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 遠い海から来たCOO
 「首長竜」というと思い出すストーリーは何だろう?…私は1988年、第99回直木賞を受賞した、景山民夫氏の「遠い海から来たCOO」を思い出す。南太平洋、フィジー諸島のひとつ「パゴパゴ島」が主な舞台。島に移住してきた徹朗と洋助の父子が主人公。嵐の翌朝、洋助は珊瑚の潮だまりで50センチほどの生物(COO)を発見した。それは、1億6500万年以上前に生息していた水棲爬虫類(首長竜)プレシオサウルスであった…。

 また、1980年公開の、「ドラえもん のび太の恐竜」を思い出す人もいるかもしれない。登場するのは日本で発見された首長竜「フタバスズキリュウ」。 のび太が孵化させて育て上げたフタバスズキリュウの名は「ピー助」。性格は温和で甘えん坊。刷り込み効果の上、のび太に育てられたため、のび太を実の親のように慕っている。

 これらに登場する首長竜は、卵生で子育てをする姿が描かれている。ところが、今回、「プレシオサウルスという首長竜の仲間は、卵ではなく赤ちゃんを産み、群れで暮らしながら子育てをしていた。」という論文が、8月12日の米科学誌サイエンスに発表され話題になっている。

Plesiosauria_Ichthyosaurus

 チームが、米カンザス州の7800万年前の地層から掘り出された化石を調べたところ、母親の腹の部分から胎児とみられる骨も見つかった。胎児は1頭。母親の体長は4.7メートル。胎児は少なくとも1.5メートルで、比較的大きかった。

 海で暮らす古代の爬虫類には、卵でなく赤ちゃんを産んでいたとわかっている仲間もいるが、産むのは1度に複数。大きな赤ちゃんを1頭だけ産むという特徴は、むしろシャチや小型のクジラなど、群れを作って子育てをする現代の生き物に近く、チームは「同じような暮らしぶりだったかもしれない」と推測している。(asahicom 2011年8月12日) 

 首長竜は胎生だった? 化石から胎児
 研究の共同執筆者でアメリカ、ウェストバージニア州のマーシャル大学で首長竜を研究するロビン・オキーフ(Robin O'Keefe)氏によれば、「この胎児はあまりに大きく、卵で産むのは生理学的にも物理的にも不可能だ」という。「そんな大きな卵を抱えて歩く理由もない」。

 オキーフ氏によると、今回の発見は、ある程度予想されていたことではあるが、首長竜に関して釈然としなかった部分が、この発見で解決するかもしれないという。

 「首長竜の体が、(恐竜のように)陸に上がって巣に卵を産むのにあまり適していないことは以前から知られていた。そのため、首長竜の胎生の証拠が見つからないことが謎だった」とオキーフ氏は声明の中で述べている。

 胎生の証拠は、他の古代海生爬虫類にも見つかっている。例えば、イルカに似たイクチオサウルスなどがそうだ。しかし研究によると、首長竜は通常、胎内で大きく育てた子どもを一度に1頭だけ出産していた点がユニークだという。

 「イクチオサウルスは一度に複数の(小さな)子どもを出産していた。その点で、首長竜は他の古代海生爬虫類とは違っている」と、研究の共同執筆者でロサンゼルス郡自然史博物館恐竜研究所のルイス・チアッペ(Luis Chiappe)氏は話す。

 ただし、首長竜がときに双子や三つ子を出産していたことは「十分にありうる」と同じく共同執筆者のオキーフ氏は述べている。「実際、私はまずそうだろうと考えている」。(Ker Than for National Geographic News August 12, 2011)

 胎生ならば哺乳類なのか?
 首長竜などの海棲爬虫類が全盛だった中生代の海。しかし、胎生だったら爬虫類ではなくて、ホ乳類ではないのか?という疑問もわいてくる。

 実際、魚竜の場合は、姿はイルカそっくりである。魚竜にも胎児を持つ化石や出産中に死亡した化石が発見されており、最初から胎生であることは予想されていた。

 首長竜の場合は卵の化石はもとより、魚竜のように胎児を持つ化石や出産中の化石も長らく未発見であり、結論が出せない状況にあった。今回、米国の研究チームが1987年に発掘された首長竜の一種であるプレシオサウルス類の化石を分析したところ、体内に1匹の子供の骨格が残っていることが2011年に判明。これにより、首長竜は胎生であり、陸に上がって産卵する卵生ではなかったことが証明された。

 では、これらの動物はホ乳類と呼べないのであろうか? 

 ホ乳類は、漢字で書くと「哺乳類」であり、「哺乳」とは(「哺乳瓶」「哺乳期」などと言うように)乳を飲ませて育てることである。 多くのものが胎生である。ヒトも哺乳綱の中の霊長目ヒト科ヒト属に分類される。

 首長竜が哺乳していたかというと疑問である。また、哺乳類の特徴はそれだけではない。Wikipediaによると、乳腺を持つ。心臓に2心房2心室をもつ。胎盤で子を育てて出産する。恒温動物である。肛門と泌尿生殖門(尿と胎児が出てくる孔)が分離している。…などがあげられている。

 首長竜などのように、体の中で卵を孵し、子を育て産む繁殖形態は「卵胎生」といって、「胎生」と区別されている。シーラカンス、やサメの一部、 アブラムシなども「卵胎生」だ。

参考HP Wikipedia 首長竜 魚竜 
National Geographic
首長竜は胎生だった?化石から胎児

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