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 衝突安全から予防安全へ
 車を運転していてハッとした経験はないだろうか?おそらく1度や2度、誰でもあるに違いない。先日、赤信号なのに気づかず、横断歩道を渡る人を見てあわててブレーキを踏んだ。幸い、街中ではスピードを抑えるように心がけているので、すぐに止まることができたが、ヒトは年齢とともに判断力が鈍ってくるのを実感した。

 最近の車は様々な安全技術が開発され、実用化レベルに達している。例えばCMでも見たことがあるが、自動車が追突しそうになると、勝手にブレーキをかけて止めてくれる。また、歩行者が突然飛び出したとき、ブレーキをかけながら、ハンドルを自動的に切って衝突を避けてくれる。前を走る自動車と一定の距離を保ちながら、ハンドルを持たなくても自動走行する。

 これらはすべて、車に搭載したパソコンが判断する。現在の車には、すでに1台あたり、50~70ものマイコンが搭載されていて、カー・ナビゲーション・システムやキーレス・エントリ、パワー・ウィンドウ、パワー・シート、エア・バッグやエンジン制御、姿勢制御(路面の状態に合わせてサスペンションを制御し、安定した走行を行えるようにする機能)、ABS(anti-lock brake system)など様々な目的に使われている。

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 シートベルトやエアバッグなど、お馴染みの安全技術は、事故が起きてから運転者の体を守る「衝突安全技術」という。現在はその先の「予防安全技術」を実用化しようとしている。

 近未来のロボットカー 
 4月9日放送のNHKサイエンスZERO「進化するクルマ~ロボットカー」では、近未来の自動車を紹介してくれた。すでに、ドライバーを介さずにブレーキを発動して衝突を防ぐ車が発売されるなど、自動制御技術が実用化されはじめている。

 現在、より高度な技術で事故を回避する車の開発も進められている。東京農工大学の永井正夫教授は、自動的にブレーキをかけるだけでなく、自動的にハンドルを切り、衝突を回避してくれる車を開発した。運転経験のない安さんが体験。しばらく走り続けたところで歩行者に見立てた人形が飛び出してきたが、車はハンドルを切りながら止まり、衝突を防いだ。障害物までの到達予測時間をもとに、コンピューターがより状況に適した回避の方法を判断したのだ。

 さらに未来の交通技術として、「群制御」を取り上げていた。この技術はロボットカーが、障害物を避け、お互いにぶつかる事なく自由に走ることができる。こうした技術を使えば、事故だけでなく、渋滞も防げると期待されている。鍵となるのは「魚群のルール」だ。群れで泳ぐ魚は独自の感覚器官を使って、「衝突回避」「並走」「接近」という3つのルールを実行し、ぶつかることなく泳いでいる。大手自動車メーカーの安藤俊之さんは、魚の感覚器官に代わって、ロボットカーに無線機やレーダーを搭載し、自由な群制御を実現している。

 さらに、制御する技術が発達していき、最終的には、人が運転しなくても、事故を起こさず安全に家まで運転してくれる車が理想的である。そうなると、果たして車を運転しているといえるのかどうか、また、人の感覚が鈍くなってしまうのではないかという意見もあるが、交通事故の当事者のことを考えれば、人命第一、一刻も早く実現したい技術だ。

 グーグル、自動運転カーを開発
 運転は、人工知能に任せれば事故を減らせる――。米ネット検索最大手のグーグルが、そんな考えから、位置情報などの蓄積を使って車を自動運転する技術の開発を進めている。これを受けてネバダ州は、高速道での走行を来年3月から認める法案を成立させた。

 グーグルによると、歩行者やほかの車両などを避けつつ、交通法規に従って自動で走る技術を、2年以上前から同社で開発してきた。米国防高等研究計画局(DARPA)主催のロボット車競技会に参加経験のある技術者らを集めた。

 実験段階では、トヨタ自動車のプリウスをベースに、車体の各所にビデオカメラやセンサー、距離測定器を設置。検索事業で蓄積した位置情報や地図機能、風景を360度撮影した「ストリートビュー」などのデータを取り込み、技術者の監視つきで、本社のあるカリフォルニア州内で試験走行を重ねている。(asahi.com 2011年7月15日)

 トヨタ、衝突や走路逸脱を回避
 トヨタ自動車は21日、衝突回避と走路逸脱を想定した安全システムを開発していることを明らかにした。トヨタは超音波レーダーとステレオカメラを組み合わせて、歩行者を検知すると車の速度を緩める安全技術「プリクラッシュセーフティシステム(PCS)」を世界で初めて実用化しているが、PCSをさらに進めた。

 衝突回避では、車前方にあるレーダー機能を強化した。昼夜を問わず歩行者や前方車両を認識し、衝突の可能性がある場合、ドライバーがブレーキを踏めない状況でも自動ブレーキが作動し、衝突を回避する。現状では「時速40キロ程度であれば、自動的に止まるレベルにある」(トヨタ)という。

 走路逸脱については、ブレーキに加えてステアリングまで統合制御で対応する新技術を開発した。レーダーが路側物や対向車など車外の状況を広域的、総合的に認識。時速80キロ程度のブレーキで対処できない場合でも、警報で知らせたうえで自動的に車両の向きを変えて、安全な方向へ車両を誘導し、事故を回避する。

 新技術の実用化について、吉田守孝常務役員は「いち早く搭載されるものもあれば、将来をにらんだものもあり、商品企画とのかねあいで決めていく」(吉田守孝常務役員)とし、具体的な実用化時期については言及を避けた。

 トヨタはこうした安全技術を東富士研究所(静岡県裾野市)で開発しており、この日、報道陣に公開した。(2011.7.21 産経ニュース)

参考HP NHKサイエンスZERO 進化するクルマ~ロボットカーが開く未来~

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