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 緑が美しい
 ようやく暖かくなり、緑の美しい季節になった。ゴールデンウイーク中は、木の窓枠に、防腐・虫除け剤(キシラデコール)を塗るのに忙しかった。天気は晴れたり曇ったり、雨が降ったりしたが、晴れのタイミングを見計らって窓を開放すると、気持ちのよい風が部屋に入ってきた。

 薬剤を塗る前に、水拭きし、泥やほこりを落としておく。他の場所を塗らないように、マスキングテープを施したり、準備にも時間がかかる。しばらくは1年に1回、この時期にやらねばならない。ふだん家の仕事はほとんどできないが、この連休中ようやく時間が取れた。

 家族で丸1日かけて、ようやく塗装が終わった。翌日は塗り残しがないかどうか確認しながら、マスキングテープを剥がした。次は何もない庭に何か植物を植えたい。

 我が家の南側はよく日があたる。それはありがたいのだが、これから夏ににかけて、直射日光があたると、南面の表面温度が上がりそうだ。当然家の中も暑くなり、エアコンをつけると電気代が高くなるだろう。少し冷やすためにも、木陰が欲しい。何かよい木はないだろうか?

Shimatoneriko

 探してみると、オーソドックスなものでは、椿、キンモクセイなどがある。最近ではシマトネリコや、今咲いているハナミズキもいい。でも、ちょっと変わった木はないだろうか?近くのホームセンターに行くと、オリーブ、桃、レモン、サクランボ、柚子、ブルーベリーなどが目についた。実をつける木は付加価値が加わって楽しめそうだ。

 人気のシンボルツリー
 シマトネリコ: シマトネリコ (Fraxinus griffithii) はモクセイ科トネリコ属の植物の一種。シンボルツリーの定番といえば、このシマトネリコ。手入れも余りいらず、虫もつきにくいうえ、比較的暗い所でも育つ環境適用能力と、落葉樹の需要が多いなか、常緑樹の木はオリーブと一緒で貴重な存在。 昔の日本庭園で言えば、庭木の王様と呼ばれた松(マツ)にあたる存在と言って良いかもしれない。

 シマトネリコは、もともと沖縄以南の亜熱帯から熱帯に分布(沖縄、中国、フィリピン、インド)している木だが、今では東京のビルの谷間にも植えられて元気に育っている。 しかし、熱帯の植物にも限界はある。寒さには弱い。その性質として「半常緑樹」になる。温暖な気候の土地では常緑樹だが、寒さの厳しい地方では落葉してしまう。だから、「半常緑樹」なんて中途半端な分類表記になる。

 ハナミズキ: ハナミズキ(花水木、学名:Benthamidia florida)はミズキ科ミズキ属ヤマボウシ亜属の落葉高木。北アメリカ原産。別名、アメリカヤマボウシ。 ハナミズキの名はミズキの仲間で花が目立つことに由来する。また、アメリカヤマボウシの名はアメリカ原産で日本の近縁種のヤマボウシに似ていることから。

 ミズキ科の落葉小高木。樹皮は灰黒色で、葉は楕円形となっている。北アメリカ原産。花期は4月下旬から5月上旬で白や薄いピンクの花をつける。秋につける果実は複合果で赤い。庭木のほか街路樹として利用される。

 オリーブ: オリーブ(阿列布、英: Olive、学名:Olea europaea)は、モクセイ科の植物。果実がオリーブ・オイルやピクルスを作るときに利用されている。地中海地方が原産とされ、葉が小さくて硬く、比較的乾燥に強いことからスペインやイタリアなどの地中海地域で広く栽培されている。

 多くの品種では自家受粉できない。DNAが同一の花粉には反応せず実をつけないことが多い。このため、オリーブは2本以上隣接して植えた方がよいとされる。日本での栽培は香川県小豆島で1910年頃はじめて成功した。現在は香川県、岡山県などで栽培されている。 

 高さという空間
 「ウチの庭は狭いから、木はいらない」と思っていらっしゃる方、それは実にもったいない!木には、草花には無い良さがある。

 メリットその1.「庭に広がりが生まれる」: 草花でも高さは出せるが、コニファーを使うとメンテナンスも楽。例えば花壇を設けるのに玄関前の小さなスペースしか取れないといった場合、なんとなく季節の一年草を植えておしまいにしてはいないだろうか。こういう花壇は、ちょっと離れて見てみるとノッペラボウで物足りない感じがする。

 ここに一本、場所を取らないスリムな針葉樹を加えてみると、目線に「高さ」がプラスされる。60センチ角の花壇なら、はじめは60×60だったのが、それに針葉樹の高さ分の空間がプラスされる。この場合、地植えでなく鉢植えでも効果は同じなので、ぜひ試したい。狭い庭こそ、木を一本入れて「高さ」という空間を生み出すとよい。

 季節を楽しむ
 メリットその2.「ローメンテナンスで季節を楽しめる」: 実をつける植物にもたくさんの種類がある。庭木として取り入れられるものに限ってみても、大変な数である。その中には、美しい花を咲かせる花木や、実りを楽しむことができる果樹、あるいは紅葉が美しい木など、魅力的なものがたくさんある。

 例えば庭を季節の草花だけで彩ろうとすると、毎日の花がら摘みやら伸びた茎の切り戻し、そして植え替えと結構手間がかかるもの。その点、季節が巡ってくるたびに花を咲かせたり、紅葉する木というのは、草花に比べてローメンテナンスといえる。(もちろん、それなりのメンテは必要)冬は常緑樹の緑を、春・夏は花木を、そして秋には実りと紅葉をと、樹種を選ぶことによって一年中庭を楽しむことができる。

 メリットその3.「家族とともに歴史を刻む」: 昔は、「女の子が産まれたら庭に桐の木を植えて、その子が大きくなって嫁ぐ際にその桐で箪笥を拵えて持たせる」といった風習があった。生長の早い桐は、現代の住宅事情にはそぐわなくなってしまったのが残念である。でも、同じように家族とともに時を刻む木、「シンボルツリー」を植えることは可能。これは寿命の長い「木」ならではのこと。

 シンボルツリーとして何を植えるかは、特に決まりはない。大好きな花が咲く木、思い出のある木、実りのある木、家族でじっくり話し合って決めるところからがスタート。

 環境をよくする
 メリットその4.「我が家の温暖化防止に」: 家の庭に木を一本植えたからといって、即座に地球温暖化がストップするわけではないが、「ちりも積もれば山となる」である。2005年の国勢調査によると日本の世帯数はおよそ4906万世帯、単身世帯も多いのでしょうが、それでも一世帯に一本として、すごい数の木が植えられる計算になる。

 グローバルなことからもうちょっと足元の方に視点を戻すと、例えば落葉広葉樹を庭に植えたとすると、夏の日差しを和らげる木陰を生み出してくれる。冬には葉が落ちるので日光を妨げることはない。

 同様に日差しを照り返すコンクリートブロックの塀を、木に変えてみてはどうだろう。ここでも輻射熱が弱められるので、周囲の植物にも好影響をもたらす。またコンクリート面だけでなく、真夏はウッドデッキの床面も結構熱くなる。普通にパラソルやターフで日よけしても良いのだが、これからデッキを設置する予定なら、木陰を作れるような木を取り入れたデザインもお勧め。

 いかがでしたか?何だか木を植えたくなってきた……、という方が増えてくれたら嬉しい。繊細な葉を持つ木、ダイナミックな姿を見せる木、もっと身近に木を感じるためにも、お庭に一本、木を植えてみよう。

参考HP All About  庭に木を植える 北山造園 シマトネリコ Wikipedia ハナミズキオリーブ

木もれ日を楽しむ雑木の庭―里山の風情を取り入れた緑豊かなナチュラルガーデン (主婦と生活生活シリーズ)
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花木・庭木・果樹―素敵なシンボルツリーの選び方と育て方がよくわかる (ブティック・ムック―園芸 (no.781))
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