3年半ぶりに「うるう秒」、7月1日が1秒長く
 世界各国の標準時と、地球の自転による時刻のずれを修正するため、一日の長さを1秒長くする「うるう秒」の挿入が1日、3年半ぶりに行われた。
 
 挿入は1972年から始まり、今回で25回目。日本国内では、標準時を決める独立行政法人・情報通信研究機構(東京都小金井市)が、午前8時59分59秒の後に「59分60秒」を挿入した。
 
 標準時を電波で送る送信所は国内に2か所あるが、福島県田村市と川内村の境にある送信所は東日本大震災で被災。さらに3月末まで東京電力福島第一原発事故による警戒区域となり、職員が防護服姿で修理を行った。(2012年7月1日 読売新聞)

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 うるう秒は1972年に導入され、今回が25回目だったが、「Firefox」のMozillaやレストランガイド「Yelp」、「LinkedIn」、「Gawker」等が、「うるう秒バグ」で障害を起こしたと報告されている。グリニッジ標準時の6月30日深夜、6月が7月になろうというそのとき、地球の公式タイムキーパーたちは、地球の自転にあわせるべく、1秒間だけ時計を止めた。そしてウェブから寄せられている報告によると、Linuxオペレーティングシステムや、Javaアプリケーションプラットフォームなど、インターネットの基盤をなすソフトウェアプラットフォームの一部が、この追加された1秒に対応できなかったという。

 多くのコンピューティングシステムはネットワーク・タイム・プロトコル(NTP)を使って国際原子時と同期しているが、今回一部のコンピューティングシステムは、1秒が追加された場合の対処に失敗した。

 1日の長さは,実は日々変化している
 しかし、この「うるう秒」どうして、必要なのだろうか?うるう年は4年に1度と決まっているが、うるう秒は不定期だ。1日の長さは、季節によって増減したり、地震で変化したりと比較的はげしく変動しているという。1日の長さはどんな要因で、どのようにかわるのだろうか。

 地球は約24時間で1回転する。うるう秒の調整は,この地球の自転に基づく時刻と,高精度の原子時計に基づく時刻とのずれを0.9秒の範囲内におさめる目的で実施される。調整された時刻が世界の標準時(協定世界時)として使われる。うるう秒の実施は,国際機関(IERS)が決定して,世界でいっせいに行われる。

 1日の長さは徐々に長くなっている
 地球の自転の速度は,何億年という長いスケールで見ると、徐々に遅くなっている。地球が誕生したころ、自転の周期(1日の長さ)は5時間程度だったとされている。回転が遅くなっている原因は,主に「潮汐摩擦」によると考えられている。潮汐摩擦とは、潮の満ち引きによって海水と海底の間におきる摩擦をさす。この摩擦が地球の自転にブレーキをかけているのだ。

 しかし自転の速度は、一定の割合で遅くなっているわけではない。短いスケールで見ると、遅くなったり早くなったりをくりかえしている。1日の長さは日々ちがうのだ。それはなぜだろうか。

  風や海流の動きが1日の長さをかえる
 地球の表面はかたい岩盤「地殻」でおおわれ,その下には「マントル」が存在する。この固体の地殻とマントルが回転することが自転である。地殻の上には大気や海流が循環し、マントルの下には対流する「核」(外核)が存在する。これらの流れが地殻やマントルと相互作用することで自転の速度がかわるのだという。

 たとえば、自転とは逆向きに強い風がふいて山(地殻)にぶつかると、自転速度が遅くなる。流れる核とマントルの間におきる摩擦によって自転速度が遅くなるといったぐあいだ。

 風や海流などの影響のため、自転の速度は、季節によっても変化する。7月ごろに最も速度が速く(1日が短く)なり、4月や11月ごろに最も遅く(1日の長さは長く)なるという。

 巨大地震の発生でも1日の長さはかわる
 ほかにも1日の長さが変化する要因はある。2011年3月、NASA(アメリカ航空宇宙局)の研究者が、東北地方太平洋沖地震の影響で100万分の1.8秒(1.8マイクロ秒)、自転の速度が速くなったとする計算結果を発表した。

 なぜ地震で速度がかわるのか。測地学が専門の京都大学の福田洋一教授は「地震によって地球の質量分布がかわると,自転速度が変化するのです」と解説する。地震で岩盤がずれると,地球の質量の分布が微妙に変化するのだ。

 フィギュアスケート選手の動きを例に考えてみよう。選手が回転するとき,腕を体にひきよせると回転が速くなり,腕を水平にのばすと回転が遅くなる。体と腕の距離で速度がかわるのだ。同様に,地震や海流などによって地球の質量分布が変化すると、自転速度に影響するのである。

 自転の速度(1日の長さ)は、地球規模でこれらの現象が複雑に影響をあたえ、変化している。そのため、「1日の長さを将来にわたって予測するのは、今の技術では不可能でしょう」(福田教授)。将来、うるう秒の調整がいつ必要になるのかはだれにもわからないのである。(科学雑誌Newton 2012年6月28日)

 閏秒(うるう秒)
 閏秒(leap second)は、現行の協定世界時(UTC)において、UT1との差を調整するために追加または削除される秒である。閏秒によるUTCの調整は1972年に始まり、2012年7月1日までに実施された計25回は、いずれも1秒追加による調整であった。

 協定世界時(UTC)は、国際原子時(TAI)とUT1という2つの時刻系を基にしている。国際原子時は「原子や分子が2つのエネルギー準位間の遷移によって、ある特定の振動数を持つマイクロ波を放射する」原理を利用した原子時計に基づいており、他方、世界時であるUT1は地球の自転に基いている。

 地球の自転に基づく世界時は、太陽が朝に出て夕方に沈むといった、日常生活に関係する時間観念からすれば便利である。しかし、地球の自転は一定速の運動ではない。主に月による潮汐摩擦、他にも地震による地球内部の質量の分布変化、マントルと外核の相互作用、地殻と風の相互作用、地球内部の核、風、海水や氷河の分布変化など、さまざまな原因により地球の自転運動は一定の速さではない。

 ゆえにUT1は1秒の長さが一定せず、時の標準を学術的に正確に定めるのに向いていない。この点では1秒の長さが一定である国際原子時は便利である。しかし国際原子時は地球の自転に従わないため、やがて両者のずれは拡大し、理論上は時間観念とも食い違うことになる。やはりこれだけでは時の標準を定めるにも不向きである。

 国際原子時の利点を保ちつつ、世界時の利点をなるべく失わないようにする方法が、閏秒による調整である。協定世界時は、1秒の長さや秒を刻む歩調は国際原子時に合わせつつ、UT1との時刻の差を閏秒による調整で縮めている。(Wikipedia)

 閏年(うるう年)って何のためにあるのか?
 それは、1年は365日より少し長いので、そのずれを調整するためにある。普段、2月は28日までだが、4年に1度だけ2月の最後に「2月29日」のある年がある。この年のことを「うるう年」と言う。前回は2008年。そして今回の2012年。

 1月1日から12月31日までの日にちを合計すると365日になるということは皆さん知っている通りである(初めて知った!という人はカレンダーを数えてみよう)。地球が太陽の周りを1周するのにかかるのが1年という時間だが、地球が太陽の周りを1周するのにかかる時間は365日より少しだけ長いのだ。実は1年=365日ではない。

 これをそのままにしておくと、同じ1月1日でも地球の位置は毎年少しずつ遅れていって、何年も経つうちにカレンダーの日付と季節がずれてきてしまう。そうならないように、4年に1度だけ2月を1日多くしてずれを調整しているのだ。

 では、もし2月29日に生まれた人は4年に1度だけ年を取るの?と思うが、それは大丈夫。法律で満年齢の考え方で、2月28日午後12時、つまり28日を終えた瞬間に年をとる決まりがあるので、きちんとみんなと同じように年を取ることが出来る。(スゴモリ)

 今回の閏秒と閏年は無関係である。閏秒は地球の自転が一定の速度ではないことにより生じる、原子時計とのズレの調整である。長い目で見ると、閏秒などの時間調整がなければ、一日は24時間なのに地球が一周自転するのは25時間などのズレが生ずる。対して閏日(閏年に挿入される臨時の2月29日)は地球の公転周期と地球の自転周期が365:1という簡単な比にはなっていないことを調整するためのものである。閏年がない場合には、例えばカレンダーは12月なのに「北半球は真夏」というズレが起こりうる。

参考HP Wikipedia:閏秒

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