NASA)は1月20日、スペースシャトル最後の飛行となる「アトランティス」の打ち上げ日を、米東部時間の6月28日にすると発表した。いよいよスペースシャトルも引退、、6月のアトランティスの飛行で、シャトルは30年の歴史に幕を閉じる。スペースシャトルは、国際宇宙ステーションの建設に貢献。輸送量は大きかったが事故も多かった。

 一方、後継機として期待されるH2Bロケットは好調だ。宇宙ステーションへの補給船、「こうのとり」2号機の打ち上げに成功し、順調に軌道を飛行している。H2Bと姉妹機のH2Aを合わせて19回目の成功。成功率は世界でも信頼性が高いと認められる95%の大台に乗った。さらに2020年ごろの実用化を目指して、次世代ロケットH3の計画が始まっている。

 JAXAではこの他に、固体燃料ロケットイプシロンや、LNG推進系ロケットなども開発中。日本の科学技術がますます楽しみになってきた。

H2A・H2B・H3
 

 「こうのとり」宇宙へ H2B2号ロケット  
 国際宇宙ステーション(ISS)に物資を運ぶ無人補給船「こうのとり(HTV)」2号機を載せた大型国産ロケットH2Bの2号機が1月22日午後2時37分、鹿児島県の種子島宇宙センターから打ち上げられた。約15分後、HTVを正常に分離し、軌道投入に成功した。H2BとHTVの打ち上げ成功は2009年9月に続き2回目。

 HTVは国際約束で分担しているISSへの補給のため、宇宙航空研究開発機構が開発した。直径約4.4メートル、長さ約10メートルで、荷物を含めた総重量は約16トン。1月28日にISSとドッキングする。

 H2Bと姉妹機のH2Aを合わせて19回目の成功。成功率は世界でも信頼性が高いと認められる95%の大台に乗った。ISSへの物資輸送を担ってきた米スペースシャトルの退役を今夏に控え、打ち上げを視察した米航空宇宙局(NASA)幹部も「信頼性の高い技術に感銘した」と物資補給への期待を示した。

 開発元の三菱重工業は、信頼性を背景に、世界の商業衛星市場に打って出たい考えだが、円高もあって苦戦中だ。

 世界の商業衛星打ち上げは年20機前後。半数を41回連続成功中のアリアン5など欧州が打ち上げ、残りを米中ロが食い合う。有人飛行成功の信頼性と安さで売り込む中国も1987年以降、日本など海外の衛星を約30機打ち上げた。

 一方、日本が受注した海外の衛星は韓国政府の1機だけ。種子島の緯度が高く、静止衛星は打ち上げ後に燃料を使って軌道修正する必要があることが弱みとなっている。燃料が減って衛星の寿命が短くなる。宇宙機構と三菱重工は、約90億円かけて軌道修正が必要ないロケットに改良する計画だ。

 その先にあるのが、次世代のH3ロケット。有人飛行に使え、コストも抑えたエンジンを新設計する。新ロケットの開発で、日本の設計技術力と宇宙産業を維持する狙いがある。(asahi.com 2011年1月22日)

 JAXA、「H3ロケット」開発検討  
 宇宙航空研究開発機構と三菱重工業が、次世代ロケット「H3」の技術的な検討を始めた。国産の主力ロケットH2A、H2Bは2段ロケットだが、H3はまったく新しい3段ロケットを想定。有人飛行に使うことができ、太陽系探査では「はやぶさ」などより大きな探査機も打ち上げられる。H2シリーズは基本設計から30年になるため、部分改良よりも新規開発する方が多目的化できるとみている。

 試案によると、H3は1段目に、H2AやH2Bの2段目と同じ形式のエンジンを3基ほど並べる。1基ずつは高出力ではないが、噴射される燃料の温度が低く、安全性が高い。複数積むことで、国際宇宙ステーション(ISS)の高度に6トンの有人船を運べる能力を持たせる。静止衛星の軌道なら4トン級だ。1基故障しても推進力を確保でき、このエンジンを2段目にも使えば低コスト化を図れる。

 宇宙機構は、有人船に発展可能な無人補給船「HTV」2号機をH2Bで1月22日に打ち上げた。H2Bは固体燃料の補助ロケットで推進力を補っているが、固体ロケットは米スペースシャトル・チャレンジャー爆発の原因にもなった。このため、H3を有人で打ち上げる際は、固体燃料を使わない方針だ。

 3段ロケットにすれば、有人飛行では3段目エンジンを打ち上げ失敗時の緊急脱出に使える。太陽系探査でも、探査機を飛ばす方向の自由度が増す。日本の探査機はこれまで、ロケットの制約から大型化が難しかった。観測機器を多く積むと予備系を少なくしなければならず、失敗の一因にもなっていたが、ロケットの運用に幅ができることで、大型化も図れそうだ。

 静止衛星などでは下2段を使えばすむようにし、打ち上げ費はH2Aの80億~120億円より2~3割ほど安くする。技術的には2020年ごろに初飛行できるという。

 1段目のエンジン数を増やして信頼性を上げるのは、ロシアのソユーズや米民間ロケット「ファルコン9」などと同じ設計思想だ。米オバマ政権は昨年、米航空宇宙局(NASA)によるロケット開発をやめ、民間ロケットの活用を打ち出した。ただ、ファルコン9などは旧世代の技術を使っており、新しいロケットを開発し続けている欧州のアリアンスペースに差をつけられつつある。

 2009年に策定された宇宙基本計画は、月面有人活動も視野に入れた基盤技術を構築するとしている。有人月探査のハードルは高いが、宇宙機構の立川敬二理事長は1月13日の会見で「有人ロケットについて国の決定は出ていないが、研究は続けたい」と話していた。(asahi.com 2011年1月19日)

 H2Aロケットとは?
 H-IIA ロケット(H2A)は、宇宙航空研究開発機構 (JAXA)(開発当時は宇宙開発事業団(NASDA))が開発し、三菱重工(MHI)が製造および打ち上げを行う、人工衛星打ち上げ用ロケットである。H-IIAロケットは、急激な円高やH-IIロケット8号機により失われた日本のロケットの国際競争力を回復させるため、先代のH-IIロケットを全体にわたって再設計し、海外の安価な製品の利用や構造の簡素化などにより、打ち上げ費用の削減と信頼性の向上を図ったものである。

 1996年に開発が開始され、開発費は約1,200億円であった。元になったH-IIロケットの開発費の2,700億円とあわせると約3,900億円であり、欧州宇宙機関(ESA)の主力ロケット、アリアン5シリーズの開発費である約1兆500億円の37%となる。打ち上げ費用は、構成によって異なるが、約85億円~120億円であり、H-IIロケットの140億円~190億円に比べると大幅に低減されている。

 機体は、液体水素と液体酸素を推進剤とする1段目・2段目を組み合わせた、2段式ロケットとなっている。打ち上げ時に十分な推力を得るために左右2基の固体ロケットブースタ(SRB-A)を有し、搭載する衛星・探査機等の質量に応じてさらにSRB-Aや固体補助ロケット(SSB)を追加して柔軟に対応する事ができる。複数の衛星を同時に打ち上げて、個別の軌道に投入する事もできる。


参考HP Wikipedia「H2Aロケット」・JAXA 「
ロケット輸送システム

自作ロケットで学ぶロケット工学の基礎知識―基礎から最先端のロケット工学技術までをやさしく解説 (@サイエンスシリーズ)
久下 洋一,渡井 一生,山田 誠
技術評論社
トコトンやさしい宇宙ロケットの本 (B&Tブックス―今日からモノ知りシリーズ)
的川 泰宣
日刊工業新聞社

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