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 北半球最南端の夜光雲?
 夜光雲とは高度80km付近という非常に高いところにできる雲のことだ。日の出前や日没後の太陽に照らされて青白く輝くことが知られており、主に極近くの高緯度地域で夏に見られる。

 その夜光雲と思われる雲を、仙台市天文台の小石川正弘さんが12月29日午前6時ごろに撮影したとして河北新報で報道されたが、それ以外にも首都圏地域を中心に、類似の雲が撮影されていることがわかった。

 夜光雲に見える現象としては他に真珠母雲(極成層圏雲)というものもある。夜光雲が高度80km付近の中間圏でできるのに対し、真珠母雲は高度15km~30kmの成層圏でできる。どちらも、高度10km以下でできるような通常の雲と比較して非常に高いところでできるが、その高度や発生メカニズムは異なる別種の雲とされる。

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 真珠母雲も高緯度地域で見られるものであるが、こちらは主に冬に見られる。夜光雲と真珠母雲を地上から区別することは難しいが、いずれにしても北半球で最南端の観測である可能性が高い。報告例が多くなればどちらであるのか、はっきりするかもしれない。12月29日の朝に空の写真を撮影された方がいれば、画像を見直してみてはいかがだろうか。(2011年12月30日 河北日報)

 夜光雲はふつう北極域や南極域の上空に、夜間見られる特殊な雲。この雲の最大の特徴、それは発生する高さにある。通常の雲が対流圏内のせいぜい高さ10km以下に発生するのに対し、夜光雲は80kmほどの極端に高い高度に発生する。しかし、他の雲と同様に氷の粒でできている。

 2012年1月1日に鳥島近海でM7の地震があったことから、この夜光雲と地震の関係を指摘する人もいるが、地震との関係はこれまで証明されていない。

 国際宇宙ステーションから撮影された夜光雲
 2008年7月22日には、青白い光を放つ夜光雲が国際宇宙ステーション(ISS)から撮影された。夜光雲は19世紀末から目撃されるようになった現象だが、衛星による観測が始まったばかりで、いまだなぞが多い。

 大気の研究者として今までに数千枚もの夜光雲の写真を見てきた米・コロラド大学のGary Thomas氏は、この写真について、ベストショットに入る1枚だと話している。この青白い帯の高度は地表から約83kmと計算されている。通常の雲は高度10kmあたりで発生する。一方、夜光雲は高度80kmほどの中間圏で発生する。

 夜光雲については起源をはじめとして、なぞが多い。Thomas氏は「最初に目撃されたのは、産業大革命の頃と一致する。しかし、直接的な関係については、議論の余地がありますね」と話す。

 人々が夜光雲の存在に気づいたのは、19世紀末。1885年イギリスのRoberto Leslie氏が、細い網の目模様をつくって夜空に浮かぶ雲を観測し、その結果が科学雑誌「Nature」に掲載された。現在では、これが夜光雲の最初の発見とされている。

 発見当初の19世紀、夜光雲の正体は火山灰ではないかと考えられていた。しかし、夜光雲は持続して存在するだけでなく、広がりもする。当時、夜光雲を見られるのは、緯度が50度以上の地域(スカンジナビアやシベリア、スコットランドなど)に限定されていた。しかし近年では、中緯度の米・オレゴン州やワシントン州、トルコやイランなどの国々でも見られるようになっている。

 NASAは、2007年4月に打ち上げた中間圏観測衛星AIMによって、夜光雲の大きさや形、雲を形成している氷の結晶などを観測している。観測結果から、夜光雲は極地方が夏を迎える時期に現れること、広範囲に広がって、数日から数時間の単位で大きな変化を見せることなどがわかってきた。

 また、夜光雲を形成している氷の結晶の粒は40~100nm(ナノメートル、10億分の1m)で、ちょうど青い光を散乱する大きさであることもわかった。同時に、30nm以下の大きさで光を散乱しない、目に見えない結晶の存在も明らかとなっている。

 しかし、なぜ19世紀になって現れるようになったのか?なぜ広がっているのか?サハラ砂漠の空気の1億倍も乾燥した希薄な上層大気のなかで、氷の結晶が一体何をしているのか?これら疑問の答えは、今後のAIMによる観測と研究の進展を待つしかないようだ。(2008年8月29日 Science@NASA

 夜光雲の謎
 通常の雲が地上〜10km付近にできるのに対し、夜光雲は地上約75〜85 kmの中間圏界面付近にできる。高度の高い位置に発生するため、太陽が地平線付近にあるとき下から日が当たり、青白く輝いて見える。高度15~30kmにできる真珠母雲(極成層雲)とは、できる高さも色も異なるが、地上からは区別が難しい場合もある。

 発生する時間帯は特に決まっていないが、日の出や日没前に観測されやすいのは、以下のような理由と考えられている。昼間は、対流圏や成層圏の厚い大気や、その中に含まれる水蒸気・エアロゾルなどが太陽光を散乱して上空の雲が見えにくくなる。また夜間は、普通の雲と同じように、自ら発光しない雲を照らす光が当たらないこと、普通の雲を夜に照らす市街地の明かりが上空には届かないことなどが挙げられる。また、地上の雲が邪魔して観測できないことも多く、観測のチャンスはあまり多くない。

 夜光雲が最初に発見されたのは1885年、イギリスのRoberto Leslieによるもので、Natureに掲載された。この年はクラカトア山の大噴火の2年後で、火山灰の噴出により世界中で夕焼けの鮮明化などが観測されていたことから、火山との関係が指摘された。研究によって、火山活動が雲の生成を促進する可能性が指摘されたものの、原因の中の1つに過ぎないとされ、火山活動とは直接の関係はないと考えられたが、後に反証された(Mazlev, 1926)。

 この雲を研究していたドイツのOtto Jesseは、1887年に世界で初めてと見られる夜光雲の写真を撮影し、「夜に光る雲」を意味する"noctilucent cloud"(日本語訳は「夜光雲」)という言葉が生まれるきっかけを作った。また彼はクラカトア山噴火の直後から異常な夕焼けの撮影を続けており、火山活動が原因ならば夜光雲も撮影したはずだと主張した。同年にはJesse、Foerster、Dr. Stolzeらが共同で夜光雲の観測撮影を始め、ベルリン天文台も参加した。これによって三角測量を用いて雲の高度が初めて推定されたが、1896年にプロジェクトは中止された。

 夜光雲の発生メカニズム
 地球の地軸が傾いたまま公転しているため、北極を中心とする北半球が夏のとき、南極を中心とする南半球は反対に冬となる。これによって発生する気温や気圧の全地球的な偏りを解消するため、成層圏や中間圏でも大規模な大気循環が発生する。夏になっている半球(夏半球)では、その極(夏極)の上空の中間圏界面付近で夏半球から冬半球(冬になっている半球)に向かう中間圏子午面循環が発生する。

 夏極の上空にある中間圏の大気は夏の間断熱膨張により冷却され、その付近の気温は地球大気の中で最も低くなる。そして、夏極上空を覆う低温の空気に、中間圏子午面循環に伴って冬半球からの高温の空気が進入して衝突すると、その付近で雲ができやすくなる。そのため夜光雲は、夏半球の緯度50°~70°付近で、中間圏界面付近に、夏季に発生する。ただし、より低緯度で観測された例もいくつかあり、近年増えている。

 主な構成物は、氷(凍った水)と推定されている。雲粒の大きさは40~100nm(ナノメートル)で、青い光を散乱(レイリー散乱)しやすい大きさにあたる。

 夜光雲は古くから知られている現象であるが、近年の二酸化炭素やメタンの増加により、対流圏の気温が上昇し、それに伴い、中間圏の気温が低下したために発生しやすくなったとも考えられている。また、スペースシャトルからの排気に含まれる水蒸気が、一部の夜光雲の発生に関連しているとの学説もある。(Wikipedia)

参考HP Wikipedia 夜光雲 

【緊急改訂】大地震の前兆 こんな現象が危ない (プレイブックス)
クリエーター情報なし
青春出版社
雲の写真集 高度1万メートルから見た雲たち
クリエーター情報なし
成山堂書店

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