ハビタブルゾーンとは何か?
 第2の地球が発見された。第2の地球はこれまでいくつも発見されているが、今回は、これまでで最も地球に近く、12光年先の距離にある。しかも、ハビタブルゾーンだった。

 ハビタブルゾーンとは、恒星の周囲で惑星の表面温度が高すぎず低すぎず、水が液体で存在でき、したがって地球上のような生命を維持するのに適した領域をいう。ハビタブルゾーンを周回することが分かった惑星はかなりあるが、大半は木星や海王星くらいのサイズで、生命がいる可能性は低い。

 NASAは2011年12月5日、600光年先にある太陽に似た恒星を周回する地球とよく似た惑星が確認されたと発表。生命の存在に最適な位置だった。NASAの宇宙望遠鏡ケプラーが発見した惑星は、ケプラー22bと名付けられた。ケプラー22bは直径が地球の約2.4倍。恒星のハビタブルゾーンの中心域で、海王星より小さい惑星が見つかったのは、初めてのことだった。

 さらに、2011年12月20日、NASAが発表した2つの惑星、ケプラー20eとケプラー20fは、“地球サイズ”と呼べる初めてのものだった。だが、恒星に近すぎて残念ながら生物は棲めそうになかった。この発見で、ケプラーが地球サイズの小さな惑星でも発見できることが証明された。

 今回、「くじら座」のタウ星に発見された惑星は、地球から12光年先のハビタブルゾーンにあり、大きさは地球の5倍、生命が存在する可能性がある惑星としては、これまで発見された中で最も地球に近い。

Tau_cet

 12光年かなたにハビタブルゾーンの惑星
 12光年かなたにあるくじら座の3等星に、5個の惑星候補が新たに見つかった。そのうち1つは地球の5倍の質量を持ち、中心星からの距離は水が液体として存在できる範囲にあるという。

 ハワイのケック天文台などによる観測で惑星候補が見つかったのは、12光年かなたにある太陽と同タイプの恒星、くじら座τ(タウ)だ。5つの惑星は地球の2~5倍の質量を持つ「スーパーアース」で、そのうち1つは液体の水が安定的に存在できる範囲(ハビタブルゾーン)にある。地球の約5倍の質量は、これまでハビタブルゾーンで見つかったものとしてはもっとも軽い。

 発表者のMikko Tuomiさん(英ハートフォードシャー大学)らの国際研究チームでは、小型の系外惑星に由来する弱いシグナルを検出するための技術を開発しており、そのテスト観測中にもたらされた予想外の発見となった。

 メンバーの一人、James Jenkinsさんは「恒星としてはひじょうに近くにあり、しかも明るいので、遠くない将来にこれらの惑星の大気を調べることができるかもしれません」と期待する。「こんなに近くに見つかったということは、この天の川銀河にはこうした惑星系がありふれているということを示しています」。

 またSteve Vogtさんによれば、今回の発見は、ほとんどの恒星に惑星系が存在するのではという考えに沿ったものだという。「現在わかり始めているのは、複数の惑星がそれぞれ100日以下の周期で1つの恒星を回るような惑星系が多数派なのではということです。公転周期88日の水星が一番内側という太陽系は少数派なのかもしれません」。(2012年12月20日 ケック天文台)


 くじら座タウ星とは何か?
 くじら座タウ星(学名:Tau Ceti、略称:τ Cet)は太陽から11.9光年の距離に存在する主系列星である。太陽に似ている恒星であり、質量は太陽の81~82パーセントで、直径は77パーセントだが、明るさは59パーセントほどしかない。

 この恒星は誕生後100億年ほどたっていると考えられており、質量に比して明るさが低いのは恒星のエネルギー源となる水素の核融合反応の速度が遅いためである。主系列に属する恒星の絶対光度はおおよそ質量の3乗から4乗に比例しているので、太陽より軽量なくじら座タウ星は、太陽との質量比以上に光度が小さくなる。

 エリダヌス座イプシロン星と共にオズマ計画の探査目標となったが、文明の存在の証拠は得られなかった。

 くじら座タウ星は、SF作品などでしばしば異星人の故郷や宇宙植民地として登場している。21世紀初頭までの位置天文学的手法やハッブル宇宙望遠鏡を使用した観測では、木星型惑星は発見されなかった。ただし塵の円盤が確認されており、これは太陽系のエッジワース・カイパーベルトに相当し、主星から55AUの距離まで広がっている。また、今後の観測技術の向上やデータの蓄積によって、新たに惑星が発見される可能性はある。なお、塵の円盤の質量はエッジワース・カイパーベルトの10倍以上であり、なぜ質量の多い塵の円盤が存在するかは不明である。

 0.6AUから0.9AUの距離に地球型惑星が存在すれば水が液体で存在し居住に適していると考えられるが、仮に木星型惑星が存在しなければ、その惑星には地球が木星に守られるようなシステムが無い。太陽系では、エッジワース・カイパーベルト或いはオールトの雲から来る彗星が、木星の強い引力により軌道を変えられて地球との衝突が回避されて来た可能性があるが、くじら座タウ星を巡る惑星ではそうした小天体との接近・衝突が頻発する可能性がある。

 2012年になって、地球質量の2倍から6倍の太陽系外惑星が5つ発見された。そのうちの1つくじら座タウ星eはハビタブルゾーンにあると考えられている。また、くじら座タウ星fもハビタブルゾーンに入っていると主張する人もいる。また、くじら座タウ星bは、ドップラー効果法で発見された中で最小級の質量を持つ天体である。(Wikipedia)


 「ケンタウルス座アルファ星」にも、地球サイズの惑星
 現在、火星への有人調査が計画されている。宇宙への夢は広がるばかりだ。やがて人類は太陽系を自由に調査する時代が来るだろう。少し気が早いが、太陽系の次の目標を考えると、当然、最も近い恒星になるはずだ。それが、ケンタウルス座のアルファ星である。

 2012年10月17日、太陽系から最も近い恒星系であるケンタウルス座アルファ星系に、地球とほぼ同じサイズの惑星が存在することが明らかになっている。太陽から最も近い恒星であるケンタウルス座アルファ星Bの周囲を、地球とほぼ同じサイズの惑星が回っていた。

 ケンタウルス座アルファ星系は、互いの周囲を回る3つの恒星(主星Aと、伴星BおよびC)からなり、太陽系からわずか4.4光年しか離れていない。

 新たに見つかった惑星は、われわれの地球と質量はほぼ同じだが、伴星Bとの距離は25分の1のため、この惑星の1年はわずか3.2日しかない。伴星Bとほとんど接するほどに近いため、この惑星の表面はおそらく摂氏約1,200度と非常に熱く、どろどろの溶岩で覆われていると考えられる。

 この惑星に生命が存在する可能性はほとんどないだろうが、惑星が少なくともひとつは存在していることがわかったことで、この連星系ではほかにも小型の惑星が、それも生命の存在しうる距離に見つかる可能性が出てきた。

 ケンタウルス座アルファ星系は太陽系から非常に近いため、クリエイターの想像力をかきたててきた。『トランスフォーマー』シリーズでは、正義のロボット陣営「サイバトロン」の出身惑星がある場所、また映画『アバター』では、青い肌をしたナヴィ族の住むパンドラ星がある場所とされている。

 研究チームは、ケンタウルス座アルファ星系を注意深く観測し、惑星が3つの恒星のいずれかを重力で引っ張っていることを示す特徴的な「揺らぎ」がないかを探した。惑星によるわずかな摂動で、伴星Bには毎時約1.6km(秒速51cm)のふらつきが生じていた。

 チームの観測データは非常に精密で、恒星表面の黒点や巨大なフレア発生の影響なども観測されていた。チームはこれら惑星以外の可能性をすべて排除し、惑星の存在を示す繰り返しのパターンを探した。

 ジュネーヴ大学の天文学者ステファン・ウドリーらが手がけた今回の研究成果は、10月17日に『Nature』誌に発表された。(WIRED 2012.10.19)


参考HP AstoroArts: 12光年かなたにハビタブルゾーンの惑星  アイラブサイエンス: ついに「第2の地球」発見か? 


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