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 宇宙最初期に巨大ブラックホール
 現在、ブラック・ホール自体を直接観測することにはまだ成功していない。だが、宇宙の特定のエリアにおいて、ブラックホールが存在すると想定すれば、理論的に予想される物質の運動に相当する宇宙ジェットや、ブラックホールに吸い込まれていく物質が出すと理論的に予想されるX線が観測されている。このため、ブラックホールが実際に存在することはほぼ確実だろうと多くの科学者から見なされている。

 ビッグバンからわずか7億年後の初期宇宙にあった超巨大ブラックホールが放出したとみられる微弱なX線を検出したとする論文が、15日の英科学誌ネイチャー(Nature)に発表された。銀河の中心にある超巨大ブラックホールが破壊だけでなく、生成の役割も担っているとする理論を支える発見だという。

 研究では、米航空宇宙局(NASA)のハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope)とチャンドラX線観測衛星(Chandra X-ray Observatory)が動員され、最も遠いもので130億光年のものを含めた250個以上の銀河が対象となった。初期宇宙のブラックホールはこれまでにも発見されているが、これほど広範囲に行われた調査は初めて。

HUDF

 米エール大(Yale University)の宇宙学者、Priyamvada Natarajan氏は次のように話している。「超巨大ブラックホールがビッグバンから7億~8億年後には、すでに存在していたことになる。このことは、超巨大ブラックホールが最初から巨大だったか、あるいは急速に成長したか、いずれかの可能性を示している」((c)AFP 6月16日)

 チャンドラX線観測衛星がとらえたわずかなX線
 宇宙深部を長時間観測したデータから、宇宙最初期に形成された銀河の中心部には超大質量ブラックホールが存在する可能性が明らかになった。

 十分成長した大きな銀河の大半は、中心部にブラックホールを持っている。ビッグバンからわずか10億年後には、多数の巨大ブラックホールが存在したと以前から指摘されていた。

 今回の研究で活躍したのはNASAのチャンドラX線観測衛星。ブラックホールに吸い込まれた物質は猛烈な速度で衝突し合い、エネルギーを放出する。その際に放射される強力なX線をチャンドラで観測、データを解析した結果、地球からはるか遠くに(したがってはるか昔に)多数のブラックホールが存在する証拠が見つかった。

 宇宙の最深部の観測は45日間に及び、X線スペクトルの観測としては最長記録である。しかし、当初は有力な証拠を発見できなかった。その後、チャンドラの撮影画像が蓄積され、データ間の相関関係も明らかになり、かすかなX線放射を発見した。

 このX線が地球に到達するまでには少なくとも130億年を費やしており、放射源は宇宙最初期に形成された超大質量ブラックホールと推測されている。大多数の質量は、太陽の10万~100万倍に達する。

 研究チームのリーダーを務めたハワイ大学の宇宙物理学者エゼキエル・トライスター(Ezequiel Treister)氏は次のように話す。「観測可能な超大質量ブラックホールでは最も古い可能性が高い。おそらく、宇宙の最初期に形成されたのだろう」。

 ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド(HUDF)
 X線観測では存在が確実視されたブラックホールを確認するため、トライスター氏らは「HUDF=ハッブル・ウルトラ・ディープ・フィールド」の可視光・遠赤外線データを利用した。HUDFは、NASAのハッブル宇宙望遠鏡が2003年に探査した、およそ130億年前の銀河が含まれる宇宙の最深部である。

 光の速度は有限で、遠方の天体ほど光が地球へ到達するまでに時間がかかり、地球から見れば若い頃の姿となる。逆に、誕生から137億5000万年経過した宇宙では、HUDFの銀河は限りなく古いことになる。

 研究チームは、ハッブルが既に撮影した領域をチャンドラでX線観測し、可視光画像の上にX線データを重ね合わせた。X線だけでは銀河内にブラックホールが存在する手掛かりは発見できなかったが、可視光と組み合わせると全体の約30%、197個の銀河でブラックホールの存在を示唆する結果が得られた。

 トライスター氏は、宇宙最初期のすべての銀河に、いまだ検出されていない超大質量ブラックホールが存在するのではないかと考えている。

 ただし、研究チームが観測したほとんどのX線放射は、恒星質量のブラックホールより高エネルギーだった。チームでは、超大質量ブラックホールを厚い物質層が取り巻いているため、エネルギーが非常に高いX線しか外部に放出されないと推測している。「いままで“隠れて”いたのは、大量のガスやちりがすべてを覆い尽くしているからだろう」とトライスター氏は述べる。

 同氏は今後、さらに遠くの宇宙領域から放射されるX線をより長い時間をかけて観測する計画だという。実現すれば、宇宙最初期の超大質量ブラックホールを大量に発見できる可能性があり、宇宙のより大きな謎に迫ることができるだろう。

 「銀河の形成と超大質量ブラックホールは密接に関係している。しかし、どの程度の影響を与えあっているのかは不明だ。さらに過去の宇宙を観測すれば、何らかの手掛かりを得られるのではないか」とトライスター氏は期待している。今回の研究結果は、6月16日発行の「Nature」誌に掲載されている。(Dave Mosher for National Geographic News 2011年6月16日)

参考HP Natioal Geographic news 宇宙最初の巨大ブラックホールの発見 

ブラックホール戦争 スティーヴン・ホーキングとの20年越しの闘い
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ブラックホールと超新星―恒星の大爆発が謎の天体を生みだす (ニュートンムック Newton別冊)
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ニュートンプレス

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