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 鹿児島湾にレアメタル
 9割以上を中国からの輸入に頼る希少金属(レアメタル)の一種「アンチモン」の鉱床を、岡山大や東京大などのグループが鹿児島湾の海底で発見した。埋蔵量は、国内の年間販売量の180年分と推定される。ただし、強い毒性によって採掘の際に海洋汚染が生じる恐れがあるため、実際に採掘するには新たな技術の開発が必要という。研究の成果は、5月22日から千葉市で開かれる日本地球惑星科学連合大会で発表される。

 アンチモンは、繊維を燃えにくくする難燃剤や半導体などに広く使われ、日本は95%以上を中国から輸入している。鉱床が見つかったのは、2003年に気象庁が「活火山」に指定した若尊(わかみこ)カルデラの一部。桜島の北東約5キロの鹿児島湾内にあり、約2万5千年前に大噴火した姶良(あいら)カルデラの主要火口という。2007年に約200度の熱水噴出孔を発見した山中寿朗・岡山大准教授(地球化学)らが、付近の鉱物を調べていた。

Antimony

鉱床は、水深約200メートルの海底に、厚さ5メートルで直径1.5キロの円状に広がっていた。エックス線の調査で平均約6%含まれていることがわかり、全量は約90万トンになると推定した。昨年の国内販売量は約5千トンで、180年分がまかなえる計算になる。中国では含有量約0.5%の岩石から抽出しているといい、鹿児島湾の鉱床の方が効率よく取り出せるという。

 ところが、アンチモンにはヒ素と同じ毒性があるため、海砂利と同じような方法で採掘すると海中に拡散する恐れがある。体内に蓄積した魚介類を通し人体にも害を及ぼしかねない。山中准教授は「海洋汚染を防ぎながら海底から取り出す技術を開発できれば、自給が可能になる」と話している。(asahi.com 2011年5月15日)

 鹿児島湾の熱水噴出口
 鹿児島湾若尊火口は水中にある火口で、2007年には世界で最も浅い海底の熱水噴出孔が発見された。岡山大学大学院の山中寿朗准教授らは、独立行政法人海洋研究開発機構(理事長 加藤康宏)の無人探査機「ハイパードルフィン」を用いた、鹿児島湾の敷根海岸沖合5km 付近の若尊海底火山の潜航調査の際、水深200m の海底で高さ1.5m ほどのチムニーを発見し、その先端付近から186.7℃以上の熱水が活発に噴出していることを確認した。

 海岸からわずか5km の地点で噴出する熱水としては極めて温度が高く、水深200m 以浅で活動する熱水噴出孔でチムニーを伴うものは、世界で初めての発見であると考えられる。これまで同海域の調査から、熱水性の鉱物とともにヒ素や、アンチモン、水銀の硫化物などが熱水変質した堆積物中に多く見出されることから、鹿児島を代表する金山である菱刈鉱山と同様な浅熱水鉱化作用が海底下で起こっていることが推定され、生成しつつある金鉱床の研究の場として注目されていた。

 希少金属の「アンチモン」の鉱床が発見され、実際に採掘するには新たな技術の開発が必要だというが、深海のレアアース採掘のモデルケースにもなる。ぜひ採掘技術の確立を急ぎたい。

 アンチモン
 アンチモン (Antimony) は原子番号51の元素。元素記号はSb。常温、常圧で安定なのは灰色アンチモンで、銀白色の金属光沢のある硬くて脆い半金属の固体。ギリシャ語の孤独嫌いを意味する ἀντίμόνος antimonos, "against one" が由来。炎色反応は淡青色(淡紫色)である。レアメタルの一種。

 元素記号の Sb は輝安鉱(硫化アンチモン、Sb2S3)を意味するラテン語 stibium から取られている。アンチモン化合物は古代より顔料(化粧品)として利用され、最古のものでは有史前のアフリカで利用されていた痕跡が残っている。利用法は次の通りである。

 鉛蓄電池(バッテリー)の電極材料。ハンダ合金の材料。アルミニウム合金への添加物。微量添加により共晶組織を微細化する。バビットメタルなどの軸受合金。半導体材料への添加物(ドーパントとして)。ポリエステルを製造する際の触媒。

 ゴム、プラスチックの顔料。毒性の低い三酸化アンチモンを利用。黄色顔料のニッケルチタンイエローおよびTi-Cr-Sb系クロムチタンイエローに含まれている。繊維、プラスチック、紙を難燃性にするための添加物の原料に酸化アンチモンを用いる。化粧品の材料(古くは硫化アンチモンをアイシャドーに使った。毒性のため、現在は使用されない)。医薬品の材料。酒石酸ナトリウムアンチモニウムが駆虫薬に用いられている。

参考HP Wikipedia アンチモン岡山大学 鹿児島湾で発見された世界で最も浅い熱水噴出口

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