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 血液型と性格
 血液型と性格の関係がよく話題になる。テレビでもよく取りあげられるテーマだ。だが、放送倫理・番組向上機構(BPO)の青少年委員会では、平成16年、各放送局に向けた「『血液型を扱う番組』に対する要望」を発表。科学的な根拠が証明されていない血液型に対する「考え方や見方」で人を分類するのは、社会的差別に通じる危険があると指摘。血液型で性格が決まるといった見方を助長しないよう求めている。

 確かに血液型だけで、人間の価値を決めつけられるのは早計過ぎる面もある。社会に対して、役立つことを還元する姿勢こそ大事にしたいものだ。では、科学的に「血液型」とは何が違うのだろう?

 血液型の種類は、ABO型、RH型、MN型、HLA型など、数百あるといわれている。ABO式の血液型の違いは、赤血球の表面から出ている糖鎖の構造の違いで分類される。A型の糖鎖をもつ血液型をA型、B型の糖鎖をもつ血液型をB型、AとBに共通する糖鎖構造部分しかもっていない血液型をO型という。そして、A型とB型の両方の糖鎖を持つ血液型をAB型と呼んでいる。

Karl Landsteiner

 ABO式の血液型
 血液型で一番有名なのがABO式の血液型であるが、これはいつ誰が発見したのだろう?

 正解は1900年、オーストリアの医学者カール・ラントシュタイナーによって初めて血液型が発見され、翌年の1901年に論文発表された。発見当時、血液型は「A型、B型、C型」とされ、AB型は発見されていなかった。
1902年、アルフレッド・フォン・デカステロとアドリアノ・シュテュルリによって第4の型が追加発表された。
1910年、エミール・フライヘル・フォン・デュンゲルンとルードビッヒ・ヒルシュフェルドにより、第4の型にAB型という名称が与えられ、「C型」とされていた型の名称はO型に変更された。 

 何で血液型はABCではなくABOなのか?実は、発表前のラントシュタイナーの論文にはABC型と書いたそうだ。だが、1901年の論文には、A=A抗原を持つ種 B=B抗原を持つ種 O=どちらも持たない種として発表、「O」とはゼロを意味していた。ところが、論文を読んだ研究者達がO=オーと読んだため、ABO式になったという。

 1930年、ABO式血液型発見の業績により、カール・ラントシュタイナーにノーベル生理学・医学賞が贈られている。

 ABO型の割合
 占いや性格判断で有名なABO式の血液型も、発見者の名前はもちろん、ノーベル賞を贈られた研究であったことはあまり知られていない。では、ABO式血液型で日本人に多い型は何型だろうか? 

 正解は、A型である。日本人におけるABO式血液型の頻度は、およそA型40%、0型30%、B型20%、AB型10%である。比率は、およそ「A:O:B:AB=4:3:2:1」であり覚えやすい。だが、世界的にはO型が一番多い。

 また、血液型は場所によっても変わる。米国ではA,B,O,AB の割合は46%、40%、10%、4%、中国では46%、23%、 25%、6%である。ハワイでは、37%、60.5%、2%、0.5%、でA型が多くなり、ブラジルやペルーのインディオになると、O型が100%になるという。(血液型の分布

 カール・ラントシュタイナー
 カール・ラントシュタイナー(1868年~1943年)は、オーストリアの生物学者。ABO式血液型を発見したが、自身はO型である。

 ラントシュタイナーはウィーンでユダヤ人として生まれた。父は、記者・新聞編集者・法学博士のレーオポルト・ラントシュタイナー(Leopold Landsteiner)。父親とは6歳のときに死別し、母ファニ・ヘス(Fanny Hess)によって育てられた。 1891年にウィーン大学で医学の学位を取得し、ドイツのエミール・フィッシャーらの下で学んだことにより化学にも精通していた。

 1900年にABO式血液型を発見、翌1901年11月14日に論文を発表。なお、ラントシュタイナーが発見したのはAB型以外の3つであり、発表時点ではA型、B型、C型としていた。

 1908年にウィーン大学の病理学の教授となり、1916年にヘレン・ヴラスト(Helen Wlasto)と結婚し一人の息子を儲けた。その後、第一次世界大戦のため、オランダへと移った
 1922年にニューヨークのロックフェラー研究所に参加。

 1930年にノーベル生理学・医学賞を受賞した。受賞理由は「人間の血液型の発見」である。

 1937年にはラントシュタイナーとその弟子アレクサンダー・ウィーナーでRh因子を発見。この間、アメリカの国民となり、1939年に退職後も終生をニューヨークで過ごした。
 1943年、実験室において心臓発作で死去した。

 血液の研究者が、心臓発作で命を失うとは何とも皮肉な結果である。現代であれば救急の救命医療や、予防医学が発達しているから、助かった可能性は高い。カール・ラントシュタイナーが生きていたら、現代日本でブームになっている、ABO式血液型占いをどう思うだろうか? 

参考HP Wikipedia  ABO式血液型 カール・ラントシュタイナー ABO STUDY 血液型の分布

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