毒グモの生息域拡大 23府県に
 オーストラリアに生息する毒グモ「セアカゴケグモ」が17年前に初めて国内で見つかってからこれまでに全国の23府県で確認され、生息域が拡大していることが環境省の調査で分かった。冬の間は活動は鈍っているものの自動販売機の裏などに潜んでいるケースも多いことから、環境省や各自治体では注意を呼びかけている。

 セアカゴケグモはオーストラリアに生息し、毒がある雌は雄より大きく、体長が1センチ程度、全体的に黒く、背中に赤い帯状の模様があるのが特徴である。国内では、平成7年に大阪で初めて見つかり、今月12日も神奈川県川崎市の住宅で確認されたが、環境省が生息状況を調べたところ、これまでに宮城県から沖縄県にかけて全国の23府県で確認され、生息域が拡大していることが分かった。

 環境省によると、セアカゴケグモは輸入されたコンテナなどに付着して国内に侵入し、その後、生息域が拡大したとみられるという。このクモにかまれると、症状が重い場合、痛みが全身に広がり、頭痛や吐き気などを伴うおそれがあり、ことし9月には福岡市で女性がかまれ、一時、呼吸障害に陥った。

 セアカゴケグモは一年中、活動していて、冬の間は寒さのために動きが鈍るものの自動販売機の裏や側溝などに潜んでいるケースが多い。このため、環境省や各自治体では掃除などの作業をする際にはかまれないように厚手の手袋をするなどして注意するよう呼びかけている。(NHKnews 2012年11月14日)


Latrodectus hasseltii

 ここ神奈川県では川崎の住宅に、毒グモが発見されている。川崎市健康福祉局は2012年11月12日、同市多摩区長尾の住宅敷地内で、毒グモのセアカゴケグモ1匹が見つかったと発表した。市内で発見されたのは初めてという。

 同局によると、同日午前10時ごろ、住民が庭の水まきをするため、地中に埋め込まれた散水栓のふたを開けた際、クモを発見。「セアカゴケグモに似たクモを見つけた」と同区役所に連絡した。撮影画像から環境省関東地方環境事務所がセアカゴケグモと特定した。

 セアカゴケグモにかまれると、患部が腫れ上がるなどの症状が出る。同局は「1匹見つかれば周囲に潜んでいる可能性がある。見つけても素手で触らないように」と注意を呼び掛けている。(カナロコ 2010年11月12日)


 名張市、31匹と卵221個 尼崎100匹
 近年、三重県名張市内で有毒性の小型グモ「セアカゴケグモ」が確認されていることを受け、市は、市中心部で生息調査を実施した。その結果、31匹と卵221個が確認されたため、その場で駆除した。市は「見つけても絶対に触らないで」と注意を呼びかけている。

 今回調査したのは、平成20年に初めて確認された同市つつじが丘北をはじめ希央台や鴻之台。以後、市では定期的に生息調査を実施している。昨年10月の調査では、113匹が見つかり、今年も調査することにした。

 市などによると、オーストラリア原産のセアカゴケグモは、黒い身体に赤い模様(もよう)を持つ雌が全長7~10ミリ、白っぽい雄が4.5ミリ。人に向かうことはないが、触るとかまれるとされており、雌にかまれた場合は患部がはれて痛み、毒が全身にまわると、発汗や吐き気、頭痛などの症状が出るという。

 主な生息場所は屋外のブロックや庭石、排水溝の側面など。市ではセアカゴケグモの対処法として、手で触らない。保護者は子供が触らないよう注意をする。素手で触らず、市販の殺虫剤などで駆除、あるいは踏みつぶす。クモの巣の作れない環境を作る-などを呼びかけている。(配信元:2012/09/11)

 西日本でセアカゴケグモ報告相次ぐ 尼崎では100匹以上も  9月3日ごろから今日にかけ、福岡、香川、兵庫など西日本を中心にセアカゴケグモの目撃報告が相次いでいるようです。兵庫県尼崎市では100匹以上の目撃例もあったと新聞、テレビなどで報じられました。

 セアカゴケグモはオーストラリアを原産とする毒グモの一種。体は真っ黒で背中に赤い模様があり、咬まれると痛みや発汗、発熱などの症状を引き起こします。福岡市では86歳の女性が咬まれ、4日に緊急駆除が行われたとのこと。

 福岡市以外にも、3日には香川県坂出市、6日には兵庫県尼崎市と、セアカゴケグモの目撃が相次ぎました。尼崎市はすぐに駆除を行いましたが、しばらくの間は注意が必要になりそうです。(ねとらぼ2012年 9月6日)


 福岡市、9000匹駆除!公表せず
 福岡市東区内で平成20年以降、市が毒グモの「セアカゴケグモ」約9千匹を発見しながら、大半を公表していなかったことが分かった。市は「生息範囲を知らせるために公表している。一度見つかった場所では駆除を継続しており、駆除数は公表しなかった」としているが、担当部署間で情報も共有されていなかったとみられる。

 福岡市では平成19年10月に東区のコンテナターミナルで初めて見つかった。以降、新たな場所で確認されたり市民が見つけたりしたケースだけを、市生活衛生課がホームページで公表し、137件にとどまっている。

 公園を管理する市みどり管理課によると、20年9月以降は「アイランドシティ中央公園」で次々と見つかった。指定管理業者が週に1回見回りし、発見するたびに殺虫剤などで駆除しており、これまで成虫8437匹、卵のう3301個に上っている。また、博多湾をはさんだ対岸の海の中道にある「雁ノ巣レクリエーションセンター」でも今年5月から成虫297匹、卵のう293個を駆除した。

 また、市港湾局が管理する同じ東区の「みなと100年公園」でも年2回の駆除を実施しており、今年9月以降だけで約500匹を駆除したという。

 福岡市ではこうした情報が集約されていなかった。今年9月に東区の介護施設で高齢女性がセアカゴケグモにかまれる事故があり、関係部署の対策連絡会議を設置した。市の担当者は「今後は駆除数など市民に正確な情報を提供したい」と話している。(産経新聞 2012年10月24日)


 セアカゴケグモとは?
 セアカゴケグモ(Latrodectus hasseltii)は、ヒメグモ科に分類される有毒の小型のクモの一種。和名は、「背中の赤いゴケグモ」の意味。本来日本国内には生息していなかったが、1995年に大阪府で発見されて以降、その他いくつかの地域でも見つかった外来種である。オーストラリアを原産地とする。

 日本では、本州(宮城県、群馬県、愛知県、岐阜県、三重県、京都府、大阪府、滋賀県、奈良県、和歌山県、兵庫県、岡山県、山口県)、四国(香川県、徳島県、高知県)、九州(福岡県、佐賀県)、沖縄県で記録があり、定着も確認されている。アメリカなどでも記録されている。

 体長はメスが1cm前後、丸くつやつやした黒い体で、胸腹部の背面にはひし形が2つ縦に並んだような赤い模様、腹面には砂時計状の赤い模様があるので見間違えることは少ないだろう。この赤斑の形は雌雄で多少違いがあり、時に地色の黒も淡いものもある。オスは3~5mm程度とメスよりずっと小型で体も細く、褐色がかった地色に淡色の目立たない斑紋を持つ。

 しかし幼体のうちは雌雄とも淡褐色の地に不明瞭な縞模様をもつのみで、成体のような雌雄の違い(性的二型)は見られない。なお日本で5月頃から庭や家壁などに見られるようになる真っ赤なタカラダニ類は、一見微小なクモにも見えるため、時に本種の子供ではないかと勘違いされることもあるが、前述のとおりセアカゴケグモの幼体は淡褐色で全く異なり、真っ赤なタカラダニ類は人体に無害な生き物である。

 セアカゴケグモの造る網は不規則網で、複雑に張られた三次元構造を持つ。その上方は糸に粘液がついていない巣域と呼ばれる住居で、卵嚢などもこの部分にぶら下げられる。一方、網の下方は捕獲域と呼ばれ、糸には捕獲用の粘液がついている。これに虫が触れて粘着すると、セアカゴケグモは粘糸を投げて獲物を絡め捕って巣域まで引き上げて食べる。網はベンチの下や側溝の蓋の裏側、ガードレールの支柱付近などといった、比較的地面に近く直射日光が当たらない場所に造られることが多い。

 毒は獲物を咬んだときに獲物の体に注入されるもので、神経毒の「α-ラトロトキシン」である。この毒を有するのはメスのみで、オスは人体に影響する毒を持たない。オーストラリアでは死亡例があるが、日本では報告されていない。大阪府では毎年本種による被害が発生している。

 オーストラリアでは古くから代表的な毒グモとして知られており抗血清も存在する。日本でもセアカゴケグモの発生した地域の医療機関で抗血清を準備しているところもある。メスに咬まれた部位は、激しい痛みを感じる。その後、咬まれた場所が腫れ、全身症状(痛み、発汗、発熱など)が現れる。手当てが遅れると毒素の効果により皮膚が腐っていくことがあるため、咬まれたら、医療機関での早急な診察が必要である。


 侵略的外来種ワースト100
 1995年11月に大阪府高石市で発見されたのを始め、兵庫県神戸市西区などの港湾都市で相次いで発見された。2005年8月に群馬県高崎市の民家で5匹見つかった。関東の内陸部で確認されたのは初めてである。最近では2008年4月下旬に岡山県倉敷市で7匹発見され、5月には愛知県愛西市の国営木曽三川公園で約600匹と卵が、6月には大阪市福島区の淀川河川公園で約30匹が発見された。

 8月には鹿児島市の新日本石油基地で、ハイイロゴケグモと合わせて100匹以上が発見された。2009年9月には四国では初めて坂出市のコスモ石油坂出製油所内で6匹が発見された。こうした分布の拡大は、自動車や飛行機、船舶などの人間活動が関係していると考えられている。

 2012年には、福岡市が「アイランドシティ中央公園」で2009年から同年9月末までの4年間に8201匹を駆除していたことを公表した。同市は市民が発見したものについてはHPに掲載していたが、同中央公園や「みなと100年公園」で市が駆除した分については「住民の不安をあおる可能性がある」として公表していなかった。

 近年の温暖化の中で、日本でも越冬して発生を繰り返しているとの見方が有力で、外来種として位置づけられている。なお、最近までクモ類では外来種は珍しく、これ以前にはクロガケジグモがあるのみであった。ただ、近年外来種は増加傾向にあり、ハイイロゴケグモ・ジュウサンボシゴケグモ・マダラヒメグモなどが確認されている。

 日本では、外来生物法によりゴケグモ属のうち本種及びクロゴケグモ・ハイイロゴケグモ・ジュウサンボシゴケグモの4種が2005年に特定外来生物の第一次指定をされている。また、日本生態学会により日本の侵略的外来種ワースト100に選定されている。ピレスロイド系の殺虫剤によって駆除が進められている。本種の天敵はマエアカクモバチである。(Wikipedia)


参考HP Wikipedia:セアカゴケグモ


外来種ハンドブック
クリエーター情報なし
地人書館
毒グモ騒動の真実―セアカゴケグモの侵入と拡散
クリエーター情報なし
全国農村教育協会

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