ポリフェノールに食品アレルギー予防効果
 ポリフェノールといえば、抗酸化力のある健康成分だが、山梨大医学部の中尾篤人教授(免疫学)らの研究グループは、赤ワインに多く含まれるポリフェノールに、食品アレルギーの予防効果があることをマウスの実験で突き止め、9月4日付の米オンライン科学誌「プロスワン」に発表した。

 食品アレルギーを防ぐ薬はなく、中尾教授は「予防策や治療薬の開発につながる可能性もある」と話している。予防効果が判明したのはポリフェノールの一種「レスベラトロール」。老化防止効果や抗酸化作用などがあるとされ、サプリメントとして市販されている。
 研究では、卵アレルギーを持つ体質に変化させたマウスに、レスベラトロール入りの餌を1週間食べさせ、その後に卵を与えたところ、通常の餌を与えたマウスに比べてアレルギー反応が10分の1程度だったという。卵以外の食品アレルギーにも効果があるとみられる。
 今回、マウスに投与した量を人間に換算すると1日約1グラムで、サプリメント数粒で摂取できる量だという。(2012年9月7日07時10分  読売新聞)


Resveratrol

 ポリフェノール
 ポリフェノール (polyphenol) とは、ポリ(たくさんの)フェノールという意味で、分子内に複数のフェノール性ヒドロキシ基(ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環に結合したヒドロキシ基)を持つ植物成分の総称。
 ほとんどの植物に含有され、その数は5,000種以上に及ぶ。光合成によってできる植物の色素や苦味の成分であり、植物細胞の生成、活性化などを助ける働きを持つ。
 香料や色素として古くから食品、化粧品に使われていたが、1992年、フランスのボルドー大学の科学者セルジュ・レヌーが、「フランス、ベルギー、スイスに住む人々は、他の西欧諸国の人々よりもチーズやバターといった乳脂肪、肉類、フォアグラなどの動物性脂肪を大量に摂取しているにもかかわらず、心臓病の死亡率が低い」という説を打ち出し、彼らが日常的に飲んでいる赤ワインに着目。人間を始めとする動物が、赤ワインに豊富に含まれる「ポリフェノール」を摂取すると、動脈硬化や脳梗塞を防ぐ抗酸化作用、ホルモン促進作用が向上すると発表した。
 学者の中には、フランスで心筋梗塞が少ないのはワインのポリフェノール効果ではなく、「ワインの飲みすぎで肝疾患で死ぬ人が多いから、相対的に心疾患で死ぬ人が少ないだけだ」、あるいは「フランス人の心臓疾患の発症率がアメリカ人の1/3なのは、単にアメリカ人に比べて1回の食事量が少ないからだ」と考える者も存在する。

 だが、その理論は世界保健機関 (WHO) などによって「フレンチパラドックス(フランスの逆説)」と呼ばれ、1990年代初頭、世界的に広まった。1991年11月、レヌーは米国CBSネットワークのニュース番組60 Minutesに出演。その後、米国だけでなく、白ワインの消費量のほうが多かった日本でも、赤ワインブーム、健康ブームを巻き起こすきっかけとなる。

 なお、日本人が最も多くポリフェノールを摂取している飲料は、2009年にお茶の水女子大学とネスレ日本の共同研究・調査により、コーヒーが最も多かったという結果が提示されている。同量のコーヒーと赤ワインに含まれるポリフェノールの量は拮抗しており、近年ではアルコールを含まないポリフェノール飲料としてのコーヒーへの注目度が上がってきている。

 以来10数年間、研究者の間では化学的見地からではなく、食物繊維や5大栄養素(タンパク質、脂質、炭水化物、ビタミン、ミネラル)に次ぐ栄養素として、細かい研究が行われている。これまでにも様々な種類のポリフェノールが発見・抽出・開発され、医薬品、健康食品として多くの商品を生み出した。

 同様に抗酸化作用を持つ物質として、抗酸化ビタミンであるビタミンAやビタミンEに関して、心筋梗塞の予防効果があるかなどの研究が、1990年代に行われている。


 代表的なポリフェノール
 ポリフェノールはその構造から、フラボノイドとフェノール酸の2つに分かれる。フラボノイドは色素からできたポリフェノールを指す。フラボノイドの語源は、ラテン語の黄色であるflavusにと接尾語のoid(~のような)からきている。その種類はカテキン、アントシアニン、タンニン、ルチン、イソフラボンなどがある。

 カテキン: ワイン、茶、リンゴ、ブルーベリーに多く含まれる。殺菌作用を始め、血中コレステロールを低下させたり、高血圧を予防したりといった効果がある。アントシアニン: ブドウの実皮やムラサキイモ、ブルーベリー、などの赤紫色をした植物体に多く含まれている色素成分。肝機能の向上を助け、疲れ目の解消などにも効果的といわれる。

タンニン: 茶、赤ワイン、柿、バナナなどに含まれる渋味成分。カテキン同様、殺菌効果がある。ルチン: ビタミンPの一種で、ソバに含まれる。イソフラボン: 大豆や大豆加工商品(豆腐、納豆など)、葛、葛粉などに含まれる。エストロゲンと同様の働きをするため、アンチエイジングなどの視点から着目されている。

 フラボノイドは色素からできているのに対し、色素以外でできた成分がフェノール酸系である。その種類はリグナン、ジケトン類、エラグ酸、クロロゲン酸、クマリンなどがある。

 クロロゲン酸: コーヒーに多く含まれる。消化器、代謝性疾患を改善する作用がある。エラグ酸: イチゴなどに含まれるポリフェノール。美白効果があり、化粧品に多用されている。リグナン: ゴマに多く含まれる。セサミンもこの一種。クルクミン: ウコンに多く含まれる。クマリン: サクラの葉、パセリ、モモ、柑橘類に多く含まれる。甘い香りのもと。軽油識別剤として、灯油およびA重油に添加される。


 ワイン「レスベラトロール」の健康効果
 ワインはブドウに含まれている成分をほとんどワインの中に取り入れている為、多くのミネラル、ビタミン、ポリフェノール、が含まれており、体内の抗酸化作用、血圧降下、殺菌作用、抗ガン作用等、多くの効果 が期待される。

 食品に含まれていますビタミン、ミネラル、ポリフェノール等は通常人体に30〜40%しか吸収されないが、ワインに含まれていますこれらの成分は100%人体に吸収されると言われている。

 ワイン中のポリフェノールはDNAを保護するので必然的に制ガン作用になるが、最近発見されましたものにワイン中のポリフェノールの一種に特に制ガン効果の有る物質が発見されている。これはぶどうの中に含まれている成分で「レスベラトロール」だ。

 北海道旭川大学とアメリカの大学がレスベラトロールについて共同研究した。マウスの心臓冠状動脈を「レスベラトロール」に浸漬したところ、冠状動脈が1.6倍に拡張した。と云う結果を得た。

 血管拡張をする作用は、ニトログリセリンにもあるが、副作用がある。このレスベラトロールは副作用が無く他のポリフェノールと相俟ってDNAを酸化から守る。ビタミンCもDNAを酸化から守るが、少しDNAを傷つけると云われている。

最近レスベラトロールを含まれた健康薬品が販売されている。その原料はワイン、イタドリを使用している。健康効果があるとはいえ、飲み過ぎにはご注意。ワイングラス約1杯で十分効果 がある。ポリフェノールを例にしますと、一番多い野菜に対して赤ワインは20倍以上の効果 があると言われているので、大量に飲む必要はない。

 また高級ワインは多くのポフェノールの重合体となり、更に効果が倍加される。ビンテージワイン シャトーカベルネフランなどの、高級ワインを程良く少し ずつ飲むのが理想的だ。


参考HP Wikipedia:レスベラトロール ポリフェノール


ソバ好きがボケない理由―ソバの実ポリフェノールの驚くべき効果!
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