植物も会話する?
 植物は話ができるかもしれない。NHKの「プロフェッショナル」という番組で、木村秋則さんは、リンゴの木にあやまろうと思い、夕方家族が畑から帰った後、リンゴの木、一本一本にお詫びしながら私の気持ちを話しかけて歩いた。

 「すごい頑張ったなあ」。リンゴの木に触って、手の温もりを通じ自分の気持ちを伝えたという。リンゴに接しながら話かけていくと、風もないのに小枝がフッと揺れ、リンゴの木が「わかったよ、わかったよ」と言っているように感じられたそうだ。

 そういえば、「サボテンに話しかけるとよく育つ」という話も聞いたことがある。最新の研究によると、隣の植物の音を「聞いた」植物は、自ら成長を促進させるという。音響信号を利用してコミュニケーションを取っている可能性があるという。


 研究チームの一員で、西オーストラリア大学の進化生態学者モニカ・ガリアーノ(Monica Gagliano)氏は、「植物が“良き隣人”を認識することを実証した。このコミュニケーションは音響的な信号の交換に基づくと考えられる」と話す。

 つまり、植物は化学物質のにおいをかぐ「嗅覚」や、隣人に反射した光を見る「視覚」に加え、周囲の音を聞く「聴覚」も備わっている可能性があるというのだ。「植物は、私たちの想定よりもずっと複雑な生物体だ」とガリアーノ氏は話す。

 以下はNatinnal Geographic newsからの引用である。


 良き隣人
 ガリアーノ氏の研究チームは、バジルなど、雑草や害虫を防ぐ「良き隣人」の隣にトウガラシを植える実験を行った。すると、単独で植えたときよりも早く発芽し、健やかに成長することが確認された。

 光や化学物質の信号を交換できないように、黒いプラスチックで隣の植物と遮断した場合でも同じ結果を得た。

 つまり、トウガラシの若木は、隣の植物の種類を認識し、それに応じて成長しているようなのだ。ガリアーノ氏は、「意図的かどうかは別にして、植物細胞の内部で生成される音響振動がカギを握っているのだろう」と推測する。

 「音というのは、媒体の制限が少なく、非常にしっかりと伝わる。したがって、振動に基づくコミュニケーションは最も簡単で直感的な方法といえる」。

 ガリアーノ氏の研究チームは昨年の研究で、トウガラシが、ハーブの一種のフェンネル(ウイキョウ)など、ほかの植物の成長を阻害する化学物質を放出する「悪しき隣人」に囲まれたときにそれを認識することを実証しており、今回の研究はその続編に当たる。


 植物語?
 ただし、植物が音に基づくコミュニケーションを行っていたとしても、意図的なものなのか、「植物語」のような共通の方式が存在するのか、詳細については一切わかっていない。

 「それでも、“互いに影響し合っている”というデータがここに存在する。すべてを説明できないが、その事実は変えられない」とガリアーノ氏は話す。「仕組みはまだ不明だが、音に基づくコミュニケーション能力は、おそらく植物の間で広く普及していると考えられる」。

 同氏によると、音響信号は、植物が隣の植物を識別し、その活動を予測する上で簡単かつ素早い方法だという。化学物質信号の場合、特別な分子と受容体を作り出すことが必要となり、資源の面でコストがかかる。


 成長促進
 アメリカにあるカリフォルニア大学デービス校の生態学者リチャード・エバンス(Richard Evans)氏は、今回の研究を受けて次のように話す。「詳細な分析が必要だが、非常に興味深い成果だ。未知のコミュニケーション手法の存在が確かめられた」。

 ガリアーノ氏は、「コミュニケーションの秘密が解明できれば、人類にとっても実用的なメリットがある」と話す。例えば、農業で音を利用すれば、特定の植物の成長を促進したり、抑制したりすることが可能になり、化学肥料や農薬などが不要になるかもしれないという。

 研究チームの一員で、同じく西オーストラリア大学に所属するマイケル・レントン(Michael Renton)氏は、「ただし、音の影響の規模はかなり小さいかもしれない」と話す。「発芽速度をほんの少し早めるだけであれば、わざわざ音楽をかけるのは経済的に割に合わない可能性がある。今後の研究で確かめていきたい」。

 今回の研究結果は、「BMC Ecology」誌オンライン版に5月7日付けで掲載されている。(Ker Than for National Geographic News
May 8, 2013)


 植物と話した人
 皆さんは、NHKの「プロフェッショナル」という番組でも取りあげられた、木村秋則さんという方をご存知でしょうか?不可能とされていたリンゴの無農薬・無肥料栽培を成功させた青森県の農業家の方です。その木村さんの著書で、植物好きを考えさせる話があったので紹介します。

 何年努力してもリンゴの実がまったくならないために、貧乏のどん底をなめるような生活を家族に強いることになった木村さん。なぜ自然は自分を受け容れてくれないのだろうか。日々苦悶していたが、ふとあることに気がついた。リンゴ農家でありながら生活ができないのは、リンゴが苦しんでいるからだ。自分が苦しめているからだ。そして絶望の中で、今まで耐えてきたリンゴの木に素直にあやまろうと思い立った。

 『夕方家族が畑から帰った後、リンゴの木、一本一本にお詫びしながら私の気持ちを話しかけて歩きました。 「すごい頑張ったなあ」。
リンゴの木に触って、手の温もりを通じ自分の気持ちを伝えたのです。苦しみ続けた家族に謝る気持ちを木に託していたのかもしれません。
リンゴに接しながら話かけていくと、風もないのに小枝がフッと揺れ、私にはリンゴの木が「わかったよ、わかったよ」と言っているように感じられました。


 植物も感情を持つ?
 その時、声をかけなかった八十二本の木は枯れました。隣の畑では五人ぐらい摘果作業をやっていました。畑の真ん中辺りで会話しているのが聞こえました。「木村、バカになったんでないのか。だれと話しているんだ」

 その声が聞こえたものだから、そこから恥ずかしくて先に行けなくなりました。その時省いた木は耐えきれずに枯れていきました。恥を捨てたはずが、捨て切れてなかったのです。その為に八十二本の木が犠牲になってしまった。』

 私はこれを読んで〝植物も人間の感情を感じられるのでは?〟と素直に思いました。〝2本のうち、1本は枯れた〟という話でしたら、それはたまたまでしょう。しかし木村さんの場合は何十本という木に起きた現象なのです。実際、人が植物に話掛けることで植物が元気になったり、他の植物よりも大きく生長するというのは有名な話です。どのようなシステムでそのような現象が起こるのかは明確には解明されていないでしょう。そして解明されない方がいいのかもしれません。(WIZPLANTS)


参考HP National Geographic news:植物はとなりの植物の音を聞く? WIZPLANTS news:植物と話す


植物と話ができる!―草木と人の素敵な感動物語
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奇跡のリンゴ―「絶対不可能」を覆した農家 木村秋則の記録 (幻冬舎文庫)
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