埼玉・千葉で竜巻発生
 新学期が始まった。秋の気配もあるがまだまだ暑い9月2日午後、埼玉県と千葉県で、竜巻とみられる突風が吹き、合わせておよそ100棟の住宅などが全半壊したほか、埼玉県越谷市では、少なくとも25人がけがをした。1人は、頭の骨を折る大けがをしたという。

 竜巻は2日午後2時すぎに発生し、越谷市の小曽川から砂原にかけて東に進み、午後2時20分ごろ、千葉県野田市を通過した模様。竜巻が通過した地区では住宅の屋根が飛ばされたりガラスが割れたりする被害があった。野田市内では、突風の被害で電柱が傾いたり、乗用車が横倒しになった。この他、埼玉と千葉では送電線トラブルで2万軒が停電した。

 猛暑続きの後、過ごしやすい日が続き、ようやく涼しくなるのかと思われた矢先、なぜ、竜巻が発生したのだろう?


 気象庁によると、竜巻を発生させる元になるのは、上昇気流によって作られる積乱雲。そして上空5000mと地表の温度差が40度を超えると、竜巻が発生しやすくなるという。

 今回は、その条件がぴったり一致。上空5000m付近で-6℃の寒気があった。これは、この時期には平常の秋の寒気だ。ところが、地表付近には南から暖かく湿った空気が入り込み、越谷市の気温は34℃まで上昇。温度差はちょうど40℃あった。この温度差で上昇気流が生じ、スーパーセルと呼ばれる巨大積乱雲が発生。これが竜巻をもたらしたようだ。(NHK news 2013年9月2日)


 今夏は「異常気象」、143地点で最高気温
 いずれにしても、今年は各地で猛暑や集中豪雨による被害があり、誰もが異常だと感じる日が続いた。そして今回の竜巻だ。

 専門家らでつくる気象庁の異常気象分析検討会(会長、木本昌秀東大大気海洋研究所教授)も9月2日、広い範囲で猛暑となり、地域によって局地的な豪雨や極端な少雨になった今年の夏(6~8月)について「異常気象だった」と位置付けた。

 気象庁によると、全国927の観測点のうち125地点で最高気温を更新、18地点でタイ記録となった。高知県四万十市では8月12日、観測史上最高気温の41.0度に達した。

 秋田、岩手、島根、山口の一部地域では、過去に経験がないような豪雨が降り、日本海側を中心に局地的な豪雨が目立った一方、東日本から西日本の太平洋側の一部や九州南部などで記録的な少雨となった。

 記者会見した木本教授は「社会的な影響も大きく、総合すると異常気象であったと言わざるを得ない」と説明した。(産経 news 2013年9月2日)

 また、この猛暑の原因として、太平洋高気圧が強かったことに加えて、上空のチベット高気圧も強く、2つの高気圧のために、強い下降気流が生じ、気温の上昇をもたらしたことを説明していた。

 今年の夏の異常気象について振り返ってみよう。


 猛暑列島記録ずくめ 高知・四万十で史上最高41度
 日本列島は8月12日も厳しい暑さとなり、高知県四万十市で国内の史上最高気温となる41.0度を観測した。2つの高気圧が重なるように列島を広く覆っていることが暑さの原因。高温傾向は今月下旬まで続くとみられ、野菜の値上がりなど暮らしへの影響も懸念される。

 気象庁によると、12日午後1時42分、四万十市で41.0度を観測。2007年8月に埼玉県熊谷市と岐阜県多治見市で記録した40.9度を6年ぶりに上回った。四万十市は10日に40.7度、11日に40.4度を記録しており、3日連続で気温が40度を超えたのも国内で初めてとなる。

 今夏の暑さは記録ずくめだ。10~12日に延べ7地点で40度以上を観測。11日は全国927の観測地点のうち、過去最多となる297地点(32%)が35度を超える猛暑日となった。東京都心の同日の最低気温は統計の残る過去138年間で最も高い30.4度だった。

 連日の猛暑は日本付近に太平洋高気圧が居座り、その上から覆いかぶさるようにチベット高気圧が張り出して「2階建て構造」になっていることが原因。高気圧の内部を吹き下りる空気の流れが強められ、地表付近で圧縮、加熱されて気温を押し上げている。

 太平洋高気圧の張り出し方によっては、気温の上昇を抑える海風が入りにくい。四万十市で41.0度を観測した時、海とは逆の西北西から風が吹いていた。高知地方気象台は山越えの乾いた熱い風が吹くフェーン現象も猛暑の一因とみている。

 13日以降は上空の風向きがやや変わり、気温が一時的に少し下がるところもある見通し。ただ、気象庁によると、来週以降も太平洋高気圧が勢力を保ったまま、日本付近を帯状に覆う可能性があり、再びチベット高気圧が重なり、下降流が強まって記録的な猛暑がぶり返す恐れもある。(日本経済新聞 2013/8/13)


 今夏の集中豪雨の記録
 今夏は各地で集中豪雨が被害をもたらした。気象庁が「数十年に1度」と発表するほど、日本各地で記録的な豪雨が続いた。

 7月23日午後、東京・目黒区や世田谷区を1時間に約100mmの記録的なゲリラ豪雨が襲撃。電車が止まり、約100棟が床下浸水、一部で停電も起こった。その他、山形や福島、静岡なども集中豪雨に見舞われた。

 7月28日未明から山口県と島根県を襲った集中豪雨では、山口県萩市や島根県津和野町などで、1時間に100mm超と、それぞれ観測史上最多の雨量を記録した。土砂崩れや河川の氾濫で交通網が寸断され、両県合わせて計575人が孤立状態となった。(NEWSポストセブン-2013/08/04)

 8月9日には、秋田、岩手両県が集中豪雨に襲われた。太平洋高気圧の周囲に流れ込んだ湿った気流が、東北地方北部で次々と積乱雲に発達したことが原因とみられる。一方で関東から西日本にかけては厳しい暑さに。(MSN産経ニュース-2013/08/09)

 秋田県は、今月8月9日の集中豪雨の被害総額が113億4532万円に上ることを明らかにした。被災した住民の生活再建に向けた支援策も公表した。9月5日に臨時県議会を招集し、支援策の経費を盛り込んだ一般会計補正予算案を提出する。(秋田魁新報 2013/08/26)

 一方北海道では、8月18日に北海道南部を襲った記録的な集中豪雨で、道は19日、同日までに渡島、檜山両管内で計19棟の床上・床下浸水を確認したと発表した。(北海道新聞 2013/08/19)

 さらに、低気圧や上空の冷たい空気の影響で、8月24日から25日にかけて大気の状態が不安定となり、各地で局地的な大雨に見舞われた。苫小牧市では24日夕に最大1時間に50ミリ近くの猛烈な雨が降り、道路冠水などの被害が出た。(苫小牧民報 2013/08/26)

 大阪市は8月25日の集中豪雨で床上浸水したのは東成区など7区で計22棟だったと発表した。床下浸水は西淀川区など13区で計499棟に上った。道路冠水は北区・中津など13区の計31カ所で起きたという。(日本経済新聞 2013/08/26)


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