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 アマゾン川の地下に大河
 世界には、安全な飲み水を得ることができない11億人の人々がいる。 地下水の過剰な汲み上げによる農耕地の不毛化、水資源の過剰利用と汚染による生物多様性の低下、水資源の不足による地域紛争などが起きている。また、世界の疾病の80%の原因が、不衛生な水環境にあるといわれている。日本は地震の多い国だが、きれいな水資源に恵まれているだけでもありがたい。 

 水は貴重だ。地球上にある水の97%は海水で、淡水はわずか3%。その淡水の中でも70%は氷河で 、残りのほとんど、30%近くが地下水になっている。私たち陸上生物が利用できる水は、地球上 に存在する水のわずか0.01%にしか過ぎない。川の水となると、さらに少なく、0.0001%しかない。

 その中で世界一水量の多い川が、アマゾン川である。今回、アマゾン川の地下にもう一つ、別の“大河”があることが、ブラジル国立天文台の研究グループによって発見された。グループが、アマゾン地域の地熱を調べた結果、地下約 4キロにアマゾン川より幅の広い全長約6000キロの地下水脈が流れていることが分かった。

Amazon

 アマゾン地方の地下には大量の水が存在することは指摘されていたが、アマゾン川を上回る巨大な水流の存在が確認されたことは、未解明の謎がいまだ多いアマゾン地域を知る上で貴重な成果と言えそうだ。

 研究グループは研究者の名から地下水流を「ハムザ川」と命名。8月25日付の地元紙エスタド・ジ・サンパウロによると、ハムザ川は幅200~400キロで、アマゾン川河口付近の倍以上。ペルー、ボリビア国境からアマゾン川河口に向けて北東方向に流れている。土砂混じりのため流れは遅く、最大秒速2メートルのアマゾン川に比べ、ハムザ川の水は1年で10~100メートルしか進まない。

 研究グループは、国営石油会社ペトロブラスが調査のために70~80年代にアマゾン地方で採掘した241カ所の深井戸の温度データなどを分析。大量の地下水が一つの大きな流れになっていることを突き止めた。

 アマゾン川の長さは約6516キロでナイル川(6,695km)に次いで世界2位。流域面積は約705万平方キロで世界最大。(毎日新聞 2011年8月26日) 

 アマゾン川
 アマゾン川は世界最大の河川の一つである。特に流域面積では2位以下のコンゴ川、ナイル川、ミシシッピ川のそれぞれ2倍程度、オーストラリア大陸の面積に匹敵する705万km²にわたる。年平均流量は毎秒 269,440 t と推定され、全世界の川の流量の 20% を占めている。水深も深く、河口から 4,000 km 上流まで遠洋航海用の船が航行できる。平均水深は雨季で 40 m である。

 アマゾン川は支流だけでも規模が巨大で、最大の支流ネグロ川の年平均流量は 42,000 t 、マデイラ川の年平均流量は 39,000 t で、世界第二位のコンゴ川を上回っている。タバチョス川、シングー川の年平均流量 22,000 t は中国最大の川、長江(揚子江)を越えている。

 トカンチンス川の年平均流量は 14,000 t でシベリアの大河アムール川に匹敵する。アマゾン川全体の年平均流量はコンゴ川の 7 倍、長江(揚子江)の 13 倍、ミシシッピ川の 19 倍、ナイル川の 89 倍、利根川の 980 倍という途方もない量である。もし、世界最大の湖であるカスピ海にアマゾン川を流れ込ませたとすると、蒸発散する分を含めても、一年間に水位が 20 m 上昇してしまうという。 

 アマゾン川の本流の水の色はコーヒーのように茶褐色に濁っているが、水の色は支流によって違ってくる。きれいな清水のような水が流れている支流もあり、本流ソリモンエスは茶褐色、ネグロ川はジャングルの樹液が溶け込み黒く濁っている。ネグロ川と本流の合流点ではしばらくは水が混ざり合うことがなく数十キロメートルもそれぞれの川の色が帯状になって流れる。マデイラ川は白く濁っている。多くの支流の水が合流して茶褐色になる。

 アマゾン川は河口から 1,600 km 遡っても高度は 32m 、3,800 km 遡っても高度は 80 m しかない。アマゾニアと呼ばれる広い大湿原の低地が広がっている。新生代以降にアンデス山脈が隆起するまでは太平洋側に流れていた。

 アマゾン川の流域面積は世界最大であり、ジャングルや大湿原などのいわゆる自然のダムや地下に含まれている水の量は世界の全河川の 2/3 に当たる膨大な量である。

 世界遺産「ジャウー国立公園」
 ジャウー国立公園(ポルトガル語でParque Nacional do Jaú)は、ブラジル・アマゾナス州に拡がる国立公園である。南緯1度から3度、西経61度30分から64度に拡がる。総面積は、2.3万平方キロメートルを越える。

 ジャウー国立公園は、アマゾンにおける熱帯雨林が良い状態で保存されており、この地域に入るためには、ブラジル政府の許可が必要である。

 「黒い川」と形容されるジャウー川は、アマゾン川の支流であり、腐敗した植物を含み強酸性であるため、川の水は黒い。この周辺の生態系は、デンキウナギの生息地であると同時に、ピラルク、アマゾンマナティー、カワイルカ、ジャガーなど約120種類の哺乳類が繁殖している。

 2000年にジャウー国立公園はUNESCOの世界遺産に登録された。2003年に周辺のマミラウア「持続可能な開発」保護区とアマナ「持続可能な開発」保護区が拡大登録されて、登録名は「中央アマゾン保全地域群」になった。

 この世界遺産は世界遺産登録基準における以下の基準を満たしたと見なされ、登録がなされた。

 陸上、淡水、沿岸および海洋生態系と動植物群集の進化と発達において進行しつつある重要な生態学的、生物学的プロセスを示す顕著な見本であるもの。

 生物多様性の本来的保全にとって、もっとも重要かつ意義深い自然生息地を含んでいるもの。これには科学上または保全上の観点から、すぐれて普遍的価値を持つ絶滅の恐れのある種の生息地などが含まれる。

 世界遺産「マヌー国立公園」
 マヌー国立公園は、マードレ・デ・ディオス県やクスコ県にまたがるペルー最大の国立公園である。ペルー政府に保護される前から、その近づきにくさによって余り荒らされることはなかったが、陸路での近づきにくさは今でも変わりがない。1977年にユネスコは生物圏保護区とし、1987年には世界遺産リストにも登録された。

 面積は約 15,328 km² で、生物圏保護区としてはさらに2,570 km² が対象となっており、それらに加えて914 km² が「文化保護区」が設定されているため、関連する保護区の総面積は18,811 km² である。

 この国立公園は、標高150 m のアマゾン盆地一帯から、標高 4200 m のプーナ(Puna)と呼ばれる草原に至るいくつかのエコリージョンを保護している。この地理的な幅によって、国立公園としては世界屈指の生物多様性を呈しているのである。植物種は全体で15000種を超え、1ヘクタールあたりの樹木種は250を上回る。また、北米の全野鳥種に匹敵しうる800種以上もの鳥類が見られるため、世界中の野鳥愛好者にとっても魅力的な場所となっている。

 サラオと呼ばれる場所の土はアルカリ性などの成分や解毒作用が豊富に含まれており、動物たちの栄養源となっている。また、この場所では、動物たちが争わず共存している。

 公園は、アンデス山脈から発しマードレ・デ・ディオス川(Madre de Dios River)に注いでいるマヌー川(Manú River)流域全体を実質的にカバーしている。

 周辺地域の大部分は未開発で、低地地方への唯一の直接的なアクセス方法は、マヌー川をボートで遡上することである。この唯一の入り口は、公園の警備員によって緩やかにだが監視されている。クスコ=パウカルタンボ=シントゥヤ道路(Cusco-Paucartambo-Shintuya)は公園南部の境界になっており、プーナや山岳森林帯のような高地アンデスの生態系(high-Andean ecosystems)にもつながっている。

参考HP Wikipedia マヌー国立公園 ジャウー国立公園 アマゾン川

巨流アマゾンを遡れ (集英社文庫)
クリエーター情報なし
集英社
世界の大河 World River Cruising~河から見る世界遺産、秘境、壮大な大自然の数々~ [DVD]
クリエーター情報なし
竹緒

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