アンジー、今度は卵巣摘出手術
 映画「トゥームレイダー」でお馴染みの、女優のアンジェリーナ・ジョリー(アンジー)が、両乳房切除手術を受けたことを告白。まだ、がんになったわけでもないのになぜ?と驚いた人も多かった。さらに次は、卵巣の摘出手術も受ける予定だという。

 アンジーの母親は10年近く闘病生活を送った後、56歳という若さで死去しており、遺伝子検査の結果、娘のアンジーも87パーセントの確率で乳がんに、50パーセントの確率で卵巣がんになることが明らかになったという。この手術の結果、乳がんにかかる確率は5%まで減少した。

 この事実を公表することで世の女性たちにも乳房切除手術という選択肢があることを知ってほしかったといい、現在、養子を含め6人の子どもがいるアンジー自身、手術を受けたことで、「子どもたちには『わたしが乳がんで死ぬとおびえることはないのよ』と言えるようになりました」と明かしている。

 日本人女性の場合、生涯で乳がんに罹患する確率は16人に1人、欧米は8~10人に1人の割合である。また、遺伝的なリスクが強い家系が存在する。


 乳がんの発生の99%は女性であり、男性の1%に比べかなり高い。さらに近親者に乳がんの人がいれば、遺伝する確率も高くなることが分かっている。これでは女性であれば、誰でも不安に思うのは当然だ。

 いったい、乳がんというのは何だろう?女性にとっての乳がんというのはどんなものだろうか?


 アンジー、乳房切除手術を受けていた
 女優のアンジェリーナ・ジョリーが、予防的乳房切除手術を受けていたことを明かし、大きな話題になっている。アンジーは公表に踏み切った理由について、「がんになることにおびえて暮らしている女性はたくさんいます。そうした人に、もしがんになる危険性がある場合は、乳房切除手術という選択肢があることを知ってもらいたかったのです」と説明している。

 アンジーは、NYTimes.comに寄せた「わたしの医学的決断」と題したエッセイの中で、予防的両乳房切除手術を受けたことを告白。アンジーの母親は10年近く闘病生活を送った後、56歳という若さで死去しており、遺伝子検査の結果、娘のアンジーも87パーセントの確率で乳がんに、50パーセントの確率で卵巣がんになることが明らかになったという。

 そのため、アンジーは手術を受けることを決断。今年2月より開始した一連の治療は約3か月にわたり、先月27日に無事終了。インプラント技術の発展により、術後のアンジーの乳房は外見には以前とほとんど変わっておらず、乳がんになる確率も87パーセントから5パーセントにまで抑えられることになった。アンジーは治療を終えるまでこのことを公言せず、仕事も通常通りこなしていたとのこと。

 この事実を公表することで世の女性たちにも乳房切除手術という選択肢があることを知ってほしかったといい、現在、養子を含め6人の子どもがいるアンジー自身、手術を受けたことで、「子どもたちには『わたしが乳がんで死ぬとおびえることはないのよ』と言えるようになりました」と明かしている。

 また、パートナーのブラッド・ピットはアンジーの決断を支持しただけでなく、手術にも立ち会うなど献身的に支えてくれたといい、「わたしはとても幸運でした。すべての男性にも、そうであってほしいと思います」とつづると、「この出来事はわたしたち家族の絆を一層強めてくれました」とその後の変化にも言及している。(シネマトゥデイ芸能ニュース2013年5月14日)


 乳がんとは何か?
 乳がん(Breast cancer)は、乳房組織に発生する癌(がん)腫である。世界中でよく見られるがんで、西側諸国では女性のおよそ10%が一生涯の間に乳がん罹患(りかん)する機会を有する。それゆえ、早期発見と効果的な治療法を達成すべく膨大な労力が費やされている。また乳がん女性患者のおよそ20%がこの疾患で死亡する。

 乳がんに罹患するリスクは年齢と共に増加する。日本人女性の場合、生涯で乳がんに罹患する確率は16人に1人(欧米は8~10人に1人)である。極めて稀に男性も乳がんに罹患することがある。乳がんに罹患する確率は色々異なった要因で変わってくる。家系によっては、遺伝的なリスクが強い家系が存在する。人種によっては乳がんリスクの高いグループが存在し、アジア系に比べてヨーロッパ系とアフリカ系は乳がんリスクが高い。

 他の明確になっているリスク要因としては以下の通りである。

 1.妊娠・出産歴がない。出産回数が少ない。 2.第一子出産の後、母乳を与えない。 3.初経年齢(月経が始まった年齢)が低い。 4.閉経年齢が高い。 5.ホルモン療法(エストロゲン製剤、ピル等)を受けている。 6.飲酒 7.喫煙 8.高脂肪の食事 9.20歳時の体重が低いほど、乳がんになりやすい。 10.閉経後の女性では、成人後の体重の増加が多いほど乳がんになりやすい。 11.シフトワークによる不規則な生活

 余暇運動への参加が多いほど、乳がんになりにくい。総身体活動量が高い女性は、閉経後においてホルモン受容体陽性の乳癌になりにくい。過体重の女性では、週1回以上の余暇運動に参加する人は、乳がんになりにくい。

 大豆イソフラボンであるゲニステインの血中濃度が高いグループの乳がんリスクは低い。味噌汁の摂取が多いほど、乳がんになりにくい。大豆イソフラボンは乳がん発生率減少と関連している。

 また、乳がんになりやすい2つの遺伝子、BRCA1とBRCA2が判明している。この家系の女性でこれらの遺伝子が発現している者はそうでない女性に比べて乳がんに罹患するリスクが極めて高い。遺伝子突然変異のLi-Fraumenid症候群もまた同様で、全乳がん患者の5%にこの症候群が見られる。他の遺伝因子は乳がんでは散発的に見られるだけである。(Wikipedia)


 乳がんの予防、肥満は大敵
 
2005年の日本人のがんによる死亡者数は約32万人に達し、全死亡者数に占める割合は30%を超え、これはほぼ3人に1人ががんで亡くなっているという計算になる。

 女性のがんの罹患(りかん)数すうは大腸、乳房、胃の順で多くなる。乳がんは毎年4万人がなり、1万人が亡くなている。乳がんはどうやって予防したらよいのだろう?

 発症しやすい人の特徴としては、年齢が40歳代や50歳代であること、癌家系であること、高身長のほかに肥満がある。特にエネルギーを過剰摂取しているために肥満になっている場合は要注意。脂肪組織は、乳がんの原因となるエストロゲンの量を増やすので、適正体重を保つことは予防につながる。食事制限だけではなく、適度に運動をすることも大切。

 夜中に起きていて光を浴びると、メラトニンというホルモンの分泌が抑制される。このメラトニンはエストロゲンにも作用しており、結果的に発症リスクを高めてしまう。メラトニンがあることでがんの増殖をおさえている。したがって、深夜まで起きていることは予防の観点からは望ましくないということになる。早めの就寝を心がけよう。

 アルコールの摂取はホルモンの代謝に影響し、エストロゲンの量を増やします。1日あたりの量としては、ビールなら中ビン1本、ワインならグラス2杯、日本酒なら1合を目安。

 乳がんを予防する食事としては、大豆イソフラボンが有効。これは、豆腐や味噌、納豆などに含まれている成分。植物性の抗酸化栄養素で、活性酸素から体を守る。大豆イソフラボンは活性酸素の働きを抑えるだけではなく、エストロゲンの働きも抑えてくれる。

 これは大豆イソフラボンがエストロゲンと化学構造において似ているためで、摂取によってそれぞれが拮抗することが原因になっている。他にも、癌細胞の増殖の抑制や、ゲニスチンの働きによって周囲の組織に癌細胞が血管を作ることを阻害する作用もある。実際、大豆イソフラボンが含まれる味噌汁を多く飲む人は、乳がんにかかるリスクが少ないという研究がある。

 ただし、イソフラボンは摂取量が多ければ良いというものではなく、1日に40mgが目安となります。過剰に摂取しつづけると甲状腺ホルモンの分泌を弱らせることや、妊娠中だと胎児の脳の発育や生殖機能の障害につながることがある。乳がん予防のためにも、適量の摂取を心がけよう。

 緑黄色野菜の、ビタミンCやビタミンA、ビタミンEは活性酸素を除去する働きがある。これらを豊富に含んだ緑黄色野菜、特にモロヘイヤ、かぼちゃ、人参などを豊富に摂っておきたい。

 ポリフェノールには、抗酸化作用が期待できる。ポリフェノールというと赤ワインが有名ですが、春菊やバナナ、コーヒーにも含まれている。但し、お酒の飲みすぎは逆効果で、乳がんの予防のために赤ワインを多く飲むというのはお勧めできない。(乳がんの予防


 今後の乳がん予防・がんを防ぐ12か条
 現在研究されているものの中には、乳がんになりやすい人に対して、薬剤による予防を行うものや、遺伝子診断がある。これらの研究が進むことによって、より効果的な予防を行えるようになるかもしれない。医療は常に進歩しているが、それは治療に限った話ではなく、予防医学においても言える。

 国立がんセンターが提唱しているものに、がんを防ぐ12か条がある。乳がんの予防だけではなく、他の癌の予防にも役立つ情報なので、日常生活を送る上での参考にするとよい。

1.バランスのとれた栄養をとる -いろどり豊かな食卓にして-
2.毎日、変化のある食生活を -ワンパターンではありませんか?-
3.食べすぎをさけ、脂肪はひかえめに -おいしい物も適量に-
4.お酒はほどほどに -健康的に楽しみましょう-
5.たばこは吸わないように -特に、新しく吸いはじめない-
6.食べものから適量のビタミンと繊維質のものを多くとる -緑黄色野菜をたっぷりと-
7.塩辛いものは少なめに、あまり熱いものはさましてから -胃や食道をいたわって-
8.焦げた部分はさける -突然変異を引きおこします-
9.かびの生えたものに注意  -食べる前にチェックして-
10.日光に当たりすぎない -太陽はいたずら者です-
11.適度にスポーツをする -いい汗、流しましょう-
12.体を清潔に  (乳がんの予防


参考HP Wikipedia:乳がん 乳がんの基礎知識 乳がんの予防


がんを再発させない5つの習慣―主治医も教えられない! (主婦の友パワフルBOOKS)
クリエーター情報なし
主婦の友社
「乳がん」といわれたら-乳がんの最適治療2012~2013 (日経BPムック)
クリエーター情報なし
日経BP社

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