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 三寒四温
 2月29日の朝は、湘南地方でも大雪になった。関東甲信の広い範囲で降った雪も午後にはほぼやんだ。 積雪は東京都心で1cm、横浜は4cmとなった。気象庁によると、3月1日は一転、全国的に気温が上がり、関東地方では3月下旬並みの暖かさになるという。

 天気は西日本から次第に回復していて、九州地方では昨夜、大雪のため交通にも影響がでたが、今日は一転、高気圧に覆われてきれいな青空が広がった。どうやら、今回の寒気のピークは越えたようだ。こうして、暖かい日と寒い日を繰り返しながら、次第に春らしくなる。そして、これから3月は、一年でもっとも低気圧が日本付近で発達することが多くなる時期。 強い風が吹きやすくなる。今回は春と梅雨の天気の特徴を調べてみたい。

 春は、冬を支配していたシベリア気団が弱まり、低気圧と高気圧が交互に日本付近を通過するようになる。高気圧の一つは揚子江気団で、揚子江付近で発生し、日本付近に移動してくる。もう一つは、シベリア気団からちぎれて南下して来る高気圧で、両方とも日本付近に移動して来るので「移動性高気圧」と呼ばれている。

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 移動性高気圧に覆われると、日中は気温が上がり暖かくなるが、夜間は気温が下がり、霜の降りることがある。また、移動性高気圧の前半は晴れますが、後の3分の1は雲が広がるなどの特徴がある。

 2009年3月21日、日本列島は移動性高気圧に覆われた。この日は日中の気温が4月上旬から5月中旬並みの暖かさになり、各地で桜が開花した。ひまわり画像を見るとわかるように、高気圧中心の西側に当たる九州の西は雲に覆われている。

 移動性高気圧に2つのバリエーション
 シベリアから南下してくる高気圧が、日本海付近までしか南下しない時は、本州付近から南に前線が出来たり、その前線上を低気圧が通過したりする。気圧は北が高く南は低いので「北高型気圧配置」と呼ばれている。北高型の気圧配置になると、北日本は晴れるが気温は上がらず、関東から東の太平洋側は曇って弱い雨が降る。桜の花の時期に重なることが多く、「花冷え」や「花曇り」などの言葉が生まれた。

 移動性高気圧が日本の南海上で温まり南から日本付近を覆うことがある。「南高北低型気圧配置」と呼ばれている。この気圧配置になると気温が高くなる。春の終わりには太平洋高気圧(小笠原高気圧)と一体になって南から日本付近を覆うことがある。こうなると晴れて気温が高くなり、「初夏の陽気」と呼ばれる天気となる。

 2009年5月10日に現れた南高北低型になった。関東地方に気圧の谷があり、日本の南海上にある高気圧は夏に現れる太平洋高気圧のようである。この日は高気圧に覆われた西日本から東日本では晴れて気温が上昇し、最高気温が30℃を超す真夏日となった。全国45地点で最高気温が5月の観測史上で最高となっている。

 一方、春は低気圧が日本付近で発達することが多く、「春のあらし」や「メイストーム」と呼ばれるように、急激に発達して大荒れの天気となることがある。2009年4月25日は、春のあらしの例。日本付近を通過した二つ玉低気圧が翌日(4月26日)には三陸沖で発達した。25日は太平洋沿岸地方では荒れた天気となり、日降水量が100㎜を超える大雨となったところもあった。26日には全国的に強い風が吹き雨量も多くなった。東北地方では4月の最高値を越す大雨が降ったところもある。一方、北海道では大雪になった地域もあった。

 梅雨をつくる2つの気団
 春も季節が進むと、日本の南海上では夏の主役の太平洋高気圧が勢力を強めながら北上してくる。一方、オホーツク海に高気圧が現れ、この高気圧から吹きだす東寄りの冷たい湿った気流と、太平洋高気圧から吹きだす暖かく湿った気流がぶつかるところに梅雨前線が出来る。

 図ががその例。サハリン付近にある高気圧がオホーツク海高気圧で、日本の南東海上にある高気圧が太平洋高気圧。関東の東に低気圧があって、その低気圧の中心から東西に伸びる前線が梅雨前線。半円と三角の記号が互い違いに並んでいるので、前線の種類は停滞前線である。

 前線には、“温暖前線”、“寒冷前線”、“閉塞前線”、“停滞前線”の4種類あるが、梅雨前線は梅雨期に現れる前線の総称である。ここで詳しい説明は省略するが、梅雨前線は秋~春に現れる前線と少し性質が違う。また、梅雨前線上の低気圧も秋~春に現れる低気圧と性質が違う。

 本州はいつも、6月に入ってから入梅するが、沖縄がある南西諸島の入梅の平年は5月8日、奄美諸島は5月14日である。沖縄では連休中に入梅ということもある。本州でも5月中旬からあとに梅雨みたいな気圧配置になることもあり、“走り梅雨”といわれる。このとき、オホーツク海には高気圧があり、本州の南海上にも高気圧があって、本州付近に前線が横たわっている。まさに梅雨のような気圧配置である。

 「梅雨の中休み」と「梅雨の大雨」
 日本全国で入梅後、大陸からやってきた移動性高気圧に覆われ、梅雨前線が天気図上から姿を消すことがある。高気圧に覆われた地域は爽やかな空気に覆われて青空が広がる。このようなとき、“梅雨の中休み”という。2004年には、全国で入梅の1週間後にあった。梅雨前線は見当たらず、日本付近は本州上と黄海に中心を持つ高気圧に覆われた。この高気圧は中国大陸から移動してきた高気圧で、乾燥した空気でできている。13日は全国的に晴天になり、放射冷却の影響も加わって4月中旬並みの気温になったところもあった。北海道の北の低気圧に向かって吹く風でフェーン現象が起こり、札幌では30.6℃と真夏並みの気温になった。

 6月も中旬を過ぎると、太平洋高気圧が更に勢力を強めてその中心も北に移動し、南西諸島や奄美諸島では梅雨明けが近くなる。その代わり本州上に停滞する梅雨前線に暖かく湿った空気を送り込んで、各地で大雨が降りやすくなる。残念なことにこの大雨で、毎年どこかで悲惨な災害が発生している。

 2006年に九州北部で大雨が降った。九州には6月25日26日とも梅雨前線が西日本にあり、日本の南海上には太平洋高気圧がある。北半球では気圧の高いほうを右手に取ると、風は左斜め前方に吹く。このように天気図を見ると、25日、26日とも太平洋高気圧の縁を回って東シナ海から九州北部にある梅雨前線に向かって暖かく湿った空気が流れ込みやすくなっていることがわかる。

 参考HP バイオウエザーサービス お天気豆知識 Yahoo!天気情報 

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