海洋資源大国日本! 
 このブログでは繰り返し述べているが、日本の領土は世界第61位で、377,930平方キロメートル。世界の陸地のうちわずか 0.25%しかない。しかし、海の広さは領海と排他的経済水域を合わせた広さで世界6位となる。さらに、その全海水量を計ると、世界で4位の海水量になるという。これは凄い事だ、これを活用しない手は無い。(日本は世界4位の海洋大国 山田吉彦著)

 先日、海洋を利用した“風レンズ”風力発電をこのブログで紹介した。陸地に風車をつくる場合と違い、広い海洋というスペースを利用したものであった。また、海洋には波力、潮力などの海洋エネルギーがある。日本では、海洋発電の実用化は遅れているが、イギリスでは実用化目前になっている。この発電も海に囲まれた、日本には有効な発電方法である。

 我が国は何と豊かな自然エネルギーに恵まれていることか。さらに今回、もうひとつ海の持つエネルギーを紹介する。それが「海洋温度差発電」だ。

KumeIsland

 日本の近海には、プレート境界が多数あり、ここが動くことによって巨大地震が繰り返し起きる。東日本大震災のときもそうであった。次に心配されている、東南海地震もそうである。プレート境界は海溝という深い海をつくり出す。ここで起きる地震を、海溝型地震ともいう。

 我が国のまわりは、このように深い海に囲まれているので、近年、200m以深の深海の水をくみ上げ、海洋深層水として利用しようとする産業が活性化している。3000m以深の水温はわずか1.5℃で一定しており、とても冷たい。200m程度でも水温は5~7℃とかなり冷く、ミネラルを豊富に含んでいる。

 海洋温度差発電の実証試験
 この冷たい深層海水と、水温の高い表層水の温度差を利用する「海洋温度差発電」の実証試験が今年度中に、沖縄県久米島町で始まることになった。同県が進める「平成24年度海洋深層水の利用高度化に向けた発電利用実証事業」を受託した「IHIプラント建設株式会社」(本社・東京都江東区)と「株式会社ゼネシス」(本社・東京都中央区)、「横河電機株式会社」(本社・東京都武蔵野市)の3社が7月9日、発表した。

 海洋温度差発電は、水温25~30℃の海洋表層水によってアンモニアなどの低沸点媒体を気化し、その蒸気でタービンを回転させて発電させる。気化した低沸点媒体は5~7℃の深層水を用いた熱交換ユニットで液体に戻し、繰り返し発電に利用する仕組みだ。

 今回の実証試験では、2013年3月までに小型の実証設備を建設し、実用化に向けての発電コストの低減方法や洋上型システム設置の可能性などを検討する。IHIプラント建設は設備全体の設計と建設、ゼネシスは発電・熱交換ユニットの設計・製造、横河電機は発電ユニットの監視・制御システムなどの設計・製造を担当する。

 久米島町では2000年に「沖縄県海洋深層水研究所」を開設して取水を開始して以来、海洋深層水の低水温・清浄性・富栄養性などの特徴を生かして、島の産業の振興や育成に取り組んでいる。水産分野ではクルマエビや海藻「クビレズタ(海ぶどう)」などの生産、農業分野では、夏場に栽培の困難なホウレンソウなどの葉物野菜の栽培に海洋深層水を利用し、成果を上げている。さらに今回の、再生可能エネルギーとしての海洋温度差発電の技術導入を含めて、新しい島しょタイプの海洋深層水複合利用モデルの構築を目指している。(サイエンスポータル 2012年7月10日)

 海洋深層水とは何か?
 海洋深層水(deep ocean water:DOW, deep sea water)または単に深層水とは、深度200メートル以深の深海に分布する、表層とは違った物理的・化学的特徴を持つ海水のことである。よって、海水の90%以上は海洋深層水にあたると言える。これは産業利用上の定義であり、海洋学上の定義とは異なる。

 海洋学上の深層水は大洋の深層に分布する海水で、地球上の2箇所(北大西洋のグリーンランド沖と南極海)で形成される深層水(北大西洋深層水と南極低層水)のことを示す。これらの深層水は熱塩循環によっておよそ2年かけて世界中の海洋を移動しており、千年単位の地球の気候にも重要な関わりを持っている(詳しくは熱塩循環及び還流参照)。

 これと比べ、産業利用上の深層水は、分布や出自を問わず深度200メートル以深の海水をひとくくりに定義したものである。この定義に当てはめると、単純計算で海水の約95%は海洋深層水である。以下は産業用深層水について述べる。表層水との違いは、清浄性、無機栄養塩類が豊富、低温安定性という特徴を有することである。

 清浄性:人間の排水で汚染された河川水の影響を受けないため、化学物質による汚染がない。また、太陽光が届かないためプランクトン等が成育しないので、有害な雑菌等も表層水の千分の一以下と少ないことが特徴である。このため、深層水は表層水に比べて細菌学的にも化学的にもはるかに清浄である。

 無機栄養塩類が豊富:表層水に比べて、植物プランクトンの成長に必要な無機栄養塩類(NO3-ショウ酸態窒素、PO4-リン酸態リン、Si ケイ素)が豊富である。これは海洋深層水中の植物プランクトンが少ないために、表層から沈降してくる魚類の死骸が分解されて生じた無機栄養塩類が消費されずに残っているためである。 低温安定性 水温をはじめ含まれる成分が年間を通して一定であり、水質が安定しているという特徴がある。

 海洋深層水は、表層水との混合がおこなわれないため溶存酸素量が少ない。ただし、日本海固有水は太平洋側の海洋深層水とその成り立ち方が異なるため、溶存酸素量が表層水とほとんど同じであることが特徴である。
 なお、深層水が特定の海域で表層へ上昇する(湧昇)ことがあるが、豊富な無機栄養塩類によりプランクトンが豊富に発生するため、非常に生物生産性の高い海域となり好漁場となる。(Wikipedia)

 海洋温度差発電とは何か?
 海洋温度差発電は、英語ではOTEC(Ocean Thermal Energy Conversion)という。海洋表層の温水と深海の冷水の温度差を利用して発電を行う仕組みである。この仕組みは深海(水深1km程)から冷水を海洋表層へ汲み上げ深海の冷水と海洋表層の温水の間の熱の移動からエネルギーを取り出すことを意味する。

 OTECは緯度20度までの熱帯において深海と表層の水の間に存在する温度の違いを利用して熱機関を動かすことによって発電する。なぜなら海洋は絶えず太陽によって熱せられ、地球の70%近くを覆っているのに対し、深層の水は比較的低温(10℃以下)であり、この温度の違いは人間が使うために開発される可能性を秘めた膨大な量の太陽エネルギーを含んでいる。もしもこの抽出を大規模に経済的に行えば、人口がもたらすエネルギー問題をある程度解決できる可能性がある。

 水力などの他の海洋エネルギーの選択肢と比べて1桁か2桁多くの総エネルギーを利用できるが、温度差が小さいとエネルギーの抽出は困難で高価なものになる。従って典型的なOTECシステムの全体的効率は1%から3%しかない。OTECは燃料を燃やして得る熱エネルギーを使うのではなく、太陽熱で温められた海洋で生じる熱の差を使ってエネルギーを引き出す。

 OTECでは太陽によって温められた海洋表面の水と深海(1000mまで)の冷たい水の温度差を利用して熱機関を動作させる。赤道から20度以内の海洋であれば、表層と深海で20℃の温度差がある。熱帯沿岸地域、およそ南回帰線と北回帰線の間はこれらの条件を満たしている。

 佐賀大学の上原春男教授のグループが1994年にアンモニアと水の混合媒体を冷媒に用いた「ウエハラサイクル」を発明した。従来のランキンサイクル(媒体に純アンモニアを用いる)と比較して50 - 70%サイクル熱効率が向上し、実用レベルの効率を持つ海洋温度差発電プラントを実現できるようになった。

 日本の領土で唯一北回帰線より南にある沖ノ鳥島は、島のすぐ近くで急激に深くなる海底地形も含め、海洋温度差発電の適地であるとして、島が属する東京都の知事である石原慎太郎は、島に実験的に発電プラントを建設する計画があることを明らかにしている。 沖ノ鳥島は経済活動を行えない岩礁であるという中国の主張に対抗するため、佐賀県選出の元参議院議員陣内孝雄ら自民党の議員も推進していたが未だ実現には至っていない。

 2012年1月26日、沖縄県産業政策課は久米島町にある海洋深層水研究所において2013年初頭に100kw級の発電プラントを設置し、商用化に向けた実証試験を開始すると公表した。1年間の連続運転を予定しており、実際の発電能力や稼働率を検証し実用化への課題を探るとしている。事業費は約5億円の見込みで、2月定例県議会に予算案が提出される。国内においては佐賀大学の海洋エネルギー研究センターが30kw級実験プラントを佐賀県伊万里市で稼働中であるが、沖縄県によれば商用化を視野に入れた実海域での実証試験は世界初だという。(Wikipedia)

参考HP Wikipedia:海洋温度差発電 サイエンスポータル:沖縄・久米島で海洋温度差発電の実証実験

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