ランドサットとは?
 ランドサット (LANDSAT) は、アメリカ航空宇宙局 (NASA) などが打ち上げている人工衛星である。種類としては、地球観測衛星にあたる。複数の波長における光学観測により、地球環境を観測することを目的としている。1972年に1号機が打ち上げられて以来、7号機まで打ち上げられており、非常に多くの画像を撮影してきた。それらの画像は、一般科学のみならず、農業や都市計画、安全保障分野にまで活用されている。

 1960年代から1970年代にかけて、アメリカは人類を月に送るという壮大な目標を掲げて「アポロ計画」を推し進めた。その推進役となったアメリカ航空宇宙局(NASA)は、アポロ計画で得た技術力を実用的な用途に役立てようと、さまざまな宇宙システムの開発を行なった。地球観測衛星「ランドサット」もそのひとつ。

 ランドサットは、宇宙から地球表面の様子をとらえ、その画像データを地上に送る役目を担っている。送られてきたデータは、農作物の分布状況、森林や湖水の調査、地形の測量、金属資源の探査といった目的のために世界中で利用されている。

 NASAがこの衛星の開発に着手したのは、1964年のこと。当時は地球資源技術衛星と呼ばれ、1970年には「アーツ(ARTS)」と名づけられた。 1972年7月に第1号が打ち上げられると、航空写真ではわからない地表面のさまざまな様子を映し出した画像データが、送られてくるようになった。以後、アーツは「ランドサット」と改名され、地球観測衛星の草分けとして、今日にいたるまで活躍し続けている。(Wikipedia)

 地球観測衛星ランドサット40周年
 NASAとアメリカ地質調査所(USGS)は今週、ランドサット40周年を記念して、「Earth as Art(地球はアート)」としてまとめられた百数十点の衛星画像集の中から優秀作品5点を発表した。

 「Earth as Art」の画像は、膨大なランドサット撮影の写真の中から芸術的な価値の高いものを選び、USGSの地球資源観測科学(EROS)センターが調整や着色を行ったもの。優秀作品は、1万4000人を超えるWebサイト利用者の投票によって決定された。

 ランドサットの画像は調査目的が本来だが、USGSのロン・ベック氏は、「われわれはこれらの画像を普段から取り扱っているが、時折その芸術的価値に心を打たれることがある」と語っている。

 ランドサットの観測データと撮影画像は、例えば水質の監視、海氷や氷河の動きの追跡、土地利用の変化や森林伐採率の調査、農業開発や都市計画などに活用されてきた。また火災、洪水、津波といった災害の際に被害の評価や復旧の取り組みに用いられるほか、防災にも利用されている。

 1号が軌道に投入された1972年は、アポロ計画が既に終盤に近づいていた頃で、ランドサットはそれほど大きな注目を集めることもなかった。当時NASAの長官を務めていたジェームズ・フレッチャーは、衛星の名称がランドサットに改められた1975年に、「宇宙時代の開発で地球を救うものがあるとすれば、その1つはランドサットとその後継衛星だろう」と述べている。(National Geographic News July 26, 2012)

National Geographic news:地球環境衛星ランドサット40周年

アースウォッチ―ランドサットのデータ解析
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