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 猛烈な寒気、ラニーニャにより偏西風が蛇行
 太平洋側は晴れているが北・東日本の日本海側では、記録的豪雪になる可能性がでてきた今冬。なぜ今年はこのような大雪になったのだろうか?

 気象庁は、1月下旬から2月上旬にかけて、日本海側は大雪の恐れがあるとして「異常天候早期警戒情報」を発表している。日本に厳冬をもたらすとされる「ラニーニャ現象」が影響しているという。ラニーニャは、全国で約150人が死亡した2005年12月~06年2月の「平成18年豪雪」時も発生。  

 同庁は「現時点では寒気の強さは平成18年豪雪に及ばない」としているが、週明け以降、猛烈な寒気が 中国大陸から流れ込んでいる。ラニーニャは、太平洋赤道海域東側の南米ペルー沖で海面水温が低くなる現象。逆に西側は水温が上がり大気の対流活動が活発化。そこから吹き出す空気が偏西風を日本付近で南に蛇行させる、ブロッキング現象が発生。寒気が南下しやすくなったとみられる。(2012/1/21 日本経済新聞)


 各地の自治体では、すでに今年度当初予算に計上した除雪費を使い切ってしまい、予算の増額を迫られるところも出てきた。さらに、例年なら除雪した雪を郊外へと運ぶトラックが、今冬は東日本大震災の復興工事のため被災地に派遣されており、除雪作業に遅れが生じる事態にもなっている。 昨年末から断続的に流れ込む寒気の影響で、北海道を中心に局地的に記録的な積雪を観測するなど 厳しい寒さが続いている。

 気象庁のデータによると、毎年大量の積雪が観測される豪雪地帯の昨年11月以降の累積降雪量の平均は306センチ。「12月中旬の降雪シーズン入り以降、ほぼ連日、雪が降り続いている」(同庁)ことが、除雪回数の増加につながっている。

 11月以降、累積降雪量が平年の378センチを大幅に上回る453センチ(27日現在)となった青森市では、当初見込んでいた除雪費20億3千万円の予算の9割以上をすでに支出してしまった。費用はシーズン終了までに総額30億円程度に上る可能性があるという。累積降雪量が10メートルを超え、最近10年では除雪費用がもっともかかった平成16~17年の支出額に匹敵する。

 雪下ろしや除雪作業中の死傷者も増えている。青森県は1月26日夕現在、死者9人(前年同期比7人増)、重軽傷者が142人(同67人増)に達した。栄村では1月6日、自宅の屋根で雪下ろしをしようとしていた男性(41)が転落。その後死亡した。男性は長野県北部地震で被害を受け、仮設住宅に入居していた。(産経新聞 1月29日)


 犯人はブロッキング高気圧 居座り続ける寒気
 日本列島は広い範囲で寒気に覆われ、大雪と厳しい冷え込みに見舞われている。この寒さは、オホーツク海付近に発生した「ブロッキング高気圧」の影響で偏西風が蛇行し、上空に寒気が居座ったためとみられる。この冬型の気圧配置は2月上旬まで続くという。日本気象協会は「過去の記録的豪雪に匹敵する可能性もある」と豪雪への警戒を呼びかけている。

 気象庁と日本気象協会によると、ブロッキング高気圧は1月中旬、北海道岩見沢市で観測史上最も深い194センチの積雪をもたらした今月(1月)16日の寒気に伴って、オホーツク海やベーリング海周辺で発生した。この高気圧に沿って、偏西風の寒帯前線ジェット気流が大きく蛇行した。

 寒気の流入がユーラシア大陸北部から続く一方で、ジェット気流の蛇行で東進が妨げられる。強い寒気が居座り、冬型の気圧配置を維持したまま、日本海側では降雪が続くという。1月23日から24日未明にかけての関東地方の降雪は、これらの気圧配置に加え、日本の南海上を低気圧が通過した影響とみられる。

 日本気象協会は、こうした上空の気圧配置の状況が、1980(昭和55)年12月から1981年1月にかけて、死者100人以上の被害を出した「五六豪雪」や、2005年12月から2006年1月にかけて、死者150人以上、家屋が40棟以上全半壊した「平成18年豪雪」と類似していると指摘。雪下ろし中の事故や家屋の孤立などについて警戒を呼びかけている。(産経ニュース 2012/01/26)

 暦はまだ1月21日に大寒を過ぎたばかり、2月4日はようやく立春である。まだまだ寒さと降雪は続く…。


 ブロッキング現象とは?
 中緯度の偏西風は、極を中心とした同心円に沿って吹いているわけではなく、南北に波打ちながら吹いている。その波が、時々大きくなり、上層で低気圧や高気圧が西風とは隔離されて形成されることがある。このような偏西風の大蛇行現象のことをブロッキング現象という。

 このように、上空の西風が本来強いはずの中緯度のある場所で、西風が異常に弱まることによって、移動性高低気圧の経路(ストームトラック)がブロックされる現象である。大抵のブロッキングでは、極側に顕著な高気圧性の、赤道側に低気圧性の偏差が現れ、西風ジェットを分流させる(この型のブロッキングを双極子型という、低緯度側に低気圧が形成されないΩ型もある。

 ブロッキング現象によって生じるブロッキング高気圧の直径が数1000kmであることから、波長(東西幅)約10000kmに達する現象といえる。持続時間は、数日から10日程度で、形成・成長期、成熟期、衰退期とかなり明瞭な時間発展を示す。ブロッキングの鉛直構造は、長周期擾乱同様、等価順圧的である。すなわち、対流圏内で気圧偏差が高度とともに増大し、高(低)気圧偏差のところで暖かい(冷たい)。

 よって、高気圧偏差で覆われる高緯度側は平年より温暖で、西風の北上に伴い低気圧の通過頻度の増大、降水量の増大が生じる。ただし、冬の大陸上や夏の高緯度の海など、冷たい地表面の上にブロッキング高気圧が形成されると、下層に寒冷高気圧が形成され気温は低くなる。低緯度側では、大抵低気圧偏差に覆われ偏西風も南下する。北方に寒冷高気圧が形成された場合には、南下して停滞する前線に向かって冷たい空気が吹きつける影響で天気がぐずつき、低温傾向が持続する。

 梅雨期に上空にブロッキングを伴うオホーツク海高気圧が出現した場合が、この典型的な例である。また、北方に寒冷高気圧が形成されない場合でも、上空に寒気が入りやすく不安定な天候になったり、低緯度側でも分流した西風に沿って侵入する低気圧によって平年より降水量が増えたりする。


参考HP Jacso Palace ブロッキング現象 


エルニーニョ・ラニーニャ現象-地球環境と人間社会への影響-
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