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 ひょっこりひょうたん島
 「ひょこりひょうたん島」は、1964年4月6日~1969年4月4日まで放送された、NHK総合テレビの人形劇である。 個性豊かなキャラクターたちがミュージカル形式で笑いと風刺、冒険の物語を繰り広げ本放送当時子供たちの多大な人気を得た。原作者は井上ひさし氏、山元護久氏である。

 舞台の設定は、火山活動によって大陸から切り離されて、大海を漂う「ひょうたん島」だ。偶然ひょうたん島に遠足に行った、子供たちとサンデー先生は、この島で暮らし始めることになる。島には次々とへんてこな人が訪れ、またひょうたん島も奇妙奇天烈な所に流れ着いて事件が起きる。

 あの楽しいテーマソングとともに、小さい頃の思い出として記憶している人も多いのではないだろうか。海の上を浮かぶ島という不思議な設定だが、そんな夢のような物語を思い出させるプロジェクトがある。それが、清水建設の「グリーンフロート(GREEN FROAT)計画である。

GREEN FLOAT

 GREEN FLOATは、赤道直下の洋上に人工島を建設し、カーボン・マイナス、自給自足、廃棄物ゼロを目指す新環境都市モデル構想だ。海中への光の確保という海洋環境への配慮から、固定式とせず、ゆるやかな潮流に浮遊する方式を採用し、洋上をゆっくりと回遊する。

 赤道直下というのは、暑くて過ごしにくいイメージがあるが、実は温度が一定で、台風も来ないので、安定した気候だ。そこに、半径1kmの人工島と、その上に地上1000mのタワーを作る。1000mですと、上は涼しくなるので、一年中26℃の空中都市が実現できる。

 グリーンフロート計画
 GREEN FLOATは、2010年5月に、清水建設、スーパー連携大学院協議会、野村證券の三者が、必要となる技術課題に関する研究を共同で推進すべく、三者協定を締結し、構想の実現に向け、動き出している。

 "赤道直下というのは、暑いですけど温度が一定です。それから台風も来ませんので、安定した気候です。そこにこの1000mのタワーを作ります。1000mですと、上は涼しくなりますので、一年中26℃の空中都市が実現できます。"

 GREEN FLOATは、歩いて行ける半径1kmの規模の1セルをひとつの街として定義し、セルを集めた1モジュールを都市、モジュールを集めた1ユニットを国家というカタチで、人口の増加に伴って、睡蓮のように成長していくことが可能。

 "700mから1000mの部分が、空中都市です。空中都市の外周部に住宅や病院があり、中心部分にオフィスや商業施設などがあります。タワー部分が植物工場になっていて、ここで野菜を作ります。それから下の部分で穀物を作って、浅瀬では魚や藻などを育成します。都市部で出るCO2や排水や生ゴミが、下の植物工場では栄養になります。さらに下の畑で栄養になって、浅瀬の所の海洋牧場でさらに栄養になります。つまり、浅瀬からは魚で、畑からは穀物で、植物工場からは野菜で帰ってくるという自然な循環をする都市を考えています。"

 建設は、海水の浮力を利用する「海上スマート工法」で行うことで安全で効率的な施工が可能。清水建設では、2025年の実現を目指しており、まずはこの構想の実現に向けた研究活動によって、各種の要素技術開発プロジェクトの派生と、新しい産業の創出を期待している。

 "課題としては、主に新しい都市や建築を造るという部分で、浮かべるとか空中都市を造るとかいった技術がひとつあります。もうひとつは新しい地球環境を作るということです。これは宇宙太陽光発電ですとか廃棄物の循環とかいった分野です。それからCO2の排出権取引などの新しい経済システムや、どこかの国のものになると不公平なので国際協調のシステムも考えないといけません。この建築と環境と社会システムの3つが大きなテーマです。現在はスーパー連携大学と野村證券と連携して、清水建設ではできないような多面的な研究をいろいろな大学とやっていこう考えています。"(DIGINFO.TV 赤道洋上に浮かぶ空中都市

 世界初の人工空港島
 人工島というと日本では「関西国際空港」建設の実績がある。 関西国際空港は、2001年、米国土木学会(American Society of Civil Engineers -ASCE-)から20世紀を代表する10大事業の一つに選定された。この賞は「ダム」、「道路」、「超高層ビル」など10の部門ごとに、世界の中で最も優れた事業を一つずつ選定するもので、関西国際空港はそのうちの「空港の設計・開発」部門での受賞となった。関西国際空港は世界で初めて海上空港で、その建設技術だけでなく環境への配慮や社会経済への貢献など総合的に評価された。

 関西国際空港は、大阪市の南西38 km、大阪府南部、大阪湾内泉州沖5 kmの人工島に作られた完全24時間運用可能な国際空港であり、航空法上の混雑空港である。すべてが人工島からなる海上空港としては日本初のものである。日本初の海上空港は長崎空港であるが、こちらは元あった島を拡張・造成したものであり、ゼロから海を埋め立てて空港としたのは当空港が初である。

 1994年9月4日に開港。当空港の主要施設は、大阪湾内泉州沖5 kmの人工島にある。もともと何もない海を埋立て造られた完全な人工島であり、それぞれ、1994年供用開始の一期島(東側)は515 ha、2007年供用開始の二期島(西側)は545 haの巨大建築物である。

 2つの空港島は埋め立てた陸地で架橋されている。前述の通り、空港島の建設・維持は地盤沈下との闘いであり、安定な地盤を造るために様々な技術が投入された。その結果、開港当時は年に50 cmほどであった沈下量は、現在は年に7 cm程度に収束している。沈下について、関西国際空港株式会社は『慎重に監視していきたい』とコメントを発表している。

 あるアメリカの航空専門家は、空港建設時に地球温暖化の影響を考慮していないのであれば、50年後には空港島が水没する可能性もあると述べている。

 地盤沈下対策
 土地が均一に沈下すれば空港施設の構造や機能への影響はないが、場所によって沈下量が違う場合(不同沈下)、構造物にゆがみが出るなど問題が発生する。特に、建物は大変デリケートですから、わずかな不同沈下も構造に影響を与える。このことから建物では不同沈下の対策として以下のようなものを講じている。

ベタ基礎: コンクリートの土台を直接、地面に置くことで、不同沈下しても、建物全体が沈下するように工夫したもの。
埋立層の締固め: 30mにも及ぶ埋立の土が、地震などで縮まないように、締め固めた。
排土バランス: 建物が重い場合には、土を取り除いて軽くするなど、出来る限り地盤に加わる重さが周りと変わらないように工夫した。
ジャッキアップ: 不同沈下でわずかに建物に傾きが出てきた場合に、建物の1本1本の柱をジャッキで持ち上げて鉄板のプレートを挟み、建物の傾きを調整する。

 幸い、現在の1期島で起きている沈下は、深くて厚さがほぼ均一な洪積層の沈下が原因だから、上に載っている島の重さが同じであれば、地表に現れる沈下はほとんど同じような沈下になるはず。現に、滑走路や誘導路などの基本施設では、機能上問題になるような不同沈下はほとんど起きていない。

 空港を代表する巨大な建物である旅客ターミナルビルは、中央の本館部分だけが大きな地下室を持っていて、その結果、周囲よりも軽くなるため、本館の底に鉄鉱石を重しとして敷き詰めたが、それでも周りより少し軽くなっている。このため、周りよりも沈下が多少少なく、両サイドのウィングとの間に、わずかな傾きが出ている。目で見ても分からないような傾きですが、これを修正するために、ジャッキアップを行って、床を平らにしている。

 旅客ターミナルビルには、900本の柱がありますが、それぞれの柱の沈下を自動的に計測し、どの柱を上げれば良いかを決めてジャッキアップしている。沈下が収まってきているので不同沈下も減ってきており、現在は、数年に1回のペースでジャッキアップを行っている。

参考HP Wikipedia ひょっこりひょうたん島 関西国際空港 関西国際空港 不同沈下対策“ジャッキアップ技術”
清水建設 シミズ・ドリーム 

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