「双子素数予想」解決に光 古代ギリシャ時代からの難問
 素数とは、正の約数が 1 と自分自身のみであり、1 でない自然数(正の約数の個数が 2 である自然数)のことである。例えば、2 は、正の約数は 1, 2 のみなので素数である。一方で 91 は、正の約数が 1, 7, 13, 91 なので素数でない。素数でない 2 以上の自然数を合成数と呼ぶ。

 素数は無数に存在することが、紀元前3世紀頃のユークリッドの原論において既に証明されていた。整数の中で、あるいは実数の中での素数の分布の様子は高度に非自明で、リーマン予想のような現代数学の重要な問題との興味深い結び付きが発見されている。

 古代ギリシャ時代から数学者を魅了してきた素数。その性質に関する未解決の難問「双子素数予想」の解決につながる論文が出た。英科学誌ネイチャー(電子版)が報じた。

 2以外の素数はすべて奇数で、このうち「3と5」や「11と13」のように隣り合って間隔(差)が2のペアを「双子素数」と呼び、やはり無限に存在すると予想されているが、証明できておらず、数学最古の難問の一つともいわれる。(朝日新聞 5月21日)


 世界最大の素数を発見 1742万5170桁 米研究者
 1742万5170桁という、現時点で最大の素数を米セントラルミズーリ大学の研究者が見つけた。世界各地のボランティアのコンピューターをつないで素数探しをするプロジェクト、GIMPSが発表した。

 素数は、1とその数自身でしか割り切れない2以上の自然数のことで、2、3、5、7、11、13、17……と続く。無限に存在することは証明されているが、どのように出現するのかは数学上の大きな謎だ。プロジェクトは「2を何乗かして1を引いた数」である整数(メルセンヌ数)から素数を見つける方法で、1996年から「最大の素数」探しを続けている。

 今回見つかったのは「2を5788万5161乗し、1を引いた数」で、2008年に発見された「2を4311万2609乗し、1を引いた数(1297万8189桁)」を更新した。

 素数探索プロジェクト「GIMPS(Great Internet Mersenne Prime Search)」は2月5日(米国時間)、新たな最大素数が発見されたと発表した。 17桁1,700万桁を超えるこの素数「2の57,885,161乗-1」は、48番目のメルセンヌ素数でもある。この素数は、セントラル・ミズーリ大学のカーティス・クーパー教授のコンピューター上で、1月25日に発見されたという。

 メルセンヌ素数とは、Mp=2のn乗-1(2の累乗数よりも1小さい自然数)で表せる素数のこと。0から25,964,951までの数字に素数は162万2,441個あるが、そのうちメルセンヌ素数はわずか42個しかない。

 48番目のメルセンヌ素数は、GIMPSプロジェクトの下で発見された。同プロジェクトは17年前から、ボランティア参加者のコンピューターを用いた素数の計算、探索を行っている。GIMPSプロジェクトは、今回の48番目を含め、これまでに14個のメルセンヌ素数を発見している。

 前回の発見は2009年4月だった。GIMPSの規定により、発見者のクーパー博士には3,000ドルの賞金が授与される。GIMPSのウェブサイトによると、この数字が素数であることを確認するために、クーパー博士のコンピューターは39日間連続で計算を行ったが、さらにいくつかの異なるソフトウェアとハードウェアを使っても確認されたという。

 32コアのサーヴァーは、「Mlucas」というプログラムを利用して素数であることを確認するのに6日間を要した。「CUDALucas」プログラムとNVIDIA製グラフィックスカード「GeForce GTX 560 Ti」を使った確認は7.7日間を要し、「GIMPS」ソフトウェアを使用するインテル製CPU「Core i7」は4.5日間を要した(MlucasやCUDALucasは、素数判定法の「リュカ-レーマーテスト(Lucas-Lehmer primality test)」を行うプログラム)。

 GIMPSのアルゴリズムは、リチャード・クランダルが、1990年代初めに開発したものだ(同氏はアップルの暗号技術部門責任者や、同社のアドバンスト・コンピュテーショナル・グループの責任者等を務めたコンピューター科学者だが、2012年12月に64歳で亡くなった)。(WIRED.jp 2013/02/08)


 ネット利用も素数で安心
 ところで、今年は2013年。この2013は素数でしょうか?実は素数ではありません。では、ここで問題です。2013は3つの素数で割り切れますが、それぞれいくつでしょうか?…すぐには答えが見つからないこの素数の問題が、この社会でとても役に立っています。

 数を素数どうしの掛け算で表すことを「素因数分解」といい、中学3年で習う。最初に挙げた計算クイズを難しく言うと、「2013を素因数分解しよう」となる。

 89×103という掛け算は簡単でも、その逆の9167を素因数分解する作業は大変。「高性能のコンピューターでも、小さな素数から順番に割っていくしかありません」と話すのは、四日市大・関孝和数学研究所(三重県四日市市)の上野健爾所長。素数の並び方は不規則で、しかも素因数分解は難しく、大きな数字が素数かどうかの判別はとても面倒です。

 この性質を利用すると「インターネットのセキュリティーに役立ちます」と上野所長。ネット上の暗号技術に、素数が応用されています。

 コンピューターの世界は、日本語も英語もすべての情報は数字で表されており、暗号化は、この数字を全然違う数字に置き換える作業です。

 情報交換したい受け手と送り手のうち、まず受け手が大きな素数89と103の積である9167を公開して「この数字で暗号化して」と呼び掛けます。送り手は約束通りの数字を計算式に入れて、情報を暗号化します。暗号を解読する“カギ”はもとの2つの素数なので、受け手は問題なく解読できます。もし暗号化した情報が盗聴されても、916を素因数分解しない限り秘密は破られません。

 現在、300桁以上の素数どうしを掛けた600桁以上の数字が暗号化に使われています。そんな巨大な数を素因数分解するのはまず不可能。普段私たちが気付かないコンピューターの内側でこの暗号技術が活躍することで、安心してインターネットで買い物をしたり、重要な情報を通信したりできるのです。

 さて、素数の謎解きはいかがでしたか。頭の体操になったことでしょう。おっと、最初の計算クイズの答えを忘れていました。正解は…3×11×61(中日新聞 2013年1月6日)


 素数とは何か?
 素数(prime number)とは、1 と自分自身以外に正の約数を持たない、1 でない自然数(正の約数の個数が 2 の自然数)のことである。1 を素数に含めると、算術の基本定理(「1でない自然数は、素数の積に、素因数の順序を除いて一意に表される」)という素因数分解の可能性、一意性を述べた定理において、可能性は成り立つが、一意性は成り立たなくなる。このため、1 は素数の定義から除外されるのが一般的である。

 素数は無数に存在することが、紀元前3世紀頃のユークリッドの原論において既に証明されていた。整数の中で、あるいは実数の中での素数の分布の様子は高度に非自明で、リーマン予想のような現代数学の重要な問題との興味深い結び付きが発見されている。

 分散コンピューティング・プロジェクト GIMPS により、史上最大の素数探求がなされている。2013年2月現在において知られている最大の素数は、2013年1月に発見された48番目のメルセンヌ素数 257885161 − 1 であり、十進記数法で表記したときの桁数は1742万5170桁に及ぶ。

 素数とは、正の約数が 1 と自分自身のみであり、1 でない自然数(正の約数の個数が 2 である自然数)のことである。例えば、2 は、正の約数は 1, 2 のみなので素数である。一方で 91 は、正の約数が 1, 7, 13, 91 なので素数でない。素数でない 2 以上の自然数を合成数と呼ぶ。

 100以下の素数を小さい順に列挙すると次の通り。
2, 3, 5, 7, 11, 13, 17, 19, 23, 29, 31, 37, 41, 43, 47, 53, 59, 61, 67, 71, 73, 79, 83, 89, 97(オンライン整数列大辞典の数列 A40)

 それ以降の 1000 以下の素数は以下の通りである。
 101, 103, 107, 109, 113, 127, 131, 137, 139, 149, 151, 157, 163, 167, 173, 179, 181, 191, 193, 197, 199, 211, 223, 227, 229, 233, 239, 241, 251, 257, 263, 269, 271, 277, 281, 283, 293, 307, 311, 313, 317, 331, 337, 347, 349, 353, 359, 367, 373, 379, 383, 389, 397, 401, 409, 419, 421, 431, 433, 439, 443, 449, 457, 461, 463, 467, 479, 487, 491, 499, 503, 509, 521, 523, 541, 547, 557, 563, 569, 571, 577, 587, 593, 599, 601, 607, 613, 617, 619, 631, 641, 643, 647, 653, 659, 661, 673, 677, 683, 691, 701, 709, 719, 727, 733, 739, 743, 751, 757, 761, 769, 773, 787, 797, 809, 811, 821, 823, 827, 829, 839, 853, 857, 859, 863, 877, 881, 883, 887, 907, 911, 919, 929, 937, 941, 947, 953, 967, 971, 977, 983, 991, 997  (Wikipedia)


参考HP Wikipedia:素数


素数の世界―その探索と発見
クリエーター情報なし
共立出版
素数に憑かれた人たち ~リーマン予想への挑戦~
クリエーター情報なし
日経BP社

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