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 最長のガンマ線バースト
 ガンマ線バースト(GRB)とは、天文学の分野で知られている中で最も光度の明るい物理現象である。 ガンマ線バーストは、ガンマ線が数秒から数時間にわたって閃光のように放出され、その後でX線の残光が数日間見られる。この現象は天球上のランダムな位置で起こるように見え、一日に数回という頻度で起きている。

 ガンマ線バーストを起こす元となっているものは、極超新星と関連しているという説が最も有力であると考えられている。超大質量の恒星が一生を終える時に極超新星となって爆発し、これによってブラックホールが形成され、バーストが起こるとされている。

 2011年3月28日、NASAのガンマ線観測衛星「スウィフト」が、通常数時間で減光するガンマ線バーストが、2ヶ月以上も続いている天体を発見した。現在もスウィフトや「ハッブル宇宙望遠鏡」、X線観測衛星「チャンドラ」を使って観測が続けられている。

Sw 1644+57

 「スウィフト」に搭載されている「バースト警報望遠鏡」が、りゅう座の方向にX線のバーストを発見し、GRB110328Aと名づけられた(その後、このバースト天体の名前はSw 1644+57となった)。すぐにいくつかの望遠鏡で観測が行われ、バーストが起きたと思われる方向に小さな銀河が発見された。4月4日には「ハッブル宇宙望遠鏡」によってバーストがこの小さな銀河の中心部で発生したことが突き止められ、その銀河までの距離はおよそ38億光年とわかった。

 同日に「チャンドラ」でも観測を行った結果、スウィフトの約10倍の精度でバースト天体の位置が特定され、ハッブル宇宙望遠鏡の捉えた銀河のちょうど中心に位置していることがわかった。

 銀河の中央でバースト発生
 太陽系のある天の川銀河を含め、ほとんどの銀河にはその中心部に大質量ブラックホールが存在していることが知られている。このバーストは銀河の中心で発生したと考えられるため、銀河中心のブラックホールによって星が引き裂かれたことがバーストの原因ではないかと当初考えられていた。

 しかし、X線でこれほど明るいということ、明るさが変化していることの説明が、今のところできていない。このバーストは4月3日以降に5回以上の増光が確認されているなど複数回の増光を繰り返している。X線自体は星を形成していたガスが光速に近い速度でブラックホールに落ち込むことで発生しているのではないかと考えられている。

 イギリス・ウォーウィック大学のAndrew Levan氏によると、この天体を説明するにはジェットを真正面から見ていると考えるのが良いようだ。もし本当に真正面からジェットを見ることができているなら、他のガンマ線バースト天体のように横から見ているときには見落としている点について、何かわかるかもしれない。

 今後の方針として、この銀河の中心部の明るさに変化があるかどうか、ハッブル宇宙望遠鏡を使った追観測が計画されている。

 ジェット噴流の角度が地球方向に 
 大部分の巨大銀河の中心には超大質量ブラックホールが潜んでいると考えられているが、恒星がのみこまれるような現象はどの銀河でも1億年に1回程度しか起きないという。

 はじめSw 1644+57は、通常のガンマ線バーストと見られていた。宇宙全体では数日に1回程度の頻度で起きている、数十億光年先の出来事だ。大質量星の爆発や、2つの巨大な恒星の衝突が原因と考えられた。

 「ほとんどは見つかったその日のうちに消えていく。しかし、今回は2カ月半たった今でも強い放射線を放っている。これまでとは明らかに違う」。

 いつもは銀河の中心から外れた領域で見つかるが、Sw 1644+57は中心という意外な場所で発見された。「発見場所が決め手になって、超大質量ブラックホールとの関係を早い段階で推測した。銀河の中心には“モンスター”がいると知っていたからね」。

 銀河にある活発なブラックホールでは、落ち込む物質が高熱を発し、放射線が大量に放出されることは定説となっている。しかし、Sw 1644+57は驚くべきことに休眠中のブラックホールで発生した。

 銀河系の中心にも極めて低い活動レベルの超大質量ブラックホールが存在する。この“宇宙のモンスター”に星が落下すれば、強力な放射線のジェット流を回転軸に沿って外側へ吐き出す可能性があるという。

 ただし、今回のような現象自体が極めて珍しく、ジェット噴流の角度が地球の方向を向いていないと観測もできない。今後数百万年間に銀河系で観測される可能性は低い。この研究成果は「Science」誌オンライン版に6月16日付けで掲載されている。 

参考HP National Geographic News 異常に長いガンマ線バースト
アストロアーツ
史上最長のガンマ線バースト

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