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 霧島・新燃岳50年ぶり爆発的噴火
 鹿児島、宮崎県境の霧島山・新燃岳(しんもえだけ)(1421メートル)が1月26日、小規模な噴火があった。1月27日も活発な噴火活動が続いた。午後3時40分ごろには、約50年ぶりとなる中規模の爆発的な噴火が起き、噴煙の高さは火口から2500メートル以上に達した。宮崎県高原町では、火口近くの住民37人が一時自主避難。降灰が両県の広範囲で確認され、市民生活や農作物に影響が出ている。

 鹿児島地方気象台は「今後の噴火活動は供給されるマグマ量で決まるが、噴火警戒レベルを上げるような兆候は出ていない」としている。気象庁は同日、現地調査を実施。火口から約8キロの宮崎県都城市御池町付近で直径約8センチの噴石を確認した。同庁は26日に「小規模」としていた噴火規模を「中規模」に修正。噴火警戒レベルは入山規制の「3」を継続して、火口から約2キロの範囲で噴石への警戒を呼び掛けている。それにしても、宮崎は何かあるのだろうか、口蹄疫、鳥インフルエンザに続き、今度は噴火だ。3度、受難が続いている。

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 宮崎、鹿児島両県と、宮崎県都城市や鹿児島県霧島市など4市1町は27日までに対策本部を設置。宮崎県によると、都城市などで路地野菜や飼料作物などを栽培する農地約7千ヘクタールが降灰被害。鹿児島県では曽於、志布志両市で露地栽培のホウレンソウやハクサイが各20ヘクタールほどが被害を受けた。

 JR九州は日豊線など3路線を断続的に運休した。宮崎と羽田、大阪を結ぶ空の便の一部も欠航。宮崎自動車道の高原―田野インターチェンジ間や宮崎、鹿児島両県内の一般道の一部も通行止めとなった。

 福岡管区気象台によると、26日深夜から27日未明にかけて、噴火の衝撃波で空気が揺れる「空振(くうしん)」が、福岡県太宰府市や佐賀県武雄市、熊本県球磨地方など、九州の広範囲で確認された。新燃岳での爆発的噴火は1959年以来という。

 気象庁地震火山部火山課は「傾斜計などによる調査では(地盤の)収縮傾向が見られた。いわゆるガス抜きで、一般的に終息の際に見られる傾向だが、新しいマグマが流入して再び膨張することもあるので警戒は必要」としている。(2011/01/27 西日本新聞)

 噴火警戒レベルとは何か?
 現在、噴火警戒レベル3以上の火山は、新燃岳以外には桜島(レベル3)しかない。噴火警戒レベルとは何だろう?

 気象庁は平成19年12月1日より、噴火警戒レベルを導入した。噴火警戒レベルとは、火山活動の状況を噴火時等の危険範囲や必要な防災対応を踏まえて5段階に区分したもの。住民や登山者・入山者等に必要な防災対応が分かりやすいように、各区分にそれぞれ「避難」「避難準備」「入山規制」「火口周辺規制」「平常」のキーワードをつけて警戒を呼びかける。噴火警戒レベルは噴火警報及び噴火予報で発表する。

 現在、26火山において、噴火警戒レベルを提供しているが、防災対策を必要とする火山について、地元と調整を進め、所要の準備が整った火山について順次導入していく。なお、噴火警戒レベル導入に伴い、火山活動度レベルは廃止した。

レベル5
(避難) 居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が発生、あるいは切迫している状態にある。 危険な居住地域からの避難等が必要(状況に応じて対象地域や方法等を判断) 
レベル4
(避難準備) 居住地域に重大な被害を及ぼす噴火が発生すると予想される(可能性が高まってきている)。 警戒が必要な居住地域※2での避難の準備、災害時要援護者の避難等が必要(状況に応じて対象地域を判断) 
 レベル3
(入山規制) 居住地域の近くまで重大な影響を及ぼす(この範囲に入った場合には生命に危険が及ぶ)噴火が発生、あるいは発生すると予想される。 通常の生活(今後の火山活動の推移に注意。入山規制)。状況に応じて災害時要援護者の避難準備等 登山禁止・入山規制等、危険な地域への立入規制等(状況に応じて規制範囲を判断)
レベル2
(火口周辺規制) 火口周辺に影響を及ぼす(この範囲に入った場合には生命に危険が及ぶ)噴火が発生、あるいは発生すると予想される。 通常の生活 火口周辺への立入規制等(状況に応じて火口周辺の規制範囲を判断)
レベル1
(平常) 火山活動は静穏。
火山活動の状態によって、火口内で火山灰の噴出等が見られる(この範囲に入った場合には生命に危険が及ぶ)。 特になし(状況に応じて火口内への立入規制等)

 新燃岳噴火、高知で振動波広がる「空振」現象
 鹿児島、宮崎県境の霧島連山・新燃岳(しんもえだけ)の噴火の影響で、高知県内では1月27日、県西部の住民から「窓ガラスがガタガタと振動する」「ゴーという音がする」との報告が、高知地方気象台に相次いで寄せられた。また、愛媛県松山地方気象台は宇和島市や鬼北町の住民から「地鳴りのような音がした」などと問い合わせが数件寄せられた。

 地鳴りや地響きがあることを鳴動ともいうが、各地の気象台では、「空振(くうしん)」と呼ばれる現象が発生したとみている。空振とは何だろう?

 空振(くうしん)は、火山の噴火などに伴って発生する空気の振動のうち、人間の耳で直接聞くことが難しいもの。人間の耳に聞こえる振動は爆発音と呼ばれる。

 火山が爆発的な噴火を起こすとき、火口において急激な気圧変化による空気の振動が発生し衝撃波となって空気中を伝播することがある。火口から離れるに従って減衰し音波となるが、瞬間的な低周波音であるため人間の耳で直接聞くことは難しい。空振が通過する際に建物の窓や壁を揺らし、窓ガラスが破損するなどの被害が発生することもある。

 爆発的な噴火を起こす桜島や浅間山などにおいてしばしば観測されており、主な火山の周囲には空振の大きさを測定するための空振計が設置されている。

大きな空振は遠く離れた場所で観測されることもあり、1980年の米国のセント・ヘレンズ山、1991年のフィリピンのピナトゥボ山の噴火による空振は日本の観測機器でも記録された。また、2004年の浅間山噴火による空振は全国規模で気象庁の空振計に記録された。

 新燃岳とは?
 新燃岳(しんもえだけ)は、九州南部の霧島山中央部に位置し、有史以降も噴火を繰り返している活火山である。鹿児島県霧島市と宮崎県小林市にまたがる。

 獅子戸岳と中岳の間に割り込むようにして聳えるなだらかな円錐状の火山であり、山頂に直径750メートル、深さ180メートルの円形火口を擁する。火山活動は現在も継続しており火口内では噴気が観察されることもある。火口の底には直径150メートル、水深30メートルの青緑色を呈する火口湖(新燃池)がある。火口壁の南側に二つの岩峰が屹立しており「兎の耳」と呼ばれている。

 高千穂河原から中岳を経由した登山道が整備されているが、火山活動によってしばしば登山禁止の措置がとられる。山頂付近の植生はススキを中心とした草原となっており、所々に低木のミヤマキリシマ群生地が散在する。

 地質は輝石安山岩からなる基盤山体の上に火砕丘が重なった構造となっている。(Wikipedia)

出典 Wikipedia「新燃岳」「空振」・気象庁「噴火警戒レベルとは」東京大学地震研究所「新燃岳の噴火

九州の火山 (フィールドガイド日本の火山)
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宮崎 高千穂―日南海岸・霧島・えびの (’09-’10) (マップルマガジン―九州)
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