科学大好き!アイラブサイエンス!最近気になる科学情報を、くわしく調べやさしく解説!毎日5分!読むだけで、みるみる科学がわかる!
5分で入れる!AIU海外保険 「骨盤ウォーカーベルト」 ムダ毛の悩みにネオ豆乳ローション 

 遺伝子組換えで蛍光色
 遺伝子組換え技術とは何だろう?その生物が本来持っていなかった遺伝子を、他の生物の遺伝子から取り入れて、新しく有用な形質を発現させる技術だ。遺伝子組換え技術を利用して何ができるだろう?

 例えば、作物の収穫量を増やしたり、病気や害虫に強い作物を作ることができる。例えば、遺伝子組換え技術を使って、リンやカドニウムなどの汚染物質を吸収する植物をつくり、環境をきれいにすることができる。例えば医薬品の原料をつくる遺伝子やワクチンになる成分をつくる遺伝子を組み込んだイネをつくり、食事をしながら、栄養と薬の両方を摂取することができる。

 今回、京都工芸繊維大学の「KIT-Kyoto」チームが取り組んだのは蛍光タンパク質。蛍光タンパク質というと、2008年ノーベル化学賞の下村脩博士の「緑色蛍光タンパク質(GFP)」が有名だ。遺伝子を組換えた大腸菌に、さまざまな蛍光色のタンパク質をつくらせ、この濃縮液を使って、浮世絵を描いた。これを米国で開かれた生物版ロボットコンテスト「iGEM(国際遺伝子改変マシンコンテスト)」に出品したところ、初出場でみごとにベストポスター賞に輝いた。

coli Pen

光る「大腸菌ペン」…遺伝子改変し緑や赤に
 大腸菌の働きを使って蛍光物質を自在に作り出し、美しい絵を描ける「大腸菌ペン」という斬新なアイデアをポスターで提示したことが受賞の大きな理由。チームは「個々のメンバーの長所を生かし、最後まであきらめなかったことがよかった」と喜んでいる。

 同コンテストは、大学生らによる世界最大規模の合成生物学の国際大会で、毎年、米国のマサチューセッツ工科大学で開催。参加チームは遺伝子工学技術を活用して、独創的な機能を持った生物を設計・作製したり、研究内容を口頭やポスターで発表したりする。

 大会は昨年にあり、世界各地から130チーム約1500人が参加。日本からは工繊大や京都大、東京大などの9チームが出場した。

 工繊大の中心メンバーは、応用生物学課程と造形工学課程の1年から3年の学生13人。ポスター部門では、遺伝子改変した大腸菌に緑や赤の蛍光たんぱく質を作らせ、その濃縮液をインクとして使う「大腸菌ペン」のアイデアを紹介した。

 ペンそのものは構想段階にとどまるが、実際に作った濃縮液を活用して、絵筆で描き上げた浮世絵やコイといった和情緒漂うカラフルな作品を多数、提示し、審査員らに巧みにアピールした。

 チームリーダーの2年、竹内文彦さんは「大腸菌をコントロールして、美しい色のインクを作り上げるのに苦労した。大変だった分、高い評価が得られてうれしい」と話している。(冨浪俊一)(2011年3月3日17時54分  読売新聞)

「遺伝子組換え」とは何か?
 遺伝子を組み換えるとはどういうことか?「組み換える」というより、遺伝子を「付け加える」技術。 遺伝子組み換え技術は、実際には遺伝子を「付け加える」技術である。動物や植物のDNAのうち、遺伝子の部分はごくわずか。たとえばヒトの場合、遺伝子は5%程度で、「すきま」がたくさんある。遺伝子を付け加えると、新しいタンパク質がつくられる。 そこで、遺伝子組み換え技術で、例えば「害虫に強くなる遺伝子」を付け加えると、 「害虫に強くなるタンパク質」がつくられる。

 新しいタンパク質の働きで、新しい性質が加わることになる。 その結果、害虫に強いタンパク質の働きで、その生物は害虫に強くなる。また、いろいろな性質を持たせることができる。 除草剤の影響を受けないタンパク質をつくる遺伝子を付け加えれば、除草剤をまいても枯れない農作物をつくることもできる。

 遺伝子組換え農作物では、新しい遺伝子が付け加えられた結果、新しいタンパク質 がつくられて、この新しいタンパク質のおかけで、新しい性質を持つようになる。いままでの農作物と違うのは、新しいタンパク質がつくられていること。だが、遺伝子組換え作物を食べても大丈夫なのだろうか?

 これについては、どんなタンパク質がつくられているのかは、あらかじめわかっているので、この新しくつくられたタンパク質が毒性を持たないか、食べた後ちゃんと消化されるかどうかを、きちんと調べる。新しいタンパク質がつくられたこと以外に変わりがないかも確認する。また、遺伝子を付け加えたことによって、もとの生物のからだの仕組みを混乱させてしまうようなことがあってはいけない。例えば、これまでは働いていた遺伝子の邪魔をしていないかも調べる。 新しいタンパク質がつくられる以外に、予定以外の変化がおこっていないことを確認すれば大丈夫といえる。


参考HP 京都工芸繊維大学 Team:KIT-Kyotoバイテク情報普及会 

発光生物のふしぎ 光るしくみの解明から生命科学最前線まで (サイエンス・アイ新書)
近江谷 克裕
ソフトバンククリエイティブ
バイオ・ケミルミネセンスハンドブック
今井 一洋,近江谷 克裕
丸善

 ブログランキング・にほんブログ村へ 人気ブログランキングへ   ←One Click please