COP18:新枠組み計画「ドーハ合意」を採択 
 国連気候変動枠組み条約第18回締約国会議(COP18)は12月8日、2020年以降に始まる温暖化対策の新枠組みに向けた作業計画などを盛り込んだ「ドーハ合意」を採択した。ただし、先進国と途上国・新興国の激しい対立から、詳細を詰めることができず、来年から本格化する交渉は難航が予想される。

 米国、中国、インドを含めた全ての温室効果ガス排出国が参加する新枠組みを2020年に開始することは、昨年末のCOP17で合意された。今会合は2015年中の新枠組み採択に向け、2014年のCOP20までに交渉の要素を整理し、2015年5月までに交渉文書をまとめるとの作業計画を作った。2020年までの各国の削減目標の引き上げについても議論する。

 途上国は、排出量削減には先進国からの資金・技術援助が不可欠とし、具体的な援助内容を引き出そうと必死だった。一方で先進国は、経済の悪化や政治状況で、具体的な約束ができず、最後までもめた。最終的には、過去に合意された「先進国が2020年までに官民合わせて年1000億ドルの援助」の達成に向け、努力を続けることを盛り込んだ。また、2013~2015年は2010〜2012年(先進国全体で300億ドルを約束、336億ドルを達成)の水準を維持するとした。

 一方で、京都議定書の延長期間(第2束期間)が2013~2020年の8年間と決まり、国際的な枠組みの「空白期間」が生じることは避けられた。ただし、第2約束期間に参加するのは、欧州連合(EU)やスイス、ノルウェー、オーストラリアなど。国際エネルギー機関(IEA)によると、参加国・地域の二酸化炭素(CO2)排出量は、世界全体の排出量の十数%に過ぎない。(毎日新聞 2012年12月09日)


COP18・2

 COP18、「ドーハ合意」の骨子
 地球環境のためというのは、もはや名ばかり、完全に政治的なパフォーマンスや交渉の場に成り下がった感のある「気候変動枠組み条約第18回締約国会議」。CO2排出大国の米国・中国の参加が2020年からとあっては、もはや温暖化は防げないだろう。地球温暖化に関しては、温室効果ガス以外に原因があることを願うしかない。今回の「ドーハ合意」をまとめるとどんなものになるのだろう?

 今後、2020年に全ての国が参加して温室効果ガス削減を進める、新しい枠組み作りに向けた作業計画や、京都議定書を8年間延長する改正案などを盛り込んだ。先進国に2012年まで5年間の温室効果ガス削減を義務づけた京都議定書は、2020年末まで延長するが、日本は参加せずに自主的に削減を進める。日本のような非参加の先進国は、クリーン開発メカニズム(CDM)を使った途上国での削減事業で生じた排出枠の取得は認められるが、売買はできなくなる。

 ドーハ合意の骨子は次の通りである。

1.新たな削減枠組みについては、2015年5月までに交渉のたたき台の文書をまとめる。

2.京都議定書延長については、期間は2020年末まで8年間。削減義務を負わない国のクリーン開発メカニズム(CDM)の使用を制限。余剰排出枠の売買はごく一部に限定する。

3.途上国への資金支援は、来年のCOP19で先進国が増額する方法を示す。 (2012年12月10日10時38分 読売新聞)


 COP18日本の成果と課題
 長浜博行環境相は12月5日、国連気候変動枠組み条約第18回締約国会議の閣僚級会合で演説した。温室効果ガス排出量を「2020年に90年比25%削減する」との国際公約には触れなかった。

 この国際公約は、2009年鳩山由紀夫首相(当時)が表明したが、東京電力福島第1原発事故に伴い、達成は事実上不可能となった。ところが、新しいエネルギー政策の決定が遅れたうえ、衆院選に突入したため、国際社会に方針を説明できない状況だ。

 長浜環境相は原発事故に触れ「厳しい状況にあっても、気候変動問題に積極的に取り組む意欲を失っていない」と主張。再生可能エネルギー固定価格買い取り制度や地球温暖化対策税を導入したことを挙げ、温暖化対策に前向きな姿勢をアピール。世界で唯一の温室効果ガス観測技術衛星「いぶき」と後継機を例に「気候変動科学の進展や国際的な温暖化対策に貢献していく」と述べた。(毎日新聞 2012年12月05日)

 日本の存在感は薄かった。長浜博行環境相は5日の演説で、先進国が10~12年に拠出した途上国向け短期資金の総額336億ドルのうち、日本が約4割を占めたことを強調した。  だが、会議ではアジアの途上国から「日本は国際貢献に後ろ向きだ」と非難され、日本の交渉担当者が「これまでの支援実績をどう見ているのか」とやり返す場面もあった。

 会議終了後に、この途上国からは「日本の支援に感謝しているが、中国などの手前、強く出ないといけなかった」と謝罪を受けたという。

 21世紀政策研究所の澤昭裕研究主幹は「COPは政治的な駆け引きの場。この現実を理解し、戦略的に支援策のカードを切るべきだ」と指摘する。今回、日本は「2020年の温室効果ガス排出量を1990年比25%削減する」との国際公約が達成困難になったにもかかわらず、目標を取り下げずに信頼を失った。信頼を回復するためにどうカードを切るのか、政府は早急に戦略の練り直しを進める必要がある。(産経news 2012年12月9日) 


参考HP アイラブサイエンス: COP17閉幕、地球環境問題を軽視 2020年以降に新枠組み設定 COP18HP:http://www.cop18.qa/


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