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 国内産業を1日で活性化する方法
 毎日のように報道される放射線量の数値、そのほとんどは無害である。現在、放射能に汚染された牛肉や野菜が問題になっているが、仮に1年間毎日食べ続けたとして、ようやく害が出るおそれが出てくる程度。

 例えば、7月16日の毎日新聞によると、南相馬市から出荷された1キロあたり4350ベクレルの牛肉に含まれる放射性物質の場合、すべてセシウム137(換算係数0.000013)と仮定すると、毎日100グラム食べ続けたとすれば、1カ月で摂取する放射線量は約0.17ミリシーベルトになる。国際放射線防護委員会が示す人工被ばく限度は年間 1ミリシーベルトなので、365日食べ続ければ約 2ミリシーベルトになる計算である。

 実際にはすべて体内に残るはずがないから、もっと少ない値になるだろう。こうした、こうした問題は出荷する食品の放射線量を測定し、ここまでなら大丈夫だと、政府がしっかり指針を出し、菅首相が自ら、放射線汚染牛肉や野菜を食べてみせることで、即解決する話だ。いつまでもマスコミによるあやふやな情報で、風評被害を広げないことが大切だ。

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 低量の放射線は体によいことが、国の補助機関である、電力中央研究所によって報告されている(放射線ホルミシス効果)。初夏、潮干狩りのシーズンに森田千葉県知事が、県産のアサリを食べて見せたことで、皆が安心した例もある。菅首相は汚染食品を食べて見せることで一躍ヒーローになる。

 私は反民主党なので、こうしてほしくないのだが、国のことを考えると、今現在、復興に一番効果がある方法だろう。

 次に原発の問題だが、菅首相は7月13日に「脱原発」を訴えた。これに対し、国民も70%が賛成だった。できるなら原発は使いたくないことは誰でも同じだ。問題は、その影響だ。国のトップが発言したことで、様々な影響が産業界に出ている。

 「脱原発」は原子力産業には痛い
 7月27日、産経新聞によると、首相の脱原発発言を受け、国外に輸出する予定だった、国産の原子力発電所の受注に変化が起きていることを伝えている。原子炉の建設費は最新式で3千~5千億円(福島県原子力安全対策科)。その収入で多くの人が給与を得ている。原子力発電技術は、世界でトップレベルであり重要な産業の1つだ。これが受注できなくなるとかなり苦しい。

 日本が原子力発電所2基の建設受注で基本合意したベトナムのグエン・タン・ズン首相に対し、韓国の李明博大統領が5月下旬、原子力発電に関する協力を推進する旨の親書を渡していたことが26日、分かった。ベトナム側も韓国に使節団を派遣するなど前向きだ。日本の原発輸出では、トルコとの交渉で、トルコ側が日本との優先交渉を月内に打ち切る意向を示すなど「日本外し」が加速している。菅直人首相の思いつきによる「脱原発宣言」で、日本の原発輸出戦略が最大の危機を迎えている。

 ベトナムでの受注が取り消されると、原発受注に伴い日本側が表明した総額約790億円の政府開発援助(ODA)などの支援策が無駄になる。原発1基あたりの受注規模は3千億~5千億円で、数千億から兆単位の損失になりそうだ。

 トルコの不信感はさらに強い。トルコ側は東京電力福島第1原発事故後、日本との交渉が進展しないことに不満を募らせており、海江田万里経済産業相は26日の閣議後会見で「経産省職員をトルコに派遣した。日本の状況や政府の考え方をしっかり説明する」と対応に追われている。

 トルコなど新興国は、自前のエネルギー源としての原子力への期待が依然高く、経産省資源エネルギー庁幹部は「これまで原発の技術開発を主導してきた日本が原発の安全性向上に取り組むのは国際的な責務」との思いが強い。だが菅首相の「脱原発」発言が障害になり、経産省と官邸の調整も進んでいない。

 原発メーカーにも懸念が広がっている。日立製作所の川村隆会長は22日に長野・軽井沢で開かれた経団連フォーラムで「震災後も海外からは『質の高い原発が欲しい』といわれている。菅さんが何と言おうと海外展開はやる」と強気の姿勢を強調した。だが、国内原発関連メーカー首脳は「(菅首相の脱原発発言を)ベトナムやトルコの首相が聞いたらどう思うのか。原発輸出は国際公約なのだから、菅首相はもう少し考えて発言した方がいい」と怒りを募らせている。

 世界の主流は原発推進
 日本では強い反原発の流れ。世界の先進国ではどうだろうか?イギリス・フランスでは原発続行だ。イギリスは脱原子力を過去に目指していたものの、地球温暖化等の問題によりその政策を見直した。イギリス南西部のサマセットにあるヒンスリー・ポイントではフランスの電力会社が2018年に原発を再稼働させる予定だ。 

 フランスは発電量に占める原子力発電の割合が世界で最も高い国である。59基もの原発が稼動しており、総電力の約80 %もの電気エネルギーを原子炉から得ている。2007年には国内純発電量の12.4 %に相当する電力を輸出している国でもある。

 ベルギーでは2003年1月に脱原子力法が成立し、2004年に7基あった原子炉を2025年までに全廃することになっている。また、2011年3月の福島原発事故後、ドイツ、スイス、イタリアが脱原発に踏み出した。しかし、これらの国では電力の確保策や温室効果ガス対策は示されていない。

 その他の国も原発推進が主流である。アメリカでは3月30日、オバマ大統領が「アメリカの将来を枯渇する資源にゆだねるわけにはいかない」 と発言原子力の利用拡大を示した。

 ロシアでは、運転している原子炉は計27基2.319万kW、2005年の発電量に占める原子力発電の割合は15.8 %。今後2030年までに25~30%まで高めていく。ロシアでの問題は老朽化である。運転中の原子炉の内、6割が老朽化していると言われている。

 中国における原子力発電は1994年に開始されたばかりで、後発国といえる。2003年の発電量に占める原子力発電の割合は1.5 %となっている。現在8割は火力発電。2010年に1080万kwだった原子力発電量を2020年には7000万kwまで高める予定。新興国のインドでも2020年までに、現状の4倍まで推進する予定だ。 韓国も推進。

 脱原発で起きる問題点 
 次に電気代値上げの問題が出てくる。原発は発電コストが一番安いのだ。廃止すれば当然電気代に跳ね返ってくる。2022年までに脱原発を進めることを閣議決定したドイツでは、原発の発電分を再生可能エネルギーで賄うために、電気料金を11%値上げする予定。基幹産業である自動車産業への負担は重く、1台当たりの生産コストが190ユ−ロ(約22,000円)上昇するという。

 「脱原発」を目指すドイツでさえ、2020年までかけて、段階的に原発からの脱却を図ろうとしているのに、菅首相はあと半年で強引に全原発停止に持ち込もうとする発言をしている。その結果、我が国の電気代はどうなるだろうか?

 日本エネルギー経済研究所は、全ての原発を停止して火力発電で代替した場合、天然ガスや石油などの燃料調達コストは年間3.5兆円増加、標準的な家庭の電気料金は、2010年度と比較して月額1,049円増加すると発表した。更に工場等の負担増は膨大になる。

 さらに、安易な節電は健康面で心配がある。今年は6月から真夏日が続く。今夏は猛暑となる予報で、各電力会社は節電を呼びかけ始めた。暑い夏が続くと、熱中症の方が増えることになる。特に、お年寄りや幼児には厳しく、下手をすると室内にいても熱中症となる。昨年だけでも、熱中症による死者は1,718名を記録した。

 最後に、東アジアでは、原子力の有無は発言力の強弱にもつながっている。2009年の時点で中国の核弾頭ミサイルの保有数は240発、北朝鮮の保有数は10発以下、ロシアでは13000発、アメリカは9400発もある。日本は核拡散防止条約という不平等条約のため 0発だ。こういった国々に囲まれている現状で、原子力の有効利用である、原子力発電さえ廃止してしまって、これらの国々に堂々と発言することができるのだろうか?

参考HP Wikipedia 原子力発電核兵器を保有する国
読売新聞 検証 脱原発1~5

脱原発、再生可能エネルギー中心の社会へ―福島原発事故を踏まえて日本の未来を考える
クリエーター情報なし
あけび書房
「脱原発」で大丈夫? 2011年 08月号 [雑誌]
クリエーター情報なし
日本工業新聞社

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