悪玉を減らし、善玉を増やす成分
 加齢とともに危険性が増すのが、心筋梗塞や脳卒中の発症だ。これは、動脈硬化が原因である。この原因は、血液中のコレステロールが原因であることは知られている。コレステロールには、“善玉”の「HDLコレステロール」と、“悪玉”の「LDLコレステロール」がある。この2つどこがちが違うのだろうか?

 両方ともタンパク質とコレステロールが結びついた「リポタンパク質」であるが、はたらきが逆だ。“悪玉”LDLは肝臓で作られたコレステロールをカラダの各組織に運び、“善玉”HDLはカラダの隅々の各組織で余ったコレステロールを肝臓に送り返す役目がある。“悪玉”が多いと血管に付着して動脈硬化を引き起こすしくみだ。どうすれば“善玉”を増やせるのだろうか?

 “善玉”HDLコレステロールは、放っておくと“悪玉”のLDLコレステロールに変化し量が減ってしまう。これは、肝臓や小腸で合成されて血清中に存在する「コレステリルエステル転送蛋白(Cholesteryl ester transfer protein, CETP)」のはたらきだ。従って、この「CETP」を阻害する薬の開発が、動脈硬化を防ぐことになる。 

 今回、ビール原料のホップに含まれる成分「キサントフモール」に動脈硬化を予防する効果があることが、北海道大学やサッポロビール(株)による、マウスを使った研究で分かった。この成分には「CETP」を阻害するはたらきがあり、“善玉”コレステロールを増やす、世界初の天然成分になるという。

 ホップの「キサントフモール」はポリフェノールの一種である。ホップは、ビールの苦み成分。ビールと名が付くものであれば第3のビールであろうが、第2のビールであろうが含まれている。今夜はビールで乾杯!しみじみとあの苦みを味わいたいものだ。


Hop

 ビールのホップに動脈硬化予防効果
 ビール原料のホップに含まれる成分「キサントフモール」に動脈硬化を予防する効果があることが、北海道大学大学院保健科学研究院の千葉仁志教授や同大学院医学研究科の伊敏・助教らとサッポロビール(株)による、マウスを使った研究で分かった。キサントフモールにはほかにもガン細胞の増殖抑制作用や、抗変異原活性、抗HIV作用などの生理活性があることが、国内外の研究で知られている。千葉教授らはさらに、キサントフモールの脂質代謝への影響などについて、ヒトレベルでも明らかにしていくという。

 心筋梗塞や脳卒中の発症にもつながる動脈硬化を防ぐには、血清中の総コレステロール値の低下のほか、“善玉”の「HDLコレステロール」値を上げることが、ふだんの健康管理では必要になる。HDLコレステロールは、肝臓や小腸で合成されて血清中に存在する「コレステリルエステル転送蛋白(Cholesteryl ester transfer protein, CETP)」によって、“悪玉”のLDLコレステロールや超低比重リポ蛋白に転送され、量が減ってしまうことから、HDLコレステロールの上昇を促すCETP阻害薬の開発が、医薬業界では進んでいる。

 研究チームは、CETPの遺伝子を導入したマウスに、キサントフモール(0.05%)とコレステロール(1%)を混和した餌を18週間摂取させ、血清中のHDLコレステロール値とCETP活性を測定した。その結果、キサントフモール入りの餌を摂取したマウスでは、HDLコレステロール値が増加し、CETP活性は低下した。さらに、動脈硬化を測定する際の指標部位の「胸部大動脈弓」で総コレステロールの蓄積量を測定したところ、キサントフモールの摂取により、有意に蓄積量が減少していた。これらのことから、キサントフモールには、CETP活性を阻害し、動脈硬化を予防する効果があることが分かった。

 これまで食品成分や天然物の成分で、CETP活性の阻害作用をもつものは報告されていなかった。今回のホップ成分「キサントフモール」が、天然物としては世界で初めての発見だという。研究論文は米科学誌「プロスワン」(16日、オンライン版)に掲載された。

 なお今回の研究成果は、文部科学省「知的クラスター創成事業(現、地域イノベーション戦略支援プログラム)」の一環として2007年スタートした産学官連携プロジェクト「さっぽろバイオクラスター“BIO-S”」において得られた。(サイエンスポータル 2012年11月22日)


 ホップ特有のフラボノイド「キサントフモール」
 ホップはビールの苦み成分だが、生薬としても健胃、鎮静効果があるとされ、またハーブの一種としてヨーロッパでは民間薬として用いられている。ホップには苦味成分、香り成分の他、キサントフモール、イソキサントフモール、8-プレニルナリンゲニンといった機能性を持つ物質が多く含まれている。

 これらホップ由来物質の多彩な機能性が科学的に研究され、エストロゲン様作用による更年期障害の改善作用、睡眠時間延長作用、鎮静作用、II型糖尿病患者に対するインスリン感受性の改善作用、胃液の分泌増加作用、イソフムロンの肥満予防効果、などが報告されている。

 「キサントフモール」は、ホップに含まれるポリフェノールの健康効果で注目されている。ホップ特有のフラボノイドで黄色い色素。カルコンというグループの化合物である。1913年に発見され、10年ほど前に分離に成功した。

 その生理活性としては、ガン細胞の増殖抑制、抗変異原作用、抗酸化作用、抗高脂血症作用、骨分解抑制作用、抗菌・抗カビ作用等が挙げられている。最近、生体内で、発ガン酵素を抑え、腫瘍の成長を抑制する効果があることがわかり、にわかに注目されてきた。乳ガン、前立腺ガン、結腸ガンなどに効果が期待されている。

 また脳の神経成長因子NGFの産生を促進し、痴呆や末梢神経の障害を予防する効果が報告されている。キサントフモールは、ビールの製造過程で大部分がイソキサントフモールに変化する。イソキサントフモールも、骨粗鬆症の予防効果などの健康効果が報告されている。尚、ポーター、スタウト、エールにはキサントフモールが比較的多く含まれるという報告もある。(Wikipedia・アライブ!サプリメントカフェ)


 動脈硬化を防ぐには?
 動脈硬化とは 動脈硬化とは、動脈にコレステロールや中性脂肪などがたまって、詰まったり、硬くなったりして弾力性や柔軟性を失った状態をいい、動脈硬化になると、スムーズに血液が流れなくなる。動脈が弾力性や柔軟性に富んでいれば、心臓や脳などの臓器や筋肉などの組織に必要な酸素や栄養の供給は行なわれる。

 しかしコレステロールなど血液の脂質が、動脈にたまったり、酸素や栄養が不足したり、高血圧により常に血管に負担がかかったりしていると、動脈は弾力性を失い硬く、もろくなってしまいます。このような状態を動脈硬化という。動脈硬化が進行すると、日本人の死因の主な原因である心疾患(狭心症、心筋梗塞など)や脳血管疾患(脳梗塞、脳出血など)を引き起こす恐れがある。どうすれば、動脈硬化を防げるのだろう?

動脈硬化の予防・改善には、バランスのとれた食事と、規則正しい生活習慣、適度な運動が大切だ。バランスのとれた食事でミネラル・ビタミン補給が大切。また、食事の量にも気をつけること。肥満は動脈硬化の原因の一つだと考えられている。

 食事には、よい脂質をとることが大切だ。脂身の多い肉など動物性脂肪の食べ過ぎに注意する。不飽和脂肪酸の1つ、「オメガ3」の多い食事を心がけよう。オメガ3脂肪酸の多い食品には、青魚、えごま油、シソ油、亜麻仁油、くるみ、緑黄色野菜、豆類などがある。特にうなぎは、血中のコレステロール値を抑制するDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)を多く含み、動脈硬化などの生活習慣病を予防する。

 また、ビタミンでは、葉酸(ビタミンB9)の多い食品を摂取する。最近の研究によれば、葉酸が不足するとホモシステインという物質が増加することがわかってきた。ホモシステインが増加すると、血管壁に衝突して傷つけてしまい、動脈硬化を誘発してしまうおそれがあるそうだ。葉酸を摂取することによって、ホモシステインを減らすことが、動脈硬化を予防し、血管年齢を若くすることにつながる。

 動脈硬化を予防する生活習慣としては、ストレスを解消すること(ストレスは血圧にも影響を与える)。また、規則正しい睡眠で休息をとる。塩分の取りすぎに気をつける(塩分の摂りすぎは血圧を上昇させる)。お酒(アルコール)の飲みすぎに気をつける。タバコを控える。喫煙は血管を収縮させ、動脈硬化を促進させるので禁煙をする…など。

 動脈硬化予防に良い運動方法は、スロージョギングなどの有酸素運動。有酸素運動をすると、血流が良くなり、血管が広がりやすくなる。血管が広がりやすくなり、血流が良くなることで、血管を傷つけにくくなり、動脈硬化を予防できる。

 体重・血圧を測り、自己管理に心がける。肥満や血圧の高めな人は、体重計と血圧計を用意して、体重そして血圧の自己管理を心がけることも大切。ちょっとした食事などの生活習慣の改善が動脈硬化の予防に役立つ。(舶来堂)

参考HP Wikipedia:ホップ 舶来堂:動脈硬化の原因・予防 アライブ!サプリメントカフェ:ホップ

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