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 ペンギンの種類
 愛らしい姿のペンギンは動物園でも人気者だ。ペンギンのよちよち歩きは何ともユーモラスでかわいい。世間一般では「脚が短い」と思われているが、実際には体内の皮下脂肪の内側で脚を屈折している。関節はこの状態のまま固定されているので、脚を伸ばすことはできない。体外から出ているのは足首から下の部分だけである。
 ペンギンの種類はどのくらいいるのだろう?また、その中で一番小さなペンギンと一番大きなペンギンは何だろう?
 ペンギンは、現在では6属19種、コウテイペンギン、アデリーペンギン、ジェンツーペンギン・マカロニペンギン・ヒゲペンギン…などがいる。属や種を特徴付けるのは頭部周辺で、それぞれ特徴的な形態をしている。現生ペンギンの最小種はコガタペンギン(リトルペンギン、フェアリーペンギン、Eudyptula minor)で体長は約40cm、体重は1kgである。
Penguin
 現生最大種はコウテイペンギン (Aptenodytes forsteri) で、体長100~130 cmに達する。ただし、絶滅種のジャイアントペンギン (Pachydyptes ponderosus) や、ノルデンショルトジャイアントペンギン (Anthropornis nordenskjoeldi) はコウテイペンギンよりも更に大型である。2007年発見された、ウォーターキングというペンギンは150センチにも達する。
 ペンギンの色というと白と黒というイメージだが、この古代のペンギンは「翼の先端が灰色、翼の裏面が赤茶色だった」と、テキサス大学オースティン校の古生物学者ジュリア・クラーク氏は説明する。ただし羽のサンプル数が不十分で、全身の配色を確定するには至っていない。

 謎の巨大ペンギン

 3600万年前の地球には、現生種とはいささかイメージの異なるペンギンが生息していた。人間の背丈と変わらぬ体長で、赤茶と灰色の羽を身にまとっていたという。

 新種の古代ペンギンは、「ウォーターキング(学名:Inkayacu paracasensis)」と名付けられた。鳥の進化の研究に新たな側面が加わるのではと期待されている。まず、ペンギンの体色が白黒に変化した時期は、比較的最近であることを示す直接的な証拠が発見された。加えてその変化が、繁殖やカモフラージュより泳ぎに深く関係している可能性も浮上した。

 2007年、ウォーターキングの化石は少なくとも2種の巨大ペンギンと一緒にペルーで出土した。今年の9月30日の発表によると、最近になって研究所の職員がウォーターキングの翼部に生えていた羽と胴体部分を覆っていたウロコ状の小さな羽を複数発見したという。
 ノースカロライナ州立大学の鳥類古生物学者で共同研究者のダン・ケプカ(Dan Ksepka)氏はこう解説する。「この資料だけでは全身の色はわからない。イワトビペンギンなど一部の現生ペンギンは目や首の周りに明色の筋が入っているが、ウォーターキングは見当も付かない。しかし骨化石から判断してこの個体が成体だったことは間違いない。幼体ならともかく成体の茶色や灰色は予想外だ」。

 研究チームは、羽の化石と現生ペンギンやその他の鳥類との比較材料に、メラノソーム(色素を含む細胞内小器官)を利用した。化石のメラノソームの形状と大きさから、元々の羽の色を特定できたという。

 古代ペンギンの特定部位の羽が発見されたのは今回が初めて。また、現在の独特の体色に変化した時期が、比較的最近であることを示す直接的な証拠を掴んだのも同様だ。

 ペンギンの色が白黒である理由

 では、ペンギンがタキシードを思わせる白黒の体色に変化した理由は?
「アザラシなど捕食動物の出現も1つの理由として考えられる」と、研究責任者のクラーク氏は指摘する。あの体色には、カウンターシェイディングと呼ばれるカモフラージュ効果があるという。捕食動物が下から見上げた白い腹部は、明るい空に溶け込んでしまう。逆に黒い背部は暗い深海と同化して発見率が下がるという訳だ。

 メラノソームの分析結果でも、タキシード色への変化は水中で過ごす時間が増えた結果だった可能性が示唆されている。ウォーターキングのメラノソームは、コマドリやキンカチョウなど赤茶や灰色の羽を持つ現生鳥類と構造や組織が類似していた。しかし現生ペンギンのメラノソームは大きく異なり、もっと大きく丸みがあり、ブドウの房のようにぎっしり詰まった構造をしている。

 ペンギンの羽はメラノソームの変質で強化されたのではないかと研究チームは推測している。その変化がきっかけで、アザラシのひれ足のような泳ぎに適した翼を獲得できた可能性があるという。

 クラーク氏はこう説明する。「体色の変化は、必ずしもメラノソームと直接的な関係がないのかもしれない。ペンギンの生態に起こった何らかの変化が原因だった可能性はまだ残っている。それは何かと聞かれても今は答えられないのだが」。

 この研究成果は「Science」誌のオンライン版に9月30日付けで掲載されている。(Ker Than for National Geographic News October 1, 2010)

 ペンギンは南半球にしかいない?

 ペンギンは南半球の広い緯度範囲に分布する。主に南極大陸で繁殖するのはコウテイペンギンとアデリーペンギンの2種のみである。ほかに、ジェンツーペンギン・マカロニペンギン・ヒゲペンギンの3種は、南極大陸の中でも比較的温暖な南極半島にも繁殖地があるが、主な繁殖地は南極周辺の島である。他の種類は南アメリカ・アフリカ南部・オーストラリア・ニュージーランド、あるいは南極周辺の島などに繁殖地がある。

 なぜ、ペンギンは南半球にしかいないのだろう?
 ペンギンは一般に南半球にしかいないと言われている。 しかし、正確にはただ一種、ガラパゴスペンギンがわずかに北半球にはみ出して生息している。   これは、ガラパゴスペンギンの生息するガラパゴス諸島が、赤道直下に点在する島々であり、その中のイザベラ島北部のアルベルマーレ岬が、わずかに赤道をこえているからである。(回遊(かいゆう)中に一時的に北半球にはみ出す個体もいると思われる。) そういう意味では、厳密には南半球にのみ生息しているとは言えないが、それを承知で「南半球の海鳥」と表現されている。

 ペンギンは、南極大陸から発生する寒流の流れる地域にのみ分布している。 南半球の寒流の中で進化し適応していったため、寒流の流れが赤道を超えない以上、ペンギンは自然の状態では北半球に進出できないと考えられる。 この南極大陸から流れ出る寒流は、冷たく、しかもペンギンのエサを豊富に含んでいる。 赤道直下のガラパゴス諸島はこの海流(フンボルト海流)の末端に位置している。

参考HP Wikipedia ペンギン ペンギンの達人 なぜ南半球にしかいないのか?
ペンギンガイドブック
クリエーター情報なし
阪急コミュニケーションズ
立体図鑑リアルフィギュアボックス ペンギン
クリエーター情報なし
カロラータ株式会社
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