センザンコウの大量密輸摘発
 よろいを着たような姿が特徴で、絶滅のおそれがあるセンザンコウを、タイから中国などに密輸しようとしたとしてタイ人の男が拘束され、男のトラックから138匹のセンザンコウが救い出された。 タイの地元メディアなどによると、タイ南部のチュンポンで5月26日、センザンコウを1匹ずつ箱や袋に入れて大量に運んでいたトラックを警察が見つけた。

 救い出されたセンザンコウの数は合わせて138匹に上り、警察はトラックの運転手の男を拘束して調べている。男はタイ南部でセンザンコウを買い取り、隣国のラオスとの国境の街まで輸送して別の仲介業者に売り、最終的には中国やベトナムに密輸する計画だったと供述しているという。

 センザンコウは絶滅のおそれがあるとして、ワシントン条約で取り引きが禁じられているが、中国では高級食材などとして高値で取り引きされることもあり、中国や東南アジアでたびたび密猟や密輸事件が起きている。今回救い出されたセンザンコウは、健康状態の確認を受けたあと野生に戻されるという。(NHKnews 2012.5.27)


Pangolin


 アルマジロのように似た外見を持つ「センザンコウ」。大きく違う点は鎧で身を守るだけでなく、その鋭くとがったウロコで攻撃もできるところ。ウロコを持つ哺乳類は唯一センザンコウだけという珍獣中の珍獣である。

インドから東南アジアに4種、アフリカに4種が生息し、体毛が変化した松ぼっくりのようなウロコを持っている。 尻尾の裏側にもびっしりと生えたウロコ。しかしながらそのウロコは刃物のように鋭く、尻尾を振り回せば武器となる。食性や形態はアリクイに似ており、細長い舌をアリの巣に突っ込ませて捕食するようです。アリの巣を壊すための鋭い前脚の爪。

 種類によってサイズは変わり、小さな種は最大35cm程度、大きな種は頭から尾っぽまで1.5メートル、30kgほどまでに育つ。木登りが上手で、尻尾でこのようにぶら下がることができる。

名前は聞き慣れないですが一度見たら忘れられないセンザンコウ。残念ながらいずれの地域でも密漁などによって絶滅の危機に瀕している。


 冷凍センザンコウ14トンを押収、インドネシア
 自然保護団体「トラフィック」の2008年8月5日の発表によると、先週インドネシア警察は、中国行きの貨物の中から14トンの冷凍されたマレーセンザンコウ(センザンコウ科の1種)を押収し、十数人の密輸業者を逮捕した。 

 センザンコウは、アルマジロのような姿をした有鱗目(ゆうりんもく)の哺乳類だ。インドネシアのスマトラ島のパレンバンの倉庫で7月30日に起きたこの逮捕劇は、中国でセンザンコウの肉や血、ウロコに対する需要が急増していることの表れである。インドネシア警察のディディド・ウィジャナルディ長官は、「センザンコウは梱包された状態で、スマトラ島やジャワ島の港を経由して中国に輸出される準備が整っていた」と声明で述べた。

 中国が経済的に発展するにつれてセンザンコウの闇取引は急増している。ニューヨークに本拠を置く野生生物保護協会(WCS)で野生生物取引プログラムの責任者を務めるエリザベス・ベネット氏は、「闇取引はプロの手で大規模に行われているようだ」と話す。トラフィックによると、国際的な取引禁止措置にもかかわらず、センザンコウは東南アジアで最も頻繁に押収される哺乳類だという。トラフィックは野生生物取引のモニタリング活動を展開するNGOだ。中国向けセンザンコウの貨物はマレーシア、インドネシア、タイ、ベトナムなどで押収されている。
 医学的な効果は証明されていないが、センザンコウのウロコには女性の母乳の出を良くしたり、ぜんそくや湿疹などの病気を治すなどの効能があるとされ、血液は高血圧に効くと考えられている。また、センザンコウの肉は珍味として有名だ。しかし、ブームを煽り、価格を上昇させている最大の要因はその希少性にある。
  マレーセンザンコウは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストではまだ「準絶滅危惧」に分類されているが、中国や近隣諸国ではセンザンコウ科の動物が絶滅しそうな勢いで密猟されている。トラフィックの東南アジアプログラムの責任者、クリス・シェパード氏は、「希少性が高まるにつれて、需要も高まっている。高級レストランでは、センザンコウのような高級な動物をメニューに載せている。法を超越した存在であることを誇示するステータスシンボルとして客に喜ばれるからだ」と話す。
 センザンコウのインドネシアやマレーシアでの相場は、ウロコ1キロあたり40~50米ドル、肉は1キロ60米ドル程度だが、中国国内のレストランにはその肉が1キロ600米ドル近くで卸されているという。
 トラフィックの科学調査員でナショナル ジオグラフィック協会の保護トラストの助成金を受けているマーク・アウリヤ氏によると、繁殖率が非常に低いセンザンコウにとって密猟は致命的だという。メスのセンザンコウは成熟するのが比較的遅く、1回の出産で1匹しか子どもを生まない。だが、センザンコウの摂食、繁殖行動、動き回る習性などについては、未解明の部分が多い。「センザンコウは科学的に見過ごされてきた。積極的に対策を取らないと絶滅してしまうだろう」とアウリヤ氏は話す。(Dan Morrison for National Geographic News August 7, 2008)


 センザンコウとは?
 センザンコウ(穿山甲、Pangolin)は、センザンコウ目(有鱗目、鱗甲目)センザンコウ科(1目1科)に属する哺乳類の総称である。

 食性や形態がアリクイに似るため、古くはアリクイ目(異節目、当時は貧歯目)に分類されていたが、体の構造が異なるため別の目として独立させられた。意外にもネコ目(食肉目)に最も近い動物群であることは、従来の化石研究でも知られていたが、近年の遺伝子研究に基づく新しい系統モデルでも、4つの大グループ(クレード)のうち、「ローラシア獣類」の1つとして、ネコ目、ウマ目(奇蹄目)などの近縁グループとされている。多数の絶滅群を含むキモレステス目内の有鱗亜目・鱗甲亜目とされることもある。

 センザンコウ目は有鱗目(ゆうりんもく)ともいい、現生はセンザンコウ科1科のみ。インドから東南アジアにかけて4種 (下のリストの前半)、アフリカに4種 (下のリストの後半) が現存し、これら8種が、1属または2属に分類される。

 サイズは、小さいものではオナガセンザンコウが体長30-35cm、尾長55-65cm、体重1.2-2.0kgほどしかないのに対して、最も大きいオオセンザンコウでは、体長75-85cm、尾長65-80cm、体重25-33kgほどもある。

 センザンコウ科の化石記録は始新世中期から更新世まで断続的に発見されており、その大半がヨーロッパからのものである。現生のものと同属の化石は、アジアとアフリカの中新世後期及び鮮新世前期以降のものがしられている。

 体毛が変化した松毬(マツボックリ)状の角質の鱗に覆われており、全体的な姿は、南米のアルマジロ類に似ているが、アルマジロの鱗が装甲としての機能しか持っていないのに対し、センザンコウの鱗は縁が刃物のように鋭く、尻尾を振り回して攻撃もできる。

 発達した前足の爪でアリやシロアリの巣を壊し、長い舌と歯のない口で捕食する。台湾には、ミミセンザンコウ M. pentadactyla が、死んだふりをしてアリを集めるという俗説がある。

 中国では、古くはセンザンコウのことを「鯪鯉」などと書き表し、魚の一種だと考えられていた。李時珍の『本草綱目』にも記載があり、鱗は漢方薬、媚薬の材料として珍重され、2000年代に入ってもなお中国などへ向けた密輸品が摘発されている。インドでは鱗がリウマチに効くお守りとして用いられている。また、中国やアフリカではセンザンコウの肉を食用としたほか、鱗を魔よけとして用いることもある。

いずれの地域でも、密猟によって絶滅の危機に瀕している種が多く、特にサバンナセンザンコウなどは深刻な状況にある。(Wikipedia)


参考HP Wikipedia:センザンコウ


世界珍獣図鑑 (オリクテロプス自然博物館シリーズ)
クリエーター情報なし
人類文化社
世界の果てまでイッテQ!珍獣ハンターイモトの動物図鑑 (日テレbooks)
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日本テレビ放送網

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