準惑星「マケマケ」の詳細が判明
 
準惑星(dwarf planet)とは、太陽の周囲を公転する惑星以外の天体のうち、それ自身の重力によって球形になれるだけの質量を有するもの、かつ、自分の軌道周囲から他の天体を一掃しているものである。国際天文学連合(IAU)が2006年8月24日に採択した第26回総会決議の中で「惑星」を再定義した際に、同時に定義された太陽系の天体の新分類である。

 このとき、冥王星は1930年に発見されて以来、第9惑星として扱われてきた冥王星が、「自分の軌道周囲から他の天体を一掃している」とは判断されなかったため、準惑星に分類されることとなったことは有名な話である。

 準惑星は、IAU の決議案採択の時点では、冥王星からケレスまでの3個であり、2008年7月にマケマケ、9月にハウメアが追加されて5個となった。しかし、このカテゴリー自体の定義も今後の研究に委ねられることを留意する必要がある。

 2005年に発見され、ポリネシア地方に伝わる創造神にちなんで名付けられた「マケマケ」は、謎の多い太陽系外縁天体である。大きさが冥王星の約3分の2。4つある冥王星型天体の1つに数えられている。ちなみに「カチカチ」という天体はない。

 今回、「マケマケ」の詳細が明らかになった。冥王星と同様、全体が大気に覆われていると考えられていた。しかし今回の観測で、実際にはほとんど大気が存在しないことがわかった。どうやって大気のないことをつきとめたのだろう?


Dwarf-planet-makemake

 恒星の前を通過
 調査にあたった国際チームは、チリにあるヨーロッパ南天天文台(ESO)の3基の高性能天体望遠鏡で観測。初めてマケマケの物理特性が詳細に分析され、遠方の恒星の手前を横切った際の光度変化が精密に測定されたという。

 「予測し難いチャンスだったが、準惑星の重要な特性を正確に知るためにはこの方法しかない」と、スペインのアンダルシア天体物理学研究所の天文学者で、今回の研究を主導したホセ・ルイス・オルティス(Jose Luis Ortiz)氏は語る。

 はるか遠くに落ちているコインを調べるようなものだが、マケマケが手前を通り過ぎる際、恒星の光が急に見えなくなくなり、その後も急に見えるようになった。大気がほとんどない証拠だという。

 「どの観測地点からでも結果は同じだった。冥王星は、全体がある程度の濃度を持った大気に覆われているが、マケマケは違う」とオルティス氏。大気があれば、手前を天体が通り過ぎる際に恒星の光は段階的に増減するはずだからだ。


 冥王星との違い
 大気の有無に有力な証拠が得られたと同時に、大きさと地表に関するより精密なデータも手に入り、マケマケの詳細がかなりの部分まで明らかになった。「形状は球体だが両極でやや扁平。地表の大部分を主にメタンの氷が覆っている」とオルティス氏は言う。

 マケマケが丸裸になった理由についてオルティス氏は、「冥王星の表面も凍り付いているが、窒素、メタン、一酸化炭素が主成分だ。窒素の氷は揮発性が高く、太陽の熱で気化し、大気を構成する要素となる。

 オルティス氏によると、マケマケは冥王星より低質量で重力場も弱いので、とっくに窒素を放出してしまったのかもしれないという。

 メタンの氷も溶ければ気体になるが、太陽があまりにも遠くにあるので凍ったままなのかもしれないと同氏は推測している。「気体になっても全体の1割ほどをカバーできるかどうか。いずれにせよメタンでは役不足だ」。

 今回の研究結果は、「Nature」誌オンライン版に11月21日付けで発表されている。(Andrew Fazekas for National Geographic News November 22, 2012)


 準惑星とは何か?
 準惑星(dwarf planet)とは、太陽の周囲を公転する惑星以外の天体のうち、それ自身の重力によって球形になれるだけの質量を有するもの。国際天文学連合(IAU)が2006年8月24日に採択した第26回総会決議5A(以下、決議5Aと略)の中で「惑星」を再定義した際に、同時に定義された太陽系の天体の新分類である。

 国際天文学連合による定義 では、採択された決議案に示されるdwarf planet (準惑星)の定義は次の通りである。
 1.太陽をめぐる軌道を周回している。 2.固体をその形に維持するための力(分子間力)によるのではなくそれ自身をまとめあげている重力(自己重力)によって静水圧平衡(ほぼ球形)を保つに足る質量がある。 3.その軌道の近くに他の天体が存在している(他の天体を取り込んだりはじき飛ばしたりしていない)。 4.それ自体が衛星ではない(ただし、以下に明示したように「衛星」の定義はなされていない)。

 なお、学術用語について、学会などが定義を明言することは極めて異例である。通常は、関連研究者内部で提唱されたものが淘汰されて決まるものである。

 IAU総会の決議直後にはdwarf planetの訳語として「矮惑星」などが使われたが、日本学術会議は2007年4月9日の対外報告(第一報告)において日本語では「準惑星」と表記することを推奨している。

 ただし、「冥王星もケレスもエリスも性質が違うので同じ呼称に含めるのはおかしい」との意見があったこと、単に球形というだけでは自己重力によってその形状を保っているのかどうかわからないこと(直径 3.5km の球形小惑星も存在する)などから、IAU に対して定義の再検討を求めていくとしている。具体的には一定以上の直径を持つこと(例えば直径 1,000km とするなど)を「準惑星」の基準に加えるという案がある。日本学術会議では、dwarf planet という概念には未だに曖昧な部分があることから、学校教育の現場などでは積極的な使用を推奨しないとしている(詳細は惑星#日本学術会議の対外報告を参照)。(Wikipedia)


 冥王星と準惑星
 冥王星は1930年に発見されて以来、第9惑星として扱われてきたが、「自分の軌道周囲から他の天体を一掃している」とは判断されなかったため、準惑星に分類されることとなった。決議6Aで、冥王星は準惑星の典型例であると明示されている。

 冥王星はエッジワース・カイパーベルトに位置する軌道を持つ天体であり、海王星と 3:2 の共鳴関係にある軌道を巡っている。trans-Neptunian objects (TNOs、太陽系外縁天体)のうち、このような共鳴軌道を巡る天体は冥王星族と呼ばれ、TNOs 全体の1割を超えている。この観測事実が、冥王星が惑星と見做されなかった要因となっている。

 IAU が決議案採択の時点で dwarf planet の例として示したのは冥王星からケレスまでの3個であり、2008年7月にマケマケ、9月にハウメアが追加されて5個となった。しかし、このカテゴリー自体の定義も今後の研究に委ねられることを留意する必要がある。

 なお、冥王星は trans-Neptunian object 内の新しいサブグループの代表例であることも IAU において決議されたが、そのサブグループの正式名称を決定するには至らなかった。日本学術会議は2007年4月9日の対外報告(第一報告)で冥王星型天体との呼称の使用を推奨した。その後、2008年6月11日にIAUの執行委員会が開かれ、「plutoid」を正式名称とすることが決定された。(Wikipedia)


参考HP National Geographic news:謎の準惑星「マケマケ」の詳細が判明


消された惑星「冥王星」の黙示録2012 (ムー・スーパー・ミステリー・ブックス)
クリエーター情報なし
学習研究社
最新天文百科 ―宇宙・惑星・生命をつなぐサイエンス―
クリエーター情報なし
丸善

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