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 熱中症と水分補給
 猛暑日が続いている。もう何日続いたのだろうか。職場でつい水分を取り忘れて、体が痙攣し始めた。これはヤバイ、ということで、水分を補給して事なきを得た。熱中症の一歩手前までいったようだ。

 電力不足の今年の夏、日本列島は、連日のように熱中症のニュースや対策が報道されている。ところが!繰り返し伝えられている熱中症対策の中に、勘違いしやすいところがある。水分補給といって、急激に水分だけをとると水中毒になることがあるからだ。

 だからといって、塩分を取りながら水分を取るのにも問題がある。塩分の取りすぎは高血圧に良くないからだ。7月13日NHK「ためしてガッテン」では、熱中症対策として上手な塩分と水分の取り方を教えてくれた。

Hyperthermia

 水中毒は過剰の水分摂取により生じる低ナトリウム血症を起こす中毒症状である。 原因は、人間の腎臓が持つ最大の利尿速度が16ml / 分であり、これを超える速度で水分を摂取すると体内の水分過剰で細胞が膨化し、低ナトリウム血症を引き起こすところにある。

 血液中のナトリウムイオン濃度の低下に伴い次のような症状が生じる。 最初は軽度の疲労感、次は頭痛、嘔吐、精神症状 さらには、性格変化や痙攣、昏睡など。最終的には神経の伝達が阻害され呼吸困難などで死亡することもある。例として、2007年1月12日に、カリフォルニア州サクラメントでラジオ局が主催した「排尿を我慢して大量の水を飲むことを競う」イベントにて、水中毒による死者が出たことがある。

 熱中症と塩分補給 
 最近では塩分補給も大切だといわれるようになり、「塩あめ」などがよく売れている。ところが、塩分が足りているのに暑いからといって塩分をとると取りすぎになるケースもある。塩分の取りすぎは高血圧には良くない。

 日本人の 1日の平均食塩摂取量は、10.7g。健康な人の塩分の摂取の目安は、男性で1日に9g未満。女性で、7.5g未満。高血圧の人の場合は、6g未満を求められる場合もある。そして人間は、1日 2~3g あれば 塩分は十分だという話も、あるようだ。2~3gは極端かもしれないが、摂りすぎには注意したい。

 では私たちは、汗でどのくらいの塩分を失っているのだろうか?暑い環境で日常生活 、屋外で激しい運動 の2つの場合で比較すると・・・汗で失う塩分量は、ケタ違いに運動の場合の方が多かった。これは、大量の汗をかく場合には、汗腺における塩分の再吸収が追いつかないためである。

 つまり、塩分補給をしっかり意識するべきなのは、「大量の汗をかく場合」だ。私たち日本人は、塩分に関しては必要量をはるかに上回る量をふだんの食事で摂取しているため、日常生活でジワジワと汗をかく場合には、意識して塩分を補給する必要はない

 塩分補給を意識する目安は、玉の汗を長時間かくとき、腕などを水洗いしてからなめてもしょっぱいときなどである。このとき、汗の水分はすぐに蒸発しているため、肌に残る塩分は濃くなっている。その際は、0.1~0.2%の食塩水、ナトリウム量で換算すると40~80mg/100ml程度のスポーツドリンクなどがおすすめ。

 暑さに強くなる飲み物
 ためしてガッテンでは、次に暑さに強い体づくりについて解説。暑さに強いからだとは、汗をかきやすく、体温が上がりにくい体。以前の番組で、運動をする習慣によって、汗をかきやすくなり、暑さに強くなるとお伝えした。

 運動自体に、その効果があるからだが、最近の研究で、さらに効率的な方法が見つかった。それは、運動後に、あるモノを飲むこと。いったい何を飲むのだろう?乳酸飲料、スポーツドリンク、牛乳のうち答えはどれか?

 正解は、なんと牛乳。ポイントは、牛乳に含まれるたんぱく質運動後にたんぱく質をとると、アルブミンが合成される。アルブミンには水分を保持する働きがあるため、血液中にアルブミンが増えると、水分が引き込まれ、血液量が増えるのだという。

 血液は、汗の材料でもあるため、血液量が増えると、汗をかきやすくなったり、皮膚血流の増加による熱放散をしやすくなったりして、体温が上がりにくい体になるのだ。

 牛乳でなくても、たんぱく質を含むものには、効果が期待できると考えられている。ただし、脂肪の取りすぎや高血圧の人は注意が必要。牛乳には、タンパク質以外に、脂肪、塩分も含まれているからだ。

 私は暑いときに牛乳を飲み過ぎて、体調を崩したことがある。牛乳は、自分の体調にあわせ、医師の指導のもとに飲用したほうがよいかもしれない。

 暑さ撃退!涼しくなるツボ
 電力不足の今年の夏、知りたいのが、電気を使わず涼しくなる方法。体を冷やすなら、どこを冷やすのが効果的か保冷剤を使って実験してみた。

 すると、おでこ、首、脚の中で、最も冷たいと感じたのは、おでこだったのですが・・・最初は体が涼しく感じられたものの、後になると、逆に暑くなったり汗が出たりと訴える声が。その理由は、皮膚表面の温度を見てわかった。皮膚表面(指先)の温度が低下していたのである。

 これは、実は体が熱を逃がさないようにする反応。おでこは、体の中でも最も冷たさを感じやすい所。おでこを冷やしすぎると、冷たさを敏感に感じて、熱を逃がさないように体の防衛本能がはたらくのだ。

 実験で、最も快適に涼しくなったのが、首だった。首は、熱中症になった場合に、冷やすことがすすめられている場所の一つ。
太い血管があるため、効率的に体を冷やすと考えられている。首以外には、脇の下、足の付け根が効果がある。ただし、冷やしすぎや長時間の冷却は避けること。

参考HP Wikipedia 水中毒
NHKためしてガッテン 
血液からツヨくなる!熱中症で死ぬもんかSP

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