宇宙は世界の共通言語
 夢や可能性の広がる宇宙開発。民間企業も宇宙旅行を企画、一般の人でも宇宙へいける時代がやってこようとしている。昨年、北朝鮮のミサイル発射実験の問題もあったが、多くの人が協力できる目標にもなるし、世界が協力して開発することもできる平和の象徴にもなる。

 宇宙開発は、科学技術、経済産業の発展のためにも、国際社会で、日本が存在感を示し、世界と交流するためにも必要なことである。宇宙は世界共通の「言語」にもなる。皆が豊かに生きるためには、夢や希望は必要だが、そのためにも共通の目標が必要だ。宇宙開発は目標の一つになる。

 今年、日本の宇宙開発は一つの節目を迎える。若田光一飛行士(49)が年末から2度目の国際宇宙ステーション(ISS)長期滞在に臨む。ISSでは日本人初となる「船長」を務める予定で、宇宙開発での日本の存在感は揺るぎないものになるだろう。

 「日本の宇宙技術は世界トップクラス」…。これまで何度もこの言葉を耳にした。ロケットの打ち上げで言えば、国産大型ロケット「H2A」や「H2B」の打ち上げ成功率は95.8%と世界最高水準だ。昨年7月、ISSへの無人補給機「こうのとり」を乗せたH2B3号機の打ち上げを終え、無事軌道に乗せた後、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小鑓幸雄・射場主任は「こうのとりは重要なものを運ぶ、国際的に信頼できる輸送装置だ」と胸を張った。日本の技術力は、こうした人々の努力と自負に支えられている。


Future-space-travel

 多くの人たちが宇宙への「夢」を感じるのは、やはり宇宙飛行士の活躍だ。小学生の時、毛利衛さん(64)が米スペースシャトルで宇宙に飛び立つ映像をテレビで見た。日本人が宇宙に行き、外から地球を眺めるという「非現実」が現実になったことに心が躍った。星出さんの帰還取材への道中に知り合ったロシア人の男性も「ガガーリンの人類初の宇宙飛行以来、宇宙飛行士は我々の英雄だ。宇宙にロマンを感じるのは日本人も同じだろう?」と話していた。

 現在、世界のの宇宙開発状況はどうなっているのだろうか?


 次世代宇宙船開発 米欧協力へ
 1月17日、アメリカが、火星など月より遠い天体に人を送り込むために進めている次世代の宇宙船の開発に、ヨーロッパも参加することになり、4年後の2017年に無人の試験機を打ち上げる計画が発表された。

 これは、NASA(アメリカ航空宇宙局)とESA(ヨーロッパの宇宙機関)が1月16日、アメリカ南部テキサス州のジョンソン宇宙センターで共同で記者会見をして発表したものである。

 NASAは、月より遠い天体に人を送り込むために、次世代の宇宙船「オリオン」の開発を進めているが、ESAは、オリオンが宇宙空間を長期間飛行するのに必要なロケットの開発に参加するという。

 両者は、まず、4年後の2017年に、月の周辺に向けて無人の試験機を打ち上げ、その後、月より遠い天体まで飛行できるよう技術の向上を目指すとしている。

 アメリカのオバマ大統領は、2030年代までに火星に人を送り込む計画を発表しているが、NASAとESAは、この日の記者会見で「共同開発を始めることで今後の可能性が大きく広がる」と述べ、アメリカとヨーロッパの協力による火星の有人探査も視野に入れていることを明らかにした。(NHKnews 2013年1月17日)


 ロシア 月探査機打ち上げを計画
 ロシア宇宙庁は、宇宙開発の新たな取り組みとして、2015年にロシア極東の宇宙基地から月探査機を打ち上げる計画を明らかにした。 これはロシア宇宙庁のポポフキン長官が1月15日、モスクワで記者団に明らかにしたもの。

 計画で使われるのは、ロシアが開発を進めている無人の月探査機「ルナ・グローブ」で、発射に当たってはロシア極東のアムール州で建設が進められているボストーチヌイ宇宙基地が初めて使われる予定。 計画では、月の軌道を周回したり、観測装置を月の表面に着陸させたりしながら、月の地形や表面の土壌を調査し、氷の探索などを行うことにしている。

 ロシアが月の探査に本格的に取り組むのは、ソビエト時代の1970年代まで進めてきた「ルナ計画」以来、およそ40年ぶりです。 月の探査を巡っては、中国やインドなどの新興国も積極的に取り組んでおり、冷戦時代からアメリカとともに世界の宇宙開発をリードしてきたロシアとしても、将来的に有人月面着陸や月面基地の建設も視野に、探査に力を入れていく方針だ。

 またロシアは、これまで宇宙船や衛星の打ち上げにカザフスタンのバイコヌール宇宙基地を使用してきましたが、月探査機を国内に建設するほかの宇宙基地から初めて打ち上げることで、ロシアの宇宙開発の新しい時代の到来をアピールするねらいがあるものとみられている。(NHKnews 2013年1月16日)


 軌道上の中国宇宙機、2020年までに200機
 中国航空宇宙科学技術グループ(CASC)が16日に発表したところによると、2020年までに、軌道上にある中国の宇宙機(人工衛星、宇宙船、宇宙ステーションなどを含む)は200機に達し、世界の宇宙機の20%を占めるようになるほか、年間の打ち上げは約30回となり、世界の30%を占めるようになる見込みです。

 同時に、中国は宇宙探査・開発の全面的な技術を身につけ、新たな運搬ロケットシリーズの開発に取り組み、大型運搬ロケットのキーテクノロジーを掌握し、中国独自開発の宇宙ステーションを構築する目標と、月探査プロジェクト「周回、着陸、帰還」を成し遂げ、有人月面着陸のキーテクノロジーを掌握する目標の達成を目指し、並行して、火星、金星、土星、木星および小惑星への探査プロジェクトを展開するということだ。

 民間企業も宇宙産業に参入する。ここで、将来の宇宙をめぐる宇宙船を見てみよう。


 宇宙船リンクス、個人宇宙旅行の未来
 アメリカ、カリフォルニア州に拠点を置くエックスコア・エアロスペース(XCOR Aerospace)社が開発中の「リンクス(Lynx)」。約30分間、高度61キロの弾道飛行を、9万5000ドル(約850万円)のお手軽価格で体験できる。全長8.5メートルで、定員はパイロットと乗客の2名。再利用可能で、1日4便までの運航を予定している。技術開発に成功すれば、都市間を短時間で結ぶ定期便に応用できるかもしれない。


 お手頃プラン、個人宇宙旅行の未来
 世界有数の民間宇宙船開発企業アルマジロ・エアロスペース(Armadillo Aerospace)が開発中の、垂直に離着陸できる推進システム。同社は、地表からおよそ80キロの上空で弾道飛行するプランの予約受け付けを開始している。価格はわずか10万ドル(約900万円)少々で、今後数年の内に実現するという。具体的な日付や飛行時間などは明らかにされていないが、パートナー企業のスペース・アドベンチャーズ(Space Adventures)を通じて座席が販売されている。


 シルバーダート、個人宇宙旅行の未来
 軌道飛行が可能な極超音速輸送機「シルバーダート(Silver Dart)」。アメリカ、シカゴのプラネットスペース(PlanetSpace)社が、人や貨物の輸送用として開発を進めている。ニューヨーク・東京間の予約はまだ先の話だが、国際宇宙ステーション(ISS)への往還機としても期待できそうだ。


 スペースシップ2、個人宇宙旅行の未来
 世界初の民間宇宙旅行を目指すジェット推進型宇宙船「スペースシップ2」。アメリカ、カリフォルニア州の航空機メーカー、スケールド・コンポジッツと、イギリスのロンドンに拠点を置くヴァージン・グループが共同で開発している。


 地上の隅々に人類が進出する中、宇宙には広大なフロンティアが待ち受けている。特に近年では、個人宇宙旅行をめぐる動きが活発になっている。NASAの「5年後に民間の“宇宙タクシー”を国際宇宙ステーション(ISS)に送る」計画が呼び水となって、個人向けの宇宙旅行が現実味を帯びるようになり、民間企業が積極的に参入している。

 現時点で、個人宇宙旅行を実現する可能性が最も高いと考えられているのがスペースシップ2だ。軌道テストを既に完了し、2013年末までに最初の民間宇宙飛行を開始する予定。地表からおよそ96キロの上空で数時間の弾道飛行するプランの価格は、なんと1人あたり20万ドル(約1800万円)。既にヴァージン・グループ傘下のヴァージン・ギャラクティック社が予約受け付けを開始、500人以上が申し込んでいるという。


 月への定期便、個人宇宙旅行の未来
 NASAの元フライトディレクターらが設立したアメリカ、コロラド州のゴールデン・スパイク社(Golden Spike Company)は、民間初の月旅行計画を進めている。

 同社は2012年、10年以内に月への定期便を就航する大胆な目標を発表した。宇宙船には退役機を含む既存のロケットや技術を再利用、宇宙開発や科学に関心の高い各国政府や企業、資産家などの顧客を想定している。1回の飛行で2人を最長2日間ほど月に送り込む計画で、費用は14億ドル(1240億円)。2020年までに最初の飛行を成功させたいとしている。(National Geographic News January 15, 2013)


参考HP National Geographic news:シルバーダート、個人宇宙旅行の未来 宇宙船リンクス、個人宇宙の未来


宇宙旅行
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武田ランダムハウスジャパン

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