地球は宇宙で孤立した存在ではない
 11月19日、宇宙飛行士の星出さんが、ISS国際宇宙ステーションから帰ってきた。twitterでの言葉は「あと数時間で、ISSを離れ、地球に戻ります。この4ヶ月の滞在中応援・支援して下さった皆さん、ありがとうございました。この美しい惑星に生まれて、よかった」…。

 星出さんは、宇宙ステーションから外に出て作業を行う船外活動も3回担当し、21時間23分の活動時間は野口聡一さんが持っていた日本人としての最長記録を塗り替えた。宇宙飛行士の多くは船外で活動をしていると、後ろは「漆黒の闇」。地球だけが生命あふれる美しい星であることに気がつくという。

 本当にこの美しい地球を守っていきたいと願わずにはいられない。しかし、広大無辺で暗黒の広がる宇宙も、注意深く観察しているとさまざまな現象が観察できる。恒星と恒星の間は離れているが、多くの恒星が何千何万と集まり銀河をつくっている。その銀河も広大な宇宙で孤立しているわけではない。銀河はたがいに集まり銀河団を形成している。そして、銀河団どうしも集まって超銀河団を形成していることも分かってきた。決して私たちは宇宙で孤立した存在ではないのだ。

 今回、欧州宇宙機関(ESA)の宇宙探査機プランクが、2つの銀河団「エイベル399」と「エイベル401」の間に架かる高温ガスの“橋”を発見した。銀河団のペアは地球から約10億光年の距離にあり、ガスの橋は約1000万光年離れた2つの銀河を繋いでいる。

 美しいこの画像は、地上の望遠鏡の可視光データと、プランクのスニヤエフ・ゼルドビッチ効果による観測データ(オレンジ色)を合成している。ESOのプランクは宇宙マイクロ波背景放射(CMB)を超高感度でとらえる。銀河団の影響でCMBに歪みが生じる現象を「スニヤエフ・ゼルドビッチ効果」と呼ぶ。プランクはこれを利用して高温のガスをとらえることができた。


Supercluster

 一見「漆黒の闇」に見えるこの宇宙も、虹の架け橋のような、宇宙の架け橋ともいうべき橋で繋がっていると思うと、何だか不思議な感覚にとらわれる。決して我々は孤立した存在ではないと思う。


 銀河群・銀河団
 銀河は宇宙全体に分布していることが知られています。その分布は一様ではなく、重力の働きでお互いに引きつけ合い、その結果群れを作る性質があります。そのようにして銀河が集まっている構造を銀河群あるいは銀河団といいます。両者の区別の境目は明確ではありませんが、比較的小規模のものを銀河群、比較的大規模のものを銀河団と呼んでいます。

 銀河群は、典型的には数十個の銀河が直径150万光年ほどの範囲に集まって構成されています。例えば私たちの銀河系も、アンドロメダ座大銀河、大マゼラン雲、小マゼラン雲などとともに局部銀河群 (局所銀河群) と呼ばれる約50個の銀河から成る銀河群を作っています。この他にも、くじら座I銀河群、ちょうこくしつ座銀河群、M81銀河群などがあります。

 一方、銀河団は数百から数千個の銀河が直径1,000万光年ほどの範囲に集まっている、より大きな集団です。おとめ座銀河団、かみのけ座銀河団などがよく知られています。そのうち、私たちに最も近いおとめ座銀河団は、距離約5,900万光年の位置にあり、約2,000個の銀河をメンバーとして含んでいます。かみのけ座銀河団は、距離約3億2,000万光年の位置にあり、1,000個以上の銀河が含まれています。この他にも、うみへび座銀河団、ヘルクレス座銀河団などがよく知られています。

 銀河団を構成する銀河たちの間にある空間には可視光では何も見えません。ところが、X線で観測すると銀河団全体を包みこむように、非常に希薄で約1億度もの高温の電離ガスで満たされていることが分かりました。この電離ガスは、希薄でも体積が大きいため膨大な質量を持ち、銀河の質量の合計の10倍に達するものもあります。しかし銀河団の内部で秒速約1,000kmで運動している銀河たちを重力でつかまえておくためにはこれだけでの質量では足りず、さらに10倍以上におよぶダークマターが存在しなければならないと考えられています。

 遠くの銀河の分布を3次元的に調べると、銀河群や銀河団が連なってさらに大きな構造を作っていることが見て取れます。これを超銀河団と呼びます。例えば、私たちの銀河系が属する局部銀河群は、おとめ座銀河団を中心とする直径約2億光年の「おとめ座超銀河団」の一部です。1億光年以上におよぶ超銀河団がさらに連なり、泡が何重にもつながったような宇宙の大規模構造を作り出しています。(JAXA)


 超銀河団を形成する銀河フィラメント構造
 銀河群や銀河団やいくつかの孤立した銀河は超銀河団と呼ばれるより大きな構造を形作っている。宇宙での最も大きな空間スケールでは、物質はフィラメント状、あるいはボイドと呼ばれる空洞を取り囲む壁のような構造を作って集まっている。この宇宙の大規模構造は泡に似ているため、泡構造などとも呼ばれる。

 銀河フィラメント (galaxy filaments)または別の呼び方で、超銀河団複合体 (supercluster complexes) あるいは グレートウォール (great walls) は、宇宙物理学の用語であり、現在のところ知られている宇宙の最大の構造である。

 これらは典型的な長さが 50から80 MPc /h (h = ハッブル定数 / (100 km/s/Mpc)。現在の最尤推定値は h = 0.71 ) の巨大なひも状構造の集まりであり、各超空洞を仕切る境界領域を形作っている。 フィラメントは重力的に拘束された銀河から構成されており、そのうちの特に多数の銀河が近接して存在する領域が、超銀河団と呼ばれているものである。

 超銀河団の発見は1980年代に始まる。1987年にハワイ大学天文学研究所のR.ブレント・タリー(英語版)が、現在われわれがペルセウス座・うお座超銀河団複合体と呼んでいるものを同定した。1989年にはCfA2 グレートウォールが発見されている。これに引き続き2003年にはスローン・グレートウォールが発見されている。

 2006年に科学者たちは、3つのフィラメントが撚り集まって、人類に知られている最大の構造を形成していると発表した。これは、高密度に寄り集まった銀河と、ライマンアルファ・ブローブ(英語版) (Lyman alpha blob) として知られている巨大なガス塊から構成されている。

 2011年に、最終的にフィラメントの特性に関するいくつかの仮説として結実する、さらに進んだ研究が、オーストラリアのモナシュ大学の学部生達によって実施された。学生の一人である Amelia Fraser-McKelvie は、X線分析を通じて、各フィラメントはダークマター理論に異論を唱えるには十分な量の大質量を含むことが確認されたと述べている。監督した、モナシュ大の宇宙物理学者であるKevin Pimbblet 博士の初期の研究では、低密度であるが高温であると考えられている「失われた質量」("missing" matter) として、フィラメントが1つの候補となり得るとの提示がされていた。(Wikipedia)


参考HP Wikipedia:銀河団 JAXA:銀河群・銀河団 National Geographic news:銀河団を結ぶ1000万光年の橋


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